公務員とは、国や地方公共団体に所属し公共のために働く職業です。
不況にも左右されにくい安定性や福利厚生が充実していることから、毎年多くの方が受験しています。
しかし、いざ志望動機を考えるときに何を書けば良いか悩んでしまう方も少なくありません。
「公務員の志望動機はどうやって書くの?」
「公務員の志望動機が思いつかない」
この記事では、公務員の志望動機を書くポイントや例文をタイプ別にご紹介します。
志望動機は面接のときにも聞かれる重要なものなので、しっかり答えられるように一緒に考えていきましょう。
公務員は通信講座での学習もおすすめです。
公務員試験などに関しては、以下の記事もあわせてご覧ください。
公務員の志望動機を考える前に知っておくべきこと
まずは、公務員試験がどのように行われるかを把握しましょう。
公務員試験の一般的な流れは、このようになっています。
1.出願
2.一次試験
3.合格したら二次試験
4.合格したら採用面接
5.内定
受験する地方自治体によって異なりますが、一次試験で筆記・論文試験、二次試験で面接が行われます。
面接では、出願のときに提出する面接カード(履歴書)を参考に進行するのが一般的です。
面接官は、その地域のために一緒に働いてくれる仲間を探しており、志望動機から入社意欲の高さやマッチング度合いなどを探り出します。
そのため面接カードに書く志望動機は、面接官の質問にも繋がるとても重要なものになってきます。
次項では、志望動機を書くポイントについて解説しますのでさっそく見ていきましょう。
公務員の志望動機を上手く書くポイント
公務員の志望動機を上手く書くポイント |
・自己分析をする ・公務員を目指したきっかけを明確にする ・その地域を希望する理由 ・自分の強みをしっかりアピール ・公務員として自身が携わりたい仕事内容 |
ここでは、スタディング・アガルートアカデミー・資格の総合スクールLECやその他多数の公務員講座を開講している資格学校の情報を参考にしています。
それらの参考にした内容を独自にまとめ、公務員の志望動機を作成するにあたって大事なポイントを凝縮してお伝えします。
まず最初に自分を知ることから始めると、自分の長所や短所が見えてきたり自分の過去の経験から学んだことなど様々な思い出がよみがえります。
そこから自分自身に影響を及ぼしたことを振り返ると、その仕事をやりたい理由やこだわる理由が明確に見えてくるかもしれません。
このポイントを押さえておけば、志望動機がスムーズに書けるようになるでしょう。
それでは順番に解説していきます。
自己分析をする
まずは、自分の経験を整理するために自己分析をしましょう。
最初に自己分析をすることによって、自分では気づかなかった面を発見できたり進みたい道が明確になりやすいので、後々の志望動機を考えるときにとても役立ちます。
自己分析は様々な方法がありますが、一例をご紹介します。
自己分析方法の例
・過去の経験を時系列にまとめる
・印象に残ったエピソードをいくつかピックアップする
・それぞれのエピソードごとに経緯や学んだことなどを掘り下げる
・各エピソードに共通する部分などを分析する
ここで大切なのは、最後の共通点を分析することです。
さまざまなエピソードから共通する部分を紐解くことによって、自分の価値観や強みが見えてきます。
自分では気づいていなかったことや、自分がこうだと思い込んでいたことが異なったりと新たな発見があるかもしれません。
アガルートアカデミーの記事には、このように書かれていました。
「自分がやりたいこと」をはっきりさせ、「受験先で何ができるのか」を知ることが必要です。
つまり、「自己分析」と「官庁・自治体研究」(民間の就職活動では、企業研究といいますね)が不可欠だということです。
(引用元:アガルート公式サイト)
上記でも分かるように、自己分析の目的は自分がやりたいことをはっきりさせることです。
自分がやりたいことが分からずに先に進んでしまうと、ぼんやりとした志望動機になってしまうのでしっかりと自己分析をして自分を知りましょう。
公務員を目指したきっかけを明確にする
次に、公務員を目指したきっかけを明確にしましょう。
それと同時に、公務員でなくてはならない理由も重要になってきます。
・なぜ公務員になりたいと思ったのか?
