【2024年最新】精神保健福祉士(PSW)資格は通信教育で取得できる?

今日は仕事面や生活面で大きな変化や困難が多くある時代であるため、精神的につらい思いを抱えている人が多いでしょう。

精神的につらい思いをしている人々の生活や仕事を支える存在として精神保健福祉士がいます。

精神保健福祉士になってつらい思いをしている人々の支えになりたいという人もいるでしょうが、精神保健福祉士になるためにはどうすればいいのでしょうか。

通信講座で資格取得は可能かどうか、受験資格があるのかどうかなどを見ていきながら精神保健福祉士になるためにやるべきことを整理していきましょう。

サイト監修者情報

徳永浩光

キャリアコンサルタント Webメディア監修

キャリアコンサルタントの視点から情報発信

国家資格キャリアコンサルタント所持。キャリアコンサルタントの視点からWebメディアを監修。キャリア形成、資格取得に関しての情報を発信。

マイベストプロ掲載

キャリコンサーチ掲載
目次

精神保健福祉士(PSW)の資格は通信講座だけでは取得できない

保健福祉士は精神科ソーシャルワーカーと呼ばれる専門職国家資格であり、資格をとるためには年に1回行われる国家試験を受検し合格する必要があります。

その国家資格を受検するためにはまず受験資格を満たす必要がありますが、受験資格を満たすためには相談援助実務経験や精神保健福祉士一般養成施設などでの学びが必要になります。

受験資格を所持した上で国家資格対策のための通信教育や講座はありますが通信教育では受験資格取得のための要件を満たせないため、通信教育のみでの資格取得は不可能ということです。

精神保健福祉士になるには?ルートと国家資格について解説

精神保健福祉士になるためのルートとしては相談援助実務経験の有無で大きく異なります。

自分がどのルートをたどるべきか、スタートする前にしっかりと確認してください。

●相談援助実務経験なし

学歴 短期養成施設 一般養成施設 通信制大学
高卒 ○最短4年
短大卒※
専門学校卒
○最短2年
一般大学卒 ○最短1年 ○最短1年
福祉系大学卒
(基礎科目履修)
○最短半年 ○最短1年 ○最短1年
福祉系大学卒
(指定科目履修)
◎受験資格あり ◎受験資格あり ◎受験資格あり
社会福祉士 ○最短半年 ○最短1年 ○最短1年

※3年制短大は通信制大学で1年(最短)学ぶことで精神保健福祉士の受験資格が取得可能

●相談援助実務経験あり

学歴 実務経験 短期養成施設 一般養成施設 通信制大学
学歴関係なし 4年以上 ○最短1年 ○最短4年
短大卒 2年以上※ ○最短1年 ○最短2年
短大卒
(基礎科目履修)
2年以上 ○最短半年 ○最短1年 ○最短2年
短大卒
(指定科目履修)
2年以上 ◎受検資格あり ◎受験資格あり ◎受検資格あり

※3年制短大は実務経験1年

社会人でこれからの転職やスキルアップのために資格取得をしたいと考えている人もいるでしょう。

社会人で働きながら資格を取得したいと考えている人には働きながら学べる通信制養成施設がおすすめです。

精神保健福祉士の受験資格を通信で取得できる養成施設とは?

精神保健福祉士の受験資格を通信で取得できる養成施設として短期養成施設一般養成施設があります。

それぞれの費用・期間・学習内容・対象者の違いは以下の通りです。

通信は学費が安い?精神保健福祉士(PSW)一般養成施設と短期養成施設のちがい

短期 一般
費用 40万円(入学金・授業料など) 130万円(入学金・授業料など)
費用内訳 ・入学金:20,000円
・授業料:149,000円
・保険料:2,440円
・実習費:190,000円
・総額:361,440円
※別途、テキスト代が必要です。
・入学金:20,000円
・授業料:149,000円
・保険料:2,440円
・実習費:190,000円
・総額:361,440円
※別途、テキスト代が必要です。
期間 9ヶ月(660時間) 1年(1,050時間)
学習内容 指定科目7科目
(精神医学、精神保健学、精神科リハビリテーション学、精神保健福祉論、精神保健福祉援助技術各論、援助演習、援助実習)
・指定科目7科目
(精神医学、精神保健学、精神科リハビリテーション学、精神保健福祉論、精神保健福祉援助技術各論、援助演習、援助実習)
・基礎科目9科目
(社会福祉原論、社会保障論、公的扶助論、地域福祉論、精神保健福祉援助技術総論、医学一般、心理学、社会学、法学)
対象者 福祉系の大学や短大、専門学校で学んだ経験がある人で、「社会保障論」「心理学」「医学一般」などの基礎科目の単位を修得している人 福祉系以外の大学、短大、専門学校で学んだ経験がある人

短期養成施設と一般養成施設を比較すると、費用が大きく異なることがわかります。

通信養成施設のメリット・デメリット

通信養成施設のメリット・デメリットは以下の通りです。

●メリット

①自由に時間を調整できる
②学費が安い
③学校への通学はスクーリングの時のみ

①自由に時間を調整できる

スクーリングの時以外は、自分の好きなタイミングで勉強できるので、働いている人でも通信で資格を取得できます。

②学費が安い

一般的に通信教育の場合、費用を大幅に抑えられます。

全日制の4年制大学の場合学費は250万円前後ですが、通信大学の場合は150万くらいで済みます。

参考:東京福祉大学の例
1年次入学/21万2620円
2年次編入学/23万2820円
3年次編入学/22万8380円
4年次編入学/22万3940円
※スクーリング費用、実習費等別途

