【2024年最新】簿記2級の難易度は?合格率や合格点、偏差値などを徹底調査!

簿記2級は人気の資格ランキングでも上位の簿記検定。

企業の家計簿といわれるほど重要な知識であり、日商簿記2級を求める求人案件もあるため就職にも有利な資格です。

しかし、「簿記2級の難易度はどのくらい?難しいのかな?」「簿記2級は独学で合格できるの?」とさまざまな疑問が湧いてきます。

この記事では、簿記2級の気になる難易度や独学で合格できるかの詳しい説明、さらには他の人気資格との比較や勉強時間・勉強方法までまとめて解説いたします。

簿記2級試験の勉強をするのには、通信講座を利用するのもおすすめです。

詳しくは、こちらの記事でも解説しています。

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目次

簿記2級の難易度は?簿記3級との違いを解説

日商簿記の資格は初級・3級・2級・1級とあり、級ごとに求められるレベルが違います。

それぞれの試験科目・試験時間・合格基準の違いが分かるように一覧表にまとめました。

一覧表で日商簿記試験の全体像がつかめると思いますので、そのあとに簿記2級の難易度や簿記3級との違いを説明いたします。

試験科目 試験時間 合格基準
原価計算初級 ・原価計算の基本用語
・原価と利益の関係
40分 70%以上
簿記初級 ・簿記の基本用語
・複式簿記
40分 70%以上
日商簿記3級 ・商業簿記
3題以内
60分 70%以上
日商簿記2級 ・商業簿記
・工業簿記
(原価計算含む)
5題以内
90分 70%以上
日商簿記1級 ・商業簿記
・会計学・工業簿記
・原価計算
前半90分

後半90分

70%以上
ただし、1科目ごとの得点は40%以上

原価計算初級から始まり、簿記1級につれて難易度が増します。

難易度が増す分、試験時間も長くなり簿記1級は全部で180分になります。

日本商工会議所の受験者データを見ると、減価償却初級と簿記初級は1年間に数千人ほどの受験者に対し、簿記3級と2級は数万人の受験者です。

ほとんどの方が簿記3級から受験しています。(引用元:商工会議所の検定試験HP)

簿記2級とは?

簿記2級とは、日商簿記検定を主催している日本商工会議所のHPにこのように記載されています。

経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ。
高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル。

(引用元:商工会議所の検定試験HP)

つまり、あらゆるビジネスシーンで生かせる実践的な能力が身につく資格です。

簿記2級を求める求人案件も多数あるため、取得することで得られるメリットが多数の資格と考えてよいでしょう。

実際に、ハローワークで日商簿記2級・3級の資格要件としている求人案件は、約6,000件ありました。
(引用元:ハローワークインターネットサービス)

簿記2級と簿記3級の違いは?

簿記3級と簿記2級を試験科目・試験時間・平均合格率(過去10年分)から比較して一覧表にまとめました。

簿記3級 簿記2級
試験科目 ・商業簿記 ・商業簿記
・工業簿記
試験時間 60分 90分
レベル 必須の基本知識 企業から求められる知識
平均合格率(過去10年分) 46.2% 20.5%

3級で商業簿記の基本を身につけ、2級の高度な実務レベルの商業簿記へつながっていきます。

そして、2級から新たに工業簿記という科目が追加されます。

合格率は過去10年分の平均だと3級が46.2%、2級が20.5%で倍以上違います。

試験の実施回によって問題の難易度が変わり合格率もかなり変動しますが、3級と比較すると2級の合格は格段に難しくなってます

3級を取得しなくても2級の受験は可能です。

しかし、2級の試験では3級の知識があることを前提に出題されるので簿記が初学習という方は、3級からの学習をおすすめします。

簿記2級の合格率は?

