都庁とは地方公共団体である東京都の行政機関で、都庁職員とは都庁で働く地方公務員のことです。
都庁で働く職員がどんな仕事をしているのか、年収はどのくらいなのか気になりますよね。
「都庁職員の年収ってどのくらい?」
「都庁職員になるにはどうしたらいい?」
と気になるけど、人には聞きにくいですよね。
今回は気になる「都庁の平均年収」はどのくらいなのか、都庁職員になるにはどうしたら良いのか、給与の仕組みなども徹底的に解説していきます。
都庁職員をはじめとする公務員試験に合格するためには、通信講座や予備校を利用した学習方法もおすすめです。
公務員試験などに関しては、以下の記事もあわせてご覧ください。
都庁職員の給料の仕組み
都庁職員の給料の仕組み |
・都庁職員の給料体制は?
・都庁職員の初任給はどのくらい? ・東京都の給料表でみると昇給はどのくらいできる? ・東京都の給料表でみると主任の給料はどのくらい? ・退職金はどのくらい? |
都庁職員の給料は、東京都の公式ホームページで確認できます。
都職員の給与の状況(令和6年4月1日現在)では、一般行政職の平均給料月額が318,089円で、平均給与月額(給料と諸手当の合計)は、458,519円(平均年齢42.5歳)でした。
区分 | 平均給料月額(円) | 平均給与月額(円) | 平均年齢(歳) |
一般行政職 | 318,089円 | 458,519円 | 42.5歳 |
警察職 | 331,197円 | 520,765円 | 40.3歳 |
小中学校教育職 | 341,332円 | 441,317円 | 39.8歳 |
高等学校教育職 | 350,230円 | 450,871円 | 43.2歳 |
技能労務職 | 286,976円 | 388,004円 | 50.5歳 |
(引用元:東京都公式ホームページ)
平均給与月額とは、給料と諸手当(期末・勤勉手当を除く)の合計です。
一般行政職とは、いわゆる事務職のことで、土木・農学などの試験区分から採用される技術職も行政職に含まれます。
都庁の職員の給料は一般行政職の場合、平均して月に46万円です。
技能労務職とは、学校で働く給食調理員や学校用務員、清掃業務員や下水業務員といった職業のことです。
このように職種によっても給料が大きく変わるのが、公務員の給与体制です。
都庁職員の給料体制は?
採用から退職まで | 給料 | 内容 | 支給 |
採用
給与 |
給料
初任給決定 |
・適用給料表
・職務の級 ・号給決定 |
例月給
毎月15日 特別給6・12月 |
昇給 | ・最上位(6号給)
・上位(5号給) ・中位(4号給) ・下位(1~3号給) ・最下位(昇給なし) |
||
昇格 | 昇任に伴う昇格 | ||
手当 | 扶養手当、住居手当、地域手当、通勤手当等 | ||
退職 | 退職手当 | 基本給、調整額(定年等退職者のみ) |
(引用元:東京都人事委員会)
東京都人事委員会の給与の支給によると、給与は給料と手当を合わせた額を支給するものとし、例月給は毎月15日で、特別給が6月と12月に支給されます。
初任給は、適用給料表(職務内容により決定)と職務の級(等級別基準職務表等により決定)と号給により決定されます。
昇給は勤務成績に応じて昇給幅を決定しています。
55歳を超える職員については、中位以下の成績の場合は昇給停止となってしまいます。
昇給は、昇給試験に合格しないと昇給されません。
東京都は試験に合格しないと昇格しないといった実力主義の制度を取り入れているので、頑張り次第で昇給が可能です。
都庁職員の初任給はどのくらい?
都庁職員の初任給がどのくらいなのか、みていきましょう。
行政職給料表(一)事務・技術等※令和6年4月1日現在
区分 | 給料(円) |
1類B(大卒程度) | 196,200 |
2類(短大卒程度) | 170,400 |
3類(高卒程度) | 160,100 |
1類A(大学院卒・既卒程度) | 211,200 |
キャリア活用 | 250,600 |
(引用元:東京都人事委員会)
大卒の一般行政職の初任給は、196,200円でした。
令和5年職種別民間給与実態調査によると、大卒の事務員の初任給月額は、211,094円となっており、都庁の一般行政職の方が給料が低いことがわかります。
1類Aとは、24~31歳の方を対象にした試験で、1類Bと併願できる試験形態です。
初任給には、地域手当(20%)が含まれます。
キャリア活用とは、59歳までの方で、学歴区分に応じた職務経験のある方を対象にした試験です。
キャリア活用の初任給額は、主任給採用時の額です。
職務経験や能力・専門性によっては、課長代理級での採用になる可能性もあります。
このように初任給は、学歴に応じた試験に合格したことにより決定されていきます。
その後の昇給にもかかわってくる大事な初任給が決まってくるので、出来る限り高い分類の試験に合格できるよう準備しましょう。
東京都の給料表でみると昇給はどのくらいできる?