③学校への通学はスクーリングの時のみ

全日制の4年制大学の場合、資格取得のために遠い大学へ進学となると下宿の必要がでてきます。

生活費と学費とかかるため費用がかさみますが通信の場合はスクーリングの時のみ大学に通えばいいので費用を大幅に抑えられます。

●デメリット

①資格取得までの間に挫折する可能性がある
②支え合う友達ができにくい
③分からない所などがあってもすぐに解決できない

①資格取得までの間に挫折する可能性がある

「絶対に卒業して資格を取ってやる」という強い意思がないと挫折してしまいます。

通信教育は生活の自由度が高く自主的に学ぶという面が強いため、つい自分に甘く過ごしてしまうということも多々あります。

自分自身のことをしっかりとコントロールできる人でないと勉強が続けられず途中でリタイアしがちですのでだらだらと過ごした結果卒業できなかったということになりかねません。

精神保健福祉士の資格取得のために通信養成施設で勉強するには強い意志が必要と言えます。

②支え合う友達ができにくい

一般的な大学に通学する場合は友人との交流や教授との関わりで学びを深め高め合えますが、通信教育は人との接点があまりないため人とのつながりや先生との関係で磨かれることが少ないといえます。

仲間同士の支え合いやお互いに励ましあって勉強をしていけるような交友関係が築きにくいため、孤独を感じてしまうという人もいるようです。

③分からない所などがあってもすぐに解決できない

一般的な大学の場合もしも分からない所があっても講義のタイミングで質問するなどして解決できますが、通信制の場合スクーリング以外は学校に通わず独学的であるため、すぐに疑問点を解決できずにそのままにしてしまうことがあります。

分からない所はそのままにせずに解決すると決意しないと、分からないところが分からないままになってしまうでしょう。

疑問が積み重なり「どこがわからないかが分からない」という手遅れになってしまいます。

通信養成施設の注意点

注意点としては指定科目の単位、通学場所があげられます。

精神保健福祉士の資格を取るためには、必ず厚生労働省が決めた指定科目の単位を取らなくてはなりません。

もしも1つでも単位でも落としてしまうと履修科目によっては6か月もしくは1年再度学び直さなくてはならず、その分余計に学費もかかってしまいますので必要な単位は落とさないように気合を入れて学ぶように心がけましょう。

通学する大学や専門学校はできるだけ近い学校、もしくは合格者が多数輩出されている学校を選ぶようにしましょう。

養成施設があまりにも遠いところ、合格者があまり出ていない学校の場合

  • スクーリングに通うことが困難になる
  • 互いに高め合える環境がない
  • 勉強のモチベーションの低下

を招いてしまいます。

通信制の場合全日制に比べて合格率が低いのですが、全日制より国家試験の合格率が低い理由に途中で通えなくなった人や勉強がうまくすすめられなかった人の存在があります。

厚生労働省報道発表資料によると、第19回(2016年度)精神保健福祉士国家試験の大学の通信教育部の合格人数は、

  • 日本福祉大学127名
  • 東北福祉大学55人
  • 東京福祉大学34人
  • 中京学院大学33人
  • 聖徳大学26人

4年制大学の通信教育の合格率は全国平均62.0%です。

一方2003年~2015年の4年次在籍者平均卒業率は全国通信制大学では14.4%しかないことからも通信制大学を卒業することがいかに難しいかということがわかります。

しかし通信制大学でも高い合格率を誇っている学校の場合サポートや合格のための学びが十分整っていると言えます。

通信制大学でも圧倒的に卒業生が多いのは日本福祉大学で52.9%が卒業、精神保健福祉国家試験の合格率でも新卒で73.2%の合格率を誇っていることから高い合格率を誇る通信制大学の場合は合格したいという意識が高い人が全国から集っているため学校側のサポートも充実しているといえます。

学ぶための環境という意味でも大学選びは大切でしょう。

高卒で精神保健福祉士の受験資格を得るには?

高卒の場合でも大学進学や実務経験・養成施設などを経て精神保健福祉士の受検資格を得られます。

進学する大学のカリキュラムによっては最短4年で受験資格を得られるといえるでしょう。

高卒のまま実務経験と養成施設を経て受験資格を得るパターンとしては、

  • 実務経験を積む(4年)→養成施設に行く(1年)→試験を受ける

この場合実務経験4年と養成施設1年とあわせて5年かかる計算になります。

短大や大学に進学し受験資格を得るパターンでは大学のカリキュラムによっても変わってきます。

  • 4年の保健福祉系大学(指定科目単位取得)→試験を受ける
  • 3年の保健福祉系大学(指定科目単位取得)→実務経験1年→試験を受ける
  • 2年の保健福祉系短大(指定科目単位取得)→実務経験2年→試験を受ける
  • 4年の福祉系大学(基礎科目単位取得)→6か月短期養成施設(指定科目単位取得)→試験を受ける
  • 3年の福祉系大学(基礎科目単位取得)→実務経験1年→6か月の短期養成施設(指定科目単位取得)→試験を受ける
  • 2年の福祉系短大等(基礎科目単位取得)→実務経験2年→6か月の短期養成施設(指定科目単位取得)→試験を受ける
  • 4年の一般大学等卒業→1年の一般養成施設等(基礎科目と指定科目単位取得)→試験を受ける
  • 3年の一般系短大卒号→実務経験1年→1年の一般養成施設等(基礎科目と指定科目単位取得)→試験を受ける
  • 2年の一般系短大等卒業→実務経験2年→1年の一般養成施設等(基礎科目と指定科目単位取得)→試験を受ける