気になる簿記2級の過去の合格率一覧はこちらになります。

日商簿記は70%以上が合格点です。

実施回・日程 受験者数 実受験者数 合格者数 合格率
165回
(2023年11月)
11,572名 9,511名 1,133名 11.9%
164回
(2023年6月)
10,618名 8,454名 1,788名 21.1%
163回
(2023年2月)
15,103名 12,033名 2,983名 24.8%
162回
(2022年11月)
19,141名 15,570名 3,257名 20.9%
161回
(2022年6月)
16,856名 13,118名 3,524名 26.9%
160回
(2022年2月)
21,974名 17,448名 3,057名 17.5%
159回
(2021年11月)
27,854名 22,626名 6,932名 30.6%
158回
(2021年6月)
28,572名 22,711名 5,440名 24.0%
157回
(2021年2月)
45,173名 35,898名 3,091名 8.6%
156回
(2020年11月)
51,727名 39,830名 7,255名 18.2%
155回
(2020年6月)
中止
154回
(2020年2月)
63,981名 46,939名 13,409名 28.6%
153回
(2019年11月)
62,206名 48,744名 13,195名 27.1%
152回
(2019年6月)
55,702名 41,995名 10,666名 25.4%
151回
(2019年2月)
66,729名 49,766名 6,297名 12.7%
150回
(2018年11月)
64,838名 49,516名 7,276名 14.7%
(引用元:商工会議所の検定試験HP)

合格率が1番高いのが159回の30.6%で、1番低いのが157回の8.6%です。

実施回によって合格率の変動が大きめですが平均すると20.5%と5人に1人が合格する確率なので、簿記2級の難易度は高いといえます。

簿記2級の合格率がすごく低い理由は?

簿記2級の合格率は過去10年で平均20.5%と低いです。

なぜ合格率が低いのか、口コミや大手通信教育講座のサイトなどからまとめた理由はこちらです。

  • 試験問題が多い
  • 工業簿記が難しい
  • 学習時間が足りない

試験問題が多い

日商簿記検定は、記述式での解答になります。

さらに各問題ごとに計算が必要となる為、1問解くのにかかる時間が多くなる傾向にあります。

なかには、たくさん計算が必要になる問題や、複雑な問題などが出題されます。

そうずると、それだけで時間をとられてしまうので他の問題にかける時間も少なくなってしまいます。

70%の正答率を意識して解き進めることが合格への鍵です。

工業簿記が難しい

簿記2級から新たな試験科目に加わる工業簿記とは、製造業や工場の家計簿です。

製造業に携わってないと全体像を把握するのが難しいという特徴があります。

会社やお店の家計簿となる商業簿記と、製造業や工場の家計簿となる工業簿記は異なるものであり、それぞれの簿記の種類に合わせて考え方を変えなくては理解が難しくなります。

学習時間が足りない

簿記2級は簿記3級の知識があるのを前提としているので、その分試験範囲が広がります。

さらに、簿記の知識は暗記ではなく理解を深めることが重要なので、この科目をいつまでに理解するといった学習スケジュールを立てる事がとても大事になります。

後程、独学・通信講座・教室講座の勉強時間の比較表や勉強方法についても詳しく書いてますので参考にしてください。

日商簿記2級は大学レベル?人気国家資格・公的資格の難易度(偏差値)比較ランキング

日商簿記2級の難易度は高いことが分かりましたが、他の資格と比べるとどのくらいなのか比較しました。

また、簿記2級とよく比較される宅建やFPの資格についても解説します。

国家資格と公的資格の違いは?

国家資格とは「国が認定する資格」であり、資格試験そのものが法によって定められているものです。

公的資格とは「各省庁が認定する資格」であり、日商簿記は公的資格になります。

基本的には、国家資格の方が信頼性が高いですが、公的資格の日商簿記も近年、信頼性が高まってきています。

こちらで人気の資格を偏差値順に上から並べ一覧表にまとめました。

資格 偏差値 資格の種類 受験資格の有無
公認会計士 77 国家資格 なし
税理士 75 国家資格 あり
日商簿記1級 67 公的資格 なし
社会保険労務士 65 国家資格 あり
行政書士 62 国家資格 なし
FP1級 58 国家資格 あり
日商簿記2級 58 公的資格 なし
宅建
(宅地建物取引士)
57 国家資格 なし
全経簿記上級 57 公的資格 なし
全経簿記1級 54 公的資格 なし
FP2級 48 国家資格 あり
日商簿記3級 45 公的資格 なし
全経簿記2級 44 公的資格 なし
FP3級 37 国家資格 なし
全経簿記3級 36 公的資格 なし

(参考サイト:資格の取り方)

