ダイビングライセンス(Cカード)取得費用の相場
最も基本的なライセンスである「オープンウォーターダイバー」の取得費用は、おおよそ5万円から10万円程度が目安です。
ただし、この金額に含まれる内容はスクールによって異なり、講習費や実習費、教材代、ライセンスの申請料などがセットになっている場合もあれば、個別に費用が発生することもあります。
また、沖縄や伊豆など観光地にあるスクールでは、現地での宿泊や食事が含まれたパッケージプランも用意されており、その場合は10万円から15万円前後になることも。
このように、プラン内容によって大きく金額が変わるため、単純な金額の比較だけでなく、何が含まれているかをしっかり確認することが大切です。
ダイビングライセンス取得費用の内訳
ダイビングライセンスの取得費用は、おおよそ5万円から10万円程度と紹介しましたが、実際にはいくつかの費用項目に分かれています。この内訳を知っておくことで、自分にとって必要なサービスを選びやすくなり、不要な支出を抑えることにもつながります。
たとえば、基本となる講習費や実習費だけでなく、施設の使用料、教材代、ライセンスの申請料などが加わることで、最終的な総額が見えてきます。
また、器材のレンタル費や、合宿形式のスクールであれば宿泊費・食事代も必要になるケースがあります。
ここでは各項目ごとに、どのような内容で、どのくらいの費用がかかるのかを説明します。
■講習費用
ダイビングライセンスの取得において、最も中心となるのが講習費用です。この講習には、座学での知識習得と、実際に海やプールで行う実技練習の両方が含まれており、ダイビングを安全に行うために欠かせない内容が詰まっています。
まず、座学ではダイビングの基本的な理論やルール、緊急時の対処法などを学びます。この部分は、教室で講師から直接学ぶ形式や、自宅でパソコンやスマートフォンを使って学べるeラーニング形式など、スクールによってさまざまです。
eラーニングを採用しているスクールの場合、通学の手間が省けるため、仕事や学業との両立がしやすいというメリットがあります。
次に、実技講習では浅瀬の海やプールを使って、実際のダイビングに必要なスキルを練習します。器材の正しい使い方、水中での呼吸法、バランスの取り方、浮力の調整、緊急時の浮上方法など、命に関わる技術をしっかり身につける必要があります。
講習費用の相場は、おおよそ3万円から7万円前後ですが、都市部のスクールではやや高めの設定になっていることが多く、地方やリゾート地ではパッケージ料金として割安になっているケースもあります。
また、ライセンス取得後に中級者向けの講習へ進む場合、追加で数万円かかることもあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
■実習費用
ダイビングライセンスを取得するためには、座学の講習だけでなく、実際の海で行う実習が必要です。この実習では、座学で学んだ知識を現場で活かし、安全かつ正確にダイビングできるかを確認します。
実習の内容は主に、浅い場所での練習から始まり、段階的に深い水域での練習へと進んでいきます。
たとえば、水中でのマスク脱着や、エア切れを想定した対応、バディとの連携行動など、リアルな状況を想定した訓練が含まれます。最初は不安に感じる方もいますが、インストラクターがそばについてサポートしてくれるので、安心して取り組めます。
実習費用の相場は、2万円から5万円程度です。ただし、スクールによっては講習費と実習費がセットになっている場合もあり、個別に費用が記載されていないこともあります。
また、海までの交通費や移動手段、現地での追加費用が発生するケースもあるため、契約前に「実習費用に何が含まれているか」を必ず確認しましょう。
一部のスクールでは、実習を現地集合・解散型にしており、交通費や宿泊費を自己負担とする代わりに、講習全体の費用を抑えている場合もあります。
一方で、観光地型のスクールでは、実習と合わせて宿泊や観光も楽しめるプランが用意されているため、費用はやや高めになる傾向があります。
■施設使用料
ダイビングライセンスを取得する過程では、海やプールだけでなく、さまざまな施設を利用することになります。それに伴い発生するのが「施設使用料」です。
この費用はあまり目立たない存在ですが、講習全体の金額に大きく影響することもあるため、事前に内容を確認しておくことが大切です。
