公認会計士はやめとけ?後悔する人、なってよかった人、地獄を見る人の違いとは?

公認会計士になりたいと思う人はおそらく多いと思われます。

日本三大資格といわれることからも分かるように、難関資格であり食いっぱぐれのない仕事、憧れの職業というイメージが強くあります。

しかし、誰もが公認会計士になるべきと考えるわけではありません。

中には「公認会計士は辞めておけ」という人もいることも事実です。

公認会計士を目指すメリットやデメリット、向いている人や向いていない人という視点から公認会計士の仕事について見ていきましょう。

公認会計士試験については、通信講座や予備校で学習するのもおすすめです。

詳しくはこちらの記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。

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公認会計士はやめとけと言われる理由

公認会計士と調べると「やめとけ」というキーワードが出てくることがあります。

公認会計士と言えば食いっぱぐれのない仕事、かっこいいできる人、高収入な仕事というイメージがありますが、やめとけとはどういったことでしょうか。

公認会計士と調べると、やめとけと出る理由についてと公認会計士を目指すとしたらという話についてみていきましょう。

公認会計士試験の難易度が高すぎるから

「公認会計士試験の難易度が高い」という話を聞いたことのある人はおそらく多いことと思います。

しかし、ただ単に難しいと言われても、どのくらい難しいのかイメージがいまいちつかめないという人も多いはず。

公認会計士試験の難易度は医師や弁護士と並ぶほどの難易度と言えばイメージがつきやすいでしょう。

医師や弁護士と並んで日本三大資格に数えられている資格です。

公認会計士試験の合格率の平均は10%前後であることに加え、科目数は多いということで、試験勉強が難航してしまうものです。

つまり、10人に1人しか受からない試験で、苦手科目を作らずにそつなくこなす器用さ、そして、勉強を続ける根気や根性なども必要になってきます。

短答式は4科目、論文式は5科目あり試験範囲が広いのが特徴です。

この9科目全てで合格ラインにたどり着く必要があること、そして、1科目でも4割に満たない場合は他の科目の出来に関わらず不合格となってしまう可能性もあります。

つまり、苦手科目があれば命取りになってしまうことは想像に難くないでしょう。

公認会計士試験に合格できるとは限らないから

やはり試験ですので、どれほど努力しても努力が報われないということもありえます。

絶対に試験に合格するという保証がないからこそ何百時間、何千時間と時間をかけても合格できない可能性もなきにしもあらずです。

もちろん勉強に勉強を重ね合格を勝ち取る可能性も、もちろんないわけではありません

しかし、何千時間と全てを捨てて勉強に捧げたとしても不合格が続き最後には諦めるしかないという人もいます。

諦める人が全てというわけではありませんが、やはり10%の合格率の試験ということもあり、受験者の90%は不合格となっているわけです。

毎回それだけ多くの人が悔し涙を流しているということからも、「これだけ勉強に費やしても合格できないのなら・・・」と諦める人が多いわけです。

公認会計士として就職できないかもしれないから

公認会計士はあくまでいち資格のため、就職のフリーパスではありません。

その資格を持っていると就職できる可能性があるというだけで、「絶対に就職できる」ではないのです。

仮に難関試験をくぐり抜け、数多くのライバルを蹴落として合格を勝ち取ったとしても、就職ができない可能性も無きにしもあらずです。

かつては就職難の時代、どこもかしこも就職活動に苦労していました。

それは資格があろうとなかろうと同じことであり、難関資格を手にしていても、就職活動で苦戦していたということがあったのです。

そういうこともあるため、もしかしたら就職できない可能性もあるということを念頭に入れておかなければなりません。

この噂を聞いても公認会計士に本当になりたい?!

「公認会計士になりたい!」という志を持つ人はある意味で公認会計士のいい部分しか見ていないということも多々あります。

光の当たる部分のみ見て「公認会計士の仕事はいい仕事だ!公認会計士になりたい」と言っても、光があれば影があるということでマイナス面ももちろんあります。

公認会計士としての仕事の影の部分、お世辞にもいいとは言えない部分も自分の中で納得して仕事に取り組めるのか、今一度自分自身に問いかける必要があります。

公認会計士を目指すのはコスパが悪い?!

