乗馬教室 料金相場
乗馬教室の料金は、月会費制やチケット制などの料金体系によって大きく異なりますが、一般的な相場としては月あたり1万円〜3万円前後、1回のレッスン料は5,000円〜10,000円程度が中心です。
これに加えて、入会金や装具のレンタル費用が発生する教室も多く、初期費用として3万円〜10万円ほどかかる場合もあります。
料金だけを見ると「高い」と感じるかもしれませんが、設備が整った教室や指導の質が高い教室では、費用に見合う価値が得られることも少なくありません。
ここでは、具体的な料金相場について紹介します。
■会費(月あたり・年あたり)
会費とは、乗馬クラブの会員として在籍するために支払う維持費であり、施設の利用料、馬の飼育管理費、スタッフの人件費などが含まれています。
月会費の相場は1万円から3万円前後が一般的で、都市部にある大規模な乗馬クラブでは4万円以上となるケースもあります。また、年間で支払う場合は月払いより割引が適用されることが多く、年会費が12万円〜30万円程度に設定されている教室が中心です。
会費が高い教室ほど、屋内馬場が完備されていたり、シャワールームやロッカールームなどの快適な設備が整っていることが多く、快適な環境で一年を通じて騎乗できるという利点があります。
一方で、地方の小規模な乗馬クラブや、公共施設に併設された乗馬体験施設では、月額5,000円〜10,000円程度と比較的リーズナブルな料金で利用できる場合もあります。
さらに、会費は「正会員」「平日会員」「家族会員」など複数のプランが用意されており、自分のライフスタイルに合った通い方によって支払う金額が変わる点も覚えておきましょう。
例えば、平日限定で利用できるプランは土日も通える正会員プランより料金が安く設定されており、平日に休みが取りやすい方に人気です。また、家族で入会する場合は家族割引が適用されるクラブもあり、1人あたりの負担を抑えながら利用できます。
乗馬教室を選ぶ際には、会費の金額だけで判断するのではなく、「会費に何が含まれているのか」「追加料金が発生する項目はあるか」を確認することが大切です。
■1回のレッスン料(騎乗料)
一般的なレッスンは30分から60分程度で構成されており、料金の相場は1回あたり5,000円〜10,000円が中心です。
都市部の有名クラブや屋内馬場を完備している施設では、1回12,000円以上となる場合もありますが、設備が整っている分、天候や季節に関係なく快適な環境でレッスンを受けられるというメリットがあります。
一方で、郊外や地方の乗馬クラブでは3,000円〜5,000円程度のリーズナブルな料金設定をしているところもあり、週に複数回通う方や長期的に継続したい方に選ばれています。
また、レッスン内容によっても料金は変わります。初心者向けのレッスンは比較的低価格に設定されていますが、中級者以上向けの駈歩(かけあし)レッスンや、外乗(がいじょう)と呼ばれる自然のなかを馬に乗って散策するレッスンになると料金が高くなります。
さらに、個別レッスン(マンツーマン)の場合はインストラクターを独占するため、グループレッスンよりも1.5倍〜2倍ほど高くなることが一般的です。マンツーマン指導は自分の弱点を重点的に改善したい方や、短期間で上達したい方に向いており、費用対効果の高いプランといえます。
レッスン料には「馬匹(ばひき)管理費」や「施設使用料」が含まれているかどうかも重要なポイントです。一部の乗馬クラブでは騎乗料とは別に馬の管理費が加算される場合があり、その場合は1回につき1,000円前後が追加で必要になります。
レッスン中に使用するヘルメットやブーツのレンタル料が別途かかる教室もあるため、事前に総額を確認しておくと安心です。中には、初回体験レッスンが特別料金で設定されているクラブもあり、初心者が気軽に試せるような工夫がされています。
乗馬の魅力は、馬との呼吸を合わせながら体を動かすことで得られる達成感や、レッスンを重ねるごとに上達していく喜びにあります。レッスン料は決して安いとはいえませんが、自分の目的やレベルに合わせたプランを選ぶことで、無理なく続けることができます。
レッスン料以外にかかる費用
乗馬教室に通う際には、レッスン料だけでなく、入会時や継続して通う過程で発生するさまざまな費用があります。
代表的なものとしては入会金や登録料のほか、ヘルメットやブーツなどのレンタル料金、ロッカーの使用料、施設維持費、そして交通費などが挙げられます。
ここでは、具体的に費用の項目と料金の目安を紹介します。
■入会金
入会金とは、乗馬クラブへの会員登録を行うための初期費用であり、クラブ運営の事務手続きや会員証の発行、施設利用権の付与などに伴う費用として設定されています。