具体的には、プール講習に使用する専用のダイビングプールや、更衣室・シャワー・ロッカールームなどの共用施設を使うための費用が該当します。
また、海洋実習で港のダイビング専用施設を使用する場合にも、施設の維持管理のために料金が設定されていることが多いです。これらは施設ごとに金額が異なり、講習費や実習費とは別途請求されるケースも少なくありません。
施設使用料の相場は、1日あたり1,000円から3,000円程度が一般的です。さらに、海での実習時にも同様の施設利用料がかかるため、全日程を通して合計5,000円から1万円前後になることもあります。
この費用を講習費用に含めて表示しているスクールもあれば、申し込み後に別途請求される場合もあります。そのため、見積もりや事前説明の段階で「施設使用料は別ですか?」「当日の支払いはありますか?」といった確認をしておくと、後から想定外の出費に驚くことなく準備ができます。
■教材費
ダイビングライセンスを取得するには、講習や実習だけでなく、基礎知識を学ぶための教材も必要です。この教材費は、学習に使うテキストや映像資料、学科試験対策の問題集などが含まれており、取得を目指すライセンスの種類や、スクールごとの方針によって内容が変わります。
一般的な教材には、紙のテキストブックやDVD、さらにはeラーニング形式のアカウントなどがあり、これらを使って事前に知識を身につけることで、講習や実習をスムーズに受けられるようになります。
教材費の相場は、5,000円から15,000円前後が目安です。内容の充実度や、どの指導団体(PADI・NAUIなど)の教材を使用するかによっても金額が変わってきます。
たとえば、フルカラーの冊子に加えて動画やオンライン試験がセットになっている場合、やや高額になることがありますが、その分理解を深めやすく、初めての方にとっては安心材料にもなります。
なお、スクールによっては「教材費込み」と表示されていても、申し込み後に追加で購入が必要になるケースもあります。また、中古や簡易版の教材を使用して費用を抑えているスクールもありますが、情報が古い場合があるため注意が必要です。
■ライセンス申請料
ダイビング講習をすべて修了し、必要なスキルと知識を身につけた後、最後に必要となるのが「ライセンス申請料」です。この費用を支払うことで、正式なダイビングライセンス(Cカード)が発行されます。
取得後はこのカードが、ダイバーとしての身分証明書となり、国内外を問わずさまざまなダイビングサービスを利用する際に提示が求められます。
申請料の相場は、5,000円から8,000円程度。この料金には、ライセンスカードの発行費用だけでなく、ダイビング指導団体(PADI・NAUI・SSIなど)への登録費用も含まれています。
スクールによっては、申請手続きを代行してくれるところも多く、受講者側で煩雑な手続きは不要です。ただし、一部では申請料が別料金として後から請求される場合があるため、申し込み前にライセンス申請料は含まれているか確認しておくと安心です。
また、ダイビングライセンス(Cカード)には複数の種類があり、取得するランクによって申請料が変動することもあります。
たとえば、「オープンウォーターダイバー」に続いて「アドバンスドオープンウォーター」や「レスキューダイバー」といった上位資格を目指す場合、それぞれのライセンスごとに申請料が必要になります。
このため、長期的にステップアップを考えている方は、今後の費用も含めて計画を立てておくと良いでしょう。
■器材レンタル代
ダイビングライセンス取得の過程では、ウェットスーツやレギュレーター、BCD(浮力調整装置)など、専門的な器材を使用する必要があります。
これらの器材は高額なものが多いため、講習中はほとんどの受講者がスクールからのレンタルを利用しています。その際にかかる費用が「器材レンタル代」であり、見落とされがちですが、講習のトータル費用に大きく関わる項目です。
器材のレンタルに含まれるのは、基本的にマスク、フィン、スノーケルといった軽器材のほか、レギュレーターやBCD、タンク、ウェットスーツなどの重器材もあります。
中にはブーツやグローブ、ダイブコンピューターなどが含まれることもあり、レンタル対象の範囲によって費用が異なります。
レンタル代の相場は、1日あたり3,000円から8,000円前後で、講習全体では1万円から2万円程度になることが一般的です。