東京都人事委員会の例月給与モデルをみていきましょう。
例月給与モデル(行政職給料表(一)適用者)※令和6年1月1日現在
年齢・役職 | 給料月額(円) | その他手当(円) | 例月給与(円) |
25歳係員 | 196,200 | 39,240 | 235,440 |
35歳課長代理 | 311,600 | 62,320 | 373,920 |
45歳部長 | 417,300 | 190,980 | 608,280 |
50歳部長 | 509,900 | 254,260 | 764,160 |
(引用元:東京都人事委員会)
その他手当には、地域手当、給料の特別調整額(管理職手当)が含まれています。
扶養親族がいる場合は、扶養手当は子1人につき9,000円、配偶者等6,000円(課長級3,000円)支給されます。
25歳係員を初任給22万円だと考えると、10年後は36万円、20年後は60万円、25年後には76万円と昇給しているのがわかります。
主任に昇格するには、昇給試験があり、課長職以上に昇格するには、管理職試験を受けないといけません。
昇給の仕方には個人差があるので、全ての公務員が当てはまるわけではありませんので注意が必要です。
東京都の給料表でみると主任の給料はどのくらい?
主任という役職に就いている職員は、全体のどのくらいいるかご存じでしょうか?
東京都の公式ホームページでは、職務内容と各級の区分を表にしてまとめているのでみていきましょう。
一般行政職の級別職員数の状況(令和5年4月1日)
区分 | 5級(部長) | 4級(課長) | 3級(課長代理) | 2級(主任) | 1級(主事) | 計 |
職員数(人) | 479 | 1,566 | 6,185 | 6,676 | 7,091 | 21,997 |
構成比(%) | 2.2 | 7.1 | 28.1 | 30.3 | 32.2 | 100 |
(引用元:東京都公式ホームページ)
実際は、全体の30.3%に当たる6,676人です(令和5年4月1日現在)
大卒で入庁した職員は、試験区分によって、次の昇給試験を受けられる資格を得るために3~5年の経験年数が必要になります。
3~5年仕事を経験した後、昇給試験を受けて、合格すれば主任となります。
給料は、例月給与モデルの22万円~36万円の間です。
都庁職員の部長クラスの退職金はどのくらい?
東京都の退職手当の状況(令和5年4月1日現在)をみていきましょう。
区分 | 都 | 国 | |||
普通退職 | 定年等退職 | 普通退職 | 定年等退職 | ||
支給率 | 勤続20年 | 23.0ヵ月 | 23.0ヵ月 | 19.665ヵ月 | 24.586875ヵ月 |
勤続25年 | 30.5ヵ月 | 30.5ヵ月 | 28.0395ヵ月 | 33.27075ヵ月 | |
勤続35年 | 43.0ヵ月 | 43.0ヵ月 | 39.7575ヵ月 | 47.709ヵ月 | |
最高限度 | 43.0ヵ月 | 43.0ヵ月 | 47.709ヵ月 | 47.709ヵ月 | |
加算措置 | 定年前早期退職特例措置(2%~20%加算) | 定年前早期退職特例措置(2%~45%加算) |
(引用元:東京都公式ホームページ)
公務員は安定した職業なので、一度就職したら定年退職まで勤める職員がほとんどです。
20代の新卒から順調に昇格すると、50代で部長クラスになります。
都職員の給与の状況によると、退職手当の支給率は勤続35年以上で43カ月分となっています。
令和元年度に退職した職員の退職金の平均は2,251万円でした。(定年等退職・平均勤続年数34年5カ月)
普通退職(自己都合など)の場合は194万円で平均勤続年数は6年1ヵ月です。
公務員には、失業手当がありません。
民間企業の場合にもらえる失業手当分の金額を退職金で賄う形にしているので、退職金の金額が高く設定されています。
都庁職員の生活水準はどんな感じ?
