初めてのパン作り体験(教室)前に知っておくべきパン作りのこと

初めてのパン作り体験(教室)前に知っておくべきパン作りのこと

男女問わず「パンを焼く」という特技を持っていると、食生活がとても豊かになります。また巷では、パンブームが続いており、フランスのブーランジュリーで売られているようなパンを焼きSNSへ投稿する方も増えています。ここでは、初めてパンづくりにチャレンジしたいと考えている方へ、パンづくり基礎についてお話してまいります。


パン作りの道具、何を揃えたらいいの?

初めてパンをつくる場合、下記のような道具をそろえる必要があります。

・ボウル 2個(大・中 入れ子になるものだと便利) 
・はかり (1グラムまで計量できるもの)
・計量カップ (10cc単位で計量できるもの 200~300cc用)
・スケッパー (パン生地を切り分ける他、生地を集める際に使うもの)
・麺棒 
・大理石のし台 (キッチンではパン作りのスペースが確保できない場合に便利)
・パンマット
・オーブン (発酵機能があれば便利。250度くらいまで温度が上がるもの)
・ケーキクーラー (オーブンについている足つきの網で代用可能)

最低限、ボウルと計量グッズ、オーブンがあればパン作りは可能です。少しずつ買いそろえていけばよいですね。
また製菓用品専門店では、パンづくりに必要な道具をセットにしたスターターキットを販売していることもあります。一度に必要なものが揃うので、スターターキットを利用することも一案です。

パンづくりに必要な材料

道具がそろったら、いよいよパンの材料を揃えましょう。

・パン用小麦粉(強力粉)
・イースト
・バター または ショートニング
・砂糖・塩
・水または牛乳
・スキムミルクや卵など(レシピによって必要です)

とてもシンプルな材料でパン作りが始められるのが大きな魅力です。
いずれの材料も、お近くのスーパーマーケットの製菓材料売り場で手に入れることができます。小売店であれば、小麦粉やイーストは購入しやすい価格帯で販売されているので便利です。

パン作りの工程はこのような流れ

本格的にパンづくりを始める前に、パン作りの流れを覚えておきましょう。

①計量 パン作りで使うすべての材料をあらかじめ計量する
②ミキシング 小麦粉・塩・砂糖・水・イーストをボウルに入れて箸などをつかってなじませる
③捏ね 生地がひとまとめになったら、打ち台(大理石のし台)に生地をのせ、力を加えながら捏ねていきます。ある程度生地がなめらかになったら、バターやショートニングを加えなじませるように捏ねます。
④1次発酵 生地をひとまとめにして、ボウルの中に入れ、固く絞ったぬれ布巾をボウルにかぶせて30度程度の温かい場所で発酵させます。
⑤ベンチタイム 1次発酵終了の生地は1.5倍~2倍程度に膨らんでいます。ガス抜きを行い再び丸め直して、10分ほど休ませます(ぬれ布巾をかけて乾燥に気をつけること)
⑥成形 スケッパーで8~10等分に切り分け丸めます。(この時点で好みの形に成形する)
⑦2次発酵 オーブン天板に成形した生地をのせ、30度で30~40分二次発酵させます。目安はパン生地が2倍程度に膨らんでいることです。
⑧焼成 オーブンを予熱し、指定の温度と時間に設定し、パンを焼きます。
⑨完成 焼きあがったら、ケーキクーラーにパンをのせ粗熱を取ったら完成です。

パンのレシピやパン職人の考え方によってもプロセスは変わります。基本のパンの作り方を覚え、自分ならではパンの作り方に派生させていくことも楽しいですよ。

初めてのパンづくり、失敗するのは当たり前

独学でパンづくりを始めると、どうしても固いパンに仕上がったり、うまく膨らまなかったりと失敗してしまうケースがあります。
そんな時は失敗の原因を必ず明らかにして、もう一度同じレシピで作る、もしくは別の考案者が考えたパンづくりレシピへ変更するなどの対処で自分なりの美味しいパン作りの道を歩んでいきましょう!

そして、パン作りのスキル向上のポイントとして覚えて欲しいことが一つあります。
パンが膨らむ仕組みは、イーストと小麦に含まれたグルテンの作用によるものです。つまり、捏ねの工程でグルテンと小麦・水分の関係をうまく見極められるようにすることが大きなポイントです。
捏ね時間が足りない、発酵が十分でなかったという失敗は、何度かパンづくりをくりかえすうちにコツが分かるようになっていきます。

また、少し慣れてくると難しい成形のパンや総菜パン等にチャレンジしたいという気持ちもわいてきます。
パン作り初心者などは、成形方法なども独学ではなかなか修得できないというケースもあるようです。そんな時は、初心者向けのパン教室へ通って仲間たちと一緒にステップアップを目指すことも楽しみの一つとなります。

まとめ

パン作りは何度か繰り返すたびに新しい発見があります。おいしいパンが焼きあがるまでには時間がかかりますが、焼きあがり間近にオーブンから漂う、香ばしい香りはとても気持ちを豊かにしてくれます。
道具さえそろえば、後は簡単に作り始めることができます。気軽に始められるので、趣味と実益を兼ねてパン教室を開業する方も増えています。あなたもパン作りを始めてみませんか?

本記事は2017年07月28日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

関連するキーワード


パン・バケット パン作り

関連する投稿


自宅で始めるパン屋開業(経営)の道。厨房(設備)はどうすれば?

自宅で始めるパン屋開業(経営)の道。厨房(設備)はどうすれば?

