習字セットや習字バッグについて
書道を習う時にはまず初めに書道教室の先生から道具についてのレクチャーが必ずあるはずです。指定というものはありませんが、入りやすくて万人が使いやすいものが一般的です。習字セットにはプラスチック製などの入れ物に習字のセットが入ったものか、それらを入れておける習字バッグがあります。習字バッグは大人でも使われる方もいらっしゃいますが、お子さんが携帯しやすいので様々な柄や工夫がされたバッグがあります。主に軽さと汚れを重視してビニール製が多いようです。
持ち手がついた書道バッグは約3~4㎝程度の厚みがあり、ファスナーで全開することができます。開くと中には太筆・細筆、硯、墨、墨駅、水差し、文鎮、プラスチックケース、下敷き、筆巻きが入っています。金額的には上から下までありますが、お子さんなら3,000円~6,000円の間で揃えることができます。大人でも最近はおしゃれなものが増えて、クラッチバッグスタイルになっているもの、素敵なトート型になっているものなども登場しています。習字バッグにこだわる必要はありませんが、万が一硯などが割れてしまわないためにも専用のものを使ったほうが良いでしょう。
硯・墨の選び方
硯は墨を水で磨る書道用品で石製です。最近はプラスチック製のものも登場しました。他にも金属や陶磁器製もあります。最初に硯を選ぶ場合は既に習字セットの中に入っている場合が多いでしょう。選び方としては自分が使いやすいことが一番ですが、耐久性に優れて発墨が良い硯が良品です。最初に使うならデザイン性で彫刻が入ったものよりも洗いやすいシンプルなものが良いでしょう。ただし硯は筆と違って長く使うので安物はお勧めできません。
墨は黒・青・茶の3種類あります。一般的には黒墨を使い、鮮明なので細かい字でもしっかり書けるので公的文章でもよく使われます。墨は湿度と温度の変化に弱く、状態によってはカビが生えることもあります。ケースに入れっぱなしにせず、缶などに入れて直射日光が当たらない場所に保管します。書道の上級者になると漢字用・仮名用で使い分ける方もいます。
選び方のポイントは練習用ならさほど高くないもの、書道展や作品を書くなら漢字用で黒味を強く出すタイプの油煙墨(植物油・石油製品の鉱物油などを燃やした煤と膠を混ぜて作られた墨)、仮名用なら黒味を抑えて品よく表現できる松煙墨(松脂を燃やした煤と膠を混ぜて作られた墨)を選ぶと良いでしょう。
半紙・筆・下敷きの選び方
用紙は大きく分けると日本産の和紙と中国産の唐紙があります。和紙は日本産で手漉きと機械漉きに分かれ、再生紙なども機械漉きです。唐紙は竹や桑などの短繊維が原料で和紙よりは破れやすい紙ですが書道用として開発された紙なので墨が浸透しやすくてきれいに文字が書けます。機械漉きは安くて丈夫なので練習用に向いていますが墨のにじみがあまりよくありません。
書道の上達はあまり安い紙を多用しないことです。安いとにじみが違うので(発墨が悪い)いざ書道展などに提出する本番用の手漉き和紙や上質な紙を使うとにじみの差が出てうまく書けないことがあります。練習の最後には何枚か良質の和紙で書くようにしましょう。
筆は人によってなじむ筆、なじまない筆があります。その方の癖や使い方によっても変わります。ある程度の値段を購入したところ、筆が柔らかすぎて書きにくいという初級者や、逆に上級者なら柔らかい筆で自分の筆跡を出そうとします。一般的には尖・斉・円・健の4つのポイントから選びます。穂先が尖る、穂先全体が整っている、穂全体が円錐形、穂先の弾力が良いという意味です。太筆を選ぶなら初心者は2,000円台、小筆でも1,000円台程度にしておきましょう。
下敷きは毛氈とも呼びます。大抵習字セットに入っていますが、選ぶポイントは厚さです。1㎜より2㎜程度あったほうが扱い易いでしょう。収納の時に癖が付かないからです。単体で購入する場合は厚さにこだわりましょう。たまに升目が付いたものがありますが、これは字数が限定されてしまうのであまりお勧めできません。
まとめ
はじめて書道を習う方は道具を揃えるのも楽しみの一つです。書道の稽古を積むとだんだんと墨や筆の性格がわかるようになります。季節や天気によっても墨のにじみが違うことに気が付くようになります。春夏秋冬によっても墨の表現が変わることも書道の楽しみの一つです。
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