偏差値は、基本的に50が平均と言われているので、日商簿記2級の偏差値58は平均より少し上にあたります。

つまり、取得するのが少し難しい資格ということが分かります。

ただ試験回によって合格率に差があるのと、人によって難しさの感じ方も違うので目安としてご参考ください。

日商簿記とよく比較される資格に宅建・FP・全経簿記などがありますが、どのような違いなのか解説します。

宅建と簿記2級を比較

資格 偏差値 資格の種類 受験資格の有無
日商簿記2級 58 公的資格 なし
宅建
(宅地建物取引士)
57 国家資格 なし

日商簿記2級とよく比較される宅建(宅地建物取引士)は、不動産取引に関する国家資格です。

宅地建物取引士にしかできない業務があるので、不動産業界で幅広く活躍できます。

簿記2級と偏差値も同じくらいで、受験資格もないのでどちらかに合格した人が次の目標として比較するケースが多いように感じます。

資格を取得するのが目的になってしまわないように、簿記2級は企業経理や会計事務に興味がある方宅建は不動産業界に興味がある方と自分が目指したい方向に合わせて資格を取得しましょう。

FPと簿記2級を比較

偏差値 資格の種類 受験資格の有無
日商簿記2級 58 公的資格 なし
FP1級 58 国家資格 あり
FP2級 48 国家資格 あり
FP3級 37 国家資格 なし

日商簿記とよく比較されるFP(ファイナンシャルプランナー)。

どちらもお金に関する資格ですが、大きな違いはお金を扱う対象です。

簿記は会社や工場のお金を扱うのに対し、FPは個人のお金を主に扱う資格です。

受験資格も違いがあり、簿記は受験資格なしなのに対し、FPはFP3級を合格し実務経験を積んでからでないとFP2級を受けれません。

簿記は幅広い業種で活躍の場がありますが、FPは金融・保険・不動産といった活躍できる業界が少し限られている傾向です。

自分が活躍したい業種に合った資格を目指すのもいいですし、両方挑戦してさらに活躍の場を広げるのもいいですね。

日商簿記と全経簿記の違いは?

日商簿記と全経簿記の大きな違いは主催団体です。

それによって、受験者の層も変わります。

よく比較される日商簿記・全経簿記・全商簿記の比較表はこちらです。

日商簿記 全経簿記 全商簿記
主催者 日本商工会議所 全国経理教育協会 全国商業高等学校協会
主な受験者 社会人など 経理専門学校の生徒 商業高校の生徒
難易度
特徴 一般的に簿記検定=日商簿記という印象が強い。
税理士や公認会計士を目指す人が多い印象。 一般的に学生が受験する簿記試験という印象が強い。

日商簿記・全経簿記・全商簿記は同じ2級でも難易度が違います。

全経簿記2級と全商簿記2級は、日商簿記3級と同じ難易度になるので、日商簿記がより難しい試験になります。

日商簿記1級と全経簿記上級のどちらかに合格すると税理士試験を受験する資格が与えられるため、税理士試験を受験したい人が両方を受験するケースも多いようです。

簿記2級は昔に比べて難易度が上がってる?

簿記2級は難易度が上がっていると言われ、157回は合格率8.6%とかなり低い合格率でした。

具体的にどう難しくなったのか、口コミや大手通信教育講座のサイトなどからまとめた理由がこちらです。

試験範囲の改訂の影響

試験範囲の改訂は今までにも何回かありましたが、2015年に決定した試験範囲の改定で1級の範囲が2級に降りてきたことで難易度が高くなっているようです。

どのくらいの範囲が増えたかというと「外貨建取引」「リース取引」「その他有価証券の処理」「税効果会計」「本支店会計」「連結会計」「連結会計 アップストリーム」などです。

逆に「為替手形や社債」「保証債務」などは範囲から除外されましたが、それでも増えた割合の方が多いです。

簿記の価値が上がってる?

数年前からiDeCoやNISAなどが始まり、高校生の授業にも金融教育が追加されました。

国をあげて金融教育に力を入れている傾向があるので、簿記の価値が上がるのは自然な流れに思います。

さらに、2020年からネット試験が開始され以前より手軽に受験できるようになりました。

簿記2級の難易度が増すことでより実践的な知識が身につくのなら、取得後のメリットは今後ますます上がりそうですね。

簿記2級のネット試験とペーパー試験はどっちがいいの?