「自分で焼いたパンを多くの人に食べてもらいたい。しかも、それがお金になるなら、本当にすてき!」美味しいパンを焼ける人なら、このような気持ちを持つことは不思議ではありません。では、その夢、叶えちゃいましょうよ! 「無理だわ」と思っている方がいるなら、この記事を読みながら検討してみてください。ここでは、パン屋開業のノウハウをお伝えします。


パン作り職人の勤務時間や労働時間、仕事内容ってなにしてるの?

パン作り職人の勤務時間や労働時間、仕事内容ってなにしてるの?

「パン屋さんは朝早い」というイメージが未だに残っていますが、パン作り職人は現代でも朝早く仕事をしているのでしょうか。パン職人は一日どのような流れで仕事をしているのでしょうか。 これからパン店開業に向けて準備を始めたいという方にとって、労働時間や仕事内容はとても気になります。 ここでは、パン職人とパン店の一日の流れに関してまとめています。仕事としてパン作りをしたいと考えている方は参考になさってください。


パン教室開業に資格は要る?儲かるの?収入は?

パン教室開業に資格は要る?儲かるの?収入は?

「パンが美味しく焼ける。それも、お店に並ぶものと遜色ないパンを。」そんな方は、パン教室を開いてみてはいかがですか? でも、パン教室ってどのように開けば良いのでしょうか?それに、資格や設備はどんなものが必要で、そもそも儲かるのでしょうか?ここでは、パン教室の開業の様々な疑問点に迫ります。


パン屋開業に資格は必要?菓子製造業許可と飲食店営業許可の違い

パン屋開業に資格は必要?菓子製造業許可と飲食店営業許可の違い

新しくパン屋を開業するときに必要な資格は、営業形態によって違うことをご存知ですか。イートインにするのか、テイクアウトにするのか、それともパン教室という形にするのかによって、必要な許可が違います。 さらに、食パンと調理パンは法律上の取り扱いが違うため、食パンだけを販売するのか、調理パンも販売するのかによって必要な許可や資格が異なります。今回は、パン屋開業のために必要な資格についてご紹介します。


パン屋さんに向いている人はどんな人?パン職人が厳しいって本当 ?

パン屋さんに向いている人はどんな人?パン職人が厳しいって本当 ?

パンブームが続く昨今。このところ、小規模のパン屋を個人レベルで開業する方が増えています。その反面、お店が長続きしない現状があることも事実です。ここでは、パン職人に向いている方はどんな方なのか、パン職人という仕事は厳しいのか一日の仕事の流れなどを確認してまいります。これからパン店開業を目指している方は是非お読みください。


最新の投稿


初めてのウクレレ教室の料金相場と失敗しない教室の選び方

初めてのウクレレ教室の料金相場と失敗しない教室の選び方

ウクレレのやわらかく心地良い音色に魅了され、「自分も弾けるようになりたい!」と思う方も多いのではないでしょうか。ウクレレはコンパクトでギターよりも弦の数が少ないため、より簡単に演奏できる楽器として人気があります。しかし、独学で始めると「どんなウクレレを選べばいいの?」「コードの押さえ方が分からない」といった壁にぶつかることも少なくありません。そんなときに役立つのがウクレレ教室です。講師から直接学ぶことで、効率よく上達できるだけでなく、正しい演奏方法やリズム感も身につけられます。この記事では、ウクレレ教室の料金相場やレッスンの種類、費用を抑えるコツについて詳しく解説します。


テニススクールの料金相場はどれぐらい?月謝を安く抑えるためのポイントや失敗しない選び方を徹底解説

テニススクールの料金相場はどれぐらい?月謝を安く抑えるためのポイントや失敗しない選び方を徹底解説

テニスは、運動不足解消やストレス発散に最適なスポーツです。特に初心者にとっては、正しいフォームやルールを学ぶことが上達への近道となります。そのため、多くの人がテニススクールの受講を検討します。しかし、いざテニススクールを探してみると「料金がどれくらいかかるのか?」という点が気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、テニススクールを検討している初心者の方に向けて、料金相場や、費用を抑えるポイント、スクールの選び方まで詳しく解説します。


ピラティスの料金相場はどれぐらい?月謝を安く抑えるためのポイントや失敗しない選び方を徹底解説

ピラティスの料金相場はどれぐらい?月謝を安く抑えるためのポイントや失敗しない選び方を徹底解説

ピラティスは、姿勢改善や体幹強化、柔軟性向上を目的としたエクササイズで、健康志向の高まりとともに人気が急上昇しています。特に、デスクワークが多い方や運動不足を感じている方の間で注目されており、ダイエット効果やストレス解消にもつながるため、幅広い世代に支持されています。本記事では、初めてピラティス教室に通おうと検討している方に向けて、料金相場や、月謝以外にかかる費用の内訳、費用を抑えるためのコツなどを詳しく解説します。


社交ダンスのレッスン料金(月謝)の相場は?費用を安く抑えるためのポイントなど解説

社交ダンスのレッスン料金(月謝)の相場は?費用を安く抑えるためのポイントなど解説

社交ダンスを始めてみたいけれど、料金が気になる方も多いのではないでしょうか。社交ダンスの料金は教室やレッスン形態によって実にさまざまで、予算に合わせて選択できます。社交ダンスは、音楽に合わせて優雅に踊るだけでなく、姿勢が良くなったり、運動不足の解消になったりと、たくさんの魅力があります。また、パートナーとのコミュニケーションを通じて、新しい出会いも期待できます。この記事では、社交ダンス教室の料金相場やレッスン形態、さらに料金を抑えるコツまで、分かりやすく解説します。