法曹三者と呼ばれる弁護士・検察官・裁判官になるには、資格試験の中でも最難関といわれている司法試験に合格する必要があります。
この記事では、司法試験に向けた勉強法で悩んでいる受験生や、これから司法試験受験を考えている方の参考になるであろう、司法試験に向けた科目別の勉強法やおすすめのテキストなどを紹介していきます。
司法試験対策ができる予備校・通信講座や司法試験の最新の情報、司法試験の勉強法に関する質問も取り上げていますので、ぜひ最後までご覧ください!
なお、司法試験・予備試験は通信講座や予備校での学習がおすすめです。
詳しくは以下の記事もあわせてご覧ください。
司法試験とは
司法試験とは、法曹三者(弁護士、検察官、裁判官)になる為の法曹資格を得ることが出来る国家試験です。
司法試験は、他の国家試験に比べて難易度が非常に高いことで知られていますが、受験資格である「司法試験予備試験合格」もしくは「法科大学院修了」のどちらかをクリアしていなければならないという点も、最難関と言われる所以となっています。
法曹資格を得た後に目指せる職業は法曹三者以外にも、インハウスローヤー(企業弁護士)、政治家、実業家、公務員など様々な形態の職業に就くことが可能で、必ずしも法律家として働かなければならないわけではありません。
司法試験へ向けた勉強のスケジュールを組み立てよう
司法試験の勉強を進めるにあたり、試験科目の多さも相まってどのように勉強を進めていけばいいか分からない、計画を立てづらいとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この項目では、勉強のスケジュールを組む際に気をつけた方がいいポイントについてご紹介いたします。
・司法試験合格までの期限を設ける
・無理のない計画を立てる
・インプット・アウトプットを意識する
・勉強する科目の順番を決める
これらのポイントを意識しスケジュールに組み込むと、より効率的に勉強を進められるので順番に解説していきます!
司法試験合格までの期限決め、無理のないスケジューリング
司法試験合格に向けた勉強時間として3000~8000時間、中には10000時間かかったという声も聞きますが、これだけの時間を費やせば必ず司法試験に合格するわけではありません。
しかし、これらの勉強時間から分かるのは年単位で勉強を継続していかなければならないということで、毎日確保できる勉強時間を逆算し、いつまでに合格したいのかという具体的な要素を持ってスケジュールを立てることが第一段階となります。
インプット・アウトプットを意識する
具体的な期間を決めた後は、基本書や参考書を読むことにより知識を得るインプット、過去問や答練によるアウトプットを意識した勉強法を組み込んでいきましょう。
司法試験では当然ながら法律に関する知識が問われますので、まずは基本書や参考書を読み込む、もしくは予備校・通信講座の講座を受講し法律に関する知識をインプットすることから始めます。
インプットの勉強を進めていくと難解な条文や判例などが出てきますが、これらは過去問演習や答練を繰り返すことにより後付けで知識を補完することが出来ますので、なるべく早い段階でアウトプットの勉強に移れるよう計画するのをおすすめします。
どの科目から勉強するのが効率的?
司法試験に向けたおすすめの勉強順 |
①民事系(民法⇨商法⇨民事訴訟法) ②刑事系(刑法⇨刑事訴訟法) ③公法系(憲法⇨行政法) ④選択科目 |
司法試験の勉強では、①民事系(民法・商法・民事訴訟法)②刑事系(刑法・刑事訴訟法)③公法系(憲法・行政法)④選択科目の順番に進めていくのが一般的で、予備校や通信講座でもこの順番でカリキュラムが組まれていることが多いです。
司法試験に向けた勉強では、なぜこの順番が効率的なのかについて解説していきます!
①民事系(民法・商法・民事訴訟法)
司法試験に向けて勉強を進めている方は「民法を制する者は、司法試験を制す」という言葉を聞いたことがあると思います。
民事系は他の科目に比べ必要な学習量が圧倒的に多い科目で、中でも民法はあらゆる私法の基本となる法律であり、民法の考え方は他の科目にも通じる箇所が多いので、司法試験の勉強で最も時間を割かれる科目となっています。
試験勉強など場合、広範囲の科目から取り掛かるとより効率的ですので、まずは民事系科目から勉強するのがおすすめです!
②刑事系(刑法・刑事訴訟法)
刑法とは、私たちが普段ニュースなどで目にする殺人や窃盗といった犯罪に対する刑罰を定める法律で、民事系や公法系に比べ答案内容が定型化されており、覚える事柄が少ない科目ですので、刑事法を得意とする受験生は多いようです。
とは言え、刑法では論理的かつ説得性のある答案が高く評価される傾向にあるため、過去問を解き論理的思考を養う必要がありますので、民事系の勉強が一通り終わったら刑事系に取り掛かると良いでしょう。
③公法系(憲法・行政法)
公法とは、労働基準法(公法)に違反した企業は国から行政指導などを受け、労働者に対しては労働契約法(私法)に基づき処理されるように、国・公共団体と国民・住民との関係を規定する法律のことです。
憲法はあらゆる法律の骨組みとなる部分ですが、実際には民法・刑法・行政法の事例を解決するために憲法の主張が必要となってくるので、勉強の順番としては上三法の中では最後の位置づけとなっています。
④選択科目
選択科目では、倒産法、租税法、知的財産法、労働法、経済法、環境法、国際私法、国際公法の計8科目から選択する科目です。
選択科目が最後の理由としては、基本科目をベースとして選択科目は作られているため、法的知識が身に付いた状態で勉強した方が効率的なのです。
自分が興味のある科目や出題範囲の狭い科目、実務で必要な科目を選択できるので、安心して勉強に臨める点でも最後に勉強するのが良いでしょう。
司法試験科目別の勉強法
司法試験の科目別勉強法 |
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司法試験に向けた勉強をする上で、それぞれの科目で注意すべき点や重点的に学ぶべきポイントが異なります。
この項目では、司法試験科目ごとの勉強法をそれぞれ解説していきます!