秋(10月)入学もできる!通信制大学・専門学校

日本では学校は春入学のイメージが強くありますが通信制大学や専門学校の中には秋入学が可能な学校もあります。

思い立ったが吉日、秋からの入学で早めのスタートダッシュを切りライバルと差をつけていきましょう。

おすすめの保健福祉系通信制大学

学校名 学費 学校の特色
東京福祉大学(東京) 1年次入学/21万2620円
2年次編入学/23万2820円
3年次編入学/22万8380円
4年次編入学/22万3940円
精神保健福祉士短期養成通信課程/36万1440円
※スクーリング費用、実習費等別途
  • 対話型授業のスクーリングで理解が深まる
  • レポート提出・科目終了試験で思考力・文章能力を高められる
聖徳大学(千葉)

卒業までの学費
783,100 円

入学時の費用
191,000 円

  • 比較的安価に学び資格取得を目指せる
(大阪) なし なし
日本福祉大学(愛知) 4年総額:1,141,240円
  • 全国通信制大学平均卒業率の約4倍
  • インターネットで疑問や相談に回答してもらえる

精神保健福祉士の資格取得できる通信制大学は大阪にはありませんが、東海地区では愛知に日本福祉教育があります。

東京や千葉には精神保健福祉士の資格取得のための資格を得られる通信制大学があり、対話型のスクーリングや学費などの面でメリットがあると言えます。

東京福祉大学の場合スクーリングに特色があること、聖徳大学の場合は比較的安価な学費で学べることがおすすめポイントです。

おすすめの専門学校

精神保健福祉士について学び、受験資格を得るためのおすすめの専門学校を紹介します。

学校名 学費
日本福祉教育専門学校(東京) ●昼間部

入学金150,000円
授業料740,000円
設備費180,000円
実習委託費210,000円

●夜間部

入学金100,000円
授業料740,000円
設備費160,000円
実習委託費210,000円

大阪保健福祉専門学校(大阪)
入学金100,000円
授業料(年間)700,000円
教育教材演習費75,000円
施設設備費50,000円
合計925,000円

専門実践教育訓練給付金制度を利用することで負担額が実質半分以下になります。

給付金は最大56万円支給されるため実質的な負担は36万5,000円です。

専門実践教育訓練給付金制度についての詳細や利用条件はハローワークにお問い合わせください。

相談援助実務経験があれば、大学に通わなくても資格取得を目指せる

働いている内容が実務経験にカウントされる業務に就いている人の場合、一般養成施設で1年間学ぶことによって受験資格が得られます。

  • 相談援助の実務経験を4年以上積む
  • 一般養成施設に1年以上通う

この2点の条件を満たすことによって受験資格を得られます。

相談援助実務にあたる業務については以下の通りです。

  1. 精神保健福祉士の業務は、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術をもって、精神障害者の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のための必要な訓練その他の援助を行なうことであることから、精神保健福祉士の国家試験の受験資格を得るために必要な実務経験については、次の(1)から(5)に該当する業務に、年間を通じた業務時間の概ね5割以上従事することが要件となります。
    (1)精神障害者の相談
    精神障害者の精神疾患の状態にも配慮しつつ、その円滑な社会復帰に資する各種の情報提供
    (2)精神障害者に対する助言、指導
    精神障害者に対して、その精神疾患の状態にも配慮しつつ、その退院後の住居や再就労の場の選択等について、積極的な提案、誘導
    (3)精神障害者に対する日常生活への適応のための必要な訓練
    社会復帰の途上にある精神障害者に対し、時間を決めて洗面させる、清掃、洗濯等の習慣をつけさせる、公共交通機関の利用に慣れさせる等の生活技能を身につけるための訓練
    (4)精神障害者に対するその他の援助
    精神障害者自身がすることに困難が伴う手続きを代行し、社会復帰を目指す精神障害者を受け入れる側の家族、学校、会社等に精神障害に関する理解を求めるなど、個々の精神障害者のニーズに応じた多様な支援
    (5)援助を行なうための関係者との連絡、調整等
    ・ケースカンファレンス等の会議への出席
    ・ケース記録等の関係書類の整理
    ・職員間の申し送り、連絡、調整
    ・関係機関との連絡、調整
  2. 病棟における食事の介助や入浴の介助等の業務は、実務経験としては認められません。
  3. 児童が利用者である施設においては、精神障害がある障害児に対する相談援助業務だけでなく、保護者が精神障害者の場合、精神障害者である保護者に対する相談援助業務も実務経験の対象となります。
    ただし、乳児院においては、保護者が精神障害者の場合、精神障害者である保護者に対する相談援助業務が実務経験の対象となります。
    乳児に対する相談援助業務は、実務経験の対象とはなりません。

実務経験を4年以上積もう!

精神障害者に対してサービスを提供する施設で相談業務にあたっていた場合、実務経験としてカウントされます。

実務経験としておすすめのものは児童相談所の相談員、就労支援事業を行う事業所の就労支援員、発達障害者支援センターの相談支援担当職員です。

精神的に悩みを抱えている人の相談に乗る相談員や精神的な不安や障害から一般的な就職が困難とされる人々の就労を支援する仕事に就いて4年以上という人は実務経験ありとして認められます。