公認会計士を目指すのはコスパが悪いとも言われていますが、コスパとはコストパフォーマンス、つまり費用対効果であります。

ここでは「これだけの費用や時間をかけて、それに見合うメリットが享受できるか」という意味です。

公認会計士になるためには合格率10%の難関資格試験に合格する必要があるということで予備校や通信教育が必須という状況になります。

高い勉強代を払い自分の自由な時間を犠牲にして勉強したところで合格できるかどうか分からないところがあります。

仮に合格できたとしても希望通りに就職できるとは限りません。

そうなると、それだけの費用や時間を費やすのが惜しいという考えも生まれてくるのも無理はありません。

公認会計士になるまでの予備校代が高い?!

公認会計士の資格は難関資格ということもあり、独学ではほぼほぼ不可能と言えます。

独学では無理が生じることが多いとなると通信教育や予備校などでプロの手を借りることが得策ですが、この勉強代が高額になることが多いです。

通信教育や予備校はカリキュラムや進め方、合格まで受講し続けることなどを考えると数年単位の勉強になります。

一例ですが資格予備校のLECでは20-30万円、TACでは50-70万円の価格帯が多く、公認会計士になるための費用は高額です。

数年間予備校代や通信教育費の他にも、模試代や文具代などかかる費用は高額になること間違いなしといえるでしょう。

試験に合格し、無事に公認会計士として仕事ができれば勉強代を上回る収入が入ると頭では分かっていたとしてもやはり勉強代は高い、そして合格できるかどうか確信がないとなると惜しくなる気持ちも分かります。

公認会計士試験の勉強時間が長過ぎる?!

公認会計士の試験は医師や弁護士と並ぶ日本三大資格と言われることからとてつもない難関資格ということが分かります。

ちょっとやそっとの勉強では合格できません。

それでは勉強時間は具体的にどのくらい必要になるのかというと、大手予備校の調査によると3500時間前後です。

1年半から2年かけて1日あたり6時間から8時間の勉強を続けるとなると、相当長い勉強時間と言えます。

公認会計士で地獄を見る瞬間トップ3!

公認会計士で地獄を見る瞬間トップ3!
  1. 監査で残業がヤバい!
  2. 単純作業でつまらない
  3. クライアントとのやりとりが大変

給与が高い、食いっぱぐれのない仕事と言われる士業の公認会計士でも仕事と言えばやはり嫌な思いや辛い思いをする瞬間もあります。

公認会計士が仕事において辛い、地獄だと感じる瞬間を集めました。

公認会計士が口を揃えて大変だと話す瞬間はどのような時か見ていきましょう。

1.監査で残業がヤバい!

公認会計士の仕事のうちの1つである監査業務。

企業の決算書や会計をチェックする業務がありますが、この業務は1年のうちのある一時に集中しがち。

つまり仕事においての繁忙期があり業務が集中する決算時期には仕事がキャパオーバーとなってしまいます。

キャパオーバーとなった結果、残業を余儀なくされることを意味しています。

決算報告時期である4~5月の繁忙期や、1年の中間である10月、1年の始まりである1月といった時期は相当なハードワークとなります。

以上のことから、この繁忙期の残業量で苦しくなり地獄を見ることとなるでしょう。

2.単純作業でつまらない

公認会計士の仕事は監査のみではありません。

監査業務の他にも税務業務という納税の書類作成や税や会計業務に関しての疑問や不安に答える仕事があります。

この税務業務で書類とにらめっこする単純作業がつまらないという声もあります。

ひたすら淡々と同じことを繰り返す、それでいながらお金や税に絡むことということもあり間違いは許されない。

そのような厳しさつまらないという気持ちの間で苦しむ人が多いのです。

3.クライアントとのやりとりが大変

公認会計士の仕事はクライアントがいて初めて成立するものです。

クライアントが仕事において何を望んでいるのか、書類作成はいつまで行えばいいのかなど十分にヒアリングし、クライアントが満足する仕事を仕上げなければなりません。

つまりクライアントが望むことを聞き出すこと、コミュニケーションが第一関門と言えます。

このやりとりについては一般的なクライアントであれば問題ありません。

しかし、無理難題を言うクライアントや気難しいクライアントもいないとは言い切れません。

難しいクライアントにあたってしまった場合、仕事のやりとりが大変なものになってしまいます。

それでも公認会計士を目指すやる気があるのか?

