二級建築士は独学での合格は無理?テキストやスケジュールも解説!

二級建築士とは、建築士法によって定められた国家資格です。

二級建築士は、建築業界にいる人にとっては、目指すべき資格のひとつです。

今回は、二級建築士は独学で合格できるのか、二級建築士を独学で合格するための勉強法や勉強時間・スケジュールなどについて説明します。

また、二級建築士の試験の概要や合格率、おすすめのテキスト・勉強サイトについても紹介しますので、参考にしてください。

本記事を読んで、二級建築士の試験に必要な情報を押さえて、二級建築士合格への一歩を踏み出しましょう!

二級建築士の試験対策は通信講座もおすすめです。

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目次

二級建築士は独学で合格することができるのか?

二級建築士は、独学で合格することができます

複数の通信講座・予備校の公式HPを調査してわかった、二級建築士が独学で合格できるといえる3つの理由を紹介します。

二級建築士が独学で合格できる3つの理由

  • 学科試験は出題傾向が大きく変わらない
  • 学科試験の合格基準点は60点
  • 製図試験の合格率は約50%

二級建築士の試験は「学科試験」と「製図試験」に分かれます。

二級建築士の学科試験は、毎年出題傾向が大きく変わらず、合格基準点も60点と高い点数ではありません。

各科目の出題構成
試験内容は昨年とほぼ変わらない内容でした。

(引用元:日建学院公式HP)

二級建築士の学科試験の合格基準は、科目別の合格基準点が各13点以上かつ総得点が合計60点以上です。(本試験において想定していた合格率との乖離が生じた場合、合格基準点は補正されることがあります。)

(引用元:TAC公式HP)

出題傾向が変わらないため、しっかりとテキストを覚え、過去問を繰り返し解くことで、正答率を上げることができます。

正答率を上げることさえできれば、合格基準点に達することも不可能ではありません。

そのため、独学でも十分に合格のチャンスがあるといえるのです。

二級建築士の製図試験は、合格率50%程度なので約半数が合格する計算となります。

製図試験
受験者数 合格者数 合格率
令和5年 9,988人 4,985人 49.9%

(引用元:公益財団法人建物技術教育普及センター)

表をご覧いただくと分かるように、製図試験の合格率は約50%と非常に高い水準です。

製図試験の合格率の高さから考えると、独学で合格することも不可能ではありません。

実際に二級建築士を独学で合格している人も複数いらっしゃいます。

実際に合格した人をブログやSNSでも確認することも可能です。

二級建築士、独学で今年3月頃から勉強始めて学科80点で突破、
そのまま独学で製図試験に挑んでなんとかストレート合格・・・。

転職したくて今年頑張ってみた結果が見事に実って嬉しい。

いよいよ建築業界で仕事するぞー。

(引用元:X)

しかし、製図試験の合格率は高いからといって油断は禁物です。

  • 学科試験から製図試験までの時間は2~3ヶ月と短い
  • 第三者からの添削が受けられない

上記の2つのポイントから、「製図は独学では難しい…」と考える人も多いです。

実際に通学や通信講座の場合は、講師からのアドバイス・添削などのサポートを受けることができるので、独学よりも効率的に製図の勉強をすることができます。

「独学では二級建築士の試験は難しい…」と限界を感じてしまった場合は、早めに通学や通信講座なども検討すると良いでしょう。

二級建築士を独学で学ぶおすすめ勉強法(学科・製図)

