和太鼓にもさまざまな種類がある
和太鼓は大きさや造作によって違いがあるのを知っていますか?まず、お祭りの時など広く使われているのが「宮太鼓(長銅太鼓)」です。
これは私たちが一般的に「太鼓」と認識しているものです。次に、お祭りのお囃子(おはやし)などに用いられる締太鼓です。締太鼓は皮を張るために太い縄が胴に巻かれています。縄を締めあげることで音の高さを変えることができるのが特徴です。
最後に、東北地方の伝承芸能などで使われる「桶太鼓」です。桶太鼓は宮太鼓のように胴が1本の木からくりぬかれているものではなく、板を張り合わせて桶のような形で胴が作られています。楽器の形の違いを見ると、担げるように工夫されたものや、桶太鼓のように軽量化も視野に入れられたもの、据え付けて演奏できるものなど、用途に応じて改良されています。
和太鼓の叩き方・面打ちと縁打ち
和太鼓の叩き方にはいくつか種類があります。通常使われるのが「面打ち」です。その名の通り、皮が張ってある面の中心を狙って叩く方法です。バチの先端角を当てるイメージで、面に対し斜め45度の角度でバチを打ち込むようにすると良い音が響きます。
もう一つが「縁打ち(ふちうち)」です。ドラムのリムショットと同様、和太鼓のヘリを叩きます。縁打ちはバチの先端を使わず、持ち手寄りの部位を使って打ち込みます。縁打ちの場合は、皮を鋲でとめてある部分を狙って叩きます。木肌が見える部位を叩くと、傷が付きますので気をつけましょう。面打ちの場合は「ドン」、縁打ちの場合は「カッ」と音が出ます。楽譜がない太鼓の楽曲を演奏する時は覚えておきましょう。
バチを変えて演奏してみよう
太鼓の種類を知ったら、次はバチの違いにも着目しましょう。宮太鼓を叩く時は、調理用品の麺棒のようなバチを使うことが一般的です。太さは直径3cm~4cm・長さが50cm程度のものが標準です。
そこから太鼓の大きさに合わせてバチの長さと太さを変えていきます。締太鼓には、先端に向かって次第に細くなるテーパーバチと呼ばれるものを使い、肩に担ぐ桶太鼓には、細く長いバチを使います。
バチは細いものほど高い音になり、太くなると低い音が出せます。和太鼓との相性も考慮して使いやすいバチを選びましょう。女性や子供、男性の手の大きさを考慮して、バチの太さを選ぶことも忘れずに!
バチの素材で音色が変わる
バチには用途に応じた形状や太さがあります。持ちやすさだけで選ぶのではなく、素材にも注目してみましょう。和太鼓のバチには「ホオ」や「タブ」「ヒノキ」「カエデ」などが使われています。ホオ材は素材そのものが柔らかいため、柔らかい音が出ます。タブ材は初心者向けの堅さで、ヒノキ材は音量重視のパワープレイ向けです。
カエデ材は挙げた中では一番堅い素材なので、折れにくいメリットがあります。余分な響きが不要の演奏や縁打ち・胴打ちの音を少しでもキツい音に仕上げたいという時におすすめです。
素材を変えて揃えると、音の違いを感じることができます。バチは湿気を含みやすく、何度も使うことで摩耗していきます。バチは消耗品であることを理解し、定期的に交換しましょう!
まとめ
バチの選び方一つで、音の表現が大きく変わります。また、持ちやすく手になじみやすいものを選ぶことで、手にマメができることを防ぐほか、腱鞘炎の予防にもつながります 。初めの一本は専門家に相談をしながら選びましょう。また、素材を変えて何組か準備し、テクニックだけではカバーできない音色の違いを叩き方と共に研究すると、より和太鼓が楽しくなってくると思います!
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