一般養成施設に1年以上通って受験資格を得よう

実務経験を4年以上積んだ上で一般養成施設に1年以上通学し学ぶ必要があるため、資格取得に最短でも5年の歳月がかかります。

実務経験に加えて一般養成施設通学ということで、働きながら資格取得であることを考えると通信制大学よりも時間はかかってしまいます。

一般養成施設の費用は東京の専門学校の精神保健福祉士養成のための学科の場合、入学金や授業料を含めて130万円前後です。

時間はかかるものの、通信制大学で学ぶことを考えると費用は抑えられるので1年遠回りしたとしても節約しながら資格取得をしたいと考えている人にはおすすめの方法です。

精神保健福祉士は210時間の実習を受ける

精神保健福祉士になるためには実習は避けて通れませんが、どのカリキュラムを受講したとしても210時間の実習は必須となります。

働きながら実習を受けて資格取得と考えている場合実習時間を確保することが難しく、実習が一番の鬼門となってしまうといっても過言ではありません。

実習にかかる日数や時間の内訳としては

  • 医療分野:12日間(90時間以上)
  • 地域分野:16日間(120時間以上)

合わせて28日間210時間の実習となりますが、社会福祉士の相談援助実習履修者の場合地域分野の実習時間を半分の60時間以上8日間に短縮できます。

実習期間は仕事を休む必要もあり

実習にかかる日数や時間の内訳は先述した通り

  • 医療分野:12日間(90時間以上)
  • 地域分野:16日間(120時間以上)

となっています。

働きながら実習のための時間を確保するために休みをとることが難しい場合もあるでしょう。

場合によってはまとまった日時を確保せずとも分散型実習が可能な場合もありますのでどうしても実習のための休みが確保できないという場合には相談してみるのも1つの手でしょう。

精神保健福祉士の実習が短縮・免除になる場合もある

一定条件を満たした場合実習が短縮・免除される場合があります。

●短縮

社会福祉士の相談援助実習履修の場合、地域分野実習が短縮されます。

120時間16日間→60時間8日間に短縮

●免除

指定施設1年以上精神障害者の社会復帰に関する相談援助を主たる業務として行っている場合、実習が免除されます。

「指定施設」の具体例は以下の通りです。

免除対象施設 職種
精神科病院、精神保健福祉センター 精神科ソーシャルワーカー(以下SW)、医療SW、社会福祉士、心理判定員
児童発達支援施設、乳児院、児童養護施設、児童相談所、母子生活支援施設、自動自立支援施設など 相談援助業務に従事する職員、児童指導員、保育士、児童福祉司、相談員、児童心理司、母子支援員など
保健所、市町村保健センター 精神保健福祉相談員、社会福祉士、精神科SW、心理判定員
病院、診療所 精神科SW、医療SW
救護施設、更生施設 生活指導員
市区町村の精神障がい者に対してサービスを提供する部署 精神保健福祉相談員、社会福祉士、精神科SW、心理判定員
福祉事務所、市町村社会福祉協議会 査察指導員、身体障がい者福祉司、知的障がい者福祉士、面接員に相当する職員、婦人相談員、福祉活動専門員
知的障がい者更生相談所 知的障がい者福祉司、心理判定員、職能判定員、ケース・ワーカー
保護観察所、障がい者職業センター、障がい者就業・生活支援センター、更生保護施設、発達障がい者支援センター、障がい福祉サービス事業、相談支援事業をおこなう施設、障がい者支援施設、地域活動支援センター、福祉ホームなど 精神障がい者に対してサービスを提供する者

働きながら実習をこなすには職場の協力が必要不可欠

資格取得のために必須の実習ですが、働きながら資格取得を目指す社会人にとってこの実習をどのように乗り切るかが課題となります。

仕事と同時並行しながらの実習は時間・受け入れ体制・休暇の問題から困難を極めることがありますので実習をこなすためには職場の理解や協力が必要不可欠です。

なぜ資格を取得したいか、どのようなルートで取得するかなど説明し理解を得ることが必要となってきます。

それと同時に学校にも働きながら実習をこなすことになるということをあらかじめ説明しておくとスムーズでしょう。

しかし実習はあくまで受け入れ施設側の都合が優先されます。

実習受け入れの融通や交渉などは施設によっても大きく異なるため入学前に学校に相談、実習前に施設に相談はしっかりと行うべきです。

精神保健福祉士の国家試験の試験内容

精神保健福祉士の試験内容は以下の通りです。

精神保健福祉士の試験内容

科目 ①精神疾患とその治療
②精神保健の課題と支援
③精神保健福祉相談援助の基盤
④精神保健福祉の理論と相談援助の展開
⑤精神保健福祉に関する制度とサービス
⑥精神障害者の生活支援システム
⑦人体の構造と機能及び疾病
⑧心理学理論と心理的支援
⑨社会理論と社会システム
⑩現代社会と福祉
⑪地域福祉の理論と方法
⑫福祉行財政と福祉計画
⑬社会保障
⑭障害者に対する支援と障害者自立支援制度
⑮低所得者に対する支援と生活保護制度
⑯保健医療サービス
⑰権利擁護と成年後見制度
点数配分 1問1点:163点満点
(ただし試験科目の一部免除を受けた受験者については、1問1点の80点満点)
試験時間 専門科目(第4土曜日午後):2時間20分
共通科目(第4日曜日午前):1時間15分

精神保健福祉士試験の実施日、実施場所

試験日(第26回試験) 令和6年2月3日(土曜日)2月4日(日曜日)
実施場所 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県

令和5年度の第26回試験は令和6年2月上旬予定で、受験申込書受付期間は令和5年9月上旬から10月上旬を予定しています。

精神保健福祉士試験の合格率

精神保健福祉士国家試験の合格率は、直近の2023年(第25回)試験では71.1%でした。

合格率としては近年60%超をキープしていることからも合格率は上昇傾向にあり、しっかりと対策し勉強を続ければ合格できる試験といえます。

しかし試験を受けられるのは受験資格を満たした人のみ、つまり大学や専門学校で決められた年数しっかりと学び実習や実務経験を積んだとしても4割前後の人は落ちてしまう試験という見方もできます。