二級建築士の独学合格に関して調査した結果、「二級建築士の勉強の3つのポイント」が分かりました。

  • 学科はテキストと過去問を繰り返し解く
  • つまずきがちな法規は早めの対策を
  • 製図対策は模範問題をひたすらトレース

二級建築士試験は、大きく分けて学科試験と製図試験に分かれます。

学科試験は、知識が必要なのはもちろんですが、過去問に関する問題が複数出題される傾向があるため、「知識をつける」と「過去問を繰り返し解く」ということが重要です。

学科試験の法規は、「法令集から答えを探し出す試験」なので、法令集からどれだけ早く答えを探しだせるかが得点を重ねるポイントです。

答えを早く探し出すためには、法令集に慣れる必要があるため、早い時期から対策をスタートすることが大切だといえるでしょう。

製図試験は、指定される多くの設計図書を5時間以内で描き上げなければならないため、模範問題をひたすらトレースし、早めに書き上げる力をつける必要があります。

つまり、二級建築士を独学で合格するためには、「学科はテキストと過去問を繰り返し解く」、「製図は模範問題をひたすらトレースする」のがおすすめです。

学科はテキストと過去問を繰り返し解く

二級建築士の学科試験は、出題傾向がほとんど変わらないという特徴があります。

各科目の出題構成
試験内容は昨年とほぼ変わらない内容でした。

(引用元:日建学院公式HP)

日建学院公式HPの令和元年の学科試験の概要からも、二級建築士の試験内容はほぼ変わらないことがわかりました。

また、過去問に関連する問題やテキストをしっかり覚えていれば答えを出せる問題が多いのも特徴のひとつです。

結果と今後の対策
今年は、計画と法規が過去問題主体であり、得点を稼ぎやすい試験でした。このような試験では、取りこぼしが致命傷となる場合があります。特にAランクは、確実に得点できるように繰り返し学習をし、過去問題対策をしっかり行うことが最も重要です。

(引用元:日建学院公式HP)

つまり、級建築士の試験の勉強では、確実に得点できるように繰り返し学習をして、過去問題対策をしっかり行うことが最も重要だといえます。

まずは、基礎としてテキストによって二級建築士の知識を定着させること、過去問を繰り返し解き「正答率」をアップさせることが学科の試験対策として最も効率的です。

過去問を繰り返し解くことで、問題や試験に慣れることもできるので、学科の試験が終わるまでは優先的に過去問に時間を割くのも良いでしょう。

学科試験4科目の特長と学習イメージ

「学科試験にはどのような問題が出るんだろう?」と疑問を持たれる方も多いでしょう。

ここでは、学科試験4科目の特長と学習イメージの情報をまとめたので、学科試験の勉強の参考にしてください。

試験内容 特徴
建築計画 建築史・建築計画・建築設備・環境工学など 出題範囲が広い
建築法規 建築基準法と建築関連のその他の法律(建築士法・バリアフリー法)など 答えを探し出す試験
建築構造 構造力学・各部構造・材料 合格者と不合格の差が開きやすいポイント
建築施工 施工計画・各部工事・測量・積算・契約 知識を問う出題

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

【建築計画】

建築計画は、特に出題範囲が広いのが特徴です。

それは、建築計画は「計画各論・建築史・環境工学・建築設備」の4分野で構成されているからです。

  • 計画各論…寸法や各種建築物の計画手法について(屋根形状・建築物の環境負荷・車椅子使用者への配慮など)
  • 建築史…日本建築史、西洋建築史
  • 環境工学…換気、伝熱、室内環境、日照、採光などについて(計算問題も出題される)
  • 建築設備…電気設備、空調設備、給排水衛生設備、環境に配慮した建築設備計画など

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

上記のように4分野それぞれ勉強する内容が多いことがわかります。

「建築史・建築計画・建築設備」は、特に知識を覚えることが重要な内容なので、暗記が苦手な方は苦手意識を持ちやすいかもしれません。

計画と法規が過去問題主体であり、得点を稼ぎやすい試験でした。

(引用元:日建学院公式HP)

しかし、上記からもわかるように過去の問題から同じような問題が繰り返し出題されることが多いので、過去問を繰り返し解くことで、得点を重ねられる科目だといえるでしょう。

【建築法規】

建築法規は、暗記はほとんど必要ない、答えを法令集から探し出す試験です。

法規は記憶するというよりも、答えを探し出す試験ですので、合格者は法規で得点を稼ぐともいわれています。

(引用元:スタディング公式HP)

建築法規は「法令集」の持ち込みが認められており、法令集の中から出題内容に照らし合わせて答えを探し出す形式となります。

そのため、法令集の引き方や法令集の慣れが得点を取るための最大のポイントです。

【建築構造】

建築構造は、合格者と不合格の差が開くポイントのひとつです。

構造は、「一般構造・材料」や「構造力学」を学んでいきます。難易度が高く、合格者と不合格の差が開きやすいポイントでもあります。

(引用元:スタディング公式HP)

