特別養護老人ホームは終の棲家だから、優しさと強さを持った人が向いている
特養は、要介護の認定を受けた(平成27年以降は要介護3以上)、65歳以上の高齢者が入所する施設です。特養の特徴としては、社会福祉法人などが事業主となることが多いので、有料老人ホームよりお金がかからないこと、家で看るのが困難な重度の方が入るということです。
しかし一番の特徴は、ここが要介護高齢者たちの終の棲家となることでしょう。ですから、看取りケアは必ずあります。夜中に容体が急変して、そのまま亡くなるというケースもよくあることです。そこで必要になってくることが、その死を受け止める共感性と、流されすぎないドライさのバランスです。そういった優しさと強さを持った人が求められます。そして、向上心があることも大切です。
毎日決まった作業になりがちなので、悪い意味で慣れてしまう危険性があるからです。そうならないために、常に技術と精神面の向上を目指しましょう。
快適で安心な住まいを提供する有料老人ホームでは、利用者ありきの対応が必要
有料老人ホームは、介護だけでなく日常生活や健康管理のサービスも充実した、もう一つの「住まい」といった所でしょうか。元気な方も介護が必要な方も入れるホームもあれば、要介護でないと入れない所もあります。
24時間体制で看護師が常駐している施設も多いので、医療サービスが限定されている特養のように、「夜間に介護職員一人で何とかしなければならない」という状況は少ないです。
ただ、お金を支払っているのだから、やってくれて当たり前という態度を取ったり、細かい要望を訴える利用者も多いです。ですから、周りと合わせつつも利用者一人一人のペースも大切にできる人、利用者との一時外出なども楽しめる人など、利用者ありきの対応ができる人が向いています。
特養と介護付き有料老人ホーム、仕事が大変なのは特養!
仕事内容は、どちらもおむつ交換、更衣やトイレ、入浴、食事の介助から、車いすへの移乗、レクリエーションなど幅広いです。また、日々の報告書の作成、家族への対応など、間接的業務も多岐に渡ります。施設によって違うので一概には言えませんが、介護の大変さで比べれば、少人数よりも大人数の施設、また老人ホームよりも人手が不足しがちで看取ケアを多く経験する特養の方が厳しいと言えます。
ただ、介護にずっと従事したいのであれば、大変さを覚悟して最初に特養や人数が多い施設を経験しておくといいでしょう。様々な症状の方を看られて、とても勉強になります。特養でも「ユニット型」という全室個室で1ユニット10名以下の施設があり、利用者さんと密接に関わりたいという方にはオススメです。
特別養護老人ホームと有料老人ホームという二つの介護施設について述べました。どこに従事するにせよ忘れてはいけないのは、ちょっとしたことが高齢者にとっては大きな負担になるということです。食事で一口がちょっと大きかっただけで、喉を詰まらせることだってあるのです。ぜひ、高齢者の立場に立ってケアができる介護者として、特養、老人ホームなど色々な現場で活躍してくださいね!
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