美容師になるには?美容師国家試験に合格して資格を取得しよう!

美容師になるには?美容師国家試験に合格して資格を取得しよう!

美容師はTVやファッション誌、ヘア業界でも注目される職業です。 よく青山や銀座などの一等地で、カリスマスタイリストの方に髪をカットしてもらうために1カ月待ちなんてザラだという話も聞きます。また、腕や経験を積んで確かな実力が付けば、トップスタイリストやディレクターと呼ばれるようになります。つまり実力の世界なのです。 だから美容師を目指す方は多いですし、一生を通して続けられる「手に職」系の確実な職業なのです。ここでは美容師になるための美容師国家試験や専門学校、どんな研修や資格があるのか、美容師の独立などの幅広い情報をご紹介します。これから目指す方は必読です!


美容師国家試験について

美容師になりたい場合は美容師国家試験を受ける必要があります。また、この試験は誰でも受けられるわけではなく、受験資格があります。受験資格は2種類あり、どちらかに該当していれば受けることができます。まず、理容師や美容師養成施設にて、ある程度の課程を修了した人が対象になります。2015年現在の受験資格を表にまとめましたのでご覧ください。

理容師・美容師養成施設で課程を修了 課程の種類
右の課程を修了した方で平成10年4月1日以降に入学した方 昼間課程2年以上
夜間課程2年以上
通信課程3年以上
右の課程を修了して、1年以上の実施習練を経た平成10月3月31日以前に入学した方 昼間課程1年以上
夜間課程1年4カ月以上
通信課程2年以上
(※2015年11月現在)

※理容師・美容師養成施設 =美容師免許取得に対応している、厚生労働大臣認可の美容師養成施設指定校。美容専門学校のこと。

今年(平成27年)の受験願書の締め切りは11月30日です。試験は翌年平成28年2月1日から実施されます。試験は2種類あり、実技と筆記試験です。

美容師国家試験の試験内容について

美容師国家試験は2種類の試験があります。美容技術を見る実技試験と、筆記試験の二つです。

実技試験

実技は基礎的技術が問われ、カッティングや整髪といったものと、衛生上の取り扱いといった内容です。美容師に幅広い実技が必要とされる理由は、お客さんの皮膚や頭皮に直接触れる機会が多く、衛生管理が業務に含まれるからです。

皮膚科、伝染病学、衛生法規、消毒法、解剖学といった、普通の学校では教わらないことも学ぶ必要があるのです。つまり、カットだけができればなれるものではないのです。国家資格である理由も納得ですね。

筆記試験

また、筆記試験 は衛生法規と制度、衛生管理(公衆衛生・環境衛生・感染病・衛生管理技術)、美容保健(人体の構造及び機能、皮膚科学)、美容の物理・化学、美容理論の中から出題されます。

美容師国家試験の合格率と難易度について

技術試験だけでなく、筆記試験の内容を見て驚いた方もいらっしゃると思います。しかし、この筆記に関しては専門学校でも指導されますし、過去問を学習すればクリアできます。問題は実技で、日頃の反復練習をしっかりやっておく必要があります。

試験までに何度も練習し、スピーディーかつ確実にできるようにしましょう。それが本番で慌てないコツです。合格率 は2月が80%前後、8月が50%前後で、2月の合格者が多い理由は専門学校の新卒生の割合が多いからです。ほとんどの美容学校の生徒は在学中の2月に受験します。

いったん落ちてしまった場合は、翌年度の8月に受験することになります。難易度は極端に難しいわけではないので、授業をまじめに受けて勉強し、繰り返し実技を練習すれば合格するでしょう。ちなみに受験者数 ですが、この10年は2万人を少し切る程度の方が受験しています。

美容師の研修について

美容師の研修は試用期間とも呼ばれて、3カ月程度が普通です。これも就職されたお店によって変わってくるでしょう。ほとんどの美容室やサロンで、この3カ月のうちに必要最低限の技術を習得することになります。美容師の資格があるからと言って、いきなりお客さんの髪を切らせるお店は、ほぼありません。

そして、営業時間外に研修や練習を毎日やっているのが普通です(試用期間は3カ月ですが、研修や勉強は3年程度続くと考えてください)。一人前になるまでには、深夜まで残って練習することも珍しくはありません。そして営業中は、施術のアシスタントなどをして経験を積んでいきます。

また、一定の技術が身に付いた後も、後輩の指導などで夜遅くなることもあります。最初の3年間は、毎日練習をしたり講習会に出かけたりして、技術をひたすら磨いていく期間です。美容師は学校を出て即戦力になるわけではないのです。最初の時期はとにかく修行を重ね、美容師としての技術と知識を身に付けなければいけません。辛い時期かもしれませんが、厳しい研修を受けて身に付けた技術は一生ものです!

美容師資格を取得した後の進路とは

一番多いのは、やはり美容師として美容室やサロンで活躍していくことでしょう。しかしそれだけでなく、エステティックサロンやブライダルサロンなども選択肢としてあります。ブライダルサロンでは、メイクアップアーティストになるという場合もあります。

ウイッグやヘアケア製品の会社に就職される方もいますし、美容ディーラーになる場合もあります。最近ではネイルサロンでアーティストになる方もいます。一般企業で言うと、美容系の企業やヘアケア系の企業に進む方が多いです。

美容師の独立

美容師になって厳しい研修を受け、一人前になり顧客も持つようになると、開業したいという方が出てくるでしょう。独立の時期は人によって様々ですが、一般的な例を見てみましょう。まず下積み生活3年で一人前になり、そこから様々なお客様のスタイリングを手掛けて数年。その後店長になり、ようやく独立…。そう考えると、独立まで少なくとも5年~10年以上はかかると考えたほうがよさそうです(もちろん、もっとかかる場合もあります)。
これも人によると思いますが、最初から独立を目指して美容師の資格を取るなら、それなりのキャリアプランを考えておくことが大切です。開業するには資金も必要ですし、どんな場所でどんなイメージのサロンにしていくのか?サロンで特徴的なメニューは何かなど、考えるべき項目はたくさんあります。準備の目安として、以下のことを考える必要があります。

開業・店舗開設
不動産(物件)・損保などの保健・保健所登録・内装工事代・機材や薬剤費

資金集め・人材登用
資金(融資・内装費・運転資金含む)・人材雇用のための助成金申請

これら以外にも、集客方法を考えるなど、お客さんを集める活動もしなければいけません。具体的なスケジュールを立てて、自己資金をどの程度貯められるかということも大切です。しかし独立後は自分のカラーを出せる、例えるなら一国一城の主になるので、独立を考える方はたくさんいらっしゃいます。成功すれば雇用されている時代とは違う収入が待っています。

美容師と言うと、皆さんがマスコミや雑誌で目にされる有名な方から、普段自分の施術をお願いしている美容室の方まで、たくさんの美容師さんがいらっしゃいます。しかし、どの方も長い研修期間を経て、がっちり実力を付けてから施術しているのです。また、美容師の資格は一生もので、いろいろな職種に就けるのも魅力です。独立することもできるので、経営者になるという選択もあり、男女関係なく実力があれば店長になることも可能なのです。

美容師は一生続けられますし、手に職がある資格の代表格。ご興味のある方は資格講座などでチェックしてみてください!

本記事は2015年11月27日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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