[水性画材を使った作品]

  [水性画材を使った作品]

今回のイラストに使用された画材、透明水彩は、絵の具とそれに加える水の量の加減により 仕上がりが大きく左右されます。 絵の具を少ししか出さずに塗ると全体的に薄くなり、インパクトのない仕上がりになってしまいます。 カラーインクはすでに色が作られているので、そのまま直接塗ることができ、 同じ透明の水性画材でも鮮やかなはっきりとした色がでます。 色にコントラスト(濃淡)を付けたいときは、水を加えて薄い色を作って描きます。 今回は、背景に余白の多い涼し気なイラストを選んでみました。


Aiko Yamaguchiさんの作品(本科生)

白抜きされたテーブルクロスとブルーのストライプが、清潔感のある涼し気な雰囲気を出しています。
地面と背景の山の幾何学的なパターンが、イラスト全体にユニークな新しさを出しています。
地面の茶色のパターン自体の遠近は故意に入れず、色のグラデーションによって、手前は濃いめに入れて白のテーブルクロスを浮きだたせ、山の方に向かって後ろの方は薄めにして遠近感を出しています。
このイラストには顔や身体の輪郭線に色鉛筆が使用されていますが、水彩絵の具に色鉛筆を加えることによって、イラストに細やかで柔らかなディテールを与えることができます。

Kenta Nakamuraさんの作品(基礎科生)

先日行われた校外スケッチからの作品です。
色の3原色、赤・青・黄の3色だけを使って、短時間で大胆に描かれた作品です。
意識的に描こうとすると、考えすぎてどうしても線が弱くなってしまいます。
あまり考えすぎずに、瞬時の判断で色や構図を決めて描いてみることにより、
動きのある活きた線を引くことができます。
細い線と太い線のコントラストがイラスト全体に変化を付け、大胆さを増しています。

まとめ

今回一つ目のYamaguchiさんの作品は、全体的に綿密に構成され、色の付け方も遠近を意識しながら丁寧に塗られています。
二つ目のNakamuraさんの作品は、のびのびとした気持ちで直感的に色を選び、
素早く手を動かして仕上げた作品です。
同じ水性の画材を使用しても、画材の種類、描く方法や速さ、環境によって仕上がりが大きく違ってくることがわかります。

本記事は2017年07月20日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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