相場は1万円〜5万円程度が一般的ですが、都市部の高級クラブや大規模な施設を持つ乗馬クラブでは10万円以上となるケースもあります。
一方で、地域密着型の小規模クラブや初心者向け体験教室を中心に運営している施設では、入会金が無料、またはキャンペーン期間中に限り割引といった特典を設けている教室もあり、費用を抑えながら始められるチャンスもあります。
入会金が高額に設定されているクラブには、それだけ設備が充実している場合が多く、屋内馬場や洗い場、シャワールーム、会員専用ラウンジなど、快適に過ごせる環境が整っています。
特に、馬の健康管理が行き届いているクラブでは、衛生的な飼育環境や安全性の高い騎乗スペースが確保されているため、初心者でも安心してレッスンを受けられます。また、入会金には保険料や登録費用が含まれている場合もあり、事故時の補償や怪我に対する安心感が得られる点も見逃せません。
ただし、入会金の金額だけでクラブを判断するのは危険です。費用を抑えるために入会金を優先的に比較する方もいますが、「入会金が安い=通いやすい」とは限りません。
入会金が安いクラブでも、月会費やレッスン料が高く設定されている場合や、必要な装具がすべて自己負担となるケースもあり、結果的に総額が高くつくことがあります。
逆に入会金が高いクラブでも、月会費に多くのサービスが含まれており、長期的に見ると費用対効果が高い場合もあります。
乗馬教室を選ぶ際には、「入会金の金額」だけでなく、「入会金に含まれる内容」や「そのクラブで得られる価値」をしっかりと確認することが重要です。
■交通費
乗馬教室に通う際に意外と見落とされがちなのが「交通費」。乗馬クラブは広い敷地と馬の飼育環境が必要なため、都市中心部ではなく、郊外や自然環境の豊かな場所に位置していることが多く、通うためには車や電車、バスなどを利用するケースが一般的です。
交通費は通う頻度に応じて継続的に発生するため、月々の負担として考えておく必要があります。
例えば、電車を利用して片道500円の場合、週に2回通うと月に約8,000円の交通費がかかります。さらにタクシーやバスの乗り継ぎが必要な立地では、1回の往復で1,000円以上になることも。
自家用車で通う場合は、ガソリン代や駐車場代がかかります。多くの乗馬クラブは無料の駐車場を用意していますが、中には有料駐車場を利用しなければならないケースもあり、1回あたり300円〜500円程度の駐車料金がかかることもあります。
また、郊外のクラブでは距離が長くなるため、ガソリン代だけでなく高速道路を利用する方もおり、通うたびに1,000円〜2,000円の追加負担が発生することも考慮しなければなりません。
交通費は「距離」と「頻度」によって月々の負担が大きく変わるため、乗馬教室を選ぶ際には「通いやすさ」も重視することが大切です。
特に初心者の場合、最初は週1回程度のペースからスタートすることが多いですが、上達していくにつれて通う頻度が増える傾向があります。将来的に週2回以上通いたいと考えているなら、交通費が月1万円以上になることも想定しておくと安心です。
■レンタル品など諸経費
乗馬を始める際には、レッスン料や会費のほかに、ヘルメットやブーツ、グローブ、プロテクターといった装具の準備が必要になります。
初心者の場合、すべての装具を初めから購入する必要はありませんが、多くの乗馬教室では安全確保のためにヘルメットとボディプロテクターの着用が義務付けられており、レンタルを利用するケースが一般的です。
レンタル料の相場は1回あたり500円〜1,500円ほどで、装具一式を揃えてレンタルすると1回2,000円前後になることもあります。毎回のレッスンでレンタルを利用する場合、月に8,000円以上の費用が追加でかかることになり、長期的に見ると購入したほうがコストを抑えられるケースも少なくありません。
装具の購入費用の相場は、ヘルメットが10,000円〜30,000円、乗馬ブーツが15,000円〜40,000円、グローブは3,000円〜5,000円程度。さらに、騎乗中の安全を守るボディプロテクターは20,000円〜50,000円と高額になる傾向がありますが、落馬時の怪我を防ぐ重要な役割を果たすため、多くの指導者が購入を推奨しています。
初心者のうちはレンタルで様子を見ながら、その後継続する意思が固まった段階で必要なアイテムを少しずつ揃えていくと無駄な出費を抑えられます。
また、レンタル品のほかにも、施設利用料や保険料などがかかる場合があります。