2020年から新たにネット試験が導入されましたがネット試験とは、パソコンで解答する方式の試験です。

ネット試験とはいっても、自宅のパソコンで受験できるわけではありません。

各地の試験会場に行き、そこにあるパソコンで解答します。

どちらで受けたらいいか迷ってしまう方も多いと思いますので、比較して一覧表にまとめました。

ネット試験・ペーパー試験のメリット・デメリットは?

ネット試験とペーパー試験の費用・メリット・デメリットを表にまとめました。

ネット試験(CBT試験) ペーパー試験(統一試験)
費用 2級5,500円(税込) 2級5,500円(税込)
メリット 受験機会が増えた。
合否がその場で分かる。
慣れたテスト方式。
問題に直接書き込める。
デメリット パソコンに慣れていないと解答しにくい。
問題に直接書き込めない。
受験できる日が決まっている。
合否が分かるのが2~3週間後。

ネット試験は簿記2級・3級・初級が対象となります。

出題範囲や試験時間はペーパー試験と変わりません。

簿記2級のネット試験とペーパー試験の合格率の違いは?

実受験者数 合格者数 合格率
162回
(2022年11月)
15,570名 3,257名 20.9%
ネット試験
2022年4月~2023年3月
105,289名 39,076名 37.1%
161回
(2022年6月)
13,118名 3,524名 26.9%
160回
(2022年2月)
17,448名 3,057名 17.5%
ネット試験
2021年4月~12月
72,631名 28,126名 38.7%
159回
(2021年11月)
22,626名 6,932名 30.6%
158回
(2021年6月)
22,711名 5,440名 24.0%
ネット試験
2020年12月~2021年3月
29,043名 13,525名 46.6%
157回
(2021年2月)
35,898名 3,091名 8.6%

(引用元:商工会議所の検定試験HP)

比べてみるとネット試験の合格率が圧倒的に良いです。

理由を口コミや大手通信教育講座のサイトなどから調べてみると、こんな意見がありました。

  • 統一試験で不合格だった受験生の再受験が多い
  • 学習の仕上がり具合ですぐ受験できるからモチベーションを保てる
  • ネット試験は緊張感が少ない

つまり、ペーパー試験で惜しくも不合格だったが間違えたところを勉強し直しすぐネット試験に挑めたり、ネット試験は仕切られていて周りが見えないので緊張せず普段の実力が出せたというメリットが感じられます。

出題範囲は統一試験とネット試験で大きな違いはないので、パソコンの慣れ・不慣れや、日程、試験場所などから自身が受験しやすい方を選ぶといいでしょう。

なお、簿記1級はネット試験に対応していないので、1級の受験を考えている方は統一試験を経験しておくのも一つの方法です。

簿記2級を取得するメリットは?

簿記2級を取得するメリットはどういうものがあるか大きく3つご紹介します。

簿記2級を取得するメリットは?
・就職・転職にとても有利
・大学進学にも有利
・企業の財務諸表などが理解でき投資に役立つ

就職・転職にとても有利

日商簿記2級は最も企業に求められる資格として知られており、企業の経理部門や製造部門、会計事務所、税理士事務所、保険会社、証券会社、銀行、営業職、販売職、商社、サービス業、コンサルティング会社など、あらゆる仕事で活かすことができます。

なかには、簿記2級の資格手当を支給している企業もあります。

転職の際も、あらゆる仕事の中から選択できる上、資格手当も狙えるので年収アップも期待できます。

簿記2級の資格手当額
A社
(大手ホテル運営会社)
3,000円
B社
(大手不動産会社)
10,000円
C社
(調剤薬局)
5,000円

(参考元:マイナビ転職)

調査したところ、簿記2級を持っていると資格手当がもらえる企業の情報が見つかりました。

年収アップ、転職に有利な資格なので、ステップアップしたい方は取得を検討すると良いでしょう。

大学進学にも有利

簿記を取得すると入試で優遇される大学があります。

都道府県 大学名 学部(学科)
東京都 嘉悦大学 ビジネス創造、経営経済
東京都 駒澤大学 経済(経済/商)
文(英米文/歴史)
東京都 高千穂大学 商/経営
東京都 東京経済大学 経済(経済/流通マーケティング)
コミュニケーション
経済(経済/国際経済)
現代法
東京都 拓殖大学 商(経営/国際ビジネス/会計)
東京都 一橋大学 商(経営・商)
東京都 中央大学 商(全学科)
東京都 明星大学 経済学部(経済学科)

