エステスクールの選び方|1日講座から認定校まで、目的に合う「学ぶ時間」の決め方

エステスクールの選び方|1日講座から認定校まで、目的に合う「学ぶ時間」の決め方

エステの仕事に興味が出てきて、スクールを調べはじめたものの、数が多すぎて手が止まっていませんか? 資料を取り寄せるほど、どこが違うのか分からなくなることもありますよね。総額は1万円台から60万円以上。学ぶ時間も、数時間で終わる1日講座から300時間を超える認定校コースまで、大きく開いています。この差は学ぶ内容と、目指すゴールが違うため。サロンで働きたいのか、自宅サロンを開きたいのか、まずは自分のケアに活かしたいのか。ゴールが決まれば「どれくらいの時間をかけて学ぶか」が決まり、比べるべき講座も自然と絞れてきます。


エステスクールは「学ぶ時間」で3つの段階に分かれる

まず確認したいのが、エステティシャンに資格が必要かどうかです。一般的なエステの施術そのものに、国家資格の取得を義務づける制度はありません。ただし、施術の内容によっては医師免許や美容師免許が必要になります。

スクール選びの手がかりになるのが、業界団体の日本エステティック協会が資格ごとに定める条件です。所定時間のコース修了や実務経験などがあり、このうち「学ぶ時間」を物差しにすると、ばらばらに見える講座が3つの段階に整理できます。

※表は左右にスクロールしてご覧いただけます。

段階学ぶ時間の目安対応する日本
エステティック協会の
資格
向いている目的
1日〜数日の講座数時間〜数日なし(修了証は
スクール独自のもの)
自分のケア、基本的な
美容技術を体験する
協会の基礎資格に対応
するコース
60時間以上
(フェイシャルと
ボディの両方は104時間
以上)
認定フェイシャル
エステティシャン/
認定ボディ
エステティシャン
サロン就職の足がかり、
自宅サロンの基礎
づくり
認定校の養成コース300時間以上/1000時間
以上
認定エステティシャン
(300時間以上)/
認定上級
エステティシャン
(1000時間以上)
サロンで長く働く、
上位資格を目指す

■1日〜数日の講座|技術を試す、自分のケアに活かす

まず技術に触れてみたい人には、1日〜数日の講座が候補になります。グッドスクールに掲載されている1日講座は16講座。総額は1万円台から6万円台で、中央値は約3.3万円です。フェイシャルや小顔ケアなど、テーマを1つに絞って半日〜1日で学ぶ形が中心になっています。

ひとつ知っておきたいのが、修了証の扱い。ディプロマを出す講座もありますが、これはスクール独自のものです。協会の基礎資格が求める60時間には届かないため、1日講座の修了だけでは協会資格の申請条件を満たしません。

とはいえ、「エステの仕事が自分に向いているか確かめたい」「自分の肌のお手入れに活かしたい」という段階なら、最初の一歩として選びやすい講座です。

■60時間以上のコース|協会の基礎資格を取る

仕事につなげるなら、60時間以上のコースがひとつの目安です。日本エステティック協会の認定フェイシャルエステティシャン・認定ボディエステティシャンは、エステを学んでいる人なら誰でも受験できる資格。試験はパソコンで受ける方式で、年3回あります。

ただし、資格として認定されるには、試験の合格に加えて次のどちらかが必要です。

・協会の認定校、理容師・美容師の養成施設、協会の登録教室で、所定のコースを修了する(フェイシャルかボディの片方は60時間以上、両方は104時間以上)
・800時間以上の実務経験がある(週40時間で働いて6か月が目安)

「協会資格対応」と書かれたコースを見つけたら、それが所定のコースに当たるかどうかを確かめておくと安心です。

■300時間以上の認定校コース|サロンで長く働く土台をつくる

サロンで長く働くことや、上位資格まで視野に入れるなら、300時間以上の認定校コースが候補になります。認定エステティシャンは、協会の正会員で、所定の筆記・実技試験を経たうえで、協会の認定校で300時間以上または1000時間以上のコースを修了した人(または実務経験1年以上の人)が取得を目指せる資格。1000時間以上の認定校コースを修了すると、所定の筆記・実技試験を経て、上位資格の認定上級エステティシャンも目指せます。

学ぶ期間は数か月から1年ほどに及ぶ場合があり、そのぶん費用も上がります。採用で協会資格をどう扱うかはサロンによって違うので、働きたいサロンが決まっているなら、先に求人条件を確認しておくと、必要以上に長いコースを選ぶのを防げます。

■これとは別に、美容師免許という進路もある

もうひとつ、別の道もあります。美容専門学校などで美容師免許(国家資格)を目指しながら、エステも学ぶ進路です。エステスクールとは、期間も費用も、取得できる資格も違います。

安いか高いかではなく、別の制度にもとづく別の進路。まつげエクステンションのように美容師免許が必要な施術もあるので、エステ以外の美容の仕事にも興味があるなら、比べてみる価値はあります。