新卒の公務員の生活費がどのくらいなのか、表にしてみました。
都庁の新卒の初任給22万円で、手取り額が19万5千円の場合です。
費目 | 金額(円) |
家賃(都内に一人暮らし) | 70,000 |
水道等公共料金 | 10,000 |
通信費(携帯料金など) | 10,000 |
食費(外食中心) | 40,000 |
交際費 | 20,000 |
小遣い(日用品、被服費、美容院代含む) | 20,000~25,000 |
貯金 | 10,000~20,000 |
合計 | 195,000 |
(引用元:都庁解説ブログ)
地方公務員としてはトップクラスの給与体制を持つ東京都庁ですが、実際に働く職員の生活はどうなのかが気になるところです。
東京は、他の自治体に比べて物価が高く、家賃がどうしても高くなる傾向にあります。
給料としては多くもらっているけど、生活が豊かというわけではありません。
都庁解説(元公務員のブログ)などを見ていくと、生活が厳しい状況だとわかります。
元都庁職員の裕介さんの都庁解説というブログでは、都庁に10年務めた筆者の給料や都庁の仕事や試験について解説されています。
都庁に勤めて初めてもらった初任給が22万円に対し、手取りは19万5千円でした。
19万5千円から家賃が7万、水道等公共料金が1万、携帯代などの通信費が1万くらいが固定費となる出費。
食費が4万と交際費が月2万円、あとはお小遣いとしても貯金に回せるお金は1~2万円ほどになってしまいます。
結婚式の予定が入ってしまうと赤字になるという状態でした。
これでは決して余裕があるとは言えない状況です。
1年目は夏のボーナスも4月・5月の分しかもらえず10万円ほどなので、引っ越しの費用の清算をしたら無くなったそうです。
冬からはボーナスが満額もらえるので余裕が出てくるのは冬以降になります。
勤めたばかりで生活に余裕がないのは、民間企業も公務員も同じですね。
東京都職員の給与と年収は?
東京都職員の給与と年収は? |
・東京都職員の新卒の年収は?
・東京都の公務員の年収は?30歳の場合 ・都庁の年収の中央値はどのくらい? |
東京都職員の給与と年収はどのくらいでしょうか?
総務省の地方公務員給与実態調査結果をみていきましょう。
団体区分別平均給与月額(一般行政職・令和4年)
団体区分 | 平均年齢(歳) | 平均給料月額(円) | 諸手当月額(円) | 平均給与月額(円) | 平均給与月額 (国比較ベース) |
全地方公共団体平均 | 42.1 | 315,093 | 86,279 | 401,372 | 358,878 |
都道府県 | 42.6 | 320,171 | 91,441 | 411,612 | 361,937 |
国 | 42.7 | 323,711 | – | – | 405,049 |
(引用元:総務省公式ホームページ)
※国比較ベースとは、比較のため、国の公表資料と同じベース(時間外勤務手当等を除いたもの)で算出しています。
総務省の令和4年地方公務員給与実態調査結果によりますと、全地方公共団体の一般行政職の平均給与月額は358,878円で、平均年齢は42.1歳です。
単純計算すると、年収は4,306,536円になります。
東京都庁の職員の場合は、都道府県の区分に入るので、平均給与月額は361,937円で、平均年齢は42.6歳です。
単純計算すると、年収は4,343,244円になります。
実際に支給される年収額は、期末手当や勤勉手当(ボーナス)が加わります。
次に、新卒の年収から確認しましょう。
東京都庁の新卒の年収は?
学歴 | 大学卒 | 大学院卒・既卒 |
金額(円) | 220,440 | 240,240 |
(引用元:東京都人事委員会)
新卒には、大学卒の場合と大学院卒・既卒の場合があります。
東京都庁の採用試験で1類Bの試験を受けて合格した場合、大学卒でも大学院卒でも初任給は220,440円となりますが、1類Aの年齢制限が24歳以上なので、1類Aで採用試験を受けて合格した場合、大学院卒・既卒の初任給は240,240円となります。
大卒は22歳ですが、それぞれを平均して25歳の場合をみていきましょう。
東京都人事委員会の年収モデルによると、25歳で363万4,000円です。
就職サイトindeedによると、東京都の新卒の平均年収は、3,464,763円なので、東京都庁職員の方が高いとわかります。
東京都の公務員の年収は?30歳の場合
総務省の令和2年地方公務員給与実態調査結果を調べました。
区分 | 学歴 計 | 大学卒 | ||
職員数(人) | 平均給与月額(円) | 職員数(人) | 平均旧給与月額(円) | |
A | a | B | b | |
28~31歳 | 24,728 | 314,142 | 20,591 | 318,148 |
(引用:総務省公式ホームページ)
都道府県の一般行政職で、職種別、年齢別、学歴別職員数および平均給与月額の表から、大卒28~31歳は、平均給与月額は318,148円でした。
単純計算すると、年収は3,817,776円になります。
実際に支給される年収額は、期末手当や勤勉手当(ボーナス)が加わります。
都庁の年収の中央値はどのくらい?