試験に向けてしっかりと対策・準備をしないと足元をすくわれてしまうため注意が必要でしょう。

精神保健福祉士の試験対策におすすめの通信講座ランキング

精神保健福祉士の資格を取得するためには通信講座のみでは取得できません。

通学や実務経験が第一ですが、通学のみでは合格できるか不安という人もいるでしょう。

試験合格にむけて念には念を入れて勉強するという意味では通信講座をおすすめします。

会社名・講座名 料金 特徴
LEC(精神保健福祉士合格講座) ・通信Web(一括):50,600円(税込)
・通信Web(専門科目のみ):17,600円(税込)
・通信Web(共通科目のみ):37,400円(税込)
・通信DVD(一括):70,950円(税込)
・通信DVD(専門科目のみ):24,750円(税込)
・通信DVD(共通科目のみ):52,250円(税込)
これまでの歴代資格講座の合格ノウハウが詰まった講座
ふくし合格ネット 合格フルセット

共通科目 + 精神保健福祉士専門科目:
43,000円(税抜)
共通科目のみ:
26,000円(税抜)
精神保健福祉士専門科目のみ:
17,000円(税抜)

問題演習セット
共通科目 + 精神保健福祉士専門科目:
5,900円(税抜)
共通科目のみ:
3,100円(税抜)
精神保健福祉士専門科目のみ:
2,800円(税抜)

合格基本講座
共通科目+精神保健福祉士専門科目:
37,300円(税抜)
共通科目のみ:
23,000円(税抜)
精神保健福祉士専門科目のみ:
14,300円(税抜)

合格過去問演習
共通科目+精神保健福祉士専門科目:
3,000円(税抜)
精神保健福祉専門科目のみ:
1,400円(税抜)

合格模擬試験
共通科目 + 精神保健福祉士専門科目:
3,300円(税抜)
共通科目のみ:
1,700円(税抜)
精神保健福祉士専門科目のみ:
1,600円(税抜)

福祉資格に特化した講座で社会福祉士とのダブルライセンスを狙える

 

LECの精神保健福祉士通信講座

引用:LEC

資格取得のための予備校として有名なLECでは精神保健福祉士合格のための通信講座があります。

これまで様々な資格取得のための講座を開き数多くの合格者を輩出してきた経験から、効率よく合格するためのノウハウを惜しみなく受講生に伝授します。

項目 内容
価格(税込) ・通信Web(一括)47,000円

・通信Web(専門科目のみ)18,000円

・通信DVD(一括)60,000円

・通信DVD(専門科目のみ)24,000円

教材の特徴 長年の資格取得のためのノウハウが詰まった講座
サポート内容 やることリストや進捗率チェックなどの基本的サポート
合格率・合格実績・受賞歴など なし

LECの講座の特徴

引用:LEC

LECの講座の特徴としては長年積み重ねてきた資格合格のためのノウハウがつまったテキストにあります。

覚えやすく知識が定着しやすいように工夫が施されたテキストで学ぶことによって効率よく学習でき、合格まで最短ルートでたどり着けるでしょう。

専門学校や大学で精神保健福祉士合格のために日々学んではいるが合格できるか不安を感じているという人におすすめです。

LECの講座で学習した人の口コミ・評判

LECの公式HPには、精神保健福祉士の講座を受講した方の口コミは記載されていませんでした。

LECの講座をお勧めする人

LECの講座をお勧めする人は合格までサポートを受けたい、試験までモチベーションを保ちたいと思っている人です。

試験合格のためにはモチベーションの維持がカギとなってきます。

基本フォローの制度があるためやることリストでやるべきことを管理したり、試験までの日数のカウントダウンを見ることでモチベーションを保てます。

1人での学習では合格できるか不安に感じているという人にお勧めと言えます。

おすすめするポイント

①フォロー制度が充実!
②厳選された講師陣によるわかりやすい講義
③Web通信講座で倍速再生、音声ダウンロードができる
④WebかDVDか選択可能
⑤仲間と励まし合いながら合格を目指せる

①フォロー制度が充実!

1人で学習していると学習のペースがつかめないという悩みがでてきがちです。

基本フォローの制度のスケジュール管理や試験までのカウントダウンのサービスが利用できることから試験までのモチベーションの維持ができるでしょう。

②厳選された講師陣によるわかりやすい講義

引用:LEC

LECの講師陣は厳しい採用試験や研修を突破したスペシャリストです。

いかに分かりやすく教えられるかを極めた講師陣による講義で1人ではよく分からなかった分野もすんなり頭に入るでしょう。

③Web通信講座で倍速再生、音声ダウンロードができる

引用:LEC

Webの講義動画の再生速度を調整できるため「わからないところはゆっくり」「おさらい程度にさらっと見直したい」といった細かい調整も可能です。

また講義音声がダウンロードできるため、通勤途中のスキマ時間や運転中などに聞くことによって耳から覚えられるでしょう。

④WebかDVDか選択可能

講義動画の再生方法をWeb動画かDVDか選択できます。

いつでもどこでも動画を見たい人はWeb動画、受講後も手元に残して確認したいという人はDVDというように勉強スタイルに合わせて選択できます。

⑤仲間と励まし合いながら合格を目指せる

同じ講座を受講している受講生同士Web上で質問しあったり悩み相談をしたりできます。

試験合格という共通の目標に向かって歩み続ける仲間の存在が1人ではない、仲間がいるという強い気持ちにさせてくれるでしょう。

 

ふくし合格ネットの精神保健福祉士通信講座

ふくし合格ネットはもっとわかりやすく!もっと効率的に!」をモットーとした講座です。

仕事や家事などで勉強時間をまとめて取ることが難しい社会人でも資格取得ができるように、スキマ時間を活用し繰り返し学習ができる「Web講義」と「eラーニング」を中心に提供しています。