・なぜ民間企業ではなく公務員を選んだのか?
上記の質問に答えられるように、自己分析で出てきたエピソードを参考にしたり、民間企業ではなく公務員だからできることなどを取り入れると良いでしょう。
公務員試験では、民間企業や他の自治体と併願をしている受験者が多くみられますが、面接官も併願しているのは承知の上で、この人はどれだけ本気で志望しているのかを確かめます。
資格の総合スクールLECの記事には、以下のような記載がありました。
高齢者が安心して暮らせるには何が必要なのか、孤立しがちな方々をどのように地域とつなぐか、子どもが健やかに育つ環境をどのように整えるか、災害が起こった際にも被害を最小限にするためには何が必要なのか、など、地域の住民の方々のために自分は何をどのように実現したいのかを、今までの経験なども踏まえて、説得力をもった志望動機を考えましょう。
(引用元:LEC公式サイト)
このように公務員だからできることからさらに深堀すると、面接官により本気が伝わりやすくなります。
公務員を選んだ理由は些細な事でも、それを突き詰めると見えてくることもあるのでどんどん深堀してみましょう。
その地域を希望する理由
次に、市役所や県庁は全国各地にあるにもかかわらず、その地域を志望する理由を明確にしましょう。
・なぜこの自治体を選んだのか?
・この自治体でなくてはならない理由は?
上記の質問にうまく答えられなければ、公務員という安定した仕事に就きたいだけというマイナスの印象を与えかねません。
自分の体験談があればそれを取り入れ、体験談がなくてもこれから作ることもできます。
「百聞は一見にしかず」ということわざのように、自分の目で見るとたくさんの情報が得られます。
通信講座のスタディングの記事では、このような記載がありました。
特に、「なぜ他の自治体ではなく、この自治体でなければいけないのか」を伝えるためにも、人口や歴史、地理関係といった基本情報だけでなく、自治体が「どんな取り組みを行っているのか」、「どんな行政課題を抱えているのか」を知った上で、自分の考えも合わせて伝えることが重要です。
(引用元:スタディング公式サイト)
上記のように志望する自治体を知るには実際にその地域を訪れたり、説明会やインターシップなどをどんどん活用するのがおすすめです。
そうすることで、その地域の魅力や課題が実感でき、そこを選ぶ理由が明確に分かることでしょう。
自分の強みをしっかりアピール
そして、忘れずに自己アピールすることも大事です。
・希望する自治体と価値観が一致している理由
・自分の強みを発揮できる理由
希望する自治体と価値観が一致している理由を述べることで、方向性の違いから生じる早期退職の不安も少なくなり、長期的に働いてくれそうだという安心感も与えられます。
さらに自分の強みを発揮できる理由を具体的に伝えると、面接官から好印象を得られるかもしれません。
こちらでも資格の総合スクールLECの記事をご紹介します。
市役所の仕事をする上で必要となる力を挙げてみましょう。窓口で住民対応をする際には、住民の話を丁寧に聞く、そして市民の方々にとって分かりにくい法律や制度をわかりやすく説明する、行政が行うことに対して不満や反対意見を持つ住民の方々に
も、丁寧に相手の立場に立って説明をする、根気強く説得をする、など、求められる力は他にももっとたくさんあります。
(引用元:LEC公式サイト)
上記のように具体的に伝えるためには、自分がやりたいことをはっきりさせたうえで、志望先で何ができるのかを調べあげることが重要になってきます。
これまでの体験談や達成したことなどのエピソードを含めると説得力が増すので、ぜひ自己分析で出てきたエピソードも取り入れてみましょう。
公務員として自身が携わりたい仕事内容
公務員試験の面接では、採用後に希望する部署やどのような仕事に従事したいか聞かれる場合があります。
・希望する部署はあるか?