東京都人事委員会の年収モデルをみていきましょう。
行政職給料表(一)適用者※令和6年4月1日現在
年齢・役職 | 例月給与×12ヵ月(円) | 期末手当(円) | 勤勉手当(円) | 年収 |
25歳係員 | 2,825,280 | 565,056 | 529,740 | 3,920,000 |
35歳課長代理 | 4,487,040 | 951,252 | 891,799 | 6,330,000 |
45歳課長 | 7,299,360 | 1,276,938 | 1,691,942 | 10,268,000 |
50歳部長 | 9,169,920 | 1,505,224 | 2,383,272 | 13,058,000 |
(引用元:東京都人事委員会)
東京都の年収の推移はこのような形になります。
年収モデルから年収の中央値を計算すると、8,299,000円となります。
同様に算出した平均額は、8,394,000円です。
東京都庁職員の給与は、地方公務員の中でもトップクラスです。
民間企業と比べても見劣りしない金額なので、やりがいがあります。
都庁の年収ランキング!平均年収を他の都道府県と比較
都庁の年収ランキング!平均年収を他の都道府県と比較 |
・大阪府の場合
・愛知県の場合 ・群馬県の場合 ・奈良県の場合 ・青森県の場合 ・沖縄県の場合 |
地方公務員の中でもトップクラスである都庁職員の年収ですが、他の都道府県と比較してみました。
平均年収が高い順に並んでいます。
平成31年4月1日、総務省の地方公務員給与実態調査結果による一覧です。
順位 | 都道府県 | 平均年収(円) |
1 | 東京都 | 7,210,292 |
2 | 大阪府 | 6,959,556 |
3 | 愛知県 | 6,952,228 |
23 | 群馬県 | 6,580,752 |
24 | 奈良県 | 6,570,456 |
46 | 青森県 | 6,007,284 |
47 | 沖縄県 | 5,890,740 |
(引用:CareerPicks)
1位は、東京都でした。
つまり、この表によれば、東京都庁の平均年収は7,210,292円ということです。
1位と最下位の沖縄県の間には、100万円以上の差が出来てしまいましたね。
ランキングの上位である大阪府・愛知県と中位の群馬県・奈良県、下位の青森県・沖縄県の順にひとつずつみていきます。
大阪府の場合
大阪府の職員のモデル年収額(令和4年4月1日)によると、給与月額は369,569円で、年収は6,912,464円でした。
45歳主査級のケースですが、大阪府は地域手当が32,144円なので年収も高額になっています。
愛知県の場合
愛知県の一般行政職の平均給与月額は424,650円でした。(令和4年4月1日現在)
単純計算すると、年収は5,095,800円となりますが、この金額に期末・勤勉手当が加わります。
群馬県の場合
群馬県の平均給与額は、409,007円でした。(平成29年4月1日現在)
単純計算すると、年収は4,908,084円となりますが、この金額に期末・勤勉手当が加わります。
奈良県の場合
奈良県の平均給与額は、 315,502円でした。(令和4年職員給与関係資料)
単純計算すると、年収は3,786,024円となりますが、この金額に期末・勤勉手当が加わります。
青森県の場合
青森県の平均給与額は、341,021円でした。(令和4年度職員給与等実態調査)
単純計算すると、年収は4,092,252円ですが、この金額に期末・勤勉手当が加わります。
沖縄県の場合
沖縄県の平均給与月額は、375,842円でした。(2022年美ら島沖縄)
単純計算すると、年収は4,510,104円ですが、この金額に期末・勤勉手当が加わります。
都庁と都道府県庁の年収のまとめ
以上、6つの都道府県の年収について説明しました。
東京都の平均年収は721万円、沖縄県は589万円と100万円以上の差が出ていますが、地域性により地方公務員に求められる仕事内容や、土地の地域手当などが考慮されてこのような結果になっています。
これから地方公務員を目指す方は、地方の特性などもよく考えてどの公務員を目指すかを考えてみると良いですね。
都庁職員を目指すには
都庁職員を目指すには |
・都庁職員の採用試験は?
・都庁職員になるための勉強法は? ・独学でも都庁職員になれる? ・おすすめの通信講座は? ・おすすめの予備校は? ・おすすめの通信講座と予備校のまとめ |
都庁職員は地方公務員なので、まずは地方公務員試験を受ける必要があります。
地方公務員試験は、年齢制限があるだけで他の受験資格はいりません。
職種によっては必要な資格・免許があるので、確認してくださいね。
都庁採用試験は?