建築構造は「構造力学・各部構造・材料」の3分野で構成されています。

  • 構造力学…築物が荷重を受けたときに生じる力や変形などを計算式から求める問題が出題される(断面の性質、応力度・許容応力度など)
  • 各部構造…地盤・基礎構造、木造構造、鉄筋コンクリート造、鉄骨構造、耐震構造、地震力、荷重・外力など
  • 材料…木材、金属材料、セメント・骨材・コンクリート、材料融合

構造計算の問題は特に難易度が高いため、苦戦してしまう人も少なくありません。

構造力学については、過去問題対策で十分に対応できる内容でした。

(引用元:日建学院公式HP)

しかし、上記のように過去の問題と出題傾向は同じなので、しっかりと計算方法を覚え、過去問を繰り返し解くことで試験の対策ができるでしょう。

【建築施工】

建築施工は、基本的に知識を問う出題がされる試験です。

建築施工は、「施工計画・各部工事・測量・積算・契約」の5分野で構成されます。

二級建築士の学科Ⅳ「建築施工」は25問ありますが、「施工計画」と「各部工事」で8割以上を占めています。

  • 施工計画…現場管理(安全衛生管理、廃棄物)、材料管理、現場管理など
  • 各部工事…木造住宅の基礎工事、土工事・基礎地業工事、コンクリート工事、型枠工事、鉄筋工事、防水工事・屋根工事など

各工事の施工上の論点が出題されており、過去問で対策できる問題もあります。

しかし、最近では新しい傾向の問題が出題されることも多いので注意が必要です。

昨年よりも目新しい問題が多く出題され、解答枝が新規枝である問題も多かったため、過去問題を理解できていないと答えを絞り込めなかったと思われます。

(引用:日建学院公式HP)

また、大まかな流れから各種工法の特徴や手順、数値などを記憶する必要があることを覚えておきましょう。

つまずきがちな法規は早めの対策を

法規は、法令集から答えを探し出す試験ですが、法令集に慣れていないと時間を無駄に浪費してしまう原因となってしまうため、法令集に慣れるために早めの対策がおすすめです。

法規では、建築基準法と建築関連のその他の法律に関する問題が出題されます。

法律に関する問題といえば、「暗記が必要」「難しそう…」と感じる人も多いかもしれませんが、二級建築士の建築法規は暗記は必要ありません。

実は、「法規」とは学科の中でも得点を取りやすい科目でもあるのです。

なぜ、学科の中でも得点を取りやすい科目であると考えられるのでしょうか?

  • 「法令集」の持ち込みが認められている
  • 出題される問題の範囲が限られている

建築法規は、「法令集」の持ち込みが認められており、その「法令集」から答えを探し出す試験です。

②携行できるもの 法令集〔学科Ⅱ(建築法規)の問題を解答する場合に限り、原則として、1冊使用できます。ただし、本編に付随する告示編等がある場合は1セットとして使用を認めます。

(引用元:令和5年 二級建築士試験 木造建築士試験 受験要領 )

そのため、法令集から素早く答えを探し出すことができれば、確実に点数を重ねることができます。

しかし、法令集に慣れていないと時間を無駄に浪費してしまう可能性もあるので、注意が必要です

建築法規の対策として「法令集」に慣れることが最も効果的な方法だといえるでしょう

法令集に慣れることができれば、必然的に法令集から答えを探し出すスピードがアップします。

法令集に慣れるためには、早めの段階で対策をスタートし、繰り返し法令集を引くことが大切です。

製図対策は模範問題をひたすらトレース

製図(設計製図)の試験の合格率は50%とやや高めな数字です。

しかし、合格率が高いからといって、油断できないのが製図(設計製図)の試験の特徴でしょう。

なぜなら、学科試験の終了後、設計製図の試験まで勉強できる期間が約2ヶ月しかないからです。

短い時間で完璧に対策することは、なかなかできることではありません。

また、設計製図の試験では、指定される多くの設計図書を5時間以内で描き上げなければならず、時間が足りなくなることも多いです。

二級建築士の製図過去問やってるけどこんなんどんなだけやっても
5時間でプランニングして書き終わる気せんわ

(引用元:X)