・どのような仕事がしたいか?
これらを明確にし採用後のことを具体的に伝えることで、働く意欲の高さをアピールできます。
そのためには、それぞれの部署や仕事の内容を詳しく知る必要があります。
アガルートアカデミーの記事には、このように書かれていました。
こうやって情報収集している間に、「この市で何ができるか、何がしたいのか」が、だんだんはっきりしてくるはずです。
崇高な志望動機なんて必要ありません。
ただ、せっかく面接してくださる方に、感謝の気持ちと誠意をもって語る…それだけを忘れないようにすれば大丈夫です。
(引用元:アガルート公式サイト)
上記のように情報収集をするためには、希望する自治体の公式ホームページや説明会、実際にそこで働いている人に話を聞くなど色々な方法を試してみるのがおすすめです。
志望する地域を選んだ理由に繋がる部分もあるので、合わせてしっかり情報収集を行いましょう。
公務員の志望動機で書くとマイナスになること
公務員の志望動機で書くとマイナスになること |
・安定を求めるのは志望動機としてNG ・1つの業務にこだわりすぎるのは良くない ・嘘は相手に伝わってしまう |
公務員の志望動機にも書くべきではないことがあります。
こちらも、スタディング・アガルート・資格の学校TAC・LECやその他多数の公務員講座を開講している通信講座の情報を参考に、独自にまとめました。
誰にでも書ける志望動機や、公務員の仕事の特性を理解できていないと思われるような内容を書いてしまうと、本当に公務員になりたいのか疑問を持たれてしまいます。
相手にマイナスな印象を与えないように、しっかり理解しておきましょう。
安定を求めるのは志望動機としてNG
多くの人がご存じのように、公務員は不況にも左右されることのない安定性と、充実した福利厚生を兼ね備えておりとても魅力的な職業です。
しかし、それをそのまま志望動機にしてしまうと競争率の高い公務員試験を突破できる可能性は低くなりかねません。
公務員は公共のために働く仕事なので、市民の役に立ちたいという姿勢が求められます。
資格の総合スクールLECの記事では、このような記載がありました。
憲法第15第2項に規定されているように「すべての公務員は、全体の奉仕者」ですから、国家公務員でも地方公務員でも、職員は自己の利益のために仕事をするのではなく、国民や住民に貢献する仕事なのです。
したがって、志望動機で賃金など「待遇が良い」などということは絶対に書くべきでなく言うべきでもありません。
(引用元:LEC公式サイト)
自身の安定性を求めるのは仕方のない事ですが、市民の役に立ちたいという気持ちがなければ、就職しても長続きせずに辞めてしまうかもしれません。
それを避けるためにも、志望動機をしっかり準備することが重要になってきます。
1つの業務にこだわりすぎるのは良くない
そもそも都道府県庁や市役所には多数の部署があり、3~5年で異動になることが多いので、やりたい業務を続けるのは難しいでしょう。
アガルートアカデミーの記事でもこのように書かれています。
地方公務員の場合は異動の頻度は3~4年に1回が一般的です。
異動の頻度は各地方自治体によって異なり、5年程度同じ勤務地で勤務する人もいれば、1年程度ですぐに異動になる人もいます。
(引用元:アガルート公式サイト)
実際に人事異動は各自治体の公式サイトでも公表されており、不正の防止や職場の活性化などの役割を担っているようです。
それなのに志望動機で1つの業務を熱心に語ってしまうと、他の部署や業務を行うときはどうするのかと疑問を抱かれてしまいます。
そのため、やりたい業務だけではなくさまざまな業務についても知ることが重要です。
希望する自治体では、どんなことに力を入れているのかなどを知ると、色んな業務に興味がわいてくるかもしれません。
公務員になってどんな仕事をしたいかはしっかり伝えつつも、内容を限定しすぎないように注意しましょう。
嘘は相手に伝わってしまう
