初見って何?
初見・・・初めて見る事や最初に見た状態のこと。
ということで、声優・ナレーター、またはボイトレをやっている方は一度は向き合ったことがあるでしょう。
台本や原稿をもらってちょっとチェックして、パっとすぐに声に出して読む、ということ。
これが「初見読み」ですね。
必ずしもできなくてはいけない事ではないのですが、手にした文字をいかに素早く自分のものにできるかということは非常に大事です。
じっくり時間をかけて練習すればできる!というのでも問題はありませんが、プロを目指すのであれば、渡された原稿に対していかにレスポンス早く完成させるかというのも一つの技術なのです。
初見が弱い人ってどうなるの?
別にじっくり練習すればいいんだから・・・とお思いかもしれませんが、いざナレーションや収録の現場に行ったときに、内容がその場で変更されることもしばしば。ましてや当日に渡される原稿だったときに、いざ時間をかけて・・・なんでできないですよね?
そして、初見に弱い人の場合、渡された原稿がスムーズに読めずに、噛みやすくなる・読み間違える・テンポが乱れる・アクセントを誤る、などなど多数のデメリットが生まれてくるわけです。
早口言葉などが良い例で、目の前にでてきた間違いやすい言葉たちで脳内をパニックにさせようというあの言葉を、いかにスムーズにできるようになるかというのことも、初見を強くする一つの方法かもしれません。
初見が強い人ってどういうこと?
みなさんは原稿を読むときに「どこを読んで」声に出していますか?
「いや、そりゃあ声に出すところを目で追いながら、発音してるよ!」とお思いでしょうか。
違うんです。
初見が強い人は
「発音するべき言葉より先の文章を目で追いながら声に出している」のです。
それではみなさん、チャレンジしてみましょう!
ニュース原稿例文
「昨日、東京・上野水族館でイルカのカールとイールの間に赤ちゃんが生まれました。
出産には、全国各地のイルカファンが集まり、赤ちゃんの誕生を今か今かと待ちわび、
夕方ごろにやっと、母イルカのイールから赤ちゃんが顔を出し、イルカファンの来場者からは
喜びの表情とともに大きな歓声が上がりました。
上野水族館は、この赤ん坊の名前を一般公募すると発表し、5月1日の12時から水族館の
ホームページで募集することとなりました。」
これを一文字ずつ目で追いながら読んでいくと、とてもスムーズには声にできません。
「昨日、東京・上野水族館で〜〜」というあたりでは
2行目の「出産には〜」というところを目にしているとスムーズに声にできると思います。
ニュースを読むアナウンサーのかたは、数行先を目で読んでいるともいいますので
こうした原稿を使って練習してみるといいでしょう。
初見練習のために原稿を簡単に用意する方法!
さきほど用意したものは、架空で作った原稿です。
昔は、新聞を声にだして読め!と言われましたが、なかなか手元に新聞もないですよね。
ですので。
お手持ちのスマートフォンでネットニュースの記事でも目にしたら、声に出して見るのはいかがでしょうか?
毎日、毎時間あたらしい原稿が作られています。
これを参考にそのまま声に出すもよし、紙に書き出して見るもよし。
やりやすい方法で練習してみてください!
初見読みのためのコツ!
まずは声にだすスピードを慌てずにゆっくり。しかし一定のテンポを保つことが重要です。
特に発音するときに、口をいつもより大きく動かす意識を持って、丁寧に発音しましょう。
つっかえたらやり直し!とか、3回連続で綺麗に読めたらクリア!など、
ゲーム性を持ってトレーニングを積んでいけば、だんだんと声に出しながら先の文書を
目で追っていくことができるようになるはずです。
何事も地道にひたむきに繰り返すことが大事です!
チャレンジしてみてくださいね!
声のことなら東京ボイストレーニングスクール!
現役声優のプロ講師が、マンツーマンレッスンであなたの声の力を磨きます。