サロン就職・自宅サロン開業・自分のケアで、選ぶ段階は変わる

「自分はどの段階から始めればいいんだろう?」 目的ごとに当てはめると、こうなります。

※表は左右にスクロールしてご覧いただけます。

目的選ぶ段階の目安特に確認したいこと
自分のケアに活かしたい1日〜数日の講座家でも再現できる手技か、使う
化粧品や道具を自分で用意
できるか
仕事になるか試してみたい1日講座から始め、続けるなら
60時間以上へ
1日講座の受講料を、上位
コースに振り替えられる制度が
あるか
エステサロンに就職したい60時間以上、長く働くなら300時間
以上
働きたいサロンが協会資格を
どう扱っているか、就職支援の
中身
自宅サロンを開きたい60時間以上+開業支援開業支援の範囲、卒業後に指定
の化粧品や機器を買う条件が
ないか

自宅サロンを目指す場合は、開業支援だけでなく、卒業後の指定商材・機器の購入条件も確認してください。スクールによっては、指定の化粧品や機器を仕入れて使うことが前提になっている場合があります。受講料が安く見えても、開業時の仕入れまで含めると負担が大きくなることがあります。

グッドスクール掲載121講座で見る、エステスクールの料金

グッドスクールに掲載されているエステ関連講座121講座の総額(受講料・入学金・その他の合計)を集計すると、次の分布でした。

総額講座数
3万円未満10講座
3万〜10万円未満43講座
10万〜30万円未満42講座
30万〜60万円未満22講座
60万円以上4講座

※グッドスクール掲載のエステ関連121講座(41スクール)の料金。2026年9月26日時点。受講料・入学金・その他の合計で、体験レッスン・説明会を除く。

スクールごとに見ると、総額の中央値は約12万円。中ほどの半数は約4.7万〜19万円に収まっています。値段だけで決めず、学ぶ時間や受講人数、協会資格への対応、修了後の支援内容もあわせて見ていきましょう。

通学の比率と、受講料以外の費用にも注目です。

通学が約9割。 121講座のうち107講座が通学でした。通信講座を選ぶなら、実技をどこで、どうやって見てもらえるのかを比べてください。

約3分の1は、受講料とは別に入学金やその他の費用を設定。 121講座のうち44講座で、別にかかる額の中央値は約5万円でした。受講料だけで比べると、あとから「思っていたより高い」となりかねません。

医師以外が業として行えない施術もある|脱毛・ピーリング・HIFUの線引き

スクールで習った技術が、そのまますべて仕事に使えるとは限りません。

厚生労働省は、次の行為を医師以外が業として行えば医師法に違反すると通知しています。脱毛やピーリングのすべてが対象なのではなく、対象はそれぞれ特定の行為に限られます。エステの資格があっても、この線引きは変わりません。

※表は左右にスクロールしてご覧いただけます。

分類医師以外が業として行えない
行為
通知
脱毛機器が医療用かどうかを問わず、
レーザーなどの強い光を毛根に
当てて、毛乳頭などを破壊する
行為
2001年(平成13年)
ピーリング酸などの薬品を肌に塗って、し
わやしみに対して表皮をはがす
行為
2001年(平成13年)
HIFU(ハイフ)機器が医療用かどうかを問わず、
高密度焦点式超音波を当てて、
細胞に熱凝固を起こさせ得る
行為
2024年(令和6年)

HIFUは、エステサロン等での施術で急性白内障や神経まひなどの被害が相当数報告されたことを受けて、2024年6月に通知が出た、比較的新しいルールです。

エステの民間資格だけで、これらの行為を仕事として行えるようになるわけではありません。カリキュラムに「脱毛」「ピーリング」「美容機器」とある場合は、申し込み前に、扱う方法と医師法上の線引きを確認してください。

協会の資格を取るなら、受講料とは別に協会へ払う費用

協会資格を目指す場合は、スクールの受講料だけでなく、日本エステティック協会へ払う取得時の受験料や取得後の年会費も総額に含めて考えます。

※表は左右にスクロールしてご覧いただけます。

資格取得時に協会へ払う主な費用取得後にかかる費用
認定フェイシャル
エステティシャン/認定ボディ
エステティシャン
受験料8,200円(両方を受ける
場合は15,400円)
3年ごとに更新料6,600円
(協会の普通会員〈年会費
9,000円〉を続けている間は
自動更新で、更新料は不要)
認定エステティシャン(認定校
を修了した場合)
センター試験の受験料10,560円、
初年度年会費16,000円など
会員を続けるなら、翌年度から
年会費18,000円を毎年

※2026年9月26日に日本エステティック協会の公式サイトで確認した金額(税込。年会費は不課税)。認定校を通じて入会する場合の入会金の扱いは、通う認定校で確認してください。実技試験などの費用が別にかかる場合もあります。