もちろん事実と異なることは書いたり言ったりしてはいけません。
少しでも自分をよく見せようと思って嘘をついても、面接官に質問されたときにうまく答えられず、矛盾が生じてしまう恐れがあります。
嘘が発覚すればそういう人とは一緒に働きたいと思われないので、採用される見込みは限りなく低くなるでしょう。
また嘘がばれずに就職できたとしても、入社後に嘘が判明したら印象が悪くなるばかりか最悪の場合、解雇されるかもしれません。
嘘は絶対にやめましょう。
公務員の志望動機の様々な例文を紹介
公務員の志望動機の様々な例文 |
ここからは志望動機の例文をタイプ別にご紹介します。
市役所の志望動機の例文
市役所の仕事では市民と直接やり取りする機会も多いため、具体的にどのように市民へ貢献したいかを伝えると良いでしょう。
それを伝えることによって、市役所の仕事をしっかり理解していることや、その地域で働きたい理由も同時に伝えられ面接官に好印象を与えられます。
この○○市には大学進学を機に参りました。全国的にあまり知名度はないと思いますが、住んでみると空き店舗の活用や子育て家庭への優遇など住みやすい環境作りを目指していることがよくわかります。このような地域活性をさらに進め住民に還元するには何よりも税収を増やすことが重要ですが、そのためには工業団地の造成など実現困難な課題もあると思います。
しかし、○○市は交通の便もよく十分に可能性はあると思います。私は学生時代、都市計画を学び地域の活性化について研究してきました。この経験を活かして○○市の税収を上げることが即ち住民への貢献につながるとの思いで、どんな業務にも誠心誠意努めて参ります。
(引用元:就活の未来)
このように、志望する自治体に市民として住んでいると気づく点はたくさんあります。
良いところから課題点まで上げたうえで、さらにその課題をどうやったら解決できるのかを自分の経験を交えてしっかりアピールできているところが優れた点といえるでしょう。
市役所にとっても税収とサービスは切り離せない関係なので、これに気づいていることも高評価に繋がります。
県職員の志望動機の例文
県職員の仕事は、市役所より広域にまたがる行政サービスを提供します。
国との調整事務や市町村を超えて処理すべき事務など、スケールや権限がより大きくなる魅力があります。
私は、〇〇県の魅力を発信し、国内外からも観光客を呼べるようにしたいと思い志望いたしました。私は大学時代2年間中国に留学しておりました。そこでは様々な国の留学生と接する中で日本の主要都市は知っていても他の都道府県に関しては知らない留学生が多いことに気づきました。私の故郷である〇〇県では海外の観光客を呼び込むためのインバウンド△△プロジェクトを推進しており、これまでの私の留学経験を活かして日本人では気づかない海外の観光客から見た〇〇県の魅力を引き出しさらに多くの外国人観光客を呼び込みたいと考えております。〇〇県の魅力を発信するためにもまずは隣の国である中国に向けた〇〇県の魅力が体感できるイベントを企画したいと思い、志望しました。
(引用元:スタディング公式サイト)
上記の例文では、自分のやりたいことを留学経験を交えながら述べています。
留学経験を活かしてやりたいことを、志望する県が行っているプロジェクトと絡めてアピールしているところがとても参考になります。
公務員の志望動機の例文(社会人・転職者向け)
こちらは、民間企業から公務員に転職を希望される方の志望動機です。
なぜ公務員を選ぶのかをしっかり述べることで、民間企業と公務員の違いを理解して志望しているというアピールができます。
大学時代、子どもの教育ボランティアに携わったことをきっかけに、児童教育に関する仕事を続けてきました。Uターンで地元に帰るにあたり、○○市では「安心して子育てができるまちの実現」を目標にしていることを知り、地域の子育て支援事業に関わりたいと考え志望いたしました。