ここまで公認会計士を目指す上で辛いことや大変なことを数多くあげてきました。

仕事内容にやりがいがもてない、仕事量が多く残業で辛い思いをするなど仕事で大変なことも数多くあります。

また資格を取る段階で絶対に取れるとは言い切れない超難関資格に長い勉強時間と勉強代をかけられるのかという不安要素もあります。

しかし、公認会計士はマイナスなことばかりではありません。

確かに仕事や資格取得までの道のりは難しく、大変なことも数多くありますがそれだけではないのです。

資格取得は難しいからこそ無事試験に合格した瞬間は言いようのない達成感もあります。

もちろん、資格を活かした就職も十分可能になります。

そして、税金やお金という多くの人々や会社が頭を悩ませることに手を差し伸べることから、感謝されることも多くあります。

資格取得や仕事の面でのやりがいや達成感は非常に大きなものがあるのです。

また、資格取得については非常に難関であると言われますが、合格率0%の絶対に合格できない試験ではありません。

しっかりと試験対策をして勉強を重ね試験に挑めば合格を勝ち取ることも不可能ではないのです。

無事に試験に合格し公認会計士として働くことになった場合、向いている人であればやりがいを感じながら働き続けられます。

しかし、向いていない人の場合公認会計士としての仕事や、自身が公認会計士であることに苦痛を感じてしまうことも無きにしもあらずです。

自分自身の適正はきちんと把握してから試験勉強や仕事に望むべきです。

公認会計士に向いている人・向いていない人

公認会計士の仕事は向き不向きが大きい仕事であると言えます。

税金やお金を扱う、責任重大でありなおかつ間違いは許されない仕事です。

そのため、いつ何時も正確さを求められるので、向いていない人にとっては非常に苦しく辛い仕事であることは間違いありません。

公認会計士に向いている人、向いていない人について見ていきましょう。

公認会計士に向いている人

公認会計士に向いている人
  • 地道な作業をコツコツできる人
  • 責任感がある人
  • 会社経営に興味がある人

公認会計士に向いている人にとっては公認会計士の仕事は大きなやりがいを感じられ、高収入が手に入る願ってもいない仕事になるはず。

公認会計士に向いている人とはどのような人でしょうか。

地道な作業をコツコツできる人

公認会計士の仕事はドラマや漫画に登場する主人公の職業のように華々しいものとは言えない場面もあります。

時にお金や税金に絡む書類をひたすら作ることや、作った書類や資料に間違いがないかを黙々とチェックし続けることも。

「言われたことをやればいいや」というものではなく、間違いやケアレスミスは決して許されないため気の緩みは言語道断です。

一見すると地味でつまらなそうな仕事でも地道にコツコツ、ミスなくこなせる人が向いていると言えます。

責任感がある人

責任感はお金を扱う仕事に携わる以上欠かすことの出来ないマインドです。

決して間違えない、クライアントのために満足してもらえる仕事をするというプライドと責任感でもって仕事ができる人こそ公認会計士に向いています。

「この程度でいいや」「間違えても誰かがどうにかしてくれる」といった甘えや気の緩みは決して許されません。

責任感をもって仕事できる人は公認会計士の仕事も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

会社経営に興味がある人

公認会計士といえば会社の財務にミスがないかチェックし、よりよい会社経営ができるようにサポートする仕事です。

最前線に立ち会社運営や経営に携わるということはありませんが、縁の下の力持ちとして会社経営に関わる立場にあります。

人間、興味のあるものには熱量を持って取り組めるもの。

会社経営に興味がある人は公認会計士に向いていると言えます。

公認会計士に向いていない人

公認会計士に向いていない人
  • 公認会計士は楽な仕事だと思っている人
  • 公認会計士の年収に目がくらんでいる人
  • 数字が苦手な人
  • 細かい事務作業ができない人
  • コミュニケーション力がない人

