空手に必要な力とは?? あなたの筋トレは間違っているかも??

空手に必要な力とは?? あなたの筋トレは間違っているかも??

空手を習い始めると体力をつけたいという思いからトレーニングをする人は多いと思います。それでは空手にとって必要な力はどういうものなのか? どこを意識して鍛えるべきなのか?について触れたいと思います。


上半身よりも下半身強化!

空手に限らずあらゆるスポーツにも共通する事ですが、体力の土台になるのは「下半身」、つまり足腰の強化です。筋トレを始めると目に見えて変化が分かるのは上半身ですので、そこを意識するあまり下半身が疎かになりがちです。
まずは地力をつけるためにしっかりと足腰の強化はしていきましょう。

前よりも背中の筋肉を強化!

大胸筋などの胸の筋肉や腹筋は見た目のカッコイイですし、変化が分かりやすいのでどうしても偏ってしまいがちです。しかし空手の動いにおいて重要度は高くありません。例えば、胸の筋肉は前に押し出す時に使われるものです。腕立てやベンチプレスのように腕を曲げた所から伸ばすことによって鍛えます。また腕を太くしたいと力こぶの出来る筋肉(上腕二頭筋)を鍛えますが、この筋肉は腕を曲げる時に使われるものです。

一方で空手の突きというのは「押し出す」力ではありません。実際に突きの練習をしてどこが筋肉痛になるかと言えば、二の腕(上腕三頭筋)や背筋です。胸の筋肉を鍛え過ぎてムキムキになってしまうと逆に動きが制限されますし、力こぶを太くし過ぎてはスピードが落ちてしまい、いいパフォーマンスにならない場合もありますので、注意が必要です。

前の筋肉に比べて背筋など背中の筋肉は重要度が高くなります。背中の筋肉って大きいですよね。小さい動きで大きな力を発揮させるには背中の筋肉を使うのが効果的です。空手の突きの練習は腋を締めて肘が身体から外に開かないようにしますが、これは背中の筋肉を使って力を伝えるための操作となります。

前だけでなく背中の筋肉もしっかりと意識して鍛えましょう。

表面よりも深部の筋力を強化!

これはインナーマッスルを強化しようという事です。インナーマッスルを鍛える事は他のスポーツでも行っていますが、どちらかと言えば「体幹を強化する」という目的で行われます。空手にとっても体幹強化は重要ですが、もう一つ重要な要素があります。

それは相手にとって分かりにくい動きをするというものです。外側の筋肉を使うと動作が大きくなります。大きい動作というのは相手にも気付かれますよね。いかに相手に分からないように技を出していくのかをテーマとした場合、深部の筋肉(=インナーマッスル)が使えると非常に効果的です。

例えば蹴りを出す場合。普通はつま先で床を蹴って足を挙げようとしますが、これは動作が大きく相手にも分かりやすいものになってしいまいます。しかし、腹筋の深部を意識して身体の中心から足を挙げることが出来れば相手に読まれにくく、なおかつスピードも速くなります。

そういった点がスポーツと武術の力の出し方の違いとも言えます。

【まとめ】~筋力が衰えてきたらどうする?~

今回は空手の動きに必要な筋力というテーマで述べてきました。がむしゃらに筋トレをするのではなく、目的意識を持ってバランスよく鍛えましょう。

しかし、一方で筋力は年齢と共に衰えが生じます。これは自然の摂理で避けられないものです。それでは筋力が衰えてきた時にはどういう力を養えばいいのか?と言う点については次回にご紹介したいと思います。

本記事は2020年01月24日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

関連する投稿


魅せる動きは使えない!?

魅せる動きは使えない!?

空手の形をご覧になってどういう印象を持ちますか? キレのある動きに加え、派手にジャンプをしたり、キメ顔を作ったりとアクション映画のように魅せる動きをイメージするのではないかと思います。 一方で「実用性」という視点で考えた場合、魅せる動きは「使える」のでしょうか?


疲れる練習と元気になる練習の違いとは?

疲れる練習と元気になる練習の違いとは?

空手を格闘技(スポーツ)として練習するか、武術・武道として練習するか それによって、【疲れる】か【元気になるか】が変わってきます。 どう違うのでしょうか?


武道とスポーツのカラダ使いの違いとは?