スクールによっては、講習費用の中に器材レンタル代があらかじめ含まれている「コミコミプラン」もあり、この場合は追加料金の心配がなく、初心者でも安心して申し込めます。
ただし、レンタル器材の品質やメンテナンス状況はスクールによってばらつきがあるため、事前に「器材の状態は良いか」「どのようなメーカーのものを使っているか」といった情報を確認しておくことが大切です。
また、ダイビングを続ける予定がある場合、講習後に器材を購入する方も少なくありません。講習中にレンタルを使って、自分に合った器材の種類やサイズを知ることで、購入時の参考になります。
器材レンタル代は、講習の中でも予想外にかさむ費用になりやすいため、事前に確認しておくことで、全体の出費をしっかり管理できます。
■宿泊代
ダイビングライセンスを取得するための講習は、1日で完結するものではなく、複数日にわたって実施されることが一般的です。
とくに海洋実習を伴う場合、海辺の現地で数日間にわたり滞在する必要があるため、「宿泊代」が別途必要になることがあります。これは主に遠方から参加する受講者や、合宿型プランを選んだ場合に発生する費用です。
宿泊代の相場は、安価な民宿やゲストハウスでは5,000円以下で泊まれるところもありますが、ホテルや旅館タイプになるとそれ以上の費用がかかることもあります。
ダイビングスクールが提携している宿泊施設を利用するケースが多く、セットプランとして提供されている場合には、多少割引が適用されることもあります。
また、スクールによっては「宿泊費込みのパッケージプラン」を用意しているところもあり、その場合は講習費や器材レンタル代、食事代なども含めたトータル金額として提示されるため、個別に費用を計算する必要がなく、初心者にとってはわかりやすい料金体系といえます。
一方で、宿泊が自由選択となっているスクールもあり、自分で近隣の宿を手配することが条件になる場合もあるため、その際は自分でのスケジューリングが必要になります。
■食事代
宿泊費同様に、現地に滞在している間の「食事代」も、見逃せない費用の一つです。
食事代の負担の仕方は、スクールのプラン内容によって大きく異なります。
たとえば、合宿型のパッケージプランを提供しているスクールでは、朝食・昼食・夕食がすべて含まれていることもあります。
その場合、宿泊費や講習費と合わせて一括で支払うことができ、受講者にとっては準備の手間が少なく、スムーズに受講できます。
一方で、宿泊や食事が自己手配の場合、近隣の飲食店を利用することになるため、その分の予算を別で見積もっておく必要があります。
安価な食堂やコンビニで済ませれば費用は抑えられますが、講習の合間にしっかりエネルギーを補給するためには、きちんとした食事を取ることが望ましいです。
とくに海洋実習は体力を使うため、栄養バランスの取れたメニューが提供される施設を選ぶことで、体調管理の面でも安心できます。
また、地方のダイビングスポットでは周囲に飲食店が少ない場合もあるため、事前に食事の手配がされているか、持参が必要かなどをスクールに確認しておくとよいでしょう。
良いダイビングスクールを選ぶうえでの注目すべきポイント
ダイビングライセンスの取得では、スクール選びがその後のダイビングライフを左右するといっても過言ではありません。
先に紹介した料金だけでなく、指導内容やサポート体制、インストラクターの質など、さまざまな要素をしっかり比較検討する必要があります。
スクールによって方針や雰囲気が大きく異なるため、自分の目的やライフスタイルに合ったスクールを見つけることが重要です。
ここでは、特に注目しておくべきポイントを挙げ、信頼できるスクールを選ぶためのポイントを紹介していきます。
■少人数制のスクールを選ぶ
ダイビングスクールを選ぶ際にまず確認したいのが、少人数制で講習を行っているかどうかです。
特に初心者にとっては、わからないことや不安が多く、インストラクターとの距離が近く丁寧な指導が受けられる環境が重要です。
大人数での講習では一人ひとりに目が届きにくく、質問がしづらかったり、個別のフォローが不十分になってしまうことがあります。
少人数制のメリットは、単に「人数が少ない」という点だけではありません。それぞれの受講者の理解度や進捗に合わせて、講習内容を調整してもらえる可能性が高く、無理なく安心して学びを進めることができます。
たとえば、水中での呼吸や器材の使い方に戸惑う人がいたとしても、マンツーマンや2~3人程度のグループであれば、その人のペースに合わせて指導してもらえるため、スキルの習得が格段にスムーズになります。