そのため、図面を描くスピードも重要なポイントのひとつとなります。

図面を描くスピードを上げるためには、まず図面を描くことに慣れることが大切です。

そのためには、試験問題をひたすらトレースするしかありません。

「製図を書いたことがない…」という人は、独学では製図対策が間に合わない可能性が高いので、通信教育なども視野に入れることをおすすめします。

二級建築士に独学で合格するための勉強時間とスケジュール

独学での二級建築士合格を目指す場合、「どれくらい勉強したらいいんだろう?」「勉強時間を確保できるか不安…」という悩みが出てくるかもしれません。

結論から述べると、二級建築士に合格するためには、平均500~1,000時間程度の時間が必要です。

なお、二級建築士の学科試験は「7月の第1日曜日」・製図試験は「9月の第2日曜日」に実施されるので、必要な日数を計算してから、勉強をスタートさせましょう。

二級建築士に合格するための勉強時間

二級建築士に合格するための勉強時間を複数の大手通信講座の情報をもとに表にまとめました。

調査したサイト 必要な勉強時間
スタディング 建築士講座 初学者:700時間程度、経験者:500時間
SAT 1000時間(半年前後、ほぼ知識がないと1年くらい)

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

各サイトの二級建築士に合格するために必要な勉強時間を見ると平均500~1,000時間程度だということが分かりました。

スタディング 建築士講座によると、経験者の場合の必要な勉強時間は500時間、初学者の場合は少なくても700時間程度は必要です。

多くの勉強時間が必要なので、忙しくてもしっかりと勉強時間を確保するように心がけましょう。

その他の資格との勉強時間を比較いたしましたので、参考にしてください。

資格名 必要な勉強時間 参考
二級建築士 500~1,000時間程度
一級建築士 700〜1,500時間程度 スタディング
初学者:1,000~1,500時間
経験者:700~1,000時間
宅地建物取引士 200~500時間程度 スタディング:約200~300時間

アガルート:300~400時間

フォーサイト:300~500時間

1級建築施工管理技士 100~400時間程度 SAT:100-400時間程度

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

不動産系の資格として人気のある宅地建物取引士は、200~500時間程度の勉強時間が必要とされています。

二級建築士は、500~1,000時間程度の勉強時間が必要なので、宅地建物取引士の約2倍の勉強時間が必要となるでしょう。

二級建築士に独学で合格するためのスケジュール!いつからはじめる?

二級建築士に独学で合格するためには、スケジュール管理も重要なポイントのひとつです。

二級建築士に独学で合格するためには、500~1,000時間程度の勉強時間が必要だということがわかりました。

1日あたり3時間の勉強時間と仮定して、500時間で約半年、1,000時間で1年間の勉強期間が必要です。

二級建築士の試験日程

学科試験:7月の第1日曜日

製図試験:9月の第2日曜日

年度によって異なる可能性もありますが、二級建築士の試験は上記のスケジュールで実施されることが多いです。

令和5年度の二級建築士の試験は、「学科試験7月2日(日)」「設計製図試験9月10日(日)」に予定されています。

7月の第1日曜日に学科試験があるので、6月までには試験対策を完了しておく必要があるでしょう。

そのため、初学者の場合は「試験前年度の7月」、既習者の場合は「試験年度の1月」には勉強をスタートさせるのをおすすめします。

勉強の進行度にもよりますが、「法規」と「製図試験」は難易度が高いので時間を多めに取れるように、早めに対策をスタートしてくださいね。

二級建築士に独学で勉強するのに向いている人・向いていない人

級建築士の独学に興味はあるけど「独学は難しいかも…」と不安に思っているかもしれません。

ここでは、独学で勉強するのに向いている人、向いていない人についてそれぞれ説明します。

独学で勉強するのに向いている人 独学で勉強するのに向いていない人
  • 費用を抑えたい人
  • マイペースに勉強したい人
  • 自己管理がしっかりできる人
  • 継続が苦手な人
  • 諦めが早い人

