お菓子の賞味期限が過ぎた! でもこれって少しなら大丈夫 ?

お菓子の賞味期限が過ぎた! でもこれって少しなら大丈夫 ?

「頂き物のお菓子、特別な日に食べよう!と、思っていたら賞味期限が過ぎてしまった……」 「食後に食べようと思っていたお菓子、その存在を忘れていた……賞味期限切れでも大丈夫?」 「自分が作ったお菓子、これって賞味期限はいったいいつ?」 このような悩みを抱える人も多いのではないでしょうか。 お菓子は基本的に購入後にすぐ食べてしまうことが多いですが、「高級なお菓子」などだと食べるタイミングを逃してしまい、ふとした時に存在を思い出すこともありますよね。 果たしてお菓子における賞味期限はどのような扱いになっているのでしょうか? 今回は、お菓子と賞味期限の関係について答えていきます。


賞味期限と消費期限は違う

お菓子や食品に書かれている「賞味期限」。これだけを見ると、「この日が過ぎてしまったら食べられなくなる」と思ってしまいがちですよね。

もちろん賞味期限間近のお菓子は早く食べてしまった方がいいものですが、食べきれなかった場合はどうすればよいのでしょうか?

実は、「賞味期限」が切れたお菓子でも、問題なく食べることは可能なのです。

そもそも「賞味期限」とは、「そのお菓子をおいしく食べられるための期限」を示す言葉です。
そのため、この期間がすぎてしまったとしても、ある程度までは品質を保持することができますし、食べてすぐに害になるわけではありません。

ただし、基本的に賞味期限は超えないようにするのが基本です。
あくまでも「食べられなくはない」という話ですので、最終的な判断は自己判断となります。

一方、「消費期限」は別です。
これは生物(ナマモノ)などに付けられることが多い表記で、賞味期限に比べてシビアなのがこちらです。

この「消費期限」は、文字通り、そのお菓子や食品を消費するべき期間を定めています。
消費期限の場合、これを過ぎると、腹痛などの健康被害を引き起こす可能性があります。

あなたの手元にあるお菓子の「期限切れ」はどちらでしょうか?

もし「賞味期限」であるならば、たとえこれが切れて賞味期限切れになっていたとしても、食べることが可能なこともあります。
ただし、繰り返しになりますが、あくまでも「食べられなくはない」という話ですので、最終的な判断は自己判断となります。

もっとも、記載されている賞味期限は、あくまで、「開封する前のときの期限」です。
このため、「開封して半分食べた後、残りを保管していた」というような場合はこの限りではありません。

反対に、「消費期限」が切れていたのならばすぐに処分するべきです。
消費期限が切れてしまったお菓子は、「賞味期限」と違い、安全性が担保されていないからです。

手作りお菓子の期限を決めるのが難しい理由

市販品のお菓子は、消費期限や賞味期限が記されています。
指標となる数字があるので、捨てるにしろ食べるにしろ、その判断は容易です。

問題は、「手作りお菓子」の方です。

自分で作った手作りお菓子であれ、人からもらった手作りお菓子であれ、そこには明確な「賞味期限」「消費期限」がありません。

加えて、同じ「手作りお菓子」であっても、生ケーキと焼き菓子では賞味(消費)期限が異なることは、だれでも体感として把握できているのではないでしょうか。
このため、判断に迷うことになります。

手作りお菓子の賞味(消費)期限の決め方は、何を基準にしたらよいのでしょうか?

手作りお菓子の賞味(消費)期限の基準

手作りお菓子の場合、明確に「このお菓子は○日もつ」と言い切ることはできません。
しかし、判断基準はあります。

それが、「水分量の多さ」です。

さまざまな食べ物に悪影響を与え、腐らせる原因となっているのが「細菌」です。
細菌は湿度の多いところを好み、栄養価の高いところで繁殖を繰り返します。

水分量の多いお菓子というのは、細菌が好む「湿度」と、細菌がエサとする「栄養価」を併せ持っています。
このため、水分量が少ないお菓子よりもずっとずっと腐りやすくなります。

オーブンで焼いて作るクッキーやマフィンなどは、水分の含有量も少ないため、数日程度ならば腐らないでしょう。
一方、生クリームを使ったケーキは水分量が多いため、作ったその日に食べきるのが安心です。

また、プリンやババロアは、細菌の格好の繁殖地となります。
これらは作ったその日に食べきるのはもちろん、食べる直前まで冷蔵庫で保管するように心がけましょう。

手作りお菓子、できるだけ長持ちさせるには?

では、このように管理の難しい手作りお菓子は、どのようにすれば長持ちさせることができるのでしょうか。

まず、焼いて作るお菓子は、しっかりと粗熱をとることです。

湯気の立っている焼きたてのお菓子はいかにもおいしそうですが、これをすぐに包装してしまうと、湯気が水分となって湿気を呼ぶことになります。
こうなってしまうと細菌が繁殖しやすくなるだけでなく、食感も損なわれてしまいます。

また、乾燥材を利用するのも一つの手です。
現在は、食品用の乾燥剤や、シートタイプの乾燥剤も出ています。
これらをうまく利用し、湿気からお菓子を守るようにしてください。

そして、意外に役に立つのが「アルコール」。
お菓子のなかには、ブランデーやリキュールを使って作るものがありますね。

これらはアルコールの殺菌効果のおかげで、非常に長く日持ちさせることができます。
外国でよく作られている「クリスマスプティング」はラム酒やブランデーを使って仕上げるもので、焼き上げてから1か月ほど経ってから食べます。 最終的に半年程度日持ちすると言われています。

ただし、「クリスマスプティング」はかなり特殊なお菓子であるのは事実です。
「アルコールを使ったら長持ちする」というのは事実ではありますが、あまり過信せずに、できるだけ早く食べきるようにしたいものです。

まとめ

「消費期限切れ」とは異なり、「賞味期限切れ」のお菓子は、多少期限が過ぎてしまっても食べることはできます。
ただ、風合いも落ちますから、できるだけ早く消費するようにしましょう。
また、手作りのお菓子に関しては、特別な処理(アルコールなど)をしていない限りは当日中に食べるのが安心です。

せっかくのお菓子ですから、「おなか壊したかも……?」とならないように、「賞味」期限と「消費」期限には気を付けましょう!

本記事は2017年11月21日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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