また、少人数制の講習では、インストラクターとの信頼関係を築きやすい点も。ダイビングは海という自然を相手にするアクティビティであり、常にリスクが伴います。
だからこそ、講習中から「この人になら安心して任せられる」と思えるような関係が築けることは、技術以上に大切なポイントだといえるでしょう。
質問や不安をすぐに相談できる環境があることが、学びの効率にも直結します。
費用面で見ると、大人数制のスクールよりも少人数制のほうがやや高めに設定されている場合があります。しかし、その分内容の充実度や満足度は高く、「しっかりと技術を身につけたい」「安全面を重視したい」という方には適しています。
仮に料金が少し高かったとしても、その差額以上の価値を感じられる可能性があるため、長い目で見ればコストパフォーマンスが高い選択といえるでしょう。
安心してライセンスを取得するためにも、まずは少人数での指導体制が整っているスクールを優先的に検討してみてください。
■通いやすい料金・立地のスクールを選ぶ
ダイビングスクールを選ぶ際には、料金だけでなく「通いやすさ」も非常に重要なポイントです。
せっかく興味を持って受講を決めても、アクセスが悪かったり、交通費がかさんだりすると、通うのが億劫になってしまい、モチベーションが下がってしまうことがあります。
特に講習は1日で終わるものではなく、数日間にわたって通う必要があるため、毎回の移動負担が軽く済むスクールを選ぶことで、気持ちよく学びを続けることができます。
立地については、大きく分けて「都市型スクール」と「リゾート型スクール」の2つに分類されます。
都市型スクールは、通勤圏内にあり、自宅や職場から通いやすいのが特徴です。平日や週末を利用して少しずつ講習を受けたい方にはぴったりで、スケジュールを柔軟に調整しやすいという利点があります。
一方で、リゾート型スクールは、沖縄や伊豆、和歌山などの海に面した地域にあることが多く、旅行気分を味わいながら集中して学べる環境が整っています。短期集中で一気にライセンスを取得したい方には、こうしたスクールが向いています。
料金に関しては、スクールによって差が大きいため、単純に「安いから良い」というわけではありません。安すぎるプランの場合、実習費や器材レンタル代などが含まれておらず、最終的に高くついてしまうことがあります。
逆に、一見高額に見えるプランでも、すべての費用が込みになっていて追加負担がない場合もあります。大切なのは、「総額でいくらかかるのか」を把握することと、「その金額に見合った価値があるかどうか」を見極めることです。
また、通いやすさは金銭的な負担だけでなく、時間的な余裕にも関係します。
移動時間が長いと、それだけで疲れてしまい、講習の集中力が下がってしまうこともあるでしょう。ストレスなく通える距離にあるスクールを選ぶことで、心にも時間にも余裕を持ちながら、より良い学びが実現します。
料金と立地のバランスがとれたスクールは、長く続けたいと考えている人にとって特に重要です。「通うのが楽」「料金が納得できる」この2つが揃えば、自然と講習への意欲も高まり、充実したダイビングライフのスタートを切ることができるはずです。
■フレキシブルに調整できるプランか確認する
ダイビングライセンスを取得したいと考えていても、「平日は仕事が忙しい」「週末も予定が入りがち」など、思うように時間が取れないという方も多いのではないでしょうか。
そんなときに便利なのが、フレキシブルにスケジュールを調整できるスクールのプランです。
自分のライフスタイルに合わせて講習日程を組めるスクールを選べば、無理なく、そして継続的に学びを進めることができます。
たとえば、講習日を自分で自由に選べる「個別スケジュール型」のプランであれば、平日の夜や土日の空いた時間に、段階的に受講することが可能です。
一方、短期間で集中して取得したい場合には、連休を活用して3日間で修了できる「集中講習型」のプランが適しています。
このように、受講者の都合に合わせて柔軟に対応してくれるスクールであれば、忙しい方でも安心して取り組むことができるのです。
特に社会人や学生、子育て中の方など、日々のスケジュールが固定されがちな方にとって、日時の自由度が高いかどうかは重要な判断基準となります。
スクールによっては「平日限定プラン」「週末限定プラン」「早朝や夜間講習」など多彩な時間帯の選択肢を用意しているところもあり、自分にぴったりのスタイルを見つけることができるでしょう。
