姿勢法とは?
まずは姿勢の説明からですが、発声のための姿勢と健康法としての姿勢は同じものと言えるようです。
正しい発声を行うには、腹式呼吸法が重要になってきますが、正しい姿勢はその腹式呼吸をよりスムーズにしてくれます。又、緊張して身体が硬直してしまうのを防いでくれたり、メンタル面でも癒しを与えてくれる非常に重要なものと言えますが、あまり知られていないようです。
ステージや舞台の上では、様々な身体の動きのパフォーマンスが必要となってきますが、基本の姿勢が出来ていないのに、激しい動きのパフォーマンス等を行うと、姿勢が崩れて肩や首が力んでしまって「正しい呼吸」が出来ずに発声の障害に繋がりやすくなります。
一流の歌手や演劇家は、基本の姿勢が出来ている人が多いので、ステージで派手な動きをしても、姿勢をキープし正しい呼吸ができます。よって、無理な発声になってしまうことが少ないのです。
逆に姿勢ができていない人は、身体の動きの少ないステージでも、緊張することによって力んでしまい、「ブレスが取れない・絞り出さないと発声ができず、更に力んでしまう」といった悪循環が起こります。結果、声帯を痛めてしまう方が多いのが残念ながら現状です。
普段の生活から正しい姿勢を意識して訓練して行くと、ステージ上でのパフォーマンスも変わっていきますので、日常生活の中に取り入れることをお勧めします。
それでは実践して行きましょう。
姿勢法1
はじめに、座るより立っての姿勢のほうが楽に姿勢が作りやすいため、最初は「立っての姿勢法」をやってみましょう。(足が不自由な方はこの後の座った状態での姿勢法を参考にされて下さい。)
<1>肩の力を抜き、足は身体がふらつきにくいよう、軽く開いて立ちます。
<2>そして一番のポイントが「顎は軽く引く」ということです。顎を引こうとして下を向いてしまう人がいますが、下を向かずに後方へ引き付ける、スライドさせるようなイメージになります。
<3>次は背筋です。意識を頭のてっぺんに持って行きましょう。背筋にだけ意識を持っていきながら伸ばそうとすると、後方へ踏ん反りかえりやすくなります。自分が操り人形になったようなイメージで、上に引っ張られているように上方へ頭(身体)を伸ばします。その際、顎は上がらないように引いたままにします。重心は上に持って行きましょう。そうすると、スムーズに背筋が伸びてきますので、自然な姿勢ができます。
反対に、下の方に重心を落として足を曲げて踏ん張り、顎が上がってしまっている方をよく見かけます。それでは身体が硬くなり、すぐにばててしまいます。まずは姿勢の改善をしてきましょう。
ここまでの簡単なお習いです。
●肩の力を抜いた状態で足は軽く開き、顎をちゃんと引いて、頭のてっぺんを上に引っ張られているようなイメージを持って全身を上に伸ばします。
これで呼吸の取りやすい状態が出来上がりました。
姿勢法2
次は「座っての姿勢法」です。
出来れば背もたれの無い平行な椅子をご用意いただきます。座り心地は良いですが身体が沈んでしまうのは正しい姿勢が取り辛いので、ソファーやクッションが厚い物等は、できるだけ避けましょう。
<1>足(膝)は、横から見たときに、直角に近い角度で、椅子からすぐに立ち上がれるような姿勢の方が、腰から上の上半身のバランスが取りやすいくなります。
<2>次に、肩の力を抜いて顎を軽く引きます。頭のてっぺんを上に引っ張られているようなイメージを持って、上に伸ばしましょう。腰から上は、立っての姿勢と同じ状態に持っていきます。
<3>最後に、手の位置は、手のひらを上に向けて足の上に置くと肩の力が抜きやすくなります。とくに力みやすい方にはお勧めです。もちろん手のひらが下になっても間違いでは有りません。その時の状態や気分に応じて変更していきましょう。
ここまでの簡単なお習いです。
●椅子に膝を直角に近い状態で座り、肩の力を抜いて顎は軽く引いたまま頭のてっぺんを上の方へ伸ばします。手のひらを上に向けて、膝か太腿の辺りに置きます。
ここまでで、発声のために重要な「ブレスの取りやすい姿勢」が出来ました。
次回は、『正しい呼吸法』について書かせていただきます!
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