民法
民法はとにかく分量が多いので、テキストや基本書を繰り返し読みインプット作業を日々進めていくことを心掛けましょう。
アウトプットの方法としては、民法の条文はとても細かく解釈が及ぶ余地が少ないので、憲法とは逆で判例ではなく条文の当てはめと理解する力を養うために、過去問演習で出題傾向を掴みつつ勉強していくのがおすすめです。
また、民法を勉強することにより、法律における「法律要件と法律効果」という基本的な思考回路を学べるので、民法を勉強してから他の科目に取り掛かるようにしましょう。
商法
商法では「商法総則・商行為、手形法、会社法」の3つに分かれますが、特に会社法から出題される傾向にあるので、会社法を勉強する上でのポイントを紹介します。
①条文を細部まで読む
②責任、権利、保護を分けて考える
③会社と会社内部の関係性を整理する
会社法は条文が多いので細部まできちんと読み、問題集を通じて重要論点について理解し、規範についてアウトプットしていきましょう。
会社法には経営者・株主・債権者といった人が登場しますが、それぞれの関係性を整理した上で、どのような責任があり、どのような権利を持ち、どのように保護されるべきなのかを分けて考えると理解しやすいです。
民事訴訟法
民事訴訟法は主に手続に関する内容を扱った科目で、民法を始めとする実体法の理解を深めるために役立ちますので、丁寧に勉強を進めていきましょう。
①民事訴訟法の理論を理解すること
②実体法である民法の知識が非常に重要
③具体例で理解すること
民事訴訟法では、民事訴訟法の理論についての理解力を問われることが多く、過去問から既判力や弁論主義などの基本概念について理解を深めていけるので、早めにアウトプットに移行しましょう。
民法の基礎知識があれば民事訴訟法の体系的な理解に繋がりやすいので、民法を勉強した後に民事訴訟法へシフトし、基本書などから具体例を用いて勉強していくとさらに効率的に進められるでしょう。
刑法
刑法は奥が深い科目ですので、基本的な判例と通説の立場を理解することによる的確なインプット、問題文から刑法上論点となりそうな部分を抽出し検討していく力が必要となります。
①犯罪論の体系と基本概念の定義を覚える
②犯罪構成要件を分析的に整理
犯罪の体系と基本概念の定義をインプットした後は、構成要件該当性・違法性・責任の3つが認められるかを判断し、行為の主体、故意・過失といった点を分析的に整理するためのアウトプットに移りましょう。
刑事訴訟法
刑事訴訟法では、捜査・公訴提起・公判手続・証拠・裁判という4つに分かれますが、特に捜査と証拠が中心的に出題される傾向にありますので、この2つに焦点を当てて解説します。
①捜査
②証拠
捜査では捜査行為の適法性が問われますが、問題となる捜査行為が刑事訴訟法の定めるルールに反していないか検討する力が重要になりますので、問題領域を抑えつつ憲法の条文をもとに正確に理解できるよう勉強を進めると良いでしょう。
証拠では、伝聞法則、自白法則、違法収集証拠排除法則の3つの柱が基本となりますが、様々な問題領域を整理し、正確に理解できれば応用のきく思考を身に着ける事ができますので、これらを意識した勉強ができると効率が良いでしょう。
憲法
憲法からは条文や判例を中心に出題される傾向にあり、その中でも「判例の射程」を問われる事が多いのですが、判例を理解するにはどのような点を意識し勉強すると良いのでしょうか?
