Yuki Okadaさんの作品(研究科生)
このイラストはドローイングペンで線をいれてから、ポスターカラーや色鉛筆で色をいれています。木々の部分にはしっかり色をつけ、建物の部分は白い紙のまま残すことにより緑系と赤系の対比色がより美しく強調されています。
また通常、水面に風景が映り色がはいってくるのものですが、意図的にそれを無くし、上部の木々の部分にだけ目が引きつけられるように工夫されています。
空や水面に塗っていない部分を少し残しておくことにより、見る人にとって重さが無くなり新鮮さも感じられます。
また、空と同じウルトラマリンブルーで塗られた左端の形が、遠くから見えるレイアウトに変化ができ、面白味を出しています。
Aiko Inagakiさんの作品(研究科生)
最初に色鉛筆を使って描かれた人物に、透明水彩を使って色を入れた作品です。
花の髪飾りとお揃いの指輪はそれぞれ色のコントラスト(濃淡)がつけられ、配色に強弱がついています。また、花の髪飾りは同じ位置に並ぶこと無く、少しずらされて上手に配置されています。
背景に入っているドリッピング柄は、人物にかからないようにストローで上の方から一つ一つ丁寧に落とされたものですが、このアクションペインティングがこのイラスト全体に動きや変化を加えています。
頬や口びるに入れられた薄いピンクが女性らしい柔らかさを醸し出す、繊細で上品な作品です。
まとめ
透明感のある仕上がり、不透明な仕上がり、透明水彩とポスターカラーはそれぞれ持ち味が違いますが、両方ともたっぷりと絵の具を水で溶き、それから絵の具や水の量を増やしたりしながら濃さを調整していきます。
ポスターカラーは少しずつ水を足していくとなめらかで描きやすくなっていき、一番筆のかすれもなくしっかりと色が出る状態がポスターカラーの特長を活かしている時で、広範囲でもむらなく奇麗に塗ることができます。
透明水彩は、水の量を増やすとより透明感が増します。
透明水彩は絵の具のチューブが小さいので、絵の具を少ししか出さずに塗ろうとする人が多いのですが、そうなると色がきれいにしっかりとでなくなり見た目もきれいでなくなるので、塗る前に使う色を多めに作り、他の紙に試し塗りをして色がしっかり出て塗りやすいかどうかを確認しましょう。
目標を決めてそれに向かって進んでいくと、有意義で充実した人生が送れます。
悩んだり考えすぎたりしないで、まず始めてみましょう。