東京都のみ抜粋してますが、他の都道府県を知りたい方はこちらのリンクからご覧ください。

商工会議所の検定試験HP

企業の財務諸表などが理解でき投資に役立つ

簿記2級を取得することで、財務諸表を読めるようになります。

財務諸表とは、企業の経営状態をまとめた書類のことで各会社ごとに作成・公開されております。

会社の大事な情報が詰め込まれているので、財務諸表を読めるとその会社を正しく知ることができ、投資の判断にも役立ちます。

また、日常生活では経済のニュースがよく分かるようになり、確定申告でも生かせるため何かと役立つ資格といってもよいでしょう。

簿記2級を独学・通信講座・教室講座で学ぶ場合の勉強時間・費用・メリット・デメリットの比較

簿記2級の学習方法でお悩みの方に、主な3つの学習方法を比較してみました。

口コミや大手通信教育講座のサイト・大手資格学校のサイトなどから情報を集計し、調査を行いました。

学習目安時間を一覧表にまとめたので参考にしてください。

独学 通信講座 教室講座
勉強時間
(3級の知識あり)
250~350時間 150~250時間 104~132時間
勉強時間
(3級の知識なし)
350~500時間 250~350時間 130~160時間
費用 テキスト・問題集など
平均3,000円~6,000円
平均35,000円 平均90,000円
メリット ・費用が安い
・自分のペースで学習できる
・学習方法で迷わない
・学習サポートがある
・合格へのノウハウが豊富
・すぐ質問できる
デメリット ・勉強時間が長くなりがち
・学習サポートがない
・独学より費用が高い
・講座数が多く選ぶのが大変
・通学時間が必要
・費用が高い

(通信講座や通学講座を提供する企業の情報より独自で集計)

通信講座と教室講座の勉強期間には約20時間から最大で100時間ほどの幅があります。

その理由は、各社さまざまな講座があり2カ月の最短コースや、じっくり8ヶ月かけて勉強するコースなどニーズに合わせて用意されているためです。

通信講座や通学講座で学習をする場合は、自分に合っている講座を選ぶようにしましょう。

なお、どの学習方法にしても、受験する試験日を決めて学習スケジュールを計画するのが合格への近道です。

目安となる勉強時間に少し余裕をもたせ、試験直前期には全体を見直せるスケジュールが理想です。

短期間で集中して学習するのか、長期間でコツコツ勉強するのかでも選ぶ学習方法は変わってきますので、学習にあてられる時間や、自分に向いている学習スタイル、どのくらい費用を出すのか、メリット・デメリットを比較して目標を立ててから学習をスタートしましょう。

通信講座について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

独学に向いている人・向いていない人の特徴

簿記2級は高度な専門知識を要する問題もあるので、しっかり理解しながら勉強しないと合格は難しいでしょう。

とはいえ、独学でも合格できる可能性は十分あります。

独学の場合、1~2回は復習したもののモチベーションを保てずに勉強が続かないケースも多いようです。

しかし、確実に2級レベルの知識を身に付けるには3~4回以上は復習する必要があります。

また、一人で読んでも理解できるようなテキストを選ぶことも重要です。

独学に向いている人・向いていない人の特徴を口コミ・大手通信講座のサイトなどからまとめました。

独学に向いている人

自己管理能力が高く、分からないないところがあっても自分で調べて解決できる人は独学に向いてます

独学の場合は自分で勉強時間と勉強量を管理しなければなりません。

さらに、目標とする勉強量と1日にかけれる勉強時間がマッチしているかも確認しながら調整する力も必要です。

調整できないと、勉強の進みが遅くなった時に焦ったりやる気を失ってしまうこともあります。

ある程度、余裕をもった勉強期間が確保でき、一人でコツコツと勉強が続けられ人は独学で合格する可能性が高いです。

独学に向いていない人

自己管理能力が低い方はモチベーションを保つのが難しいので独学に向いていません。

計画的に勉強が進まずに、途中でモチベーションが下がりやすいからです。

工業簿記で使う「仕掛品」「標準原価計算」「仕損」などの言葉の定義やイメージができないようであれば、なんらかのサポートを受けられる学習方法がよいかもしれません。

人に教えてもらうと、早く理解しやすい傾向があるので勉強もスムーズに進みます。

短期間で合格を目指したい人や、独学が不安な人は通信講座や通学講座を検討しましょう。

独学するなら勉強方法はどうするの?