スマートフォンやPCなどを活用した学習で効率的に学べるため忙しい人でも安心です。

過去3年間の国家試験過去問演習を行える「合格過去問演習」や自分の好きな時に受験できる本試験形式の模試で自分の実力を試せる「合格模擬試験」もあるため本番前に合格のための力を確実につけるには最適です。

社会福祉士とのダブル資格取得を目指せる講座も用意されているため、仕事の幅を広げていきたいと考えている人にもぴったりです。

合格フルセット 共通科目 + 精神保健福祉士専門科目 43,000円(税抜)
共通科目のみ 26,000円(税抜)
精神保健福祉士専門科目のみ 17,000円(税抜)
問題演習セット 共通科目 + 精神保健福祉士専門科目 5,900円(税抜)
共通科目のみ 3,100円(税抜)
精神保健福祉士専門科目のみ 2,800円(税抜)
合格基本講座 共通科目+精神保健福祉士専門科目 37,300円(税抜)
共通科目のみ 23,000円(税抜)
精神保健福祉士専門科目のみ 14,300円(税抜)
合格過去問演習 共通科目+精神保健福祉士専門科目 3,000円(税抜)
精神保健福祉専門科目のみ 1,400円(税抜)
合格模擬試験 共通科目 + 精神保健福祉士専門科目 3,300円(税抜)
共通科目のみ 1,700円(税抜)
精神保健福祉士専門科目のみ 1,600円(税抜)

アガルートとユーキャンに精神保健福祉士通信講座はあるの?

資格取得のための講座の中でも大手であるアガルートとユーキャンは残念ながら精神保健福祉士の資格取得のための通信講座はないようです。

しかしながらアガルートとユーキャンには同じ福祉系の国家資格の社会福祉士取得のための講座が開講されています。

社会福祉士は心身に障害を抱えるなどさまざまな事情から通常の生活を送ることが困難な人を支援する人であり、障害を抱えていることから社会参加や自宅での生活が困難とされる人、災害や失業などで働けないために生活が困難になった人の支援も行います。

精神保健福祉士の仕事内容は?

「かっこいい名前」「精神的にハンデがある人を助ける仕事」というぼんやりとしたイメージを持つ人も居ると思いますが、実際精神保健福祉士とはどのような仕事を日々行っているのでしょうか。

精神保健福祉士を目指すにあたってその実態をしっかりと知る必要があります。

仕事内容や給料、活躍の場などについては以下の通りです。

精神保健福祉士ってどんな資格?

精神保健福祉士は、いわゆる「精神科ソーシャルワーカー(PSW)」と呼ばれる専門職の国家資格です。

今日の社会では心に病を抱えた人が数多くいますが、心に病を抱えた人も日常生活をスムーズに営めるよう相談・生活支援・助言・訓練社会参加の手助け・環境調整などを行う仕事です。

1997年の「精神保健福祉士法」施行に伴って誕生した比較的新しい資格と言えるでしょう。

仕事内容は簡単に言うと精神的な障害のある人を支えることです。

病院では入院から退院までの相談に応じ、日常生活を送るための援助を行ったり、家族や関係機関との連絡・調整を行って、社会参加ができるよう目指します。

病院以外の場では相談支援や生活訓練、就労支援などを行ったり、精神保健福祉センターや保健所などでメンタルヘルス啓発活動に携わったりします。

2012年から障害者総合支援法が制定されたこともあり、医療・保健・福祉にまたがる精神保健福祉士の活躍の場がますます広がりつつあります。

精神保健福祉士の給料は?

精神保健福祉士の仕事の平均年収は約329万円となっています。

月給で換算すると27万円、初任給は19万円程度が相場であり、アルバイト・パートや派遣社員では平均時給がそれぞれ1,037円、1,293円となっています。

平均として均すと300万円前後ですが、精神保健福祉士全体の給与幅としては275〜666万円と比較的広いため、勤務先や経験・求められるスキルによっても大きな差があると見受けられます。

社会福祉士との違いは?

精神保健福祉士と社会福祉士、どちらも病気や障害などによって生活に問題を抱える人に対して社会福祉支援を行う専門職であるソーシャルワーカーですがこの2つの職業には大きな違いがあります。

社会福祉士は心身に障害を抱えるなどさまざまな事情から通常の生活を送ることが困難な人を支援します。

社会福祉士の支援対象は障害を抱えて社会参加や自宅での生活が難しい人だけではなく突発的な災害や失業といった働けない事情を抱えて生活が困難になった人も含まれます。

その他にも不登校や虐待など子育てに関する問題にも相談窓口となって対応することもあることからも分かるように社会の中で何らかの支援を必要としている人やその家族の相談から適切な制度の紹介や申請を行い、相談者が自立できるよう支援をする人と言えます。

一方精神保健福祉士が支援するのは精神に障害を抱えた人で、対象となる人が限定されていることからそれだけ専門性が高いということがわかります。

例えば、社会福祉士の資格があれば、通常の暮らしが営めないことで困っている人全般の相談に乗り、サポートすることが可能です。

精神保健福祉士と一緒に社会福祉士の資格も取得しておけば、ダブルライセンスのソーシャルワーカーとして障害を抱えている人に特化した支援を行うことも可能になります。

両方の資格を取得することで仕事の幅が広がるという考え方もできるでしょう。

精神保健福祉士が役に立たないと言われるのはなぜ?