②どのような事実が影響しているのか
③どのような判断が下されたのか
これらを意識し勉強していくと、他の判例と比較しより深く理解できるので、おのずと判例の射程が掴めてくるでしょう。
また近年では、条文や判例だけでなく学説の知識を問う問題も出題されているので、メジャーな論点だけでなく細かい部分も丁寧に勉強する必要があります。
行政法
行政法では条文の細かい点を問う設問が多いため、期間やルールなどを暗記することが重要になってきますが、具体的には下記3つのステップを意識して勉強しましょう。
①行政事件訴訟法を基盤とした行政救済法を抑える
②行政法の理論を掴む
③問題演習
行政法は答案の型さえ掴めれば点数がつきやすい科目ですので、①と②のインプットを早めに終わらせ、過去問によるアウトプットに比重を置くと、暗記だけでなく解釈や判例の勉強にも繋げやすくなります。
通信講座・予備校・独学のメリットとデメリット
ここまで司法試験の科目ごとの勉強法をご紹介してきましたが、通信講座・予備校・独学を土台として勉強を進めていくのでは、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
通信講座、予備校、独学の順番でそれぞれ解説していきます。
通信講座のメリット・デメリット
通信講座のメリット | 通信講座のデメリット |
・勉強場所に縛られない ・通学しなくていい ・予備校より費用が安い |
・自己管理が必要 ・孤独感が拭えない ・モチベーションの維持が大変 |
通信講座のメリット
通信講座は、テキストや講義をwebコンテンツとして配信していますので、通学や通勤の合間にスマホやPCで勉強を進められ、カフェや図書館で勉強すれば気分転換にもなりますし隙間時間を活用できるのが魅力の一つです。
また、テキスト・講義が全てwebで完結するので、予備校のように通学する必要がなく、通学に割かれる時間も勉強に充てられます。
そして、専門のテキストに沿って講義が進められるという利点は予備校と同じにも関わらず、予備校より受講費用を安く抑えることが可能です。
通信講座のデメリット
通信講座は自分のペースで勉強できますが、裏を返せば自己管理ができていないと挫折しやすく、講座は用意されていても計画通りに進められなければ全て自己責任なので、徹底した自己管理が必要となります。
独学と同じく、あくまでも自分一人で勉強を進めていくので、相談できる講師がおらず勉強仲間もいないという点において、孤独感は拭えないでしょう。
また、予備校のように決められた授業日程があるわけではないので、常に自分一人で計画に沿って勉強を進めていかなければならず、モチベーションの維持が大変であると言えます。
通信講座・予備校ともに各社特徴があります。
詳しくは以下の記事もあわせてご覧ください。
予備校のメリット・デメリット
予備校のメリット | 予備校のデメリット |
・合格までのプロセスが確立されたカリキュラム ・講師から直接学べる ・合格実績 |
・受講費用が高い ・通学の時間がかかる ・講師の解説次第 |
予備校のメリット
予備校では司法試験合格に向けたカリキュラムを予備校側が用意してくれているので、膨大な量の出題範囲から合格に必要な部分を効率的に勉強できます。
新司法試験を熟知した講師や現行制度を理解している専門の講師が丁寧に指導してくれますので、内容を理解しやすく疑問点や不明点があった際にその場で解決できるのは大きなメリットになります。
また、司法試験対策講座を展開している予備校では合格実績を公表している場合が多く、合格実績=予備校の指導方法が良いという確証でもありますので、合格実績をもとに予備校選びができるのも良いですね。
予備校のデメリット
予備校名 | 講座名 | 受講費用 |
伊藤塾 | 司法試験入門講座2年合格コース | 1,121,900円(税込)~1,298,800円(税込) |
辰巳法律研究所 | 辰已の基礎講座2024 | 558,000円(税込)〜1,090,000円(税込) |
LEC 東京リーガルマインド | 初学者向け入門講座1.5年合格コース | 1,160,000円(税込)~1,392,000円(税込) |
(参考:各社公式HP)
大手予備校の受講費用は約40万円〜約130万円程度となっており、合格実績が高い予備校ほど高額になりますので、質の高い講座を受けられる反面、金銭的余裕がなければ受講するのは難しいでしょう。
また、予備校のほとんどは対面での講義を実施していますので、予備校まで通学することになりますし、受講費用とは別に通学費用も必要になってきます。
合格実績がある予備校に入学したとはいえ、同じ講義内容でも講師の解説によってその質は左右されますので、自分に合った講義を受けるためにも、事前に無料体験やサービスを利用し判断材料としましょう。
確かに予備校の受講費用は高額かもしれませんが、合格を目指すためには、プロから指導を受ける方が良いかもしれません。
まずは各校の情報をみてみるとよいでしょう。
独学のメリット・デメリット
独学のメリット | 独学のデメリット |
・費用を抑えられる ・自分のペースで勉強を進められる ・時間を有効活用できる |
・そもそも勉強が難しい ・疑問点や不明点を自己解決しなければならない ・情報戦が不利 |
独学のメリット
独学で勉強を進めることの最大のメリットは費用を格段に抑えられる点で、基本書・参考書を揃える際の費用が大まかな出費となり、それらも数万円程度で揃えられます。
また、自分の生活スタイルに合わせて勉強を進められるので、予定がある日や休日などで勉強の進捗を具合を変えることが可能で、時間に縛られることがないのも大きなメリットでしょう。
予備校のように通学する必要もありませんので、通学にかかる時間を全て勉強に充てられます。
独学のデメリット
司法試験の勉強を全て独学で進める場合、膨大な出題範囲を網羅するのは難しく、最新の出題傾向や頻出している内容を自分自身でリサーチし、的を絞った効率的な対策をするのは至難の業と言えるでしょう。
基本書・参考書を読み進めていくにあたり疑問点や不明点は必ず出てきますが、それらを自分自身で解決しなければならず、解決策を見出せたとしてもその情報が誤った知識である場合もあります。
予備校や通信講座では司法試験に関する最新の情報や動向を共有してくれますが、独学では日々の勉強に追われ情報戦に不利になる可能性が高いです。
おすすめの基本書・予備校本を紹介!
司法試験の勉強におすすめの基本書や予備校本をそれぞれ3冊ずつピックアップしましたので、具体的にどういった部分がおすすめポイントなのかも解説していきます!