簿記2級を独学すると決めてもどうやって勉強するのかわからない人の為に、簿記2級を合格した人の口コミや、大手通信講座のサイトなどから3つのポイントをまとめました。

独学するなら勉強方法はどうするの?
・簿記3級の内容を完璧に理解する
・テキスト・問題集を1つにしぼる
・テキストは最低3周は読む

簿記3級の内容を完璧に理解する

簿記3級を取得していない方は簿記3級の学習から始めましょう。

簿記の中でも簿記3級は必須の基本知識なので、ここが理解できていないと簿記2級の勉強でつまずきやすいです。

簿記3級を取得している方でも、完璧に理解できているか不安な方は簿記3級の過去問を解いて完璧に理解してから簿記2級の勉強にうつると効率の良い勉強ができます。

時間や費用に余裕があるのなら、簿記3級から受験してステップアップしていくのもいいですね。

簿記3級と2級の同日受験も可能になってます。

テキスト・問題集を1つにしぼる

簿記のテキストは市販されているものでも数多くあります。

たくさんあるからといって何種類ものテキストを使うと、ちょっとした言い回しの違いなどで混乱してしまい、勉強が進まなくなってしまうこともあります。

自分で試し読みして理解しやすそうだなと思うテキストを1つ選びましょう。

そして、テキスト・問題集は同じシリーズで揃えるのがベストです。

試験直前には、仕上げとして予想問題集を購入するのも本番を意識した疑似試験ができるのでおすすめです。

テキストは最低3周は読む

簿記2級の勉強法は、基本的にテキストと問題集を何度も繰り返し解くのが効果的です。

何度も繰り返すことで、自分の分からない論点や問題をクリアにしていくという方法が理解がより深まります。

繰り返す時は「解き方のルールを覚える」という事を意識しながら取り組むと論理も分かるようになる為おすすめです。

テキストは最低でも3周は読みましょう。

1周目は簿記2級の全体を把握することを意識して読み、細かい部分は気にしません。

2周目では大事なポイントを意識しながら読みましょう。

3周目は全体を通して理解できていないところがないか、細かいところも確認しながら読み進め、分からない箇所があれば理解できるようにしましょう。

日本商工会議所のホームページにあるサンプル問題もぜひ解いてみてください。

独学におすすめのテキスト3選

テキスト選びのポイント

  • 最新版を選ぶ(2月に出版各社の一斉改訂が入るので、対応年度を必ずチェックする。
  • 試し読みして自分が理解しやすいか?
  • 口コミの評判は良いか?

    ポイントを参考に、口コミや大手書店数社の売れ筋ランキング上位にある簿記2級テキストを3つご紹介します。

    簿記2級のテキストは同シリーズで商業簿記と工業簿記の2冊に分かれているものが主です。

    必要に応じて問題集や過去問をプラスしていきます。

    「みんなが欲しかった!簿記の教科書」シリーズ

    みんなが欲しかった!簿記の教科書 2級商業簿記

    (引用元:紀伊国屋書店ウェブサイト)

    みんなが欲しかった!簿記の教科書
    テキスト(商業簿記)1,540円
    テキスト(工業簿記)1,540円
    問題集(商業簿記)1,540円
    問題集(工業簿記)1,540円

    オールカラーで見やすく、イラストが少なめのテキストです。

    重要論点を絞りながら、情報量も十分あるのでしっかり理解できる内容になってます。

    バランスよく勉強したい人向けの印象です。

    ネット試験にも対応しており、A5サイズで持ち運びに便利。

    「スッキリわかる」シリーズ

    スッキリわかる 2級商業簿記

    (引用元:楽天ブックス)

    スッキリわかる日商簿記2級
    テキスト+問題集(商業簿記)1,540円
    テキスト+問題集(工業簿記)1,540円

    かわいいイラストで重要論点をスッキリまとめたテキストです。

    文字がさほど多くないのでさくさく勉強できますが、スッキリしすぎて情報量が足りないという口コミが目立ちました。

    短期間で勉強できるので効率重視の人向けの印象です。

    ネット試験にも対応しており、A5サイズで持ち運びに便利。

    「パブロフ流でみんな合格」シリーズ

    (引用元:Amazon)

    簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級
    テキスト&問題集(商業簿記)1,650円
    テキスト&問題集(工業簿記)1,430円

    4コマ漫画やパブロフくんのキャラクターで分かりやすく解説してあります。

    QRコードから解説動画にアクセスできたり、仕訳のトレーニングができるアプリなど様々なコンテンツによるサポートが魅力です。

    ネット試験にも対応しており、電子書籍版もあります。

    簿記2級に受かったら次は?簿記1級は必要?