今は、核家族化や地域社会との関係希薄化を背景として、子育てに関する不安や負担感が増大しています。入職しましたら、民間企業で培った経験・スキルを生かして、まずは地域の方に子育て支援サービスを身近なものに感じてもらうことを目標としたいと思います。子どもが豊かに育つことは地域活性化に繋がります。ゆとりをもって子どもを産み育てる環境の構築・サービスの発展に力を尽くす所存です。
(引用元:マイナビ転職)
こちらの例文では、民間企業からなぜ公務員を希望するのか、理由をきちんと述べられています。
自分のやりたいことを具体的にアピールしている点も、社会貢献につなげようとする熱意が伝わり好印象です。
公務員の志望動機の例文(高校生向け)
高校生でも、志望動機の作り方はほとんど変わらないので、希望する自治体でどのような仕事をしたいかを明確にすることが大事です。
そうすることで、公務員になりたい理由に説得力が増し面接官からも好印象を得られるでしょう。
私は、高校時代に親の転勤で○○市に引っ越してきました。私が以前住んでいた××市は自然豊かで良いところだったのですが、○○市は都市開発が進んでおり、そのギャップに驚きました。そうして生活しているうちに、市役所による○○政策や〇〇の支援により、○○市の居心地の良さが成り立っていると気付きました。
私は、もともと市役所での仕事に興味を持っており、行政側として積極的に町づくりに貢献したいと考えていました。貴所へ就職した際には、おこなっている各政策や各支援に関する知識を深め、一日でも早く貢献できるように精進いたします。
(引用元:就活の未来)
上記の例文では、それぞれの地域の違いから気づいたことをきっかけに、どのような仕事に興味があるかが伝わります。
就職後にやりたいことも述べられているので、さらに好印象を与えられるでしょう。
公務員の志望動機の例文(地元)
公務員の志望先としてよくあるパターンが、自分が生まれ育った地元を選ぶことです。
慣れ親しんだ地元にはたくさんの知り合いもいることから、その地域に貢献したい気持ちが高くなるのでしょう。
〇〇市が行っている防災活動が人の命を救ったことを聞き、大変感銘を受けました。それをきっかけに被災地へのボランティアを行い、大学では防災に関する授業で人命を守る方法、被害を最小限にする方法を学びました。
台風による被害が多い〇〇市で市民が安全に暮らせることはもちろん、被害を最小限に食い止めることで損失額を減らし、財政にも貢献できればと思っております。学んだことを通じて小さい頃から自分を育ててくれた〇〇市を支えていきたいと思っております。
(引用元:マイナビ学生の窓口)
このように、地元で行われている活動をきっかけに経験を積み、知識を身に着けていることもアピールできている点が好印象です。
さらに、その地域の特徴を把握して貢献できることを具体的に述べているので、地元で働きたい意欲がより感じられます。
公務員の志望動機の例文(地元以外)
縁のない自治体を希望する場合は、地元ではないからこそ気づいた点などをアピールできると良いでしょう。
そうすることで、他の受験者との差別化にも繋がります。
以前テレビで○○市の過疎化についての特集を見てから、地域の活性化について興味を持ち、大学ではまちづくり学部を専攻しました。何度も訪れて感じた〇〇市の知られていない魅力をぜひ市外、県外にも伝えていきたいと考えています。特に地元で愛される特産品〇〇やきれいな〇〇湾でのダイビング、豊かな自然で暮らすライフスタイルなどを提案し、まずは近隣県からの観光客を誘致したいと考えています。
大学時代に地元□□市での観光イベントに参加し、特産品を宣伝する広告で売上を上げた結果、イベントの後に□□県のアンテナショップから商品を卸す依頼が来た経験を活かし、〇〇市に貢献したいと考えています。
(引用元:マイナビ学生の窓口)
こちらの例文では、テレビをきっかけに訪れて気づいたことから改善点まで提案しています。
さらに、その提案に活かせる経験もしっかりアピールできており説得力のある文章になっている点が参考になります。