東京都採用試験は8つの区分に分かれています。
区分 | 年齢要件 | レベル |
1類A | 24~31歳 | 大学院修士課程修了程度 |
1類B(一般方式) | 22~29歳 | 大学卒業程度 |
1類B(新方式) | 22~29歳 | 大学卒業程度 |
2類 | 20~25歳 | 短大卒程度 (採用区分は司書・栄養士で行政の区分はなし) |
3類 | 18~21歳 | 高卒程度 |
障害者採用(3類) | 18~39歳 | 高卒程度 |
キャリア活用採用 | 60歳未満 | 学歴区分に応じた民間企業における一定以上の職務経験がある人 |
就職氷河期世代採用試験(1類B・3類) | 昭和45年4月2日~昭和61年4月1日までに生まれた人 | 1類Bと3類と同じ |
(引用先:東京都職員採用)
採用試験には特に受験資格はないのですが、年齢要件とレベルからわかるように一般行政職の場合、大学卒業程度の知識は必要です。
大学生が在学中から勉強して受験する場合が多いようです。
都庁職員になるための勉強法は?
独学・通学・通信講座と勉強の仕方はいろいろありますが、どれがいいのかわからないですよね。
公務員試験は独自の内容なので、その内容によって最適な方法があります。
一つずつ確認していきましょう。
独学でも都庁採用試験に受かる?
独学で採用試験に受かった方がいます。
公務員大学というサイトを運営しているはやたさんです。
ただし、はやたさんは学生時代に3~4ヵ月かけて勉強して受験しているので、短期間での学習は社会人の方にはおすすめしていません。
はやたさんは、2012年に静岡県庁に入職し、2021年に退職しています。
現在は、2021年5月より民間企業に就職し、Webマーケターとして活躍しています。
試験まで短期間だったからこそ的をしぼり、効率的な勉強をしたから合格したそうです。
公務員試験に必要な勉強時間は、地方公務員で1000~1500時間です。(引用元:LECリーガルマインド)
社会人の場合、仕事をしつつ1,000時間の勉強時間を確保するのは大変です。
中途採用枠の場合は、勉強時間も300時間に減るので、仕事をしながら試験勉強をしても良いようです。
どうしても独学で受かりたいという方はこちらの記事も参考にしてみてください。
→公務員試験に独学で合格できる?難易度や合格率、勉強時間について徹底調査!
おすすめの通信講座は?
おすすめの通信講座は? |
・スタディング
・クレアール ・アガルートアカデミー |
独学で自分で勉強するのは難しいけど、予備校に通う時間やお金はないという方におすすめなのが、通信講座です。
スタディング
スタディングの講座には、公務員 総合対策パックと法律系専門科目対策コースがあります。
東京都庁の職員を目指すには、教養択一問題と専門記述問題の両方が出題されるので、両方の講座を受けると良いでしょう。
コース名 | 公務員 総合対策パック | 公務員 専門科目対策コース |
特徴 | ・スマートフォン・PC・タブレットによりオンラインで受講するコース
・教養試験と人物(面接・論文)試験に完全対応した充実のカリキュラム ・キャリアカウンセラーへの相談サービスとエントリーシート添削あり |
・法律系専門科目で最重要の憲法・民法・行政法を徹底攻略
・膨大な学習範囲を絞り込み、満点ではなく合格点を目指す ・分かりやすくて楽しい講義で初学者でも最後まで続けられる |
対象者 | 大学生・既卒者 | 大学生・既卒者 |
開講形態 | 動画・音声によるオンライン講座 | 動画・音声によるオンライン講座 |
目指せる職種(行政系職種) |
|
|
価格 | 132,000円(税込) | 88,000円(税込) |
(引用元:スタディング)
スタディングは、隙間時間におすすめの動画授業が豊富です。
ほとんどテキストは使わず、動画講義中心の講座ですが、面接対策授業もあります。
公務員 総合対策パックは、教養科目をはじめ、専門科目、SPI・SCOA・BEST、論文・面接対策まで含まれているカリキュラムです。
キャリアカウンセラーに相談できるサービスとエントリーシートの添削サービスがあり、受験生の不安を解消します。
法律系専門科目速習コースは、法律系専門科目の試験が課せられる公務員試験に対応。
法律系の初学者でも最後まで続けられるわかりやすい講義です。
クレアール
