パン屋さんに向いている人はどんな人?パン職人が厳しいって本当 ?

パン屋さんに向いている人はどんな人?パン職人が厳しいって本当 ?

パンブームが続く昨今。このところ、小規模のパン屋を個人レベルで開業する方が増えています。その反面、お店が長続きしない現状があることも事実です。ここでは、パン職人に向いている方はどんな方なのか、パン職人という仕事は厳しいのか一日の仕事の流れなどを確認してまいります。これからパン店開業を目指している方は是非お読みください。


パン職人の仕事のやりがい

パンづくりはとても時間がかかる作業です。朝早くから、生地づくりを始め、焼き立てのパンを提供するために1つずつ成形を行い、さまざまなパンを焼き上げます。パンそれぞれにレシピが存在し、複数のパン生地をつくる必要があります。
また、曜日や時間帯、季節によってもパンの売れ筋は異なります。日々のマーケティングによって、パンの提供量を調整するほか、定番の入替えを行うなど、お店を存続させるための戦略もパン職人ならではの仕事です。

厳しい仕事という見方もありますが、時間の配分が上手にでき、規則正しい生活ができる方だったらさほど厳しい仕事と受け取ることはないでしょう。パンが好きで職人という仕事が天職だと感じている方であれば、やりがいが先行するはずです。

店内に入ると甘く香ばしい香りが広がり、来店客が幸せな気持ちになるパン店。たくさんの種類のパンが並び、来店客が迷いながらトレイにパンをのせていく様子。パン職人を目指す方の多くがこのような光景を思い浮かべてお店づくりを検討していることでしょう。この光景を実現するために、マネジメントやコンサルティング会社を頼ることも一案です。

パン職人って修行が必要?

パンづくりをイチから始める方がパン職人を目指す場合、本やweb上で知り得た知識だけでは職人として独り立ちすることはまず無理だと言えます。お店の経営やレシピ作りなども総合的に応用できなければ、お店を運営することができません。

もし、開業を意識したパンづくりをしていきたいという場合、パン店でパンづくりの修行をすることも一案です。パンを効率的に捏ねる方法や、職人をはじめとする売り手側の一日の時間配分、仕入れや原価に関すること、一年を通じた販売戦略などさまざまなノウハウを学ぶことが大切です。

料理学校などでパンづくりの認定資格を得たという場合、パンづくりの知識は認められていても、お店の運営に関しては全くの素人ということもあります。そんな場合は修行感覚で、パン店でしばらく働いて自分の知識をより深めていくと、自分が目指すべきパン屋の理想がはっきりしてくるかもしれません。

修行期間はどのくらい?という質問も多く寄せられます。パン職人の修業期間はその方の技量によって左右されますので一概には指定できません。極端な話、お店を開く条件さえクリアできれば修行期間ゼロで開業することだって可能なのです。自分自身が自信をもって開業できるかどうかが修行期間の目安とするべきでしょう。

女性にパン職人は不向きといわれる謎

かつて「女性がパンをつくることは不向きだ」と言われていた事もありました。しかし今ではパンづくりだけにこだわらず、今や男女の差を感じることなく働ける世の中です。女性ならではの繊細さで誰からも愛されるパン店に育てることももちろん可能です。

では、なぜ「女性がパンをつくることは不向きだ」と言われていたのでしょうか?
パン作りは、業務用の小麦粉は20kg入り、一斗缶(18リットル入り缶)と呼ばれる大きな缶に入った油脂などの重い物を扱うことが主です。また、生地をこねる作業は力仕事になるので、女性は大量の生地づくりが難しいという見方がありました。
女性が力仕事を行うことや、大きな容量の業務用素材を取り扱えるか否か、といった点で「パン職人は難しい」といわれていたようです。

現在は、オートメーション化できる部分も増えており、女性一人でも大量のパン作りができるようになりましたので、女性のパン職人も増えてきています。

パン職人は接客も大事

パン作りは主に早朝に行います。パンの粗熱を取り、焼き立ての状態で来店客へサービスできるよう時間を逆算して焼き上げます。小規模の店舗であれば、朝に1日売り切れる量・一日の目標額設定分だけのパンを焼くことができれば良いでしょう。

その後は、店での接客になります。営業時間を調整し、閉店後に翌日の仕込みの準備をするなど、時間を有効に使うことで少人数でも店の運営ができるはずです。

職人といえば寡黙にその作業だけを行う人というイメージがありますが、接客もなるべく手がけることが大切です。作り手の顔が見えるお店であれば、顧客の信頼度も上がり、人気も高まります。
接客を通して、人気のパンを直接知ることができますし、客との世間話を通じて商品展開が生まれる事もたくさんあります。

店の経営・パン作りのセンス・接客の手際の良さや人柄、すべてにおいてバランスがとれ柔軟に対応できる方であればパン職人に向いているといえます。

まとめ

パン作りは短期間で大成することがなく、自分の店を持っても「修行中」という方も少なくありません。でも、条件がそろい開業ノウハウさえあれば、修行を積むことなく自分の店を持つことができます。もちろん女性でもパン職人として独立することは可能です。是非、自分にしか作れないオリジナルパンを販売することを目指してみませんか?

本記事は2017年07月15日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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