精神保健福祉士が役に立たないと言われる理由としては

  1. 資格を取るだけでは専門力は不十分
  2. 実践で活かすためには数年レベルで時間を要する

というところにあります。

国家資格を取るために学校に通ったり実習を受けたり厳しい受験勉強をすることになりますが、それらで身につく知識というのは必要最低限の知識であり、資格取得後に仕事をする時に必要とされるのはさらに狭く深い知識です。

さらに資格取得後に現場で患者や多くの人々と接して学ぶことで実務に必要な知識や経験を身に着けていくということから実践で活きる知識や経験を身につけるには数年がかりとなります。

資格取得したことで仕事ができるようになるのではなく、資格取得後現場で多くの人と接したり自分なりに学びを深めていくことによって「人々のために役に立てる精神保健福祉士」となるのです。

また精神保健福祉士の仕事は「精神障害のある人の生活のハンデを支援する」ことですが、正直なところ精神保健福祉士の資格を持たない人もできる内容ではあります。

しかしこの誰でもできると言われる仕事内容で高いクオリティと専門性を追求することが精神保健福祉士の資格を持っている人と言えます。

業務の質を問わなければ誰がやっても許される仕事という面から、周囲の人々からは「精神保健福祉士って結局のところ何ができる人なの?」「資格がなくてもいいじゃない」と思われてしまうこともあります。

自分自身仕事が慣れない、できない、周囲からの目線もあり自身を失うということもあるため日々めげずに学び続けなければ「本当に役に立たない精神保健福祉士」になってしまうという落とし穴にはまってしまうのです。

役に立たない精神保健福祉士にならないためにも日々学びつづけ、多くの人々と接して様々な経験を積み知識を吸収し続けることが重要です。

精神保健福祉士はこれから求められる資格

精神的な病を抱えている人が多い現代社会では専門性をもって精神のケアに携わる精神保健福祉士は広く求められる資格と言えます。

仕事内容の激務化や社会の移り変わりの激しさなどから知らずしらずのうちに気づかないところで精神的にダメージを負う人が多くいます。

精神保健医療福祉のデータと政策によると、精神疾患に苦しむ人は年々増加の一途をたどり平成29年時点で400万人を超えました。

精神疾患に苦しむ人の増加に伴い障害福祉サービスを利用する人も増加しています。

平成30年4月時点で障害福祉サービス利用者約 84.2 万人のうち、精神障害者の利用者数は 21.3 万人であり、3 割弱を占めています。

福祉サービスという仕事の場は拡大が求められている一方、この業務についてはAIにとって代わることが難しい「人間の手が必要な仕事」であります。

福祉サービスの拡大、業務人口の増加が求められている今日において精神保健福祉士は今後さらに多く求められることとなるでしょう。

資格取得の際に求められる実務経験ですが、実務経験の範囲として認められる施設が拡大されたことからもサービス拡大が求められ認められている事がわかります。

精神保健福祉士が活躍する場所は?

精神保健福祉士が活躍できる場としてイメージしやすい場所に病院がありますが、病院以外でも活躍の場があります。

行政や福祉施設などで相談業務にあたり障害者と社会がつながりを持てるようにサポートすることも仕事の1つです。

精神に障害を抱えた人の生活相談や手続をサポートする行政としての仕事、福祉施設で日々の生活や就労を支えることからも仕事の場が病院以外にも多岐にわたるということがわかります。

精神保健福祉士と似ている資格や相性の良い資格

資格名 資格の概要
介護福祉士 ・精神、身体面の障害を抱えた人の社会生活のサポート
・メリット:ダブルライセンス取得によって精神面と身体面で生活の手助けができる
社会福祉士 ・日常生活が困難になった人の相談に応じて助言や指導をすることで福祉サービスや医療との橋渡しをする
・メリット:専門的知識から障害を持つ人の生活における困りごとや悩みにアプローチできる
心理カウンセラー ・こころの問題が原因で身体の異常や生活上の問題などを引き起こした人たちを心理学的な方法を用いてサポートする
・メリット:精神保健福祉士の専門的知識に加え臨床心理学に基づいた技術や知識で心の問題にアプローチできる
社会福祉主事任用資格 ・福祉事務所を訪れる人の相談に乗り生活保護申請書の受付を行ったり、各家庭に応じた生活保護費の検討・金額の見直しのために家庭や入院先を訪問、生活状況を記録に残す
・メリット:行政の立場から精神的な生活の困難のサポートができる

資格取得情報の詳細は以下の記事をご覧ください。

精神保健福祉士の通信講座に関するQ&A

精神保健福祉士の通信講座に関するよくある質問
・精神保健福祉士資格の合格率は何%なの?

・精神保健福祉士資格の難易度は?

・精神保健福祉士資格の合格目安の勉強時間は何時間?

・精神保健福祉士の高卒の受験資格は?

・精神保健福祉士の大卒の受験資格は?

・精神保健福祉士の試験対策の通信講座の費用はいくらくらい?

精神保健福祉士資格の合格率は何%なの?

■精神保健福祉士 過去5年間の試験結果

2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
受験者数(人) 6,992 6,779 6,633 6,165 6,502 7,024
合格者数(人) 4,399 4,251 4,119 3,955 4,267 4,996
合格率 62.9% 62.7% 62.1% 64.2% 65.6% 71.1%

※大学・短大・専門学校糖を含む総数

ここ最近のデータを見ると62%超の高い合格率が続いています。

とうてい合格できないような国家資格ではなく、きちんと事前準備を行ない勉強をすることで合格できる試験でしょう。

精神保健福祉士資格の難易度は?

