独学でピアノを習得する練習法と気を付けたい腱鞘炎について

独学でピアノを習得する練習法と気を付けたい腱鞘炎について

独学でピアノを弾けるようになったら素敵ですよね。とはいえ、独学だからこそ、上達するためには練習方法を一工夫する必要があります。今回は、独学でピアノを取得するための練習方法についてご紹介します。また、なんだか手首が痛いという時の注意点もチェックしておきましょう。


譜面(コード)を読む練習をする

楽譜を読むのは学校の音楽の時間以来、という方もおられるでしょう。ピアノを弾くには、まずはきちんと譜面(コード)を読めるようになることが重要です。音符を連続して、スムーズに読めるようになって初めて、弾くというステップに移ることができます。

ちなみに、譜面を読むのはピアノがなくてもできます。通勤や通学などのちょっとした時間で、楽譜を読んでみてください。オススメの方法は、譜面の音符の上に読み方をふっていくことです。ふり仮名のようなイメージになります。

さらに、模範演奏を聴きながら、口に出して音階をリズムよく歌ってみましょう。スムーズに歌えましたか?つっかえてしまったところがあれば、できるだけつっかえないようになるまで歌い、覚えていきます。

楽譜を覚える作業を、暗譜と言います。だいたい歌えるようになったら、実際に指で鍵盤を押し、演奏するという作業に入ります。

ネット動画などで「フォーム」を学ぶ(特に腕の位置)

スポーツなどにおいてフォームは大事ですが、それはピアノも同じです。ピアノのフォームでありがちなNGポイントは、猫背、腕に力が入りすぎの二つです。 

猫背だと、楽譜が見えづらいだけでなく、弾いているうちに首や肩が大変疲れます。健康にもよくないので、猫背はやめましょう。また、腕に力が入りすぎたり、脇を締めていなかったりすると、手の周辺の筋肉の使い方がおかしくなります。すると、腱鞘炎になったり、手指が痛くなったりとトラブルを抱えることになります。

フォームは一度崩れたものが身についてしまうとなかなか取れません。変なフォームがついてしまう前に、プロに指導してもらうなどして治すようにすると安心です。

正しいフォームは、背筋を伸ばしてピアノの前に座り、顎を少し引きます。ピアノと自分との距離は近すぎると引きづらいので、拳1.5個分くらいあけてください。

そこから、幽霊のように腕をだらりと伸ばしてみてください。指は自然にふわっと丸まった状態になります。そのまま、右手の親指をド、左手の小指を右手よりも一段階低い音階のドに合わせます。そして脇を締めましょう。

これが一般的に正しいフォームと言われるものです。プロの演奏家は、無駄のない演奏フォームをしています。ネット上の動画でも出回っているので、参考にしてみてください。

ピアノを上達するには

①CDなど、模範演奏を聴く

模範演奏付きの教本などが市販されています。模範演奏と、楽譜とを照らし合わせながら聞いてみて下さい。

例えば、強調したいところはゆっくり弾いていたり細かい表現(スタッカートや、リズムや曲の場面が変わるところなど)に気がつくようになっていくでしょう。

今までさらっと聞いていたものが、実は細かい表現がたくさん詰まっていたことに気がつくと、ピアノの演奏はどんどん面白くなっていきますよ。

②ピアノに触れる時間を作る

ピアノはとても音量が大きいので、練習する時間を設定するのが難しいです。
サイレントピアノや電子ピアノだと、音量を気にする必要はないのですが、通常のピアノだとどうしても隣近所に気を使ってしまい、夜遅くや朝早くは練習しづらくなってしまいます。
時間を気にせず練習したい方はサイレント機能をつけるか、電子ピアノにヘッドホンを接続しましょう。サイレント機能をお持ちでない方の場合は、帰宅してできるだけ早い時間に10分でもいいので練習するようにしてください。
大事なことは、定期的にピアノに触れる時間を作ることです。

③基礎練習を必ずする

基礎練習は必ずしてください。
基礎練習とは、曲を弾く前の段階の指の準備運動のようなものです。単純な動きから、様々な動きまでを練習します。
一曲弾けるようにいきなり練習するのもいいのですが、まずは基礎練習を必ず普段の練習に取り入れるようにして、基本的な技術を取得しましょう。

④手首が痛かったら練習を休もう

できるだけフォームに気をつけていたのに、手首が痛い!手の甲が痛い!ということはあり得ます。痛い場合は、練習を休むようにしてください。
そのまま弾き続けると、「腱鞘炎」という、押すと痛かったり、親指を使いづらくなったりする病気に罹ってしまう可能性があります。悪化すると治療にも時間がかかり、結果として練習できない期間が増えます。

万が一痛くなったら、休むことと、よくある原因として「フォームの崩れ」があるので、ピアノの先生にフォームをみてもらい、腱鞘炎になりやすいフォームになっていないかどうかをチェックしてもらってください。

独学だからこそ教室へ

独学だから、教室へいってはいけないということはありません。
現在のピアノ教室は月謝制だけではなく、一回あたりで受講料が設定されているチケット制のプランもありますし、様々な環境の生徒が通いやすくなっています。

独学はもちろん素晴らしいことなのですが、フォームが崩れやすいことと、全くの初心者の場合は取得するまでに時間が罹ってしまうことが最大のデメリットです。

まとめ

毎週、毎回はなかなか通えなくても、単発でもいいので教室で先生に教えてもらってはいかがでしょうか。フォームのチェック、指の基本的な動きの確認だけでもかなり効果があるので、ぜひ試してみてください!できれば2週間に1回など、定期的に通うようにすると上達の速度がアップしますよ。頑張ってくださいね!

本記事は2017年05月31日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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