クレアールのWeb通信講座には、東京都を第一志望とする東京都1類Bコースと国家一般職などとの併願可能な地方上級・スタンダードコースがあります。
コース名 | 1年合格 東京都Ⅰ類B(行政・一般方式)コース | 1年合格 地方上級スタンダードコース |
特徴 | ・教養ベーシック講座132回
・専門ベーシック講座228回 ・オプション安心保証で受講期限が1年間延長できる ・合格ナビゲーションというサポートシステム(担任制、質問サポート、過去問フォーカスWeb解説)あり ・東京都を第一志望とする受験生に人気のコース |
・教養ベーシック講座132回
・専門ベーシック講座238回 ・オプション安心保証で受講期限が1年間延長できる ・合格ナビゲーションというサポートシステム(担任制、質問サポート、過去問フォーカスWeb解説)あり ・国家一般職、地方上級、市役所など併願予定の受験生に人気のコース |
対象者 | 大学生・既卒者 | 大学生・既卒者 |
開講形態 | Web通信 | Web通信 |
目指せる職種(行政系) | ・国家一般職
・裁判所一般職(事務官) ・地方上級 ・東京都1類B(一般) ・市役所 ・国立大学法人 |
・国家一般職
・地方上級 ・東京都1類B(一般) ・特別区1類 ・市役所 ・国立大学法人 |
価格(税込) | 270,000 円(入会費、教材費、消費税、送料込み) ※キャンペーン価格:216,000円(税込)【11月割引価格】 |
315,000 円(入会費、教材費、消費税、送料込み) ※キャンペーン価格:252,000円(税込)【11月割引価格】 |
(引用元:クレアール)
クレアールは資格受験指導歴53年の歴史を持つ会社です。
開講形態は、スマホ対応Web通信講座です。
74,000円相当の教材費込みの価格でオプション安心保証として受講期間が1年間延長できます。
延長制度があるので、不合格になってしまったり、もう1年勉強したいと考えたときに対応しているのが特徴です。
担任制、質問サポート、過去問フォーカスWeb解説といったサービスが受けられます。
アガルートアカデミー
アガルートアカデミーでは、ほぼ全ての公務員試験に対応した地方上級・国家一般職+専門職・裁判所カリキュラムと、都庁などの地方上級・国家一般職に対応した地方上級・国家一般職カリキュラムがあります。
コース名
|
教養+専門型ワイド対策カリキュラム(大卒)/フル | 教養+専門型スタンダード対策カリキュラム(大卒) |
特徴 | 地方上級・国家一般職といった主な公務員試験だけでなく、国家専門職や裁判所など、ほぼ全ての公務員試験に対応したカリキュラム
|
地方上級・国家一般職などの主な公務員試験に対応したスタンダードなカリキュラム
|
対象者 | ・大学生・既卒者
・専門科目や専門記述のある試験を受ける受験生 ・無制限の模擬面接で苦手な面接を得意に変えたい方 ・志望する自治体が決まっていない方 ・講師とのカウンセリングフォローを通して学習したい方 |
・大学生
・既卒者 ・専門科目や専門記述のある試験を受ける受験生 ・無制限の模擬面接で苦手な面接を得意に変えたい方 ・志望する自治体が決まっていない方 ・講師とのカウンセリングフォローを通して学習したい方
|
開講形態 | オンライン講座 | オンライン講座 |
目指せる職種 | ・国家一般職
・地方上級 ・政令指定都市 ・市役所 ・国立大学法人 ・東京都1類B ・特別区 ・国税専門官 ・財務専門官 ・労働基準監督官A ・裁判所一般職 ・参議院事務局総合職 |
・国家一般職
・地方上級 ・政令指定都市 ・市役所 ・国立大学法人 ・東京都1類B ・特別区 |
価格 | 382,800円(税込) | 349,800円(税込) |
(引用元:アガルートアカデミー)
アガルートアカデミーの講座は、フルカラーのオリジナルテキストを使用しています。
オンラインで講師に直接質問できるサポートがあり安心です。
オプションで講師へ月1回相談できる定期カウンセリング(110,000円:税込)を受けられます。
回数無制限で模擬面接の面接カードの添削や、エントリーシートの添削、講師によるアドバイスを受けられるので、自信がつくでしょう。
サンプル講義をみて、自分に合っている講義形式かを確認できます。
まだどの自治体を受験するか決めていない人にも対応している講座があり、ほとんどの公務員試験に対応できるのが特徴です。
おすすめの予備校は?
