舞台芸術。
声優の養成所でも舞台作りを通して演技練習を行う所が多く
声優になりたい皆さんも、一度は身を投じるであろう世界だと思います。
煌びやかな衣装に身を包み、眩い照明を一身に浴びて、台詞や動きを通して
観客と心を通わせる事が出来る楽しさ、素晴らしさは言葉では到底表現出来ません。
特に舞台は裏方さんも含め多くの仲間とともに作り上げる総合芸術なのです。
稽古時は共演者や演出家と接する時間が多くなりがちなので気づきにくいですが
演劇の舞台を作るうえで大切な5か条をまとめてみました!
■体調に気をつける!
当たり前の事に思えますが、稽古時と環境がガラッと変わるので注意が必要です。
特に稽古終盤は熱も入り体力を失いやすいでしょう。そんな時に慣れない行動をとるとなると
思った以上に体力を消費する事になります。気づかないうちに疲れがたまり、
公演初日には風邪をひいてしまった、なんてことにならないように気をつけましょう。
■喉を守る!
体調もそうですが、特に喉には気をつけてください。
劇場内は機材や道具の搬入搬出、人の出入りなどで非常に埃や塵が舞いやすいです。
マスクをしてそれらを吸わないように、首にタオルを巻いて喉を冷やさないようにしましょう。
また楽屋などに加湿器のかわりとして水を入れた霧吹きなどあると便利です。
■劇場入りしてからの打ち合わせは裏方さんの為にある!
劇場に到着すると、公演の準備に取りかかります。
機材や道具を搬入し、照明や音響、大道具と呼ばれる舞台セットを仕込み、
照明の当たりを合わせ、音響の音合わせを行います。
この「合わせ」を行っている時に出演者も演出のタイミングや場面作りの手伝いで
実際に舞台上で演技をすることがあります。この時にも、
稽古場と実際の舞台上での違いがあったり、不安な事が見つかったりするかもしれません。
そうでなくともついつい練習として身が入ることもあるでしょう。
でも待ってください。この時間が何の為にあるのか。
そう、この時間は照明や音響など、裏方さん達の為の時間なのです。
まずは彼らの仕事を最優先にお手伝いしてあげてくださいね。
■何でも舞台監督に報告する!
舞台監督とは、現場では「ブカン」「ブタカン」と呼ばれる事が多く
舞台を制作するにあたって全てのセクションを取りまとめ調整し、
進行を管理し指揮を取る総責任者の事です。
セクションというのは音響・照明・大道具・仕掛けといった舞台上のものから
演出家や制作、受付、劇場関係者、そして勿論皆さんが受け持つであろう
出演者などにあたり、全ての人とのパイプ役になります。
舞台に関わる事は全て把握していなければいけない多忙な役職です。
何か問題が起こった時はすぐに舞台監督さんに報告するようにしてください。
そして常に舞台監督さんの指示が聞こえる場所にいてください。
持ち場をフラフラと離れたり、行き先も帰り時間も告げず劇場の外に出たり……
舞台監督さんに迷惑をかける事は絶対にしないでくださいね。
舞台を素晴らしいものにするためにはまずなによりも、
段取りよく、効率よく、事故なく全行程を終了させる事です。
少しの手違いや気の弛みが事故に繋がるので気をつけましょう!
■他人の為に動く事を考えよう!
本番に向けて、やる事は山積みです。
練習してきたものは勿論、稽古場では分からなかった衣装や小道具の用意、
位置や動線の確認、衣装を着たりメイクするのにかかる時間……
実際にやってみないと分からなかった事がこんなにあるのか!と思うはずです。
しかし、それは皆同じ事。自分がここで困ってるという事は他人もそうだろうと想像して
自己解決した後も他人に周知したり、困ってる人に手を差し伸べたり。
一人一人が取り組む事によって物事はスムーズに動き出します。
繰り返しになりますが、舞台は一人の力ではなし得ません。
お互いが協力して素晴らしい舞台になるように心から祈っています!
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