    簿記2級に合格すれば進学・就職・日常生活でのメリットは多数ありますが、さらに、経理・財務のスペシャリストを目指して簿記1級を受験する人も多くいます。

    1級は2級と比べると圧倒的に難易度が上がります。

    簿記1級の合格率は約10%です。(引用元:日本商工会議所公式HP)

    10人に1人が合格する確率なので、かなり難しいことが分かりますね。

    簿記1級を取得することでのメリットは大企業への就職・転職が有利になると言われています。

    さらに、税理士試験の受験資格を得られるなどステップアップの土台になります。

    大企業への就職を考えている大学生や、税理士を目指す方は簿記1級もチャレンジしてみましょう。

    また、簿記から社会保険労務士へと資格を取得される人も多くいます。

    社会保険労務士は、社会保険や労働関連の法律に携わる国家資格です。

    会計や財務のスキルも必要となるため、簿記と重なる部分もありダブルライセンスとして相性がいいです。

    社会保険労務士について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

    簿記2級 難易度のよくあるQ&A

    • 日商簿記2級の難易度・偏差値はどのくらい?
    • 日商簿記2級の合格率はどのくらい?
    • 簿記2級ネット試験の合格率は?
    • 簿記2級の難しさは大学レベル?
    • 日商簿記2級は独学で合格するのはすごい?
    • 日商簿記2級の独学で必要とされる勉強時間は?
    • 工業簿記2級の難しいところは?
    • 簿記2級のネット試験におすすめな問題集はあるの?
    • 簿記2級に受かる気がしないけど、どうすればいいの?
    • 簿記2級の資格を活かせる仕事は?

    日商簿記2級の難易度・偏差値はどのくらい?

    A.日商簿記2級の難易度は少し高いです。

    日商簿記の偏差値は58と言われています。

    偏差値は基本的に50が平均と言われているので、日商簿記2級の偏差値58は平均より少し上にあたり、取得するのが少し難しい資格ということが分かります。

    日商簿記2級の合格率はどのくらい?

    A.日商簿記2級の合格率は、過去10年の平均でおよそ20%です。

    開催年によって合格率の変動が大きめですが、5人に1人が受かる割合です。

    実施回・日程 受験者数 実受験者数 合格者数 合格率
    165回
    (2023年11月)
    11,572名 9,511名 1,133名 11.9%
    164回
    (2023年6月)
    10,618名 8,454名 1,788名 21.1%
    163回
    (2023年2月)
    15,103名 12,033名 2,983名 24.8%
    162回
    (2022年11月)
    19,141名 15,570名 3,257名 20.9%
    161回
    (2022年6月)
    16,856名 13,118名 3,524名 26.9%
    160回
    (2022年2月)
    21,974名 17,448名 3,057名 17.5%
    159回
    (2021年11月)
    27,854名 22,626名 6,932名 30.6%
    158回
    (2021年6月)
    28,572名 22,711名 5,440名 24.0%
    157回
    (2021年2月)
    45,173名 35,898名 3,091名 8.6%
    156回
    (2020年11月)
    51,727名 39,830名 7,255名 18.2%
    155回
    (2020年6月)
    中止
    154回
    (2020年2月)
    63,981名 46,939名 13,409名 28.6%
    153回
    (2019年11月)
    62,206名 48,744名 13,195名 27.1%
    152回
    (2019年6月)
    55,702名 41,995名 10,666名 25.4%
    151回
    (2019年2月)
    66,729名 49,766名 6,297名 12.7%
    150回
    (2018年11月)
    64,838名 49,516名 7,276名 14.7%

    簿記2級ネット試験の合格率は?