おすすめの基本書3選
司法試験の勉強におすすめの基本書3選 |
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司法試験の勉強におすすめの基本書を紹介します。
基本◯◯シリーズ(日本評論社)
(引用元:日本評論社公式HP)
憲法・行政法・刑法・刑事訴訟法については、日本評論社から出版されている基本シリーズがおすすめです。
憲法:三段階審査を基本とした本格的な体系書で、主に判例とその理論を重視した内容ですので、通読や辞書的な使い方もできる一冊となっています。
行政法:基本知識はもちろんですが、法の全体像を掴みやすい内容で初学者でも理解しやすい解釈方法を取り入れているのも特徴です。
刑法:刑法についてはかなりの占有率を誇っており、法改正と新たな判例を踏まえてバージョンアップされていたり、正当防衛・実行の着手・共犯に至っては全面改訂されているのでおすすめです。
刑事訴訟法:法曹三者と研究者による共著で、訴訟実務のイメージを掴みやすいように法廷場面のセリフを再現するなど、徹底的に分かりやすいテキストを目指して作られています。
LEGALQUESTシリーズ
(引用元:有斐閣公式HP)
民法、民事訴訟法については有斐閣から出版されていLEGAL QUESTシリーズがおすすめです。
民法:民法の基本を的確に学べる基本書で、解説や判例紹介の充実により多角的な理解ができますし、章末には練習問題が設けられているので内容の確認にも最適です。
民事訴訟法:民事訴訟法の基礎を確実に習得できるよう丁寧な解説が盛り込まれており、平成29年の法改正以降の新たな判例を織り込んだ一冊です。
『会社法』第3版(弘文堂)
(引用元:弘文堂公式HP)
会社法についての基本書は、弘文堂から出版されている『会社法』第3版(通称紅白本)がおすすめです。
会社法の基本書において占有率が非常に高く、法律学習者には言わずと知れたこちらの紅白本ですが、制度趣旨の説明や条文の引用方法がわかりやすくまとめられており、論点が把握しやすいという特徴があります。
こちらの第3版は令和元年の会社法改正の内容が盛り込まれており、2020年に改訂・発行された最新版となっています。
おすすめの予備校本3選
おすすめの予備校本3選 |
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司法試験の学習をする際におすすめの予備校が発行している書籍はこちらです。
アガルートの司法試験・予備試験 合格論証集
(引用元:Amazon公式HP)
アガルートの司法試験・予備試験合格論証集は、アガルートの講師陣が基本書や学術論文などを調査し正確性を突き詰め、論文試験で頻出・重要視されている論点に対しての論証を分かりやすくまとめているのが特徴です。
答案の書き方で躓いてしまう初学者でも、論証例を参考に試験時にどのような流れで論述していけば良い論文となるのかが掴みやすいと思います。
判例や学説に対して理解を深めるられるだけでなく、論証ごとに出典の記載もありますので、その都度原典を確認できるのもおすすめポイントとなっています。
伊藤真の試験対策講座シリーズ
(引用元:Amazon公式HP)
伊藤真の試験対策講座シリーズは、予備校「伊藤塾」の塾長である伊藤真氏が監修しているシリーズ本です。
民法や憲法といった基本科目を抑えつつ、短答・論文対策用の知識を得られ、項目ごとに重要度を示したランク付けがされているので、効率的に勉強を進められます。
試験対策講座と銘打ってはいますが、基本書に劣らない情報量かつ初学者にも分かりやすい解説がなされており、非常に読み応えのある一冊なのでおすすめです。
択一六法
(引用元:Amazon公式HP)
最後にご紹介するのは、LEC東京リーガルマインドから出版されている択一六法です。
条文の趣旨や要件などについて過去問の出題傾向や関連する判例を紹介しているので、効率的に条文・判例情報が理解できるような構成になっています。
特に短答式試験対策として活用している受験生が多いようですが、条文の読み込み、知識の定着、一元化教材としてなど、読む人によって様々な使い方ができるのもおすすめできるポイントです。
司法試験・予備試験対策に予備校・通信講座おすすめ3校
司法試験・予備試験の通信講座おすすめランキング | |
会社・講座名 | 料金(税込) |
アガルート 予備試験最短合格 カリキュラム |
【2026・2027年試験対応】998,800円
【2025・2026年対応】932,800円 →アガルート 司法試験 予備試験の記事はこちら |
資格スクエア 合格フルパッケージ |
759,000円 ※説明会参加で50,000円OFFクーポンがもらえる 719,400円(製本テキストなし) ※説明会参加で50,000円OFFクーポンがもらえる →資格スクエア 司法試験 予備試験の記事はこちら |
伊藤塾 司法試験入門講座 2年合格コース本科生 |
1,188,600円 ※キャンペーン価格:1,163,600円【5月31日まで】 →伊藤塾 司法試験 予備試験の記事はこちら |
スタディング 予備試験合格コース (総合) |
138,000円 ※キャンペーン価格:127,000円【4月30日まで】 →スタディング 司法試験 予備試験の記事はこちら |
LEC 2年合格コース |
656,800円 |
ここからは、司法試験対策講座を展開している予備校と通信講座をそれぞれ3校ずつ、紹介していきます。
なお、当サイトのおすすめはアガルートの司法試験 予備試験講座です。
アガルート
司法試験以外の難関資格講座も多数展開しているアガルートですが、開設から7年程にも関わらず高い合格実績で知られています。
先進的な議論も学べるテキスト内容や、ここ数年で急成長しているアガルートのおすすめポイントについて紹介していきます。
・合格実績が高い
・講師陣全員が新司法試験合格者
・テキストの質の高さ
アガルートの通信講座は、比較的新しい解説にも関わらず、2023年の司法試験合格者1,781名のうち641名がアガルートの通信講座を利用しており、合格者占有率は36%と司法試験において高い合格実績を誇っています。
実は講師陣全員が新司法試験合格者で揃えているのはアガルートのみで、基本を抑えつつ先進的な議論についても言及してくれる講義は、現行制度を熟知した講師陣だからこそ実現できる内容と言えるでしょう。
また、人気講師である工藤北斗氏が企画段階から監修したテキストにおいては、業界初の試みであるフルカラーとなっており、尚且つ合格に必要な知識や問題集などとの連動性も高く、製本タイプに加え講義中のオンライン表示が可能です。
資格スクエアの司法試験・予備試験対策講座
(引用元:資格スクエア公式HP)