市役所の合格者の志望動機を紹介
様々な例文を紹介しましたが、こちらでは実際に公務員試験に合格した人の志望動機をご紹介します。
私が〇〇市を志望した理由は、職員の方のお話を聞いて、その市民に対する思いやりの強さに感銘を受けたからです。
先日、○○市役所に伺った際、非常に親切に対応してくださり、そこから「市民のために」という強い思いを感じました。
私は人のためを思って何かをすることが好きで、そういったときに喜びや充実感に満たされます。
そこで〇〇市役所のような市民の方を思う気持ちが強い職場で私自身良い刺激を受けながらお世話になっている地元の〇〇市民、そして〇〇市全体のためを思って職務にあたりたいと思い志望いたしました。
そのため、市民の方々と一緒に協力しながら、地域の様々な意見を広く汲み取って、市民はもちろん市全体にとって利益になるような政策・立案に繋げていく仕事に関心がありますが、どのような職務についても全力で取り組みます。
(引用元:かえでブログ)
上記のように、公務員を志望する理由と自分の性格がリンクしているので一貫性のある志望動機になっています。
自分が関心のある仕事をアピールした上で、どのような職務についても全力で取り組むといった伝え方は市役所の役割を理解していることがうかがえるのでとても参考になります。
他にも色々な志望動機を紹介できればと思い調査しましたが、合格した人の志望動機は上記以外に見つけられませんでした。
公務員に合格して辞めた人が志望動機の例文を公開しているブログは見つかりましたが、実際にこの例文で合格したという記載はありません。
知り合いに公務員がいる方は直接見せてもらったりできますが、そうでない方は公務員講座を開講している通信講座や予備校などを利用すると多くの情報が入ってきますので一つの手段として覚えておくと良いでしょう。
公務員の試験対策は独学?それとも通信講座?
独学 | 通信講座 | |
メリット | ・費用を抑えられる ・自分のペースで勉強できる |
・面接対策や論文の添削が受けられる ・映像講義が繰り返し視聴できる |
デメリット | ・疑問があってもすぐ質問できない ・学習計画から進捗管理まで自分でこなす必要がある ・モチベーション維持が難しい |
・独学に比べると費用が高い ・決められた学習計画を自分で計画的に進める必要がある |
公務員試験を合格するための勉強法は、独学や通信講座を利用するなどさまざまですが、それぞれメリットやデメリットがあります。
まず、独学で勉強する1番のメリットは費用を抑えられることです。
自分で学習管理ができる人や、分からないことがあっても自己解決できる人は自分のペースで勉強できる独学がおすすめです。
しかし、面接対策で重要な話し方や姿勢、質問の受け答えなどを総合的に評価してもらうには独学では難しく、第三者の協力が不可欠になるでしょう。
その点、通信講座ではプロの講師から面接対策や履歴書の書き方、論文の添削まで見てもらえます。
独学よりは費用がかかりますが、コストパフォーマンスの良い講座や手厚くフォローしてくれる講座など、さまざまなタイプの通信講座があります。
こちらの記事ではたくさんある通信講座を一覧表にして比較していますので、下のリンクからご覧ください。
公務員の志望動機に関するよくある質問
公務員の志望動機に関するよくある質問 |
・市役所の志望動機が思いつかないので、実際の合格者の志望動機を参考にしてもいい? ・地方公務員の志望動機の例文はあるの? ・公務員の志望動機がない場合はどうすればいいの? ・市役所の志望動機は何文字がベスト?200文字?400文字? ・市役所の志望動機に子育て支援はあり? ・公務員の志望動機で面接官に伝えるべきことは? ・公務員の社会人経験者採用試験を受けたいけど志望動機はどうやって考えるの? |
公務員の志望動機についてよくある質問をまとめましたので、参考にしてください。
市役所の志望動機が思いつかないので、実際の合格者の志望動機を参考にしてもいい?