    A.簿記2級のネット試験の合格率は2022年12月~2023年3月は37.1%です。

    いずれも、ペーパー試験(統一試験)より合格率が高い傾向です。

    実受験者数 合格者数 合格率
    162回
    (2022年11月)
    15,570名 3,257名 20.9%
    ネット試験
    2022年4月~2023年3月
    105,289名 39,076名 37.1%
    161回
    (2022年6月)
    13,118名 3,524名 26.9%
    160回
    (2022年2月)
    17,448名 3,057名 17.5%
    ネット試験
    2021年4月~12月
    72,631名 28,126名 38.7%
    159回
    (2021年11月)
    22,626名 6,932名 30.6%
    158回
    (2021年6月)
    22,711名 5,440名 24.0%
    ネット試験
    2020年12月~2021年3月
    29,043名 13,525名 46.6%
    157回
    (2021年2月)
    35,898名 3,091名 8.6%

    日商簿記2級の難しさは大学レベル?

    A.日商簿記の偏差値は58と言われてますが、偏差値58の大学と同じということではありません。

    偏差値はあくまで目安として考えるのが良いです。

    近年、問題の改訂などで難易度が上がったとの声が多くありますので、正しい勉強法でしっかり試験対策に挑みましょう。

    日商簿記2級は独学で合格するのはすごい?

    A.簿記2級は平均合格率が20%の難関資格です。

    独学や通信講座、教室講座はそれぞれメリット・デメリットがあり一概にどちらがすごいとは言えませんが、自分に合った学習方法をしっかり比較して合格の道に進みましょう。

    日商簿記2級の独学で必要とされる勉強時間は?

    A.日商簿記3級の知識がある人で250~350時間が目安です。

    日商簿記3級の知識がない人は350~500時間が目安とされてます。

    独学 通信講座 教室講座
    勉強時間
    (3級の知識あり)
    250~350時間 150~250時間 104~132時間
    勉強時間
    (3級の知識なし)
    350~500時間 250~350時間 130~160時間

     

    工業簿記2級の難しいところは?

    A.工業簿記2級はイメージしづらく全体像の流れがつかみにくいところが難しいという口コミが目立ちます。

    製造業や工場の家計簿となる工業簿記は、商業簿記と同じ考え方では理解が難しくなります。

    商業簿記とは別の教科ぐらいの感覚で勉強をすると混乱せずに先に進めやすいです。

    工業簿記は、出題傾向がほとんど改訂されていないのでしっかり過去問をチェックすれば得点源になり得ます。

    簿記2級のネット試験におすすめな問題集はあるの?

    A.現在、発売されているテキストのほとんどはネット試験・ペーパー試験の両方に対応しています。

    本記事でおすすめしているテキストはこちらの3つのポイントで選びました。

    • 最新版か?
    • 試し読みして自分が理解しやすいか?
    • 口コミの評判は良いか?

    おすすめテキスト3選

    「みんなが欲しかった!簿記の教科書」
    「スッキリわかる日商簿記2級」
    「簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級」

    簿記2級に受かる気がしないけど、どうすればいいの?

    A.簿記2級は平均合格率が20%の難関資格です。

    分からないときにすぐ質問できたり、教えてもらえる人がいると勉強が進みモチベーションも上がるので、通信講座や教室講座の利用がおすすめです。

    簿記2級の通信講座情報はこちら

    日商簿記2級の資格を活かせる仕事とは?

    A.日商簿記2級の資格を活かせる仕事は、企業の経理部門や製造部門・会計事務所・税理士事務所・保険会社・証券会社・銀行・営業職・販売職・商社・サービス業・コンサルティング会社などです。

    企業に求められる資格として知られている通り、あらゆる仕事で活かすことができます。

    簿記2級難易度のまとめ

    簿記2級難易度のまとめ

    • 合格率の平均が20%で難易度が高い
    • 合格するには理解を深める勉強が必要
    • 独学でも合格できるが、通信講座の利用がおすすめ
    • 進学・就職・転職にとても有利なので早く取得するほど得られるメリット大

    簿記2級の合格率は平均20%と低いですが、回によっては合格率30%の時もあります。

    ですので、まずは挑戦することが大事です。

    挑戦することがステップアップにつながるので、難易度にひるまず自分にあった勉強法を見つけてぜひチャレンジしてみて下さい。

    独学での学習が難しそうだなと感じる方は、通信講座の受講を検討するといいでしょう。

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