また、天候や体調によってスケジュールの変更が必要になることもあります。そのような場合でも、快く対応してくれる柔軟なスクールであれば、急な予定変更にも安心して対応できます。
一方で、日程変更ができなかったり、キャンセル料が高額なスクールだと、精神的な負担も大きくなってしまいます。
申し込み前には、予約の変更・キャンセルに関する規定も必ず確認しておきましょう。
■豊富な教材が用意されているか確認する
ダイビングライセンスの取得では、実習や器材の使用技術だけでなく、知識の習得も非常に重要です。
水中での安全管理やトラブル時の対応方法、ダイビングに関するルールやマナーなど、覚えておくべき内容は多岐にわたります。これらをしっかりと学ぶためには、わかりやすく体系的にまとめられた教材が必要不可欠です。
紙のテキストブックに加え、写真やイラストが豊富に掲載されたビジュアル教材、動画による実技解説、スマートフォンやパソコンで学べるeラーニング形式など、複数の学習スタイルをサポートしているスクールであれば、自分に合った方法で効率よく学ぶことができます。
とくに初心者の方にとっては、専門用語が多く出てくる分野なので、平易な言葉で説明されている教材や、視覚的に理解できる資料が揃っているかどうかは、学習のしやすさを大きく左右します。
図や動画で手順を確認できることで、座学の理解が深まり、実習に入ったときの戸惑いも少なくなるでしょう。また、紙媒体とデジタル教材の両方が使えると、場所を選ばずに学習を進めることができ、忙しい方にもぴったりです。
さらに、学習をサポートする補助ツールとして、ミニテストや確認問題が用意されているかどうかも確認しておきたいポイントです。
自分がどれだけ理解できているかをチェックしながら進めることで、試験対策にも役立ちますし、苦手な部分を重点的に復習することが可能になります。
こうしたツールが充実しているスクールは、学びに対して真剣に取り組む姿勢を持っている証でもあります。
だからこそ、申し込み前には「どのような教材があるのか」「どんな形式で学べるのか」を詳しく確認し、自分にとって最適な学習環境を整えてくれるスクールを選ぶことが大切です。
■インストラクターの経験や相性を確認する
ダイビングライセンスの取得において、最も身近で重要な存在となるのがインストラクターです。技術や知識はもちろんのこと、受講者との信頼関係やコミュニケーションの質によって、講習の満足度や安全性は大きく変わってきます。
そのため、スクール選びの際には、インストラクターの「経験」と「相性」を重視することが非常に大切です。
まず確認しておきたいのは、インストラクターの資格や指導歴です。
PADIやNAUIなどの主要な指導団体で正式なライセンスを取得しているか、これまでにどれだけのダイバーを指導してきた実績があるかは、信頼性を見極める上での重要な指標になります。
特に初心者にとっては、丁寧に教えてくれるかどうか、質問しやすい雰囲気があるかどうかが不安を解消するカギとなります。
また、インストラクターの「教え方」にはそれぞれ個性があります。明るくフレンドリーなタイプ、落ち着いて丁寧に教えるタイプ、テンポよく進めてくれるタイプなど、スタイルはさまざまです。
どれが正解というわけではありませんが、自分の性格や学び方に合ったタイプのインストラクターであれば、より楽しく、効率的にスキルを習得することができるでしょう。
体験レッスンや無料説明会を活用して、事前にインストラクターと接する機会を持つこともおすすめです。
インストラクターとの相性が良ければ、講習自体が楽しくなり、自然とモチベーションも高まります。逆に、指導方法に違和感を覚えたり、話しかけにくい雰囲気があると、緊張が抜けず、講習の効果が半減してしまうこともあります。
だからこそ、「どんな人が教えてくれるのか」という視点を持ってスクールを選ぶことは、安心・安全なダイビングデビューへの大切な一歩といえます。
■レビューや口コミを参考にする
ダイビングスクールを選ぶ際に、公式サイトやパンフレットだけを頼りにするのは少し不安がある方も多いのではないでしょうか。
実際にそのスクールで講習を受けた人の声、つまり「レビュー」や「口コミ」は、信頼できる情報源として非常に役立ちます。特に初心者の方にとっては、受講前に抱えていた不安や、実際に感じたことなど、リアルな体験談を知ることで安心感が得られるはずです。