おすすめの予備校は? |
・資格の大原
・TAC ・東京アカデミー |
公務員試験は面接が重要です。
面接対策は実際に試験官に模擬面接をしてもらうのが上達の近道です。
予備校なら面接対策もできるのでおすすめです。
資格の大原
資格の大原では、幅広い公務員試験に対応した公務員合格コースがあります。
コース名 | 公務員合格コース |
特徴 | ・国家公務員・地方上級・市役所など幅広く目指すスタンダードなコース
・上位が狙えるカリキュラムで志望先合格を目指す ・教養・専門科目は高得点が取れる科目から優先的に学習 ・論作文、面接対策、模擬試験、最新試験情報も豊富 |
対象者 | 大学3年生、大学4年生、既卒者 |
開講形態 | 教室通学、映像通学、Web通信講座 |
目指せる資格 | ・国家一般職(大卒)
・衆議院一般職(大卒) ・国税専門官 ・財務専門官 ・裁判所職員一般職(大卒) ・地方上級 ・地方中級 ・市役所上級 ・国立大学法人等職員 ・東京都1類 ・特別区1類 |
価格 | 355,400円(税込) |
(引用元:資格の大原)
資格の大原は、2023年度公務員行政事務系採用試験で採用試験の実人数で3,055名の合格者を輩出しました。
記述式試験対策や個別面接対策もできます。
Web講義や休んだ時の映像講義をダウンロードできて急な欠席にも対応しています。
通学・映像通学・通信のどれでも選べる受講スタイルです。
採点・添削指導や質問対応のサポートも充実しています。
公務員合格コース 教室通学 一般価格 355,400円(税込)
TAC
TACには、幅広い公務員試験に対応した総合本科生のコースがあります。
コース名 | 総合本科生 |
特徴 | ・TACの6つの強み
1.圧倒的な攻略ノウハウ 論文・専門記述や面接対策も含めた総合的な受験対策が可能 2.担任講師制度 頼れる担任が一人ひとりに合わせてサポート 3.最新の合格教材 毎年改訂するオリジナル教材 4.オールインワンコース 地方上級や国家一般職(大卒)など多くの人が受験する試験に対応 5.選べる学習スタイル 教室、ビデオブース、Webと自分に合った学習環境で続けられる 6.いつでも学習が始められる 長期、短期に対応したコースで開講後も申込可能 |
対象者 | ・初学者
・学習経験者 ・大学3、4年生 ・既卒者 ・社会人 |
開講形態 | ・教室通学
・ビデオブース通学 ・Web通信講座 |
目指せる資格 | ・地方上級(県・政令指定都市)
・市役所上級 ・東京都1類B ・特別区1類(東京23区) ・国家一般職(大卒) ・財務専門官 ・裁判所一般職(裁判所事務官/大卒/経済理論を選択する場合) ・衆議院事務局一般職(大卒) ・衆議院事務局総合職 ・国立大学法人 等 |
価格(税込) | 352,000円 |
(引用元:TAC)
TACでは地方上級や国家一般職など幅広い試験に対応しています。
論文・記述の添削は何度でも無料で、公開模試5回分の受験料は無料、模擬面接も何度でもできます。
1人ひとりに合わせたサポートができる担任講師制度を採用。
選べる学習スタイルで教室・ビデオブース・Web通信講座と学習が続く仕組みです。
総合本科生教室+Web講座 352,000円(税込)
東京アカデミー
東京アカデミーでは、多くの公務員試験に対応した全職種コースがあります。
コース名 | 全職種コース |
特徴 | ・専門記述の対策が含まれており、国家公務員、地方公務員、行政(事務)職など多くの試験に対応できる
・オプションの短期講習が無料になるサービスつき ・専門記述の講義はオンライン(zoom)による生配信 |
対象者 | 国税専門官、裁判所職員、東京都1類A、1類B(一般方式)など記述式の専門試験が課される受験先を目指す方 |
開講形態 | ・通学講座(全日制・現役生部・夜土部/土日部)
・ZOOMによるオンライン講座 |
目指せる資格 | ・国税専門官
・裁判所職員 ・地方公務員 ・国家一般職(大卒) |
価格(税込) | ・オンラインLIVE講義 Zoom専用コース
入会金 10,000円 受講費 103,200~365,600円(入校時期により異なる) 教材費 63,400~68,600円 支払いは、入会金+受講費+教材費の総額になる |
(引用元:東京アカデミー)
東京アカデミーは2022年度の合格者は実人数で2,916人。
入門から基礎、演習とステップアップできる講座だから安心。
安心の生講義と充実したカリキュラムがあります。
模擬試験は、本試験の分析の結果を考慮した問題です。
通学講座は、全日制、現役生部、夜土部/土日部と3部制なので、都合の良い時間帯を選んで受講できます。
入校時期により受講費用が変わるので、どの時期に入校するかも検討すると良いですね。
都庁採用試験におすすめの通信講座と予備校のまとめ
通信講座のおすすめは、スタディングです。
圧倒的にコスパが良いのと、面接対策もしっかりしているので安心です。
資料請求や実際の講座を無料で視聴できるので試してみてもいいですね。
予備校のおすすめは、資格の大原です。
一発合格主義で、最終合格者の実績(2,864名)を出しています。
予備校は体験授業を開催していたり、Web授業の体験ができる予備校もあるので、調べて体験してみると良いでしょう。
それでも決まらない、迷ってしまうという方はこちらの記事も合わせて読んでみてください。
都庁の年収に関するよくある質問
都庁の職員の年収に関するよくある質問 |
・都庁の職員の年収は高い?低い?