公認会計士に向いている人がいる一方で、公認会計士には向いていると言い難い人もいます。

公認会計士として仕事するのは難しい、向いていない人は以下の通りです。

公認会計士は楽な仕事だと思っている人

どんな仕事においても「自分の仕事の方が大変だ、その仕事は楽でいいな」と言う人は一定数存在し、公認会計士も例外ではありません。

公認会計士と言うとほとんど人と話すことなく黙々とパソコンや書類とにらめっこしているところを想像するという人も少なくないようです。

そのため、体力を使うことも誰かに怒鳴られたり怒られたりすることなく楽な仕事だと思っている人もいます。

勝手なイメージから楽な仕事と思っている人は向いていないでしょう。

どんな仕事も楽であるということはなく、大変なことは見えていないだけで存在します。

都合のいい部分のみ切り取り「事務仕事は楽」「大変なことなく高給をもらえていいな」などと考えている人は向いていません。

公認会計士の年収に目がくらんでいる人

公認会計士はやはり士業なだけあり他の職業に比べ年収は高い傾向にあります。

公認会計士の年収平均は厚生労働省で出している賃金構造基本統計調査2017~2019年平均値によると約1000万円です。

この年収はもはや、普通の人からみたら憧れの域です。

公認会計士試験に合格し監査法人1年目の初任給が30-35万円で年収で考えると550万円です。

日本全体の平均がおよそ445万円であることを考えると1年目から高い年収を保証されていることがわかります。

しかしこの高い年収だけを支えに仕事が出来るほど公認会計士の仕事は甘いものではありません。

当然高い収入に見合うだけの仕事が求められます。

時に残業や苦手な仕事を引き受けなければならない時も出てきます。

仕事は時に嫌なことがありながらもやりがいがあるからこそ頑張れるもの。

年収だけ見て仕事内容に重きを置いていない人はやりがいを感じられず、すぐに仕事が嫌になる事でしょう。

数字が苦手な人

数字が苦手な人は公認会計士の仕事は厳しいと言えます。

公認会計士は会計、つまりお金に関わる数字と隣り合わせの仕事であります。

数字を見ていると頭が痛くなるなど苦手意識がある人は苦痛が大きいと言えます。

数字が大好きでないと公認会計士にはなれない、と言うと言い過ぎな所はあります。

しかし少なくとも苦手意識はなくしておかないと、毎日泣きながら仕事をすることになりかねません。

細かい事務作業ができない人

細かい事務作業に苦手意識がある人、出来ない人は公認会計士の仕事は勤まりません。

税金や会社を動かすお金を取り扱う以上細かい分類や計算などが仕事に関係してきます。

もちろんその細かい内容一つ一つに意味があり、1つとして間違えていいことはありません。

大雑把な性格で「大体この位でいいや」などという考えで仕事をする人は務まりません。

コミュニケーション力がない人

コミュニケーション力がない人も上手く仕事を回すことが出来ず苦労することになります。

もちろん、どのような仕事でも大なり小なりコミュニケーション力は問われます。

中でも、公認会計士の仕事においてはコミュニケーション力が鍵を握ると言っても過言ではありません。

監査を行う際クライアントと共に仕事をすることになります。

この仕事の最中はクライアント側としてもお金に関するチェックを受ける側ということもあり、何かとピリピリしています。

そのピリピリとした空気の中いかに良好なコミュニケーションをとれるかが重要となります。

また、通常業務においてもクライアント側からなにか質問を受けた際、答えることになるでしょう。

しかしこの質問に対しても、ただ単に聞かれたことだけを答えればいいというものでもありません。

間違いがないのはもちろん、感じよく分かりやすく伝えることが大切となります。

いかに公認会計士の仕事においてコミュニケーションが大切か、お分かりいただけだと思います。

公認会計士に向いている人・向いていない人のまとめ

公認会計士に向いている人や向いていない人について見てきました。

分かりやすく表にまとめると以下のようになります。

公認会計士に向いている人 公認会計士に向いていない人
・地道な作業をコツコツできる人
・責任感がある人
・会社経営に興味がある人
・公認会計士は楽な仕事だと思っている人
・公認会計士の年収に目がくらんでいる人
・数字が苦手な人
・細かい事務作業ができない人
・コミュニケーション力がない人

