話す声、歌う声の上達方法『vol.3正しい呼吸法』

話す声、歌う声の上達方法『vol.3正しい呼吸法』

今回は、正しい腹式呼吸法についての記事を書いていきたいと思います。


正しい「呼吸法」とは?

それでは、前回学んだ「姿勢法」を基に、今回は正しい「呼吸法」についての説明です。

まずはじめに・・・発声するためには、息を吐く必要があります。それは、息を吐いたときに、初めて、声帯が振動して声になるからになります。息を吐くには、空気の量が多いと楽に吐き易くなり、逆に、肺の中の空気が少ないと絞らないと吐くことができません。

肺にスムーズに空気を送ったり、スムーズに息を吐いたり出来るようになるように、横隔膜や腹筋、背筋等を利用する呼吸法を「腹式呼吸」と呼んでいます。皆さんもよく耳にする「腹式呼吸」は、別名、横隔膜呼吸法とも呼ばれており、無理なく声帯を振動させることができ、最大のパワーを発揮させることのできる呼吸法になります。

歌手や演劇家、ナレーター、又セミナーなどの講演や営業等で声をよく使う方々には、必要不可欠とも言える大切な訓練になります。しかしながら、多くの方が、腹式呼吸とは逆の胸式呼吸をされています。横隔膜筋等が使えなくて、すぐに声、身体が疲れてしまう可能性がありますのでお気をつけください。

例えば、すぐに喉が痛くなる、声が透らない、声が枯れる、大きな声が出ない、高い声が出ない、声が裏返る等々、悪い影響を及ぼす可能性が高くなります。既にステージで活動されている方や、ボーカルスクールの先生でも、やり方を間違って練習されてる方がいるのが、残念ながら現実です。

是非、ここで正しいやり方を学習して行きましょう!

正しい「呼吸法」のやり方

さっそく実践してみましょう!

<1>立っていても、座っていてもどちらでも構いません。前回学習した姿勢法を使った状態にしていきます。

<2>息を吸う場所ですが、鼻、口、鼻口両方、どの場所を使って頂いても構いません。

<3>肩の力を抜き、足は軽く開きます。顎は軽く引いた状態で身体を上方に伸ばして立ちます。座っている場合でも、顎を軽く引いた状態で上半身は上方に伸ばします。

<4>そして【ゆっくりと】息を吸い込んでいきます。お腹が少しずつ膨らんでいくよう意識して吸い込んでいきますが、4~5秒くらい時間をかけて【ゆっくりと】吸い込みましょう。この際、自分の中で吸い込める限界に対して、半分程の息の量が入れば十分です。無理をして、勢いよくたくさん吸い込もうとすると、身体が力み、息が上に上がってしまい、胸式呼吸になってしまう可能性がありますので、最初は少しの吸い込みだけで結構です。

<5>吸い込んだ息を吐いていきますが、肩の力を抜いたまま口を少し大きめに開けて吐き出していきます。

<6>口を大きめに開けることで、出口が大きくなり、吐き出す息がなくなっていきますが、口内の空気抵抗が少ないために、楽に息を吐き出せます。口をすぼめて、「シュー」という音を出しながら吐き出す人がいますが、これでは口内が狭くなり、空気抵抗が出来てしまいます。よって、力んで吐き出すことになりかねないので、初心者の方には、この吐き方は不向きになります。

<7>そして吐き出す時、お腹を意識するあまり、無理にへこまそうとすると力んでしまうので、へこみを意識するのではなく、自然に吐き出すことを意識していきます。

まとめ

呼吸法の基本は、実は寝てしまうくらいに楽なものなのです。この動作を、ゆっくりと5回から10回繰り返してみましょう。(回数に制限はありません)慣れてくれば、横隔膜や腹筋、背筋などが、柔らかくほぐれていくような感覚が感じられるようになってきます。十分にほぐれてきたら、少しずつで良いので、吸い込みを強くして、一瞬で大きく素早い吸い込みも出来るよう、毎日根気よく訓練して行きましょう。
以上、簡単ではありましたが、「正しい呼吸法」の説明になります。ぜひ試してみてください。

本記事は2017年08月09日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもとに安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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