認定エステティシャンは、協会の正会員であることが資格の条件。資格は年会費を払い続けることで自動的に更新されるので、取得した年だけでなく、続ける年数分の年会費も総額に入れておきましょう。

受講料に受験料が含まれているかどうかも、スクールによってまちまちです。見積もりをもらうときに一緒に聞いておくと、全体の金額がつかみやすくなります。

申し込む前に、体験や説明会で確かめたい5つのこと

体験レッスンや説明会では、次の5つを確認してください。費用や卒業後の条件のように聞きにくいことほど、申し込む前に確かめておくのが確実です。

※表は左右にスクロールしてご覧いただけます。

確かめること聞き方の例
学ぶ時間と、協会資格の時間条件「修了までの実技は合計何時間ですか。協会の
基礎資格の申請条件を満たすコースですか」
認定校・登録教室かどうか「日本エステティック協会の認定校、または登録
教室ですか」
扱う機器と施術「脱毛やピーリング、美容機器は、どんな方法を
扱いますか。医師法との線引きはどう教えてい
ますか」
受講料以外にかかる費用「入学金、教材や化粧品、協会の受験料まで
含めると、修了までの総額はいくらですか」
卒業後に必要な購入「卒業後に、指定の化粧品や機器を購入する条件
はありますか」

1日講座のような短い講座でも、使う化粧品やタオルの費用が別になっていることがあります。どの段階の講座でも、最後にそろえて比べたいのは「修了までの総額」と「修了後に何ができるようになるか」の2つです。

エステの体験レッスンを探す

まとめ|学ぶ時間を決めてから、同じ段階の講座を総額で比べる

エステスクール選びで最初に決めるのは、スクール名ではなく「どれくらいの時間をかけて学ぶか」。

1日〜数日の講座
自分のケア、仕事になるか試したい人に。グッドスクール掲載の1日講座は中央値約3.3万円

60時間以上のコース
協会の基礎資格を取り、サロン就職や自宅サロンの足がかりにしたい人に

300時間以上の認定校コース
サロンで長く働き、認定エステティシャン(1000時間以上なら認定上級エステティシャン)を目指す人に

段階が決まったら、同じ段階の講座だけを並べて、入学金や協会に払う費用まで含めた総額で比べてみてください。脱毛やピーリングには医師法上の線引きがあり、HIFUのように医師以外が業として行えない施術もあります。カリキュラムを見るときの物差しとして、覚えておくと役に立ちます。

候補を2〜3校に絞ったら、体験レッスンで講師の教え方や費用条件まで確認してから決めましょう。

目的から選ぶ、学ぶ時間の3段階。資格の詳しい取得条件は本文をご確認ください。

エステ講座を比較する

よくある質問

Q. 資格がなくてもエステティシャンとして働けますか?

A. 働けます。一般的なエステの施術に、国家資格の取得を義務づける制度はありません。未経験から採用して、社内研修で育てるサロンもあります。ただ、採用で協会資格や受講歴をどう見るかはサロンによって違うので、働きたいサロンの求人条件を見ておくと、選ぶべき段階が分かります。

Q. 通信講座だけで、協会の資格は取れますか?

A. コースによります。認定フェイシャルエステティシャン・認定ボディエステティシャンは、協会の認定校や登録教室などで所定のコースを修了することが申請条件の1つです。通信で受けられる協会資格対応の講座もグッドスクールに掲載されていますが、申し込む前に、そのコースが所定のコースに当たるかを確かめてください。認定エステティシャンは、認定校で300時間以上のコースを修了するか、実務経験1年以上が必要です。

Q. 1日講座のディプロマで、協会の資格を申請できますか?

A. それだけでは申請できません。1日講座のディプロマはスクール独自のもので、協会の基礎資格が求める60時間には届かないためです。協会資格を目指すなら、60時間以上のコースを選ぶか、800時間以上の実務経験を積む必要があります。

Q. エステティシャンになるのに美容師免許は必要ですか?

A. 一般的なエステの施術には必要ありません。ただし、まつげエクステンションのように美容師免許が必要な施術もあります。エステとあわせて美容全般の仕事を考えているなら、美容師免許を目指せる美容専門学校も比べてみてください。

Q. 働きながらでも通えますか?

A. 通えます。夜間や土日に開講する講座、予約制で好きな時間に受けられる講座、授業の振替ができる講座もあります。仕事の予定が変わりやすい人は、振替の条件と、修了までの期限があるかも聞いておくと安心です。

Q. スクールで美容機器の使い方を学べば、サロンで何でも施術できますか?

A. 医師以外が業として行えない施術があります。レーザーなどで毛乳頭を破壊する脱毛、薬品で表皮をはがすピーリング、HIFUは、医師以外が業として行えば医師法に違反すると厚生労働省が通知しています。機器を扱う講座を選ぶときは、どんな施術を教えるのかを確かめておきましょう。

本記事は2026年10月03日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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