実際に合格された方の志望動機は、インターネットで検索すると数は少ないですが見つかります。
その中の1つをご紹介します。
私が〇〇市を志望した理由は、職員の方のお話を聞いて、その市民に対する思いやりの強さに感銘を受けたからです。
先日、○○市役所に伺った際、非常に親切に対応してくださり、そこから「市民のために」という強い思いを感じました。
私は人のためを思って何かをすることが好きで、そういったときに喜びや充実感に満たされます。
そこで〇〇市役所のような市民の方を思う気持ちが強い職場で私自身良い刺激を受けながらお世話になっている地元の〇〇市民、そして〇〇市全体のためを思って職務にあたりたいと思い志望いたしました。
そのため、市民の方々と一緒に協力しながら、地域の様々な意見を広く汲み取って、市民はもちろん市全体にとって利益になるような政策・立案に繋げていく仕事に関心がありますが、どのような職務についても全力で取り組みます。
(引用元:かえでブログ)
このように実際の合格者の志望動機は、公務員を志望する理由を自分の性格と絡めてうまく伝えています。
自分がやりたい仕事もきちんとアピールできていますし、どのような仕事にも全力で取り組むといった一文があるので市役所の仕事を理解していることが分かるのも良い点でしょう。
しかし、注意したいのが参考にしすぎると自分の考えや思いがぼんやりしてしまい、いざ面接官に鋭い質問をされたときに答えに詰まってしまうかもしれません。
実際の合格者の志望動機からは文章の組み立て方や伝え方を参考にし、内容はしっかり自分自身の経験や考えに置き換えて、面接に挑みましょう。
地方公務員の志望動機の例文はあるの?
地方公務員でも、県庁職員・市町村役場職員・消防官・学校事務・警察官などさまざまな職種があります。
その中でも市役所を希望する方の志望動機の一例をご紹介します。
この○○市には大学進学を機に参りました。全国的にあまり知名度はないと思いますが、住んでみると空き店舗の活用や子育て家庭への優遇など住みやすい環境作りを目指していることがよくわかります。このような地域活性をさらに進め住民に還元するには何よりも税収を増やすことが重要ですが、そのためには工業団地の造成など実現困難な課題もあると思います。
しかし、○○市は交通の便もよく十分に可能性はあると思います。私は学生時代、都市計画を学び地域の活性化について研究してきました。この経験を活かして○○市の税収を上げることが即ち住民への貢献につながるとの思いで、どんな業務にも誠心誠意努めて参ります。
(引用元:就活の未来)
このように、市役所では市民と直接やり取りする機会も多いので、どのように市民へ貢献したいかを具体的に述べることがポイントです。
志望先の現状をきちんと把握し、自分の経験もしっかりアピールできているので熱意が伝わってきます。
公務員の志望動機がない場合はどうすればいいの?
志望動機がない場合やまったく思いつかなくてどうしようと悩んでしまいますが、そんな時は自分を知るチャンスです。
志望動機をはじめから上手に言える人は多くありません。
まずは、自己分析をするために自分が経験してきたことや、その経験を通して学んだこと・感じたことなど思いつく限り書いてみましょう。
そうすると思わず共通点が見つかったり、興味があることが分かってくるかもしれません。
第三者に自分の魅力を引き出してもらう方法も有効なので、自分一人で考えるのは難しいなと思う人は、通信講座でプロの講師に見てもらうのもおすすめです。
通信講座には、コスト重視の講座から手厚いフォローをしてくれる講座などたくさんあります。
なかでも、業界最安値のスタディングは最先端のAIを屈指してサポートしてくれるのでおすすめです。
気になる方は下のリンクから公式サイトをご覧ください。
市役所の志望動機は何文字がベスト?200文字?400文字?