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

できるだけ費用を抑えたいと考えている人は、独学で資格取得するのに向いています。

なぜかというと、独学は通信や通学と比較して資格取得にかかるお金を大幅に抑えることができるからです。

初学者・学習経験者対象

通学講座 Web講座 一般教育訓練給付金適用
2級建築士学科スーパー本科コース

受講料
一般 620,000円 (税込 682,000円)
学生520,000円 (税込 572,000 円)

(引用元:日建学院公式HP)

また、「マイペースに勉強したい!」という人や毎日コツコツと勉強できる自己管理がしっかりしている人は、自分でしっかりと時間配分やスケジュールを考えて勉強することができるので、独学でも問題ありません。

二級建築士に独学で合格するためのポイントは、継続して長期的に勉強することです。

つまり、2級建築士に合格するためには、1日短時間の勉強を効率よく長期的に継続することが大切であるといえます。

(引用元:SAT公式HP)

対して、「継続が苦手な人」や「諦めの早い人」は独学には不向きです。

先程説明したように、二級建築士に独学で合格するためには、継続して長期的に勉強する必要があります。

継続が苦手な人の場合、自分でコツコツと長期的に勉強することが難しいので、独学よりも効率的に勉強できる通信や通学の方が向いているでしょう。

また、勉強していて分からないことがあったときに、すぐに諦めてしまう人は、独学には不向きです。

独学には、わからないことを教えてくれる・サポートしてくれる人はいません。

わからないことをわからないままにしておくことは、正しい知識の理解とその知識を覚えることができない状態にしてしまうのです。

したがって、今後の学科試験を突破(合格)するには、常に最新の情報をにらみつつ、「単純暗記から理解して記憶する」学習がさらに重要となってきます。

(引用元:日建学院公式HP)

二級建築士の試験を合格するためには、二級建築士の知識を理解し、しっかりと記憶することが大切です。

そのため、「継続が苦手な人」や「諦めの早い人」は、独学には向いていません。

独学が不向きな人の場合、勉強のサポートやスケジュールを管理してもらえる通信や通学を選ぶと良いでしょう

もし、あなた自身が「独学に向いていない」と感じるのであれば、無理せず通信や通学を視野に入れてみてはいかがでしょうか?

独学、通信講座、通学の比較とポイント

ここでは、独学・通信講座・通学のどれがいいのか迷っている方のために、独学・通信講座・通学を比較しました。

大手通信講座などから調査した費用面とポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

独学 通信講座 通学
費用
  • 1〜2万円程度
  • スタディング(2級建築士 学科・製図総合コース):88,000円
  • 日建学院(2級建築士学科本科Webコース):一般 473,000円

 

  • 日建学院(2級建築士設計製図本科コース):462,000 円
  • 総合資格学院(2級建築士中期合格必勝コース):715,000円
  • TAC(二級建築士 学科本科生・教室講座):198,000円
ポイント
  • 費用を抑えられる
  • 自由度が高い
  • 独学より効率よく学ぶことができる
  • 通学より費用がかからない
  • 効率よく勉強できる
  • 一緒に資格取得を目指す仲間ができる

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

(※表示価格はすべて税込みです。)

上記の表をご覧いただくとわかるように、独学は費用が抑えられることが最大のポイントです。

独学の場合はテキストなどの購入費用である1~2万円程度に費用が抑えられますが、通学の場合は80万円以上の費用がかかってしまうことがあります。

独学であれば通信や通学に比べて1/10〜1/80程度の金額で資格を取得することができるのです。

しかし、勉強の効率は独学よりも、通信や通学の方が優れています。

通学の場合は、講師がしっかりと資格合格のための授業を行うのでより効率的に学ぶことが可能です。

通信に関してもWeb講座やフィードバックなどがあるので、独学よりも効率良く勉強することができるでしょう。

万全のサポートシステム
合格までの道のりを支えきる。そのために、学習面のサポートはもちろんのこと、厳しい受験期間に遭遇するさまざまな迷いや不安にも、ともに立ち向かいます。