公認会計士の仕事はいつも華やかというものではないので、地道にコツコツと責任感を持って仕事に取り組める人が向いています。

また会社経営にも関わるため興味を持って取り組める人であればなお良いでしょう。

反対に公認会計士なんて事務仕事を淡々とこなせばいいだけで簡単だとたかをくくっている人やコミュニケーション力がない人は適していません。

さらに細かい金銭管理なども完璧にこなさなければならないので、数字が苦手な人や細かな仕事ができない人、単に年収だけがメリットであると感じている人にも向きません。

公認会計士は向き不向きが大きい仕事という一面もありますので、不向きな人が一生続けられる仕事というものではありません。

だからこそ、本格的に公認会計士を目指していく前に自分に適正があるか、向いている性格かどうかを今一度見つめ直す必要があります。

公認会計士浪人の末路が悲惨?!

公認会計士の合格者の多くは1年半から2年ほどかけて勉強し合格を勝ち取っています。

何年がかりという長いスパンで資格試験に向けて勉強することが一般的です。

何が何でも公認会計士の資格を取りたいと勉強を続けても何年たっても合格できないという人も中にはいます。

あと1年、もう少し頑張れば合格できるとずるずる時間ばかり過ぎてしまい、合格できないという悲惨な思いをする人も、中にはいます。

このような公認会計士浪人はその後どうなるのかという部分も含めて見ていきましょう。

公認会計士浪人が目指せる資格はあるの?

公認会計士を目指し勉強を何年も続けてきたが何年も連続で不合格…手元にあるのは不合格の通知のみというものではありません。

合格を目指して何年も勉強を続けてきたことは、決して無駄ではないのです。

公認会計士を目指して勉強してきた知識を別資格取得にも活かせるのです。

公認会計士の試験科目の中では簿記に関連した科目もいくつかあります。

公認会計士のための勉強で得た知識でもって簿記の資格に挑戦することも不可能ではありません。

もちろん、公認会計士の資格試験対策をしていた人の全てが簿記を楽に取れるかというとそうとは言い切れない部分があります。

しかし、少なくとも試験科目としてはカバーしている部分もあるため、必要な知識を補完することで簿記の合格に近づけるはずです。

簿記資格を持っている場合一般企業などに会計・経理担当として就職することも十分に可能です。

公認会計士試験対策の勉強は、もしも不合格の場合無駄になってしまうと二の足を踏んでいる人もいるでしょう。

万が一の場合は簿記にシフトチェンジすることも視野に入れて考えてみるといいかもしれません。

公認会計士合格者の割合は?

(引用元:公認会計士・監査審査会)

公認会計士・監査審査会による合格者データを見ると合格者平均年齢は25歳となっており、6割ほどの合格者が20-25歳あたりに集中していることがわかりました。

また合格者の8割は学生や無職といった勉強に多くの時間を割ける人であるようです。

社会人として働きながら資格を取れるのは全体の2割ほどしかいません。

大手予備校調べでは資格取得のためには3500時間の勉強が必要とも言われていることから、働きながら自分の限られた自由時間のみで資格取得は相当難しいということが言えます。

もちろん働きながら資格取得をしている人もいる為不可能という訳ではありません。

そうは言ったとしてもが、並大抵ではない覚悟と努力が必要であることは確かです。

公認会計士を辞めたい気持ちになる!?

公認会計士を辞めたくなる瞬間と噂について
・繁忙期は辛い

・公認会計士は性格悪い?

・クライアントとの仕事が嫌

公認会計士として仕事をしていく中で「あぁこんな仕事だと思わなかった!辞めてしまいたい!」となる瞬間もあるようです。

公認会計士にとって仕事で辛いこと、辞めたいと思わずに居られない瞬間はどのような時でしょうか。

繁忙期は辛い

公認会計士に限らず様々な仕事に通じることではありますが、繁忙期になると気持ちが荒み辞めたくなるという人が多いようです。

公認会計士の場合監査は年度末などの時期に集中するため、その時期はどうしても繁忙期となり残業は避けられなくなります。

クライアント側もこの日までには会計をまとめておかなければならないという締切があります。

それを意識して公認会計士に依頼しているのですから、締切は絶対です。

公認会計士側の都合で「どうしても仕事が終わらなくて…」といったことは通用しないのです。

つまり、決められた期日までには何がなんでも仕事を終わらせなければならないということになります。

そのためには休日出勤や徹夜ということも無きにしも非ずと言えます。

十分な休息がとれないと人間の心身は荒んでしまうものですね。

それは公認会計士にも言えることであるため、繁忙期は辛い!となってしまうのです。

公認会計士は性格悪い?