武道とスポーツのカラダ使いの違いとは?

武道には独特のカラダの使い方があります。 それはスポーツとはちょっと違うんです。 スポーツは西洋の理論の基づくカラダ使いです。 跳躍力でしたら足で床を蹴って大きく動くというものですね。 一方、武道では足で床を蹴らないで進む(歩く)ことが要求されます。 なぜでしょうか? 武道では相手にとって「分かりにくい動き」が重要です。 床を蹴って動くと、動作の始めが相手に伝わります。 これを「起こり」と言います。 起こりをいかに消すか、というのが武道の動き方です。


空手は健康にいいの?

空手は健康にいいの?

武道は身体にいいと何となく思っている方は多いと思います。実際に70代・80代になっても元気に練習している方もいますから、空手は健康にもいいというイメージがあるのでしょう。空手と健康という点について解説いたします。


小さい動きで大きな力を出すコツとは

小さい動きで大きな力を出すコツとは

武道には古来「小よく大を制する」という言葉があります。これは体格が小さい人であっても大柄な人を制することができるようになるというものです。それでは実際にどうしたらいいのでしょうか? 単なる理想論ではなく、実際の身体の使い方を工夫することで可能になります。


最新の投稿


初めてのウクレレ教室の料金相場と失敗しない教室の選び方

初めてのウクレレ教室の料金相場と失敗しない教室の選び方

ウクレレのやわらかく心地良い音色に魅了され、「自分も弾けるようになりたい!」と思う方も多いのではないでしょうか。ウクレレはコンパクトでギターよりも弦の数が少ないため、より簡単に演奏できる楽器として人気があります。しかし、独学で始めると「どんなウクレレを選べばいいの?」「コードの押さえ方が分からない」といった壁にぶつかることも少なくありません。そんなときに役立つのがウクレレ教室です。講師から直接学ぶことで、効率よく上達できるだけでなく、正しい演奏方法やリズム感も身につけられます。この記事では、ウクレレ教室の料金相場やレッスンの種類、費用を抑えるコツについて詳しく解説します。


テニススクールの料金相場はどれぐらい?月謝を安く抑えるためのポイントや失敗しない選び方を徹底解説

テニススクールの料金相場はどれぐらい?月謝を安く抑えるためのポイントや失敗しない選び方を徹底解説

テニスは、運動不足解消やストレス発散に最適なスポーツです。特に初心者にとっては、正しいフォームやルールを学ぶことが上達への近道となります。そのため、多くの人がテニススクールの受講を検討します。しかし、いざテニススクールを探してみると「料金がどれくらいかかるのか?」という点が気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、テニススクールを検討している初心者の方に向けて、料金相場や、費用を抑えるポイント、スクールの選び方まで詳しく解説します。


ピラティスの料金相場はどれぐらい?月謝を安く抑えるためのポイントや失敗しない選び方を徹底解説

ピラティスの料金相場はどれぐらい?月謝を安く抑えるためのポイントや失敗しない選び方を徹底解説

ピラティスは、姿勢改善や体幹強化、柔軟性向上を目的としたエクササイズで、健康志向の高まりとともに人気が急上昇しています。特に、デスクワークが多い方や運動不足を感じている方の間で注目されており、ダイエット効果やストレス解消にもつながるため、幅広い世代に支持されています。本記事では、初めてピラティス教室に通おうと検討している方に向けて、料金相場や、月謝以外にかかる費用の内訳、費用を抑えるためのコツなどを詳しく解説します。


社交ダンスのレッスン料金(月謝)の相場は?費用を安く抑えるためのポイントなど解説

社交ダンスのレッスン料金(月謝)の相場は?費用を安く抑えるためのポイントなど解説

社交ダンスを始めてみたいけれど、料金が気になる方も多いのではないでしょうか。社交ダンスの料金は教室やレッスン形態によって実にさまざまで、予算に合わせて選択できます。社交ダンスは、音楽に合わせて優雅に踊るだけでなく、姿勢が良くなったり、運動不足の解消になったりと、たくさんの魅力があります。また、パートナーとのコミュニケーションを通じて、新しい出会いも期待できます。この記事では、社交ダンス教室の料金相場やレッスン形態、さらに料金を抑えるコツまで、分かりやすく解説します。