施設利用料とは、ロッカールームや洗い場、休憩所などの共有スペースを使用するための費用で、月額1,000円〜3,000円程度が一般的です。さらに、乗馬は生き物である馬を扱うスポーツのため、怪我に備えたスポーツ保険の加入が推奨されます。保険料は年間5,000円〜15,000円ほどで、万が一の事故にも安心して対応できるようになります。
小さな費用が積み重なることで、乗馬教室に通う総額が大きく変わるため、「レッスン料だけで判断しないこと」が非常に重要です。諸経費は教室によって異なるので、入会前に「レンタルは1回いくらかかるのか」「購入が必要な装具は何か」「保険や施設利用料は含まれているのか」などをしっかり確認しておくと安心です。
初心者でも失敗しない乗馬教室の選び方
乗馬教室は料金や立地だけでなく、施設の質や指導内容、馬の健康状態などを総合的に判断して選ばなければ、長く安心して通い続けることはできません。「料金が安いから」「家から近いから」といった理由だけで選ぶと、安全面や満足度に不安を感じ、途中で通えなくなってしまうケースもあります。
特に初心者の場合は、設備の整備状況や指導員の経験、馬のコンディションがそのまま学習効果や楽しさに直結するため、選び方を間違えると乗馬の魅力を十分に感じられなくなってしまいます。
ここでは、初めて乗馬教室を選ぶときに押さえておきたいポイントを紹介します。
■施設や装具の管理がキチンとされているか
乗馬教室を選ぶ際に最初に確認すべきポイントは、施設全体が清潔で安全に保たれているかどうかです。
乗馬は生きた馬との共同作業であるため、馬が快適に過ごせる環境が整っていなければ、レッスン中に馬が落ち着かなくなったり、安全性が損なわれたりする可能性があります。馬房(ばぼう)が清潔に保たれているか、飼料や水が適切に管理されているか、馬がストレスなく過ごせる空間が確保されているかをチェックしておきましょう。
さらに、騎乗スペースである馬場は整備が行き届き、地面が硬すぎたり滑りやすくなっていないかも重要なチェックポイントとなります。地面の状態が悪いと、馬の脚への負担が増えたり、騎乗中のバランスを崩しやすくなるため、初心者の安全性に大きく影響します。
また、騎乗時に使用する装具の管理状態も確認しておきましょう。レンタル用のヘルメットやブーツ、ボディプロテクターが定期的にメンテナンスされているか、清潔に保たれているかは、その教室の安全意識を判断する重要な材料です。
装具が古くなっていたり、サイズが合わないものばかりしか用意されていない場合は、その教室が利用者の快適さや安全性に対して十分な配慮をしていない可能性があります。一方で、装具が丁寧に管理されている教室は、安全面を最優先に考えており、初心者でも安心してレッスンを受けられる環境が整っているといえます。
料金の安さだけで判断せず、実際に見学や体験レッスンを通して設備の状態を確認することが、失敗しない選び方の第一歩です。
■有資格者など経験豊富な指導員がいるか
乗馬教室を選ぶうえで、指導員の質は上達スピードや安全性に直結します。
乗馬は馬という生き物と息を合わせながら行うスポーツであり、初心者のうちはバランスの取り方や手綱の扱い方など、細かい動作に戸惑うことが多くあります。そのため、経験豊富で馬の性質を理解し、初心者の心理にも寄り添える指導員がいるかどうかは、教室の価値を判断する非常に重要なポイントです。
特に注目したいのは、「日本馬術連盟の資格」や「公認インストラクター資格」を持つ指導員が在籍しているかどうか。資格を持つ指導員は、安全な指導方法や馬の扱いに関する専門知識を備えており、初心者が安心して学べる環境を提供してくれます。
また、有資格者は指導カリキュラムが体系的に整っている場合が多く、段階を踏みながらスムーズにレベルアップできるよう適切なレッスンを行ってくれることが期待できます。
指導員の質は、「教え方がわかりやすいか」「一人ひとりのペースに合わせてくれるか」「細かな動作を的確に指摘してくれるか」といった点でも大きな差が生まれます。
例えば、初心者が馬の動きに驚いて怖がってしまったときに、優しく声をかけてリラックスさせてくれる指導員と、厳しく指示を出すだけの指導員とでは、その後のモチベーションや乗馬の楽しさに大きな違いが生まれます。
また、馬は人間の感情に敏感な動物であるため、指導員が緊張を和らげてくれる存在かどうかも、安全な騎乗に直結します。
さらに、指導員の「馬への接し方」もチェックしておきたいポイントです。馬に対して愛情を持ち、適切なケアを行っている指導員がいる教室は、馬が健やかで穏やかな状態に保たれており、初心者でも安心してレッスンを受けることができます。