公認会計士は性格が悪いという噂を耳にしたことがある人もおそらくいるでしょう。

実際公認会計士として働いている人によると職場内は風通しがよく、性格が悪いと感じる同僚や先輩・上司はほとんどいないそうです。

公認会計士の性格が悪いと感じる人はおそらく公認会計士に仕事上の依頼で難しいことを言われたことがある人だと考えられます。

公認会計士も仕事で必要な資料を提出してもらうために依頼したり頼み事をすることもあります。

人によってはその依頼や頼み事で「うわ、公認会計士って嫌な感じ」とマイナスな印象を抱くこともあるでしょう。

おそらくこのような公認会計士との仕事で抱いた印象で「公認会計士=性格悪い」と思い噂を流した人がいるとのことです。

人間ですのでもちろん性格の良い公認会計士もいればあまり良くない公認会計士もいますので結論としては、人によるところであり「公認会計士だから性格が悪い」ということではないということです。

クライアントとの仕事が嫌

クライアントとの仕事が嫌でしょうがない!ということもあります。

クライアントは様々であり、気持ちよく仕事ができるクライアントもいれば無理難題や嫌味ばかりでいやいや仕事をするクライアントもいます。

どうしても仕事は好きな人とだけやる訳にはいかない以上、気が合わないクライアントや不快な気持ちになるクライアントもいます。

好き嫌いでクライアントを選ぶ訳には行かない以上引きうけるもののやはり嫌な気持ちになり、しぶしぶ仕事をこなすという公認会計士もいます。

公認会計士だって人の子ですから、お互い相手を思いやって気持ちよく仕事をしたいものですね。

公認会計士になってよかった!メリット3選

公認会計士になるメリット
・高収入が目指せる!

・就職に困らない

・税理士としても活躍できる

公認会計士の資格取得は簡単なことではありませんが、自分の自由時間を犠牲にし難関試験をくぐりぬけて資格をとって良かったと思える瞬間があります。

公認会計士になって本当に良かったと思えた瞬間は以下の通りです。

高年収が目指せる!

やはり仕事とはお金を稼ぐためのもの、収入が高いに超したことはありません。

公認会計士は士業ということもあり他の仕事に比べて収入は高い傾向にあります。

厚生労働省で出している賃金構造基本統計調査2017~2019年平均値によると、公認会計士の平均収入はおよそ1000万円ほどであり、一般的な働く人々全体の収入平均の約2倍以上あります。

資格を取るまで勉強代がかかる、試験に落ちたらどうしようというプレッシャーと戦うことになるなど金銭面精神面共に辛いこともあります。

しかし、それを乗り越えて手に入れるだけの価値はあると言えます。

就職に困らない

現在就職氷河期ほどではないにしても、一般的に見て就職が厳しい時期といえます。

誰しもが希望している仕事に就けるとは言えない時代だからこそ、就職に困り苦しむ人も多くいます。

公認会計士の場合士業ということで独占業務もあることから限られた人しかできない仕事、つまり、誰でも出来る仕事ではないからこそ引く手あまたという見方ができます。

就職で希望している職業に就けないと苦い思いをしたくないという人にとっては公認会計士資格は就職活動に困ることが一気に減るであろうスーパーチケットと言えるでしょう。

税理士としても活躍できる

公認会計士の資格を持っていた場合、税理士として登録し税理士業務を行うことも可能です。

公認会計士が税理士になるまでの流れとしては最初の月に提出書類を準備して提出し、翌月に面接および審査が行われ、3カ月目に税理士証書交付式を経て税理士登録が正式に行われる、というのが基本です。

つまり新たに勉強したり面倒な準備をすることなく税理士としての業務を開始できます。

「登録免許税」の6万円、「登録手数料」の5万円それに加えて、「税理士会の入会金と年会費」と「税理士会支部の年会費」の負担、あわせて20万円程度の負担は必要です。

しかし、仕事の幅を広げるという意味でもメリットは大きいと言えます。

公認会計士の噂のあれこれ

公認会計士の噂のあれこれ
・公認会計士資格を取っても食えない?