・都庁の仕事はきつい?楽? ・都庁に勤めるのと市役所に勤めるのどっちが良い? ・都庁と特別区との年収の違いはある? ・都庁に就職するのは難しい? |
都庁の職員の年収って高い?低い?
都庁の職員の年収は、721万円と地方公務員給与実態調査結果で1位と高いことがわかりました。
東京都人事委員会の職種別民間給与実態調査結果(令和4年)を調べてみました。
事務関係職種40歳の平均給与月額が420,224円でした。
単純計算すると年収は5,042,688円であることから一般企業に比べて、都庁職員の年収は高いと言えます。
都庁の仕事はきつい?楽?
きついか楽かは、その人の配属された部署によるので、どちらともいえません。
複数の元公務員ブログをみてみると、転属が多くて、部署によっては残業の多い部署に配属されてしまい、きついと感じる人もいるでしょう。
逆に、仕事が単調でつまらないとか、定時に帰れるのが楽と感じる人もいるようです。
どんな仕事でも、東京都という地域のために働いているという意識を持って働ける人が適任でしょう。
都庁に勤めるのと市役所に勤めるのどっちが良い?
転属が東京都内全域になるか、市区町村であれば、市内に限られるかの違いが大きな違いです。
どちらが良いかは、その人次第ですが、都庁と市役所では仕事内容が変わってきます。
自分がどういった仕事をしてみたいかをよく考えてどちらにするか検討してみてください。
都庁と特別区の年収の違いはある?
オンライン予備校のアガルートアカデミーによると、東京都特別区(23区)の年収は、平均年収約690万円、初任給約22万円になっています。
東京都庁の年収と初任給の両方と比べても同じくらいなので、大きな差はないと言えます。
ただし、23区内でも年収の高い・低いはあるので、全部の区が同じレベルではないので注意が必要です。
都庁に就職するのは難しい?
LEC東京リーガルマインドによると、東京都庁の採用試験の難易度は国家公務員(総合職)の次でした。
東京などの大都市圏や政令市の地方自治体職員は、地方公務員ですが大規模の業務に魅力を感じる志願者が多く倍率も高くなるため、人気です。
地方公務員試験の合格推移をみてみましょう。
東京都1類B(一般方式・行政)
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | |
倍率(%) | 5.6 | 4.6 | 13.7 | 3.7 |
採用予定人数(人) | 290 | 265 | 85 | 105 |
最終合格人数(人) | 403 | 352 | 110 | 139 |
(引用元:LEC東京リーガルマインド)
このように倍率も高く、最終合格人数も少ないことから、人気が高いとわかりますね。
都庁の採用試験は、地方公務員試験の中でも難易度が高く独自の問題もあるので難しいです。
都庁独自の記述式問題の対策や、面接対策もしっかりする必要があるので、独学ではなく、通信教育や予備校をおすすめします。
通信教育ならコスパの良いスタディング、予備校なら合格者数の実績のある資格の大原がおすすめです。
都庁の年収は高い?都庁職員になるには通信教育や予備校がおすすめ
都庁の職員の年収は721万円で、初任給は22万円と民間企業の年収や初任給より高いとわかりました。
公務員の給与体系は、独自の用語や形式なのでなかなか理解しにくい部分が多いのですが、どの自治体も給与状況を公表しているので、確認できます。
地方公務員の中でもトップクラスの年収である東京都庁は、難易度も高いですが、やりがいもある仕事ばかりです。
試験対策には独学ではなく、面接対策ができる通信教育や予備校を利用するのをおすすめします。
こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
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