バイオリンは大人の初心者でも始められるのか

バイオリンは大人の初心者でも始められるのか

緩やかな曲線をたたえた形。華麗な音色。背筋をピンと伸ばして弓を動かす奏者。バイオリンの演奏は、どの視点から見ても美しくうっとりします。 そんなバイオリンに憧れて、大人の皆さんの中には、秘かに習ってみたいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?


バイオリンに対する間違ったイメージが、大人初心者の最大の弱点

バイオリンは、そのイメージなどから「大人の初心者が習っても上達は難しい?」「周りを見ると、子どもの頃から習っている人が多くてハードルが高そう」「大人で初心者なんて、最初から相手にされないのでは?」などという不安が起きやすい楽器です。

皆さんの不安をまとめると「子供の頃から習っていないと、上達する見込みがない?」ではないでしょうか?
というのも、この不安の裏にある「子供の頃から」という的外れの思想こそが、バイオリンに対する様々なイメージを作り上げているからです。

上達の見込みがなければ、バイオリンを習っていても楽しくありませんし、無駄に感じますよね。

確かに、プロのバイオリン奏者などになる方は、子どもの頃から英才教育を受けて、音楽大学に通っていた方がほとんどです。

またバイオリンには「絶対音感」が必要だともささやかれることもあります。
その「絶対音感」も子供の頃から訓練しないと身につかない才能だなんて言われていますね。

でも、安心してください!これらはみんな誤解です!
バイオリンは、大人初心者でも上達できる、楽しめる楽器だという事実を、ここでお伝えしたいと思います。

不安解決1:先生の言葉を、子供より理解できる !

バイオリンは、「取りあえず楽器に触ってみて、やっている内にできるようになる」というようなタイプの楽器ではありません。

そこには、必ず先生の指導を理解する必要が出てきます。先生の言葉の意味を的確に捉えられれば、上達も早いですし、変なクセもつきにくいです。つまり、大人の方がバイオリンの「基礎」を短期間で習得しやすいと言えるでしょう。

不安解決2:バイオリンには、「絶対音感」は不要!

絶対音感とは、どんな音も「ド」や「ラ」など音符にとらえられる力のことを言います。

この「絶対音感」を身に着けるには、子供のころから音楽に親しんで、訓練しないと難しいというのが通説です。

「絶対音感あれば、バイオリンも上手くなるだろう。私は大人だから、絶対音感も身に着かない。だから大きく出遅れた」と思いがちですが、実はそうとも言えないのです。

バイオリンは、「ドミソ」などの和音を弾くと時など、「ソ」の音だけちょっと高くするなどのテクニックが求められる時があります。そもそも、バイオリンには、同じ「ソ」の音でもさらに響かせる為に、幅を持たせることはよくあることです。

その時、「絶対音感」を持っている人は、「ソのはずなのに、別の音を出さなければならない」とかなりの違和感を持ちます。

バイオリン演奏者の中には「絶対音感があって不便だった。苦痛だった」という人もい ます。

不安解決3:バイオリンに必要なのは、「相対音感」

そういった時に必要なのが「相対音感」です。「相対音感」とは、ある音を基準として、次に来る音が高いか低いかが分かる力のこと。

もちろん、その次に来る音が「ファ」なのか「ソ」なのかまで分かれば、さらに素晴らしいですが、これらは何歳からバイオリンを始めても訓練すれば身に着く力と言われています。

だから、全く諦める必要はないのです!
「相対音感」が身に着けば、幅のある音色が出せて、ますますバイオリンを楽しめるようになるでしょう。

バイオリンには、ぎちぎちとした「絶対音感」よりも、融通が利く「相対音感」を持っている方が有利だということを覚えておいてください。

不安解決4:大人初心者の教室選びのコツ

大人は、仕事や家事などで忙しい人が多いですね。
しかし、バイオリンは十分な練習時間を確保できないと、上達は見込めません。
ですから、なるべく自宅から通いやすい立地にある教室を選びましょう。

そして、先生も大人初心者に理解がある先生が良いですね。
初めて買うバイオリンから、楽譜の読み方まで相談できる先生なら、安心です。

ただし、残念なことですが、一部のバイオリン経験者の中には大人になってから始めた人のことを「レイトスターター」と呼んで区別する風習があります。

確かに、プロの奏者を目指すなら、「アーリースターター」と言って、子供の頃から始めた方が有利です。
しかし、大人になってから始めてもきちんとした指導と努力さえすれば、半年くらいで良い音を出せるようになります。

子供の頃から始めた人と差が付くと感じるのは、バイオリンに触れた期間の長さの違いです。
10歳から始めた人が20歳で到達するレベルになるには、25歳から始めた人は35歳になってしまうというだけのこと。

もちろん、個人差はあります。
でも、子供の頃から始めた人だって、人によっては上達が思うようにいかないこともあるとも言えますね。

何よりも大人は「バイオリンを弾けるようになりたい!」という情熱を持った方だけが始めます。

その情熱が一番大切なことをお忘れなく!

まとめ

バイオリンは、そのイメージから大人初心者が、門を叩くには勇気が要る楽器です。しかし、この記事を読んで「それは誤解だった」と思っていただければ幸いです。バイオリンを習うのは、何歳からでもできます。その証拠に、「大人初心者の方、歓迎!」と旗を掲げている教室は多いです。さぁ、バイオリンを習いたい大人初心者の皆さん、すぐに教室探しを始めましょう。きっと、バイオリンがあなたの生活に潤いを与えてくれますよ。

本記事は2017年09月25日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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