・公認会計士でもクビになる?!

・公認会計士の仕事は将来なくなる?

・新人の公認会計士は仕事がつらい?

・公認会計士の年収は?

・公認会計士になって人生変わった?という声の真相

公認会計士は難関資格であるため、見渡せば公認会計士がゴロゴロいるという環境はほとんどないでしょう。

だからこそ様々な噂が飛び交うといえます。

公認会計士について耳にする噂について嘘か本当か調べてみました。

公認会計士資格を取っても食えない?

資格はとっただけではお金にならない、使ってこそ初めて意味のあるものになるといえるでしょう。

公認会計士に至っても例外ではなく公認会計士の資格をとっても食うに困るという噂もあります。

公認会計士になっても食うに困ることがあるという噂ですが、現在においては嘘です。

かつて、リーマンショック時に就職難ということで、監査法人が採用数を少なくしていたことがありました。

また、公認会計士試験制度の変更によって公認会計士試験の合格者が増加し、就職活動が難化したことがこの噂の理由として挙げられます。

しかし、その後リーマンショックから立ち直り、景気は回復傾向となり、採用人数も増えてきました。

現在においては、公認会計士資格を持っていても無意味だ、就職できずに困るということはほとんどありません。

公認会計士でもクビになる?!

「公認会計士 クビ」という検索ワードから、公認会計士で就職したとしてもクビになる可能性があるかもと不安を感じている人もいるでしょう。

結論から言うと、公認会計士も普通のサラリーマンと同じように考えられます。

つまり、仕事ができないから速攻クビ!ということは基本的にありません。

ただし、コンプライアンス違反であったり職場規定違反、忠告無視などをした場合は会社にとって不利益な存在としてクビになることも否定できません。

つまり、きちんと普通通りに働いていればクビになることはないため、必要以上に恐れる必要はないでしょう。

公認会計士の仕事は将来なくなる?

将来なくなる仕事、AIに取って代わられる仕事などの記事で公認会計士の仕事が挙げられることが多くあります。

2015年に行われた野村総研とイギリスのオックスフォード大学の共同研究によると、公認会計士の仕事がAIに代替される可能性は89.9%とかなり高い数字がでました。

ですが、公認会計士の仕事が完全になくなりAIに取って代わられるということはまず考えられません。

まず公認会計士の業務は多岐にわたるため、AIに取って代わられるような単純業務ばかりではないということがあります。

もちろん効率化のために一部AIに切り替わるということも考えられます。

しかし全てがAIに取って代わり公認会計士が不要になるというのはありません。

公認会計士の大きな仕事の1つであるコンサルティング業務、これに関しては顧客企業の特色や、長年の経験を踏まえ、柔軟なコンサルティングをする必要がありAIが苦手とする分野であります。

つまり仕事の内容から見て全てなくなるということはまず無いといえるでしょう。

新人の公認会計士は仕事がつらい?

新人として公認会計士デビューをしたばかりだと仕事が辛いと感じることもあるでしょう。

しかしどの仕事においても仕事を始めたばかりの頃は覚えることも多く、また環境にも馴染んでいないため辛いと感じることが多くあるはずです。

始めたばかりの仕事が辛いというのは他の仕事でも公認会計士でも同じことが言えます。

公認会計士としてある程度サイクルや流れを覚え、環境やクライアントとも馴染んできたら辛さがある程度は和らぐはずです。

つまり公認会計士は新人の仕事が辛いということもありますが、ある程度は修行として割り切り仕事を覚える期間として腰を据えて取り組むべきです。

公認会計士の年収は?

公認会計士の年収は一般的な仕事に比べてかなり高い収入であることがデータから見て取れます。

2018年に厚生労働省が行った賃金構造基本統計調査によると、公認会計士の平均年収は男性が914万円、女性が804万円でした。

全体の平均年収は892万円ということで、これは日本の平均年収436万円の2倍以上です

昇進していけば将来的には年収が1,000万円を超えることも十分あり得ます。

公認会計士は多すぎる?