資格スクエアは、IT技術と効率的なメソッドを掛け合わせた先進的なオンライン講座を展開している通信講座です。
効率を追求したアウトプットによるカリキュラムや、リーズナブルな価格帯の受講料について紹介していきます。
・アウトプットに比重を置いたカリキュラム
・最新のIT技術を駆使した講義
・コスパの高さ
資格スクエアでは「合格点を目指す」というコンセプトのもと、効率を追求したアウトプットに比重を置いたカリキュラムが組まれており、講義内容も300時間程度なのでWeb講義の利点を最大限活かしたサービスを受けられます。
講座は全てWeb配信ですので、スマホ・タブレット・PCがあれば「時間」「場所」に囚われることなく勉強を進められ、オンライン質問・条文リンク機能や脳科学に基づいた短答演習アプリを導入するなど、最新IT技術を駆使した講義となっています。
受講費用については業界最安値ではないものの、論文添削が205通できるのもインプット・アウトプットの積み上げに繋がりますし、現在発売中の8期の講座までは移籍を発表された人気講師である高野泰衡氏の講義を受けられるので、高コスパな通信講座と言えます。
伊藤塾の司法試験・予備試験対策講座
(引用元:伊藤塾公式HP)
伊藤塾は言わずと知れた業界最大手の予備校で、合格実績においてもトップクラスを誇っています。
塾長の伊藤真さんが監修する参考書を手にした方も多いと思いますが、伊藤塾がなぜ業界最大手と言われているのか、そのポイントを紹介していきます。
・圧倒的な合格実績
・質の高いテキストと講義内容
・優秀な講師陣
最新の合格実績ですと、2023年司法試験合格者全体のうち、1,556名が伊藤塾の受講生であることが伊藤塾公式HPで発表されていて、この数字が他の追随を許さぬ圧倒的な知名度を誇る伊藤塾の所以とも言えます。
質の高いテキストと講義内容も好評で、テキストにおいてはカバーされている範囲が広く体系的に法律知識を学べ、そのテキストを基に展開される講義は質・量ともに申し分ない内容となっています。
講師数においても業界トップクラスで、塾長の伊藤真さんをはじめ講師陣の名前だけで生徒を呼び込めるほど優秀な人材が揃っていますので、自分に合った講師を選べるのも伊藤塾ならではでしょう。
スタディングの司法試験・予備試験対策講座
スタディングは、隙間時間を活用した学習メソッドに定評のある通信講座です。
1講義が約30分という短さで、まとまった時間が取りづらい社会人向けと言われる講義内容について紹介していきます。
・隙間時間に活用しやすいコンテンツ
・受講料が安い
・初学者向け
スタディングでは「スタディングメソッド」と呼ばれる、短期合格者の学習法に焦点を当てた研究により確立した、効率的に実力を高めるための勉強法をカリキュラムに取り入れているので、最短時間で習得できるコンテンツを提供しています。
受講費用の安さは業界ダントツで、100,000円前後で講義を受講できるのはスタディングだけとなっており、これは大手予備校の10分の1、通信講座でも5分の1程度という破格の値段になっています。
働く社会人向けのコンテンツを売りにしていますので、1講義が約30分程にまとめられたビデオ講義、合格に必要な論点を厳選して学習できるオンラインテキストなど、初学者でも理解しやすく無理なく取り組める内容です。
LEC東京リーガルマインドの司法試験・予備試験対策講座
(引用元:LEC東京リーガルマインド公式HP)
LEC 東京リーガルマインドは、業界43年目で辰巳法律研究所に次ぐ老舗予備校です。
クラス制を導入している珍しい予備校でもありますが、受講生から評判の高いテキストなどについても紹介していきます。
・クラス制の導入
・独自テキストの質の高さ
・手厚いフォロー
LECは業界でも珍しいクラス制を導入していることでも知られていますが、クラス制では選択した講師が最後までフォローしてくれますので、一貫性のある安定した指導を受けられ、講師と受講生との距離が近く安心して勉強できるのが魅力です。
テキストにおいても受験生から好評で、重要論点を確実に掴むためのアウトプットに比重が置かれているので司法試験対策用として使いやすく、学習段階や受験ルートに合わせて使い分けができる非常に優秀なテキストと言えるでしょう。
そして、受験生に対する手厚いフォローもしっかりと行われており、質問制度はもちろん講師によるカウンセリングや割引制度にも豊富で、予備試験合格後の司法試験までの講座が全て無料であったり、受講生間の交流も頻繁に行われているのもポイントです。
辰巳法律研究所の司法試験・予備試験対策講座
(引用元:辰巳法律研究所公式HP)
辰已法律研究所は、「答練の辰巳」として知られている老舗の予備校です。
1973年に開校し50年近く司法試験の指導を行なっている辰巳法律研究所ですが、今なお受験生から支持されているポイントについて紹介していきます。
・答練講座の質の高さ
・テキスト力に長けている
・受験ノウハウの豊富さ
答練や模試に定評がある辰巳法律研究所ですが、老舗の強みを活かした過去の司法試験データを基に問題が考えられているため、中身の濃い問題を解けるのが特徴で、実施する模試の受験生が最も多いことでも有名です。
また、辰巳法律研究所は法律に関する参考書を多数発行しており、自校のテキストにおいてもその質の高さは維持されていて、さらに丁寧な製本により使い勝手が良く、司法試験合格までの道筋が描きやすいと評判です。
日本で最初に設立された予備校だけあって受験に対するノウハウは非常に豊富で、合格に直結するような法律知識や講師陣からの的確な解説は、今なお受験生から支持されているポイントと言えます。
おすすめの予備校・通信講座まとめ
司法試験・予備試験の通信講座おすすめランキング | |
会社・講座名 | 料金(税込) |
アガルート 予備試験最短合格 カリキュラム |
【2026・2027年試験対応】998,800円
【2025・2026年対応】932,800円 |
資格スクエア 合格フルパッケージ |
759,000円 ※説明会参加で50,000円OFFクーポンがもらえる 719,400円(製本テキストなし) ※説明会参加で50,000円OFFクーポンがもらえる |
伊藤塾 司法試験入門講座 2年合格コース本科生 |
1,188,600円 ※キャンペーン価格:1,163,600円【5月31日まで】 |
スタディング 予備試験合格コース (総合) |
138,000円 ※キャンペーン価格:127,000円【4月30日まで】 |
LEC 2年合格コース |
656,800円 |
司法試験対策講座を開設している予備校・通信講座をご紹介しましたが、ご自身に合ったカリキュラムや講義内容を展開している学校は見つかりましたでしょうか?