経験豊富で信頼できる指導員がいる乗馬教室は、安全面・技術面・心理面のすべてで初心者をサポートしてくれる心強い存在です。見学や体験レッスンを通して、指導員との相性も含めて確認すると、失敗のない選び方ができます。
■馬の飼育環境が整備されているか
乗馬教室を選ぶ際に、料金やアクセスと同じくらい重要なのが「馬の飼育環境が整っているかどうか」です。
馬は繊細な生き物であり、環境のわずかな変化やストレスにも敏感に反応します。快適な環境で適切に管理されている馬は性格が穏やかで人に慣れており、初心者でも安心して騎乗することができますが、劣悪な環境で飼育されている馬はストレスから落ち着きがなくなったり、騎乗中に予測できない行動を取ってしまうことがあります。
安全かつ楽しく乗馬を続けるためには、馬が健康であることが何より重要であり、その状態は飼育環境を見れば一目で判断することができます。
飼育環境を確認する際は、まず馬房が清潔かどうかをチェックしましょう。床材が汚れたまま放置されていないか、水桶にきれいな水が用意されているか、馬が落ち着いて休めるスペースが確保されているかなどがポイントです。
清潔で整理された馬房は、馬の健康管理がきちんと行われている証拠であり、クラブ全体の運営体制がしっかりしているといえます。また、飼料の与え方や量も重要です。馬の体調や運動量に応じて適切に飼料が管理されているクラブは、馬の健康状態が良好であり、レッスンに集中できる環境が整っています。
さらに「馬がリラックスしているかどうか」という点もポイントの一つ。馬が耳を前に向けて穏やかな表情をしている場合は、環境に満足している証拠です。逆に、耳を後ろに倒していたり、頻繁に足踏みをして落ち着かない様子を見せている場合は、何らかのストレスを感じている可能性があります。
馬のストレスは騎乗の安全にも影響するため、実際にレッスンを見学した際に馬たちの様子を観察することが大切です。
■自分が乗馬を習う目的を明確にする
乗馬教室を選ぶ際に見落としがちなポイントが、「自分がなぜ乗馬を始めたいのか」という目的を明確にすることです。
乗馬は単なるスポーツではなく、健康づくりやストレス解消、動物とのふれあいを通じた癒し、さらには競技を目指す本格的なトレーニングなど、目的によって選ぶべき教室やプランが大きく異なります。
目的が曖昧なまま教室を選んでしまうと、通い始めてから「思っていた内容と違った」「料金の割に満足度が低い」というミスマッチが起こりやすくなります。逆に、自分の目的が明確であれば、レッスン内容や料金プランを正確に比較でき、最適な教室を見極めることができます。
例えば、「運動不足を解消したい」「趣味として楽しみたい」という目的であれば、リラックスした雰囲気で楽しめる乗馬体験プランや、初心者向けの定額レッスンがある教室が適しています。
一方、「競技会に出場したい」「上級レベルを目指したい」という目標がある方は、資格を持つ指導員が在籍し、レベルに応じたステップアップが可能なプログラムを提供しているクラブを選ぶことが重要です。
また、「将来的に馬を所有したい」「外乗を楽しみたい」といった夢がある場合は、その夢に向けたサポート体制がある教室を選ぶとよいでしょう。クラブによっては、会員が馬を預託できる制度や、自然の中を馬で散策する外乗ツアーが充実している施設もあります。
乗馬は継続することで楽しさと成長を実感できるスポーツです。だからこそ、自分の目的を明確にし、その目的に合致した教室を選ぶことが、乗馬を長く楽しみ、費用に対して満足のいく結果を得るための最も重要なポイントです。
まとめ:初心者向け乗馬体験講座で自分に合った教室を探そう!
乗馬は、身体を鍛えるスポーツとしての魅力だけでなく、馬とのふれあいによって心が癒され、日常のストレスを解消できる特別な習いごとです。しかし、乗馬教室の料金は月会費やレッスン料だけでなく、入会金・交通費・レンタル費用など、多くの項目に分かれているため、正確な料金相場を理解しておくことが安心して始める第一歩となります。
大切なのは、料金の安さだけで選ぶのではなく、自分の目的に合った教室を選び、安全な環境で学べるかどうかを確認すること。施設の清潔さ、装具の管理、指導員の質、馬の健康状態などのチェックポイントを押さえることで、乗馬の魅力を最大限に楽しむことができます。
初心者の方は、まず体験レッスンを活用し、実際の雰囲気やレッスン内容を肌で感じながら、自分にとって最適な教室を見つけてみましょう。乗馬は年齢に関係なく始められるスポーツです。正しい知識と安心できる環境が整えば、あなたの新たな趣味として、人生を豊かに彩る素晴らしい経験になるはずです。

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