まずチェックしたいのは、GoogleマップやSNS、ダイビング関連のポータルサイトなどに掲載されている評価です。星の数や点数だけで判断せず、コメント欄をしっかり読み込みましょう。
たとえば「インストラクターが優しくて質問しやすかった」「スケジュール変更に柔軟に対応してくれた」などの具体的な内容があれば、そのスクールの特徴がよくわかります。
反対に、「説明が不十分だった」「追加料金が多くて不透明だった」といったマイナスの評価にも目を通し、どんな点に注意が必要なのかを把握しておくとよいでしょう。
また、SNSで実際の受講風景や体験談を投稿している人も多く、写真や動画つきでスクールの雰囲気を確認できることもあります。講習の様子や施設の清潔さ、器材の状態など、公式の情報だけではわからないポイントも見えてきます。
こうした投稿を通じて、「自分もここで学んでみたい」と感じられるかどうかも、一つの判断基準になります。
レビューや口コミは、良いスクールを選ぶための「生の情報」が詰まった貴重なツールです。
とはいえ、すべての情報をうのみにするのではなく、複数の情報を比較し、自分の目的やスタイルに合っているかを冷静に判断することが大切です。
ダイビングライセンス取得後のことで気に留めておくべきこと
ダイビングライセンスを取得すると、世界中の海でダイビングを楽しむことが可能になります。
しかし、ライセンスはあくまで「基本的な知識と技術を習得した証」であり、それだけで完全に安全が保証されるわけではありません。
海は刻一刻と状況が変化する自然環境であり、常にリスクと隣り合わせです。だからこそ、ライセンス取得後も引き続き注意を払いながら、安全に配慮したダイビングを心がけることが大切です。
■スキルの継続的な維持
講習で学んだ内容は、時間が経てば忘れてしまうこともあります。長期間ブランクが空いてしまうと、感覚が鈍り、思わぬトラブルにつながる可能性があります。そのため、定期的に潜る機会を持つこと、あるいはリフレッシュ講習を受けて技術を再確認することが重要です。
特に半年以上ダイビングから離れていた場合は、無理せず簡単なポイントから再スタートするのが望ましいでしょう。
■器材の管理やメンテナンス
レンタル器材を利用する場合でも、使用前にインストラクターと一緒に動作確認をするようにしましょう。
自分で器材を所有する場合は、保管方法や定期点検、消耗部品の交換などにも気を配り、安全な状態を保つ努力が必要です。
不具合に気づかず使用してしまうと、命にかかわる事故を招く恐れがあります。
■より高度な資格へのステップアップ
「アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー」や「レスキュー・ダイバー」など、上級のライセンスを取得することで、より深いポイントでのダイビングや、ナイトダイビングといった新たな体験が可能になります。
また、知識が深まることでトラブルへの対処能力も高まり、自信を持って潜れるようになるでしょう。
■マナーと協調性
ダイビングは他のダイバーや自然環境との関わりの中で行うスポーツです。
海洋生物への配慮や、バディとの連携、現地ガイドやショップスタッフへの敬意を忘れないことで、トラブルの防止だけでなく、心地よいダイビング環境の維持にもつながります。
ライセンス取得はゴールではなく、あくまでもスタート地点です。常に学び続ける姿勢を持ち、安全で楽しいダイビングライフを築いていきましょう。
まとめ
ダイビングライセンスの取得は、新たな世界への第一歩です。その一方で、費用やスクール選び、ライセンス取得後の心構えなど、事前に知っておくべきことが多くあります。
この記事では、ダイビングライセンスの取得にあたって費用相場やその内訳、良いダイビングスクール選び方のポイントなど詳しく解説しました。
取得にかかる総費用は、講習料や器材レンタル代、申請料、宿泊費などを含めるとおよそ10万円前後が目安となります。ただし、スクールの所在地やプラン内容によって差があるため、「何が含まれているか」「追加費用があるか」をしっかり確認することが大切です。
また、信頼できるインストラクターや、通いやすさ、柔軟なスケジュール対応など、内容面の充実度にも注目してスクールを選びましょう。
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