[ポスターカラー、透明水彩を使った作品]

  [ポスターカラー、透明水彩を使った作品]

今回のイラストに使用された画材ポスターカラーは不透明の水性絵の具ですが、水の量を少し少なめにすると上から何度も重ねる事ができ、油絵やアクリル画に似た表現が可能です。 透明水彩は水と絵の具の量の加減が、とても難しい画材です。乾くと濡れているときよりも薄くなるので,絵の具の量が少ないと弱々しい作品になってしまいます。また、水の量が少なすぎると、ぱさついてしまい奇麗な筆のタッチがでなくなってしまいます。


Yuki Fukaさんの作品(基礎科生)

ポスターカラーを通常より厚く塗って描かれた作品です。
グレーの濃淡を使って立体感を出し、背景色にレッドを使用し、大胆に仕上げられています。
背景にはあまり筆のタッチを入れずに塗り込むことで、象の大胆な筆のストロークがより強調されて活きています。また、象の脚の背景に少し入れられている白っぽい上下の筆タッチにより、画面に動きがでて変化がついています。主体にリアリスティックなイラストを使ったグラフィック的な作品です。

Atsuko Washiyamaさんの作品(基礎科生)

ペンで描いた線画に水彩で着色したイラストです。主体を中央に配置し、 左右対称に画面が構成された作品です。収納されたレコードは、一枚一枚に線を入れず、全体的な外郭だけを描いた部分を作ることにより、すっきりとしたシンプルな感じに仕上げられています。
ラックの上部に設置されたオーディオのみを濃い目のグレーにし、濃淡のコントラストを
出しています。色数と着彩部分はかなり制限され、人物の上半身と足元のみに滲みでいれています。全体的に、シンプルで安定感のあるイラストです。
あえて人物を後ろ向きにすることにより、見る人の想像性をかき立てる作品です。

まとめ

1枚目は、主体を画面に大きく構成し、ポスターカラーで大胆に描かれた作品で、2枚目は、 線と水彩の滲みで丁寧に描かれたシンメトリー(左右のつり合いがとれている)な作品です。
2作品とも、使用画材を上手に使いこなしています。
イラストを描く上で大事な事は、画面構成、色のバランスに加え、使用する画材の扱い方に慣れておくことも、作品の仕上がりに大きく影響してくるので、普段からの練習が大事です。

本記事は2019年03月12日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

関連する投稿


  [動物イラスト]

[動物イラスト]

動物は、イラストレーションのモチーフとして様々なシーンに使われています。 人物との組み合わせや動物のみが主体のイラストなど、よく使用されるモチーフのひとつです。描き方としては、人物と違うように思われますが、顔の描き方などはほぼ同じです。 ただし、2本脚の人物より4本脚の動物の方が、より立体・遠近感が必要になってきます。


 [ポスカ、ポスターカラー、ボールペンを使った作品]

[ポスカ、ポスターカラー、ボールペンを使った作品]

今回のイラストに使用された画材、ポスターカラーは不透明水彩で、以前にも説明したように乾いてからも水に溶けるので、塗り終った後に色を薄くしたり等の修正が可能です。また、延びがよく斑なく塗れるのが特長です。 ポスカはお店のPOPを書く為によく使われるマーカーですが、水性インクで臭いも無く乾けば水に流れることが無いので、濃い色の上に重ねて描け、下地の色に関わらず鮮やかに発色します。先端のラインナップは、極細、細字丸芯、中字丸芯、太字角芯、極太角芯があります。 ボールペンの種類は、数えきれない程ありますが、発色が良いのはゲルインクです。


[ポスターカラー x色鉛筆x ドローイングペン] [透明水彩x 色鉛筆x ストロー]を使った作品

[ポスターカラー x色鉛筆x ドローイングペン] [透明水彩x 色鉛筆x ストロー]を使った作品

今回一つ目のイラストに使用されているポスターカラーは、不透明水彩絵の具の一種で、大きな面でもムラなく塗ることができ、仕上がりはツヤ消し(マット)に仕上がります。 また、粒子が細かいので伸びがよく筆の運びもなめらかです。乾けば重ね塗りも可能ですが、水溶性なので重ねる色に水が多すぎると溶けだして混ざってしまいます。 ドローイングペンは極細のサインペンの一種で、一般的にプラスチックまたは、フェルト製のペン先を持ち、線幅も1mm以下で色々なバリエーションがあります。 イラストには乾くと耐水性になるもののほうが、後から色が入れやすいでしょう。