司法試験対策ができる予備校や通信講座については、こちらの記事もおすすめですので、ぜひ参考にしてみてください。
司法試験の難易度、合格率
司法試験の難易度・合格率 |
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国家試験の最難関と言われている司法試験ですが、では実際にその難易度がどの程度のものなのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この項目では、司法試験の難易度や合格率について解説していきます。
司法試験の難易度
司法試験が難しいと言われているのには大きく分けて2つの理由が起因していると言われていて、まず1つ目は試験科目の多さ、2つ目は受験資格です。
1つ目の試験科目の多さですが、司法試験の出題範囲は民事系(民法・商法・民事訴訟法)、刑事系(刑法・刑事訴訟法)、公法(憲法・行政法)、選択科目の合計8科目で、これらを全て網羅するには年単位の勉強が必要となります。
2つ目の受験資格は、司法試験を受験できるのは法科大学院修了生もしくは予備試験合格者となっており、法科大学院は学費も高く修了するのに2年〜3年掛かりますし、予備試験合格率は例年3%〜4%ですので、受験資格を得るのがそもそも難しいと言えます。
合格ラインは意外と低い?
一般的な試験には合格点というものが存在しますが、司法試験にいたっては「短答式試験」と「論文式試験」どちらも具体的な合格点というのは設けられておらず、毎年変動しているという点を踏まえ、司法試験の合格ラインについて詳しく解説します。
短答式試験
短答式試験の合格ラインについて、まずは法務省から発表されている合格者平均点をご覧ください。
年度 | 令和5年 | 令和4年 | 令和3年 | 令和2年 |
合格者平均点 | 118.3点 | 123.3点 | 126.4点 | 118.1点 |
(引用元:法務省公式HP 司法試験の結果について)
短答式試験では上三法と言われる民法・刑法・憲法の3科目から出題されますが、配点はそれぞれ75点・50点・50点の合計175点満点となっており、過去4年間の合格者平均点が125.5点台ですので、合格点は7割程度となります。
また、短答式試験と論文式試験の配点割合は1:8ですので、短答式試験の成績が振るわなくても合格することは可能と言えます。
論文式試験
論文式試験では法律基本科目の民事系(民法・商法・民事訴訟法)、刑事系(刑法・刑事訴訟法)、公法(憲法・行政法)、選択科目からの出題で、それぞれ300点、200点、200点、100点の合計1400点満点という配点になっています。
論文式試験においては最低得点数などが明らかにされていないのですが、近年は総合820点前後で合格基準が推移していますので、合格最低点を820点と仮定した場合、6割程度の得点が必要となります。
このように、短答式試験は7割、論文式試験は6割程度の得点があれば合格できることを考えると、捉え方によっては司法試験の合格ラインは意外と低いと言えるでしょう。
司法試験の合格率、男女比率、年齢
司法試験の難易度にも関連してくる司法試験の合格率、併せて男女比率・年齢について表にまとめてみましたのでご紹介いたします。
司法試験合格率
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
平成30年 | 5,238人 | 1,525人 | 29.10% |
令和元年 | 4,466人 | 1,502人 | 33.60% |
令和2年 | 3,703人 | 1,450人 | 39.20% |
令和3年 | 3,424人 | 1,421人 | 41.50% |
令和4年 | 3,082人 | 1,403人 | 45.52% |
令和5年 | 3,928人 | 1,781人 | 45.34% |
(引用元:アガルート公式HP 司法試験の難易度・合格率)
司法試験の合格率は近年30%〜40%台で、国家試験である宅建士の合格率が15%前後、行政書士が10%前後、社労士が6%前後であるという点を踏まえると、比較的高い合格率となっています。
男女比率
年度 | 男性 | 女性 |
平成30年 | 75.4% | 24.6% |
令和元年 | 75.6% | 24.4% |
令和2年 | 74.7% | 25.3% |
令和3年 | 72.2% | 27.8% |
令和4年 | 72.3% | 27.7% |
令和5年 | 70.6% | 29.4% |
(引用元:法務省公式HP 司法試験の結果について)
司法試験受験者の男女比率は平均して男性7割・女性3割程度となっており、大きく変動した年は見られませんでした。
平均年齢
年度 | 最低年齢 | 最高年齢 | 平均年齢 |
平成30年 | 19歳 | 68歳 | 28.8歳 |
令和元年 | 20歳 | 65歳 | 28.9歳 |
令和2年 | 20歳 | 69歳 | 28.4歳 |
令和3年 | 18歳 | 69歳 | 28.3歳 |
令和4年 | 18歳 | 68歳 | 28.3歳 |
令和5年 | 19歳 | 66歳 | 26.6歳 |
(引用元:法務省公式HP 司法試験の結果について)
司法試験受験者の平均年齢は28歳で、令和3年の最低年齢18歳の方は受験当時18歳3か月で、なおかつ司法試験に合格したことを報道され話題になりましたので、目にした方も多いのではないでしょうか。
司法試験の概要
司法試験の試験概要について最新情報をもとにご紹介いたします!
