“就職”や“サロン開業”など、「手に職をつけるまで責任を持ってサポートする」というコンセプトの整体学校の教務部で生徒さんの就職支援を担当しています。
生徒さんに提供している「就職・転職のノウハウ」の一部を、全5回にわたりウェブ講座として公開いたします。
多く方にとって、“就職活動”、“転職活動”は、独りで進めていくには、不安やストレスをともなうものだと思います。
生徒さんに対しては、“求人情報探し”、“絞り込み”や“面接”、“入社手続き”、“就職後”の各段階においてサポートをおこないます。
直接お会いできないかもしれない、これを読んでいただいている整体師、セラピストを目指す方に少しでも参考になればと、コレさえ知っていれば、ミスマッチを大幅に防げる「5つの就職活動のコツ」をご案内します。
前回までに、
「あなたのやりたいこと」を見つめ直していただく視点と、
「相手(採用担当者)の立場」で考える視点の二つをご紹介しました。
(前回の記事は、下記の「記事一覧を見る」からご確認いただけます)
今回は、
「求人情報の探す場所による情報の偏り」をお伝えします。
より幅広い情報に触れ、“自分の居場所”と思える職場と出逢えることを祈っております。
第三章 探し方の視点「あなたは 求人情報をどこで探しますか?」
以前は、「お仕事探し」というと、ハローワークで探しました。
最近では、あたりまえのように、ネットで探すかと思います。
ネットでも、大手求人サイトや専門の求人サイト、院・サロンのホームページがありますね。
その他、通われているスクールからの紹介や、お勤めになっている知り合いからのご紹介もあります。
実は、それぞれから、得られる情報には偏りがあり、大きなメリット・デメリットの差が出る場合もあります。
ひとつひとつ、ご紹介していきましょう。
■1.ハローワーク
一般的には、まず知られた情報源ですね。
ただし、使っている院、サロンさんはかなり少ないです。
載せられる情報に制限があり、あくまで、「雇用」の場合のみなので、
「業務委託」の情報は掲載されません。
そのため、整体やリラクゼーションの掲載件数が比較的少ないです。
また、採用する側による、掲載情報の更新が、以前はネット上ででき、
ハローワークに出向かなくてもできたのですが、
現在は窓口でのお手続きが必須となったことで、掲載をしなくなった院やサロンもあるようです。
その他、現時点では、スマートフォン・タブレット端末での動作検証ができていないことも要因として考えられます。
それでも、雇用保険に加入できる案件が掲載されていることがメリットとして挙げられます。
■2.求人サイト
一番多くの求人情報に出会えると思います。
各社さん、使いやすさを考慮したり、採用祝い金などの設定を取り組んで、利便性が向上していったりもしています。
うちの学院でも、生徒さんに閲覧を勧めたり、良い関係を築いていただいているサイトさんもあります。
メリットと言えば、大手さんのサイトであれば、掲載する時点での店舗審査もあるので、全く嘘の求人などは掲載されません。
また、業務委託などの求人も載っているので、幅広く探すことができます。
少し、「相手の立場」で考えてみましょう。
この場合は、採用する側、人事担当者などですね。
求人サイトでも、「掲載課金型」、「採用課金型」、「応募課金型」などがあります。
広告掲載費が、
「掲載した時点で発生するのか」
「採用したら、一人当たりで発生するのか」
「応募を受けた時点で発生するのか」
に分かれます。
これが混ざっていることもあります。
いずれにしても、人を採用する際に、一人当たり、10万円以上かかるのです。
なので、「良い人と出会うために、お金をかけられる院やサロン」が掲載されていると考えてよいでしょう。
■3.職業紹介会社
この業界専門の職業紹介会社さんが何社かあります。
求人サイトさんとの違いは、電話や対面で、直接就職相談ができて、場合によっては、面接に同行してくれたりする場合もあります。
決め細かな対応をしていただける会社さんもあるので、生徒さんの就職支援にご協力いただくこともあります。
残念な点としては、掲載数が求人サイトさんに及ばない会社さんが多い点です。