[アクリル絵の x 水彩色鉛筆] [マーカー x 色鉛筆] を使った作品

[アクリル絵の x 水彩色鉛筆] [マーカー x 色鉛筆] を使った作品

今回一つ目のイラストに使用されているアクリル絵の具のついては, 前回でもお話しましたが、厚塗りなどの油彩の表現と水洗いが可能な水彩絵の具の代用品ともなる手軽な画材の一つです。乾燥が早く、乾くと耐水性となるのも大きな特長といえます。 二つ目のイラストに使用されているメインの画材はマーカーです。 重ね塗りをして色をまぜることもできますが、絵の具のようにしっかりと混ぜることができないので、背景と主体にコントラストをつけるためには、濃淡の差がある沢山の色数が必要となってきます。


[透明水彩x色鉛筆・アクリル絵の具x オイルパステル]を使った作品

[透明水彩x色鉛筆・アクリル絵の具x オイルパステル]を使った作品

今回一つ目のイラストに使用されている透明水彩絵の具は水で滲ませて描き、乾くと透明感のある繊細な仕上がりが特長です。 乾いた後も、水溶性なので水を使って色の調整ができます。 また、紙の種類や目の粗さによっても、仕上がり感が変わってきます。 二つ目のイラストに使用されているアクリル絵の具は、乾くと耐水性の皮膜がでるので重ねて色を塗っても下地が出てくることはありません。 また、絵の具に混ぜて使用するメディウム(補助剤)も充実しており、絵の具に艶を与えたり、盛り上げて油絵のように筆のタッチを残したりと、様々な表現方法で描くことができます。


最新の投稿


美しく長生きするために☆体の道筋を通す「美容整体」

美しく長生きするために☆体の道筋を通す「美容整体」

皆さま、整体に対してどのようなイメージでしょうか? 「身体が整う」 「肩こりが解消される」 「歪みのケア」 など、様々な効果をイメージされると思いますが、私が考える1番の素晴らしい効果は【身体の道筋を通すこと】です。 身体の道筋とは、様々です。 例えば、血管、リンパ管など、目に見えるの。 また、経絡やセンなど、目には見えないエネルギーの通り道。 どちらも欠かすことのできない大切な通り道です。 整体では、身体に存在する無数の通り道を開放し、血液、リンパ、エネルギーなどすべての循環ができる体の土台作りを行います。


【2024年】子供の習い事 人気おすすめ10選!費用相場や選び方の注意点も紹介

【2024年】子供の習い事 人気おすすめ10選!費用相場や選び方の注意点も紹介

子供が成長する過程で、「どんな習い事をさせようか」と頭を悩ませる親御さんは多いでしょう。子供たちは習い事を通じて新しいことを学び、社会性や協調性を身につけることができます。また、自分の得意なことを見つけたり、将来の夢を育むきっかけにもなります。しかし、何を基準に習い事を選べばいいのか、費用はどれくらいかかるのか、といった疑問も多いはず。この記事では、子供に人気の習い事とその選び方、習い事をさせることのメリットや注意点について詳しく解説します。


アーユルヴェーダとは?心身のバランスを整えるマッサージ効果や資格取得メリットを紹介

アーユルヴェーダとは?心身のバランスを整えるマッサージ効果や資格取得メリットを紹介

古くからインドで伝わる「アーユルヴェーダ」は、健康や美容に関心がある方々の間で注目されています。現代社会では、ストレスや不規則な生活が常となり、身体や心のバランスを保つことが一層重要になってきました。そんな中、アーユルヴェーダは自然治癒力を高め、心身のバランスを整える手法として、多くの人々に受け入れられています。この記事では、アーユルヴェーダの基本的な知識から、実践的なアプローチ、さらにはその資格取得のメリットまで、幅広くご紹介します。


【アロマオイルの楽しみ方】精油☆手作りポプリで美空間

【アロマオイルの楽しみ方】精油☆手作りポプリで美空間

皆様、ごきげんよう、リラクゼーションサロンの癒しの技術が学べる--1DAY講座スクール--メディックス ボディバランスアカデミー講師の境瑠美です 私の大好きな精油を紹介いたします


ダイエットを成功に導くポイントは?バランスの良い食事と運動を併用した効果的なダイエット方法

ダイエットを成功に導くポイントは?バランスの良い食事と運動を併用した効果的なダイエット方法

「ダイエット」と聞くと、多くの人は食事量を減らすことを思い浮かべるかもしれません。しかし、ダイエットにおいて本当に大切なのは、単に体重を減らすことだけではなく、体の健康を維持しながら、理想の体型を目指すことです。この記事では、食事の内容、タイミング、量、間食の選び方、そして運動の取り入れ方など、効果的かつ健康的にダイエットを成功させる方法を紹介します。