令和6年(2024年度) 司法試験概要 | |
試験日程 | 令和6年7月10日(水)、11日(木)、13日(土)、14日(日) |
試験方式 | 論文式試験、短答式試験 |
受験費用 | 28,000円 |
試験場所 | 札幌市,仙台市,東京都,名古屋市,大阪市,広島市,福岡市 |
合格発表時期 | 令和6年11月6日 |
(引用元:法務省公式HP 令和5年司法試験 受験案内)
試験方式
司法試験では、短答式試験と論文式試験という二つの試験方式が取られており、それぞれ出題科目が異なります順番にご紹介していきます。
短答式試験
短答式試験の試験科目は、いわゆる上三法(民法・刑法・憲法)のみとなっていますが、各科目に加え全体点数それぞれに足切り点が存在しますので、足切り以下の点数になったその時点で不合格となるので徹底した対策が必要です。
論文式試験
論文式試験は法律基本科目と選択科目で構成されており、試験日程は論文式試験が先で短答式試験が後に実施されるという日程が組まれています。
試験日程
例年5月頃に実施される司法試験ですが、今年の実施日程は下記の通りです。
2024年度:令和6年7月10日(水)、11日(木)、13日(土)、14日(日)
ちなみに、昨年は下記日程で実施されていました。
2023年度:令和5年7月12日(水)、13日(木)、15日(土)、16日(日)
受験費用
司法試験の受験費用は28,000円となっています。
受験申込書に収入印紙という形式で貼り付けて支払いますので、現金・郵便切手・都道府県発行の収入証紙等で支払うことは出来ませんので、注意が必要です。
試験場所
試験場所は例年「札幌市,仙台市,東京都,名古屋市,大阪市,広島市,福岡市」で実施されています。
令和3年度の実施場所を表にまとめましたので、参考にしてみてください。
都道府県 | 試験場所 | 住所 |
北海道 | TKP札幌駅カンファレンスセンター | 札幌市北区北7条西2-9 ベルヴュオフィス札幌2階/3階 |
宮城県 | TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口 | 仙台市青葉区花京院1-2-15 ソララプラザ |
東京都 | TOC | 東京都品川区西五反田7-22-17 |
東京都 | TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター | 東京都中央区八重洲1-2-16 TGビル本館・別館 |
東京都 | TOC有明 | 東京都江東区有明3-5-7 |
愛知県 | 愛知県体育館 | 名古屋市中区二の丸1-1 |
大阪府 | マイドームおおさか | 大阪市中央区本町橋2-5 |
広島県 | 広島県立広島産業会館 西展示館 | 広島市南区比治山本町16-31 |
福岡県 | 南近代ビル | 福岡市博多区博多駅南4-2-10 |
(引用元:アガルート公式HP)
こちらは調査時点での実施場所となるため、最新情報については法務省公式HPをご確認ください。
合格発表
司法試験の合格発表日程を短答式試験・合格発表それぞれご紹介します。
短答式試験合格発表
短答式試験の合格発表は令和6年8月1日です。
掲示場所は法務省の公式HPにて16時頃掲載予定となっています。
合格発表
司法試験の合格発表は令和6年11月6日です。
司法試験の日程を終えて約3ヶ月後となっており、合格発表の詳細は現時点では定まっていないようで、後日法務省公式HPにて正式なアナウンスがあるようです。
令和3年度においては、法務省公式HP上に受験者番号が掲示されるという発表方法でしたので、参考にしてみてください。
司法試験勉強法についてよくある質問
司法試験の勉強法についてよくある質問 |
・予備試験に1年で合格するためのスケジュールって? ・司法試験の勉強方法はテキストを読むだけじゃだめ? ・司法試験対策の基本書ランキングを知りたい! ・司法試験対策の参考書ランキングを知りたい! ・司法試験受験に向けた予備試験の勉強法って? ・サラリーマンで司法試験に合格した人のブログがある? |
予備試験に1年で合格するためのスケジュールって?
予備試験に1年で合格するスケジュールについて調査した結果、通信講座のアガルートにて「予備試験1年合格カリキュラム」という講座を開設していることが分かりました。
講座の内容は、今から司法試験の勉強を始める方を対象としていて、予備試験合格のために必要な知識やノウハウを習得するための講座や、講師による個別指導が受けられるマネージメントオプションも用意されているようです。
アガルートの「予備試験1年合格カリキュラム」関するスケジュールや詳細については、こちらからご確認ください。
司法試験の勉強方法はテキストを読むだけじゃだめ?