公認会計士の人数としては他の士業に比べて人数は少ないのです。

資格 人数
弁護士 44,830人(令和5年8月時点)
税理士 80,856人(令和5年8月時点)
行政書士 51,041人(令和5年4月時点)
司法書士 23,059人(令和5年4月時点)
社労士 44,203人(令和4年3月時点)
公認会計士 35,391人(令和5年8月時点)

(各士業の連合会HPなどより、登録者人数を調査し集計)

公認会計士の仕事は需要が高い割に資格保有者が少ないことが見て分かるでしょう。

制度改定や資格取得ブームがあった過去もありますが、急増し公認会計士があぶれているということはありません。

つまり、公認会計士が多すぎてあぶれる、リストラされるなどといった心配は不要でしょう。

公認会計士になって人生変わった?という声の真相

公認会計士になって人生変わったかどうかという声についてですが、多くの人はいい方向に変わっているようです。

収入が増えた、仕事にやりがいが持てるようになった、お金や税に強くなったなどいい方向に変わったという口コミが多数あります。

もちろんどのような仕事でも辛いことはありますが、それを含めてもなお目指す価値はあるといえます。

公認会計士の資格を取るメリット

公認会計士の資格を取るメリット
・お金に強くなる!
・女性もバリバリ働ける
・基本的にホワイトな職場が多い

公認会計士の資格を取りたいと思う人にとってはメリットがあってこその資格と言えます。

ここでもう一度公認会計士の資格を取るということのメリットをもう一度おさらいしておきましょう。

お金に強くなる!

やはりなんと言っても公認会計士はお金に強くなるということがメリットです。

日本人はお金に関する話題をタブーとする風潮があることからお金に苦手意識を持つ人や、お金の管理が得意ではない人があとを絶ちません。

苦手な人が多い中、公認会計士としてお金に苦手意識がない、むしろ強みとして見ているという人はなかなかいないため重宝される傾向にあります。

帳簿や会計に必要な知識が豊富であることからお金に強いというのは公私ともにメリットと言えます。

女性もバリバリ働ける

士業として資格を持っている以上、女性も男性も差はありません。

女性も資格を活かしてバリバリ働ける仕事の1つです。

女性公認会計士の平均年収は約800万円いうことからも、女性の平均年収20代が317万円、30代が378万円、40代が402万円、50代以上が435万円という平均値と比べて大幅に多い年収が手に入ると言えます。

また、ライフプランの変更などで仕事一本でなくなったとしても資格がある以上いつでも仕事に復帰することが可能です。

女性でもいつでも現役で稼ぎ続けたいと思っている人にはうってつけの職業です。

基本的にホワイトな職場が多い

もちろん100%の監査法人がホワイトと言うのは早計ですが、基本的にホワイトな職場が多いです。

ホワイトであるという口コミが多いこと、そして法律に乗っ取り税金を扱う仕事である以上オフィスとしても法律を順守するというスタイルのようです。

また監査法人ごとにそれぞれ特色があるため、自分にあった監査法人にしぼって就職活動ができます。

在籍公認会計士の平均年齢やクライアント、仕事内容など自分に合ったものを選択することでブラックな職場にあたることは少なくなります。

公認会計士として普通に就職活動する他にも、公認会計士専用のエージェントや就職サイトもあるので活用することをおすすめします。

まとめ:公認会計士はやっぱりやめておいた方が良いの?

公認会計士は辞めとけという人もいます。

しかし、やはり公認会計士は士業であり資格取得まで数多くの苦労や困難があるからこそ得るものは大きいと言えます。

辞めとけという意見ももちろんあるということを頭に入れた上で、公認会計士のメリットなどを見ていくとやはり目指すだけのメリットは大きいです。

もちろん公認会計士に向いていない人や数字に苦手意識がある人などは無理に公認会計士になる必要はないでしょう。

他の方法で仕事を探すことを検討するのも1つの手ではあります。

性格的に公認会計士に向いている人やコツコツした仕事に苦手意識がない人などは、公認会計士の仕事を検討してみると人生が変わるかもしれません。

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この記事を書いた人

徳永 浩光のアバター 徳永 浩光 キャリアコンサルタント

WEBメディアの監修や300社以上のキャリア相談を通じて、働く人の悩みに寄り添い、気付きを与えるキャリアコンサルタント。「偶然を生かす」という考え方を大切にし、真の願望を明らかにするアプローチを採用。

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