それでも、就職の悩みを聴いてもらいながら探すのにはとても有効だと思います。
■4.院・サロンの自社ホームページ
自社ホームページなので、直接の情報を収集しやすいと言えますね。
ただ、探して見つけるのに手間は掛かってしまいます。
施術を受けてみて、「こんなところで働きたいな」とある程度気持ちが決まっている場合にご覧になると良いと思います。
またここでも、「相手の立場」で考えてみましょう。
知名度が高く、応募受付から採用までのシステムが整っている場合は、
有効に使っている会社さんもありますが、そうでないサロンや院がほとんどです。
採用する側の理由でありうること、こんな点を考慮すると良いでしょう。
・サイトの更新作業がコストや手間がかかり、情報が更新されていない。
「現在募集しているのか、いないのか」自体、情報が古い場合もあります。
また、採用条件や就業条件も更新されていないこともあります。
・審査を経ず掲載しているので、情報の保証がされない。
・コストをかけず(初期のサイト作成時のみコストが発生)に掲載できるので、
「良い人に出会うためにお金をかけられない」院・サロンの場合もある。
いずれの場合も、「掲載情報通りか」直接お問合せしてみると良いでしょう。
■5.スクールの紹介
こちらは、学校さんごとのスタンスに寄って異なります。
学校さんによっては、「どこどこのサロンに興味がある」というと、その企業さんを招いたガイダンスを開催したり、日ごろからの授業で、生徒さんの人柄を理解したうえでの紹介や就職相談に応じてくれるとこともあります。
あまり期待できない場合は、学校に問合せのあった求人を、古い情報を含めて提供する場合もあります。
就職相談は、ある程度の知識とスキルも必要なので、簡単には行えないものです。
通われている方は、直接聞いてみましょう。
これから、通う学校を探している方は、どこまでのことを相談できるかを問い合わせてみましょう。
「4.院・サロンの自社ホームページ」と同じように、サイトで記載している情報ではなく、直接尋ねてみることが大切です。
■6.知人のご紹介
これは、自分のことを認めてくれて、紹介してくれるわけですから、うれしいですよね。
知っている人が職場に居て、安心できるというメリットは大きいと思います。
それでも、この場合に気をつけて欲しいことが二つあります。
・「良い職場」の意味が人によって違う
せっかく、「良い職場だからおいで」と思ってくれても、
その方のイメージする「良い職場」と
あなたのイメージする「良い職場」が
少しズレてしまう場合があります。
「のんびり働けるのが良い」
「稼げるのが良い」
「育児中だから早く上がれるのが良い」
「スキルアップできそうだから良い」
など、人に寄って、感じ方もまちまちなので、
「どんなところが良いと感じているのか」を教えてもらいましょう。
・「紹介だからこそ…」
万一、院、サロンとあなたが合わなかった場合、ご紹介だからこそ、言いづらいこともあるかもしれませんよね。
紹介してくれた方との関係性を見直し、いろいろな就業開始後のパターンも想定したうえでお返事するのが良いと思います。
いずれにしても、あなたのことを想ってくれて誘ってくれたことなので、感謝のお気持ちを持って、その関係を大切になさってください。
まとめ
今回は、
求人情報の探す場所を、6つ挙げて、ご紹介しました。
「どれが一番良いんですよ」というものではありません。
メリット、デメリットや注意事項を汲み取っていただき、
複数の場所から、広く情報を集めることにお役立ていただければ幸いです。
焦らず、よいご縁と結ばれることを祈っています。
続く、第四章では、
「良い転職を重ねられる人と残念が転職を繰り返してしまう人の違い」をご紹介します。
いろんな想いの方が通われています。「人を元気にすることを仕事にしたい」
「ずっとやってみたかった」 「もっと解剖学とかの基礎を固めたい」 「もっとお客さまに喜んでもらえるようにスキルアップしたい」 「自分のサロンを持つのが夢」 「もっと幅広い技術を身につけたい」 「就職まで安心できるサポートをしてほしい」 お一人おひとりの夢を叶えるお手伝いをしています