司法試験対策の基本書やテキストには「通読用」として優秀な本が多く存在していますが、この通読とは単に読むことだけを目的としているわけではなく、インプットとしてその知識を蓄え、アウトプットとして論文や過去問に取り組むための手段です。
司法試験で出題される科目は8科目あり、過去に実施された司法試験の出題傾向や法改正後の法律などに関しても対策する必要がありますので、テキストを読むだけで合格できる難易度の試験とは言い難いのが現状です。
司法試験対策の基本書ランキングを知りたい!
司法試験対策においての基本書とは、法律学者が書いた法律に関する専門書を指していて、大学で用いられれている教科書がいわゆる基本書になります。
この記事の「おすすめの通信講座」でもご紹介した、アガルートにて掲載されているおすすめの基本書をもとに、今回は通読用に絞って表にまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください!
科目名 | タイトル | おすすめポイント |
民法 | ・民法(全) 第2版(有斐閣) ・コアテキスト民法Ⅰ~Ⅵ(新世社) |
・短期間で民法の全分野を一周でき、比較的具体例が豊富。 ・コンパクトにまとめられているのに、情報量が豊富。 |
商法 | 会社法(弘文堂) | 条文に沿った丁寧な解説、初学者にやさしい内容。 |
民事訴訟法 | 基礎からわかる民事訴訟法(商事法務) | 学者本の正確性、予備校本のわかりやすさを兼ね備えた一冊。 |
刑法 | 基本刑法Ⅰ 総論・Ⅱ 各論(日本評論社) | 学説に関する記述量がちょうど良く、司法試験に最適。 |
刑事訴訟法 | 刑事訴訟法 LEAGAL QUEST(有斐閣) | 主要判例の判旨を丁寧に引用、事案を想起しやすい構成。 |
憲法 | 基本憲法Ⅰ 基本的人権(日本評論社) | 判例を意識した多角的な検討方法を身に付けられる。 |
行政法 | ・基本行政法 第2版(日本評論社) ・行政法 第6版(弘文堂) |
・判例を簡略化した設問と答案の書き方を身に付けられる。 ・概念や定義がわかりやすく示されており、初学者にやさしい一冊。 |
(引用元:アガルート公式HP)
この記事でも取り上げた基本書が数冊取り上げられていましたので、内容については「おすすめの基本書・予備校本3選」をご覧ください。
司法試験対策の参考書ランキングを知りたい!
司法試験対策においての参考書は曖昧性があるのですが、基本書は法律学者が書いた専門書なのに対し、参考書は初学者にもわかりやすく司法試験合格に向けた知識を得るための本、というとイメージが湧きやすいかもしれません。
では気になる参考書ランキングですが、ここでもアガルートがおすすめする参考書をもとに表にまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください!
タイトル | おすすめポイント |
読み解く合格思考シリーズ (辰巳法律研究所) |
予備試験・司法試験を短期合格した若手合格者によって書かれており、合理的な学習法や思考に触れられる。 |
アガルートの司法試験・予備試験 合格論証集 (アガルートアカデミー) |
内容の正確性が徹底されていて、各論証ごとの出典も記載、判例や学説を理解しやすい。 |
アガルートの司法試験・予備試験 総合講義1問1答シリーズ (アガルートアカデミー) |
論文式試験で問われる知識を一問一答形式で整理できるので、論証に対する理解が深まりやすい。 |
伊藤真の試験対策講座シリーズ (弘文堂) |
初学者でもわかりやすい易しい文章と丁寧な解説、情報量の多さ。 |
呉明植の基礎本シリーズ (弘文堂) |
全くの初学者、または学習上の壁に突き当たった中級者の方を想定した内容。 |
(引用元:アガルート公式HP)
参考書については、やはり「初学者向けに書かれた内容」が多く見受けられましたので、司法についてこれから勉強したい、法律についての知識習得につまづいている方は一度お手に取ってみてはいかがですか?
司法試験受験に向けた予備試験の勉強法って?
司法試験予備試験(通称:予備試験)とは、司法試験を受ける権利を取得するための試験で、予備試験に合格すれば法科大学院を修了する必要がなく、最短1年で司法試験を受験できます。
予備試験に向けた勉強方法としては①独学で勉強する②予備校に通う③通信講座を利用する、以上の3つから自分に合った勉強方法を検討し、対策していく必要があるでしょう。
予備試験に向けて独学で勉強する方は、こちらの記事もおすすめです!
司法試験に合格したサラリーマンのブログがある?
司法試験に合格したサラリーマンのブログについて調査した結果、アメブロにて予備試験経由で司法試験に合格された「ぎんざけ」というサラリーマンの方が、独学で司法試験に合格するまでの勉強法を発信されていることが分かりました。
ぎんざけさんのブログでは、司法試験までの具体的な勉強法や使用していた参考書、息抜きの方法まで紹介されていますので、独学で勉強を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
司法試験勉強法のまとめ
司法試験の出題範囲は8科目にも及びますので、試験当日まで無理のない勉強計画の中でインプット・アウトプットを意識した効率の良い勉強を続け、適度に息抜きを挟み体調管理にも気をつけて司法試験に臨む必要があります。
予備校や通信講座では、質の高いテキストを使い司法試験に精通した講師から講義を受けることも可能ですので、この記事を参考に比較・検討してみてはいかがでしょうか?
司法試験の合格率や勉強法についてはこちらの記事もおすすめです!
司法試験に関する関連記事
司法試験については以下の記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。
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