先述した通り、合格率は60%を超えていることから、国家資格の中でも比較的高い合格率であり難易度はそれほど高くはないでしょう。

しかし難易度はそれほど高くはないといっても国家資格であり、合格ラインは正答率60%以上かつ16科目すべてにおいて得点することが条件となっています。

しっかりと事前準備を行ない幅広い範囲の知識を網羅していないと試験合格は難しいでしょう。

過去問や予想問題集を繰り返し解いて出題傾向を掴むことが大切です。

精神保健福祉士資格の合格目安の勉強時間は何時間?

合格ラインに達するために必要な勉強時間は、1日2時間程度の勉強を半年続けた程度といわれています。

合格率が6割を超えていることからもわかるように、他の国家資格と比べると合格しやすい試験ですので試験科目範囲を勉強し、過去問を繰り返し解くことで問題なく合格できるでしょう。

精神保健福祉士の高卒の受験資格は?

高卒の場合でも「相談援助実務経験あり」「相談援助実務経験なし」で受験資格の有無が変わってきます。

●高卒・相談援助実務経験あり

実務経験4年以上+精神保健福祉士一般養成施設1年以上で受験資格を取得できます。

●高卒・相談援助実務経験なし

養成施設への入学は不可ですので、最短で受検資格を取得するためには通信制大学で学ぶ方法があります。

相談援助実務経験として認められる経験は以下の通りです。

  1. 精神保健福祉士の業務は、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術をもって、精神障害者の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のための必要な訓練その他の援助を行なうことであることから、精神保健福祉士の国家試験の受験資格を得るために必要な実務経験については、次の(1)から(5)に該当する業務に、年間を通じた業務時間の概ね5割以上従事することが要件となります。
    (1)精神障害者の相談
    精神障害者の精神疾患の状態にも配慮しつつ、その円滑な社会復帰に資する各種の情報提供
    (2)精神障害者に対する助言、指導
    精神障害者に対して、その精神疾患の状態にも配慮しつつ、その退院後の住居や再就労の場の選択等について、積極的な提案、誘導
    (3)精神障害者に対する日常生活への適応のための必要な訓練
    社会復帰の途上にある精神障害者に対し、時間を決めて洗面させる、清掃、洗濯等の習慣をつけさせる、公共交通機関の利用に慣れさせる等の生活技能を身につけるための訓練
    (4)精神障害者に対するその他の援助
    精神障害者自身がすることに困難が伴う手続きを代行し、社会復帰を目指す精神障害者を受け入れる側の家族、学校、会社等に精神障害に関する理解を求めるなど、個々の精神障害者のニーズに応じた多様な支援
    (5)援助を行なうための関係者との連絡、調整等
    ・ケースカンファレンス等の会議への出席
    ・ケース記録等の関係書類の整理
    ・職員間の申し送り、連絡、調整
    ・関係機関との連絡、調整
  2. 病棟における食事の介助や入浴の介助等の業務は、実務経験としては認められません。
  3. 児童が利用者である施設においては、精神障害がある障害児に対する相談援助業務だけでなく、保護者が精神障害者の場合、精神障害者である保護者に対する相談援助業務も実務経験の対象となります。ただし、乳児院においては、保護者が精神障害者の場合、精神障害者である保護者に対する相談援助業務が実務経験の対象となります。乳児に対する相談援助業務は、実務経験の対象とはなりません。

精神保健福祉士の大卒の受験資格は?

大卒の場合「一般大学卒」「福祉系大学卒・基礎科目履修」「福祉系大学卒・指定科目履修」で場合分けされます。

自分がどこにあてはあるのかしっかりと確認してください。

  • 一般大学卒:「一般養成施設で最短1年」「通信制大学で最短1年」
  • 福祉系大学卒・基礎科目履修:「短期養成施設で最短半年」「一般養成施設で最短1年」「通信制大学で最短1年」
  • 福祉系大学卒・指定科目履修:受験資格あり

精神保健福祉士の試験対策の通信講座の費用はいくらくらい?

精神保健福祉士の試験対策の通信講座の費用は4−5万円前後でしょう。

基本的な科目の講座の他に模擬試験や直前講座などオプションを追加すると費用は変わってきます。

試験合格のために自分に必要な講座を取捨選択し効率よく勉強を進めましょう。

精神保健福祉士の通信講座のまとめ

精神保健福祉士の資格取得のためには国家資格を受検し合格する必要がありますが、受験資格を取得するためには実務経験や学歴が必要です。

通信講座のみで受験資格を得ることは不可能であり、要件を満たすためには養成施設や大学に通う必要があります。

養成施設には通信制のものもあるため、社会人で働きながら資格取得を目指すことも可能ですが規定の日数実習を行わなければならないことや、職場や実習先の理解も必要になるため簡単なことではありません。

しかし精神保健福祉士はこれからの社会で必要とされる資格であることや、要件を満たした上でしっかりと対策を行ない試験を受けることで資格を取得できる可能性は高まることから「精神面で苦しんでいる人の役に立ちたい」という強い思いを持っている人はぜひとも資格取得にチャレンジしてみてください。

おすすめは資格取得のための通信講座では福祉関係に強みを持ち、多様な講座を用意しているふくし合格ネットです。

ふくし合格ネットでは精神保健福祉士と社会福祉士のダブルライセンス取得も可能です。

資格取得のための教材や講座、学校を探す際にはこちらの記事を参考に自分にピッタリのものを探してみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

監修者情報

徳永 浩光のアバター 徳永 浩光 キャリアコンサルタント

WEBメディアの監修や300社以上のキャリア相談を通じて、働く人の悩みに寄り添い、気付きを与えるキャリアコンサルタント。「偶然を生かす」という考え方を大切にし、真の願望を明らかにするアプローチを採用。

コメント

コメントする

目次