志望動機は長すぎても短すぎてもいけません。
面接カードは自治体によって書式が違いますが、200文字に指定されているものが多くあります。
指定されている場合は、その文字数をしっかり意識して作成するのがベストです。
文字数が指定されていない場合は、記載するスペースにぎっちり書くのではなく、読みやすい文字の大きさを意識して文字数を決めると良いでしょう。
面接官は多くの受験者の面接カードに目を通すので、パッと見ただけでも内容が把握しやすい面接カードは好印象です。
面接の際は、書面で書いた志望動機から話を広げる必要がありますので、内容の膨らませやすさも重要になってきます。
市役所の志望動機に子育て支援はあり?
市役所の志望動機が、子育て支援をやりたいからでももちろん大丈夫です。
ただ注意したい点は、子育て支援をやりたい理由と具体的な子育て支援方法を考えたうえで、他の部署に配属されたらどうするかを考えなくてはなりません。
市役所では基本的に同じ部署でずっと働くことは難しいので、様々な部署で仕事をすることになります。
その際に、希望の部署から異動になったら辞めてしまうのではないかと思われたら採用の可能性は低くなってしまいます。
ですので、やりたい仕事を複数準備したり、様々な部署から自分のやりたい仕事を導けるような部分も探すと良いでしょう。
公務員の志望動機で面接官に伝えるべきことは?
公務員試験で面接官に伝えるべきことは、面接官の気持ちを考えてみると分かりやすいです。
面接官は、その自治体で共に働いてくれる仲間を探しています。
さらに自治体には様々な部署があるので、どんな業務でも一生懸命取り組める適性や、色んな仲間が働いているので協調性を持って取り組めるかなど一緒に働きたいと思ってもらえるようにアピールしないと採用されません。
また、公務員と民間企業の違いを理解したうえで、公務員として貢献したいことなど伝えられれば、すぐ辞めることなく長期的に働いてくれそうだなという安心感を与えられるでしょう。
公務員の社会人経験者採用試験を受けたいけど志望動機はどうやって考えるの?
近年では、全都道府県政令市の8割以上も経験者採用枠を設けているとスタディング公式サイトに記載がありました。
民間企業から公務員に転職を希望される人が増えている中、試験に合格するには志望動機もしっかり考える必要があります。
志望動機の考え方は、学生から公務員を目指す人と基本的には同じです。
公務員の志望動機を上手く書くポイント |
・自己分析をする ・公務員を目指したきっかけを明確にする ・その地域を希望する理由 ・自分の強みをしっかりアピール ・公務員として自身が携わりたい仕事内容 |
これらのポイントに加えて、社会人としての経験を通して考えたことや、改善点などを付け足すとより良い志望動機になるでしょう。
アガルートアカデミーの公式サイトでは、実際に民間企業から公務員に合格した人のインタビュー映像や合格アンケートを公表しています。

(引用元:アガルート公式サイト)
志望動機を考えるヒントになると思いますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
公務員の志望動機を上手に書くポイントをおさらいしてみましょう。
・自己分析をする
・公務員を目指したきっかけ
・公務員でなくてはならない理由
・その地域を志望する理由
・自分の強みをしっかりアピール
・自身が携わりたい仕事内容
これらを考えると、自然にあなただけの志望動機が出来上がります。
そうすることによって、どんな質問をされても落ち着いて答えられ、志望動機に一貫性が出るので面接官に良い印象を与えられるでしょう。
また、希望する自治体のことをどれだけ理解しているのかも、周りの受験生との差をつけられるポイントです。
自治体の長所だけでなく課題点も取り上げ、どのように解決すればよいかまで伝えられると問題解決能力もアピールできます。
それでも自分で考えるのが難しいと思う方は、通信講座を利用してプロの講師から教わるのも一つの手段です。
志望動機についてのアドバイスや、面接の受け答え方などサポートしてくれます。
公務員試験対策には予備校や通信講座もおすすめです。
公務員 予備校 通信講座については、こちらの記事をご覧ください。