唐代の欧陽詢が書かれたとされる般若心経
274文字を一文字ずつ、274枚のミニ色紙に書きあげ、それを一人一人にプレゼントし、作品と一緒に笑顔の写真を撮らせてもらおう…そして世界各国274人の笑顔で「般若心経」を完成させよう!!まさに『書で世界をひとつにプロジェクト!』と名付けた企画を思いつきました。
書の話などを外国で唐突にするわけには、なかなかうまくいかないこともあると思いますが、この企画だと比較的気軽に声をかけられ、漢字の意味や書の魅力などもお話しすることができます。言葉の壁もライアン君が通訳をしてくれることにより、乗り越える事もできます。それにはライアン君が書の心得を身につけているということも重要なポイントとなりました。そのほか、異国の地で書の普及の為にどんなことが出来るのだろうか?と様々な意見を出し合いミーティングを重ねいざ、アメリカ大陸へ…。ガイドや通訳に関しては、ライアン君が快諾してくれました。
関空から台北を経由してロサンゼルスへ。
ロサンゼルスからレンタカーでサンタモニカへ。広大な砂漠を走り抜け、グランドキャニオンへ。ドライブの最終地はラスベガス…。
この日程をあらかた決めておいて、現地のギャラリーや美術館にライブ書道や書のワークショップの企画オファーを送り、ロサンゼルスの<ジャパンファンデーションセンター>でのライブ書道・ワークショップが、本当に現実のものとなったのです。日本特有の団扇にリクエストの文字を揮毫したり、2メートル×2メートルの用紙に大字を揮毫したり、現地にお住まいの日本人の方をはじめたくさんの方々にご参加いただき、第1回目のアメリカツアーは無事終了となりました。帰国後、世界の笑顔と般若心経で1枚の貴重なポスターが完成!これが世界へ挑む大きな足掛かりとなりました。このポスターを眺めていると、「これは台湾の空港で…」「この笑顔はサンタモニカの海岸で…」「この方は、漢字の意味を興味深く聞いてくれた!」などなど…世界の各国の方の様子がひとつひとつ思い出され、こんなにも色々な国の方が、書に関心を持ってくれているのだと再確認できました。
1964年大阪府泉佐野市生まれ。青霄書法会主宰。大阪市内を中心に教室運営。メディア出演ライブパフォーマンスなど精力的に活躍。