(引用元:日建学院公式HP)

ただし、通学・通信はスケジュールが決められていることもあるため、自由度が低いデメリットもあります。

二級建築士の独学におすすめテキストと勉強サイト

二級建築士に独学で合格するためには、自らテキスト・過去問を選ぶ必要があります。

また、テキストや過去問だけでなく、勉強サイトやアプリなどを活用することで、より効果的に勉強することが可能です。

「どんなテキストを選べばいいの?」「おすすめの勉強サイトが知りたい!」というあなたのために、ここではおすすめのテキスト・過去問、勉強サイトなどを紹介します。

おすすめテキストと勉強サイト
【おすすめのテキスト】

  • 二級建築士 はじめの一歩: 学科対策テキスト
  • ラクラク突破の2級建築士スピード学習帳2024
  • 令和6年度版 2級建築士試験学科ポイント整理と確認問題
  • 令和6年度版 2級建築士試験学科過去問スーパー7

【おすすめの勉強サイト】

  • 二級建築士WEB問題集
  • 建築士勉強法ナビ

おすすめのテキスト・過去問、勉強サイトを見ていきましょう。

おすすめテキスト・過去問

今回は、2023年3月11日時点でAmazonで星4以上の評価を取得している人気のテキスト・過去問を紹介します。

  • 二級建築士 はじめの一歩: 学科対策テキスト
  • ラクラク突破の2級建築士スピード学習帳2024
  • 令和6年度版 2級建築士試験学科ポイント整理と確認問題
  • 令和6年度版 2級建築士試験学科過去問スーパー7

【二級建築士 はじめの一歩】

二級建築士 はじめの一歩

(引用元:Amazon公式HP)

金額 2,420円
発売日 2016/12/13
特徴 96項目の見開き構成で簡潔にわかりやすくポイント解説
Amazon評価 4.1 / 94個の評価

購入者の声

人にもよると思いますが、自分には解りやすい参考書です。
建築の仕事が本職な人には物足りないかもですが、そうでない人には、とても優しい参考書かと思います。

(引用元:Amazon公式HP)

二級建築士の市販テキストは、概ね4科目を一冊にまとめた要点集のようで、理解を促す説明が薄いと感じます。

しかし本書は、コンパクトであるが、噛み砕いた解説も多くなされており、本当に初心者の導入に使いやすいと思います。

テキスト色々漁っていますが、この本だけは最後まで読んでおります。

(引用元:Amazon公式HP)

二級建築士 はじめの一歩は、初学者におすすめのテキストです。

「過去問やテキストを見てもまったくわからない…」という人のために、親しみやすいイラストで、しっかりと基礎から解説しています。

96項目の見開き構成は、簡潔にわかりやすくポイント解説しているので、知識を定着させることができるでしょう。

【ラクラク突破の2級建築士スピード学習帳2024】

(引用元:Amazon公式HP)

金額 3,300円
発売日 2022/12/22
特徴 要点解説と問題がセットになったテキストです。

解説ページは要点が絞られているため、効率的に勉強することができます。

Amazon評価 星5.0 / 2個の評価

ラクラク突破の2級建築士スピード学習帳2024は、これまでにも人気を集めていたテキストの最新版です。

要点解説と問題がセットになったテキストなので、2級建築士の試験合格をサポートしてくれます。

要点を絞った解説ページは、試験で必要とされる知識が簡潔に説明されているので、効率的に知識を得ることが可能です。

問題数も2000以上あるので、「問題を繰り返し解きたい」という人にもぴったりですね。

【令和6年度版 2級建築士試験学科ポイント整理と確認問題】

(引用元:Amazon公式HP)

金額 3,630円
発売日 2022/12/15
特徴 重要ポイント編から確認問題の流れで、自分の理解度をチェックすることができます。
Amazon評価 星4.0 / 2個の評価

令和5年度版 2級建築士試験学科ポイント整理と確認問題は、これまでにも人気を集めていたテキストの最新版です。

建築士試験において、多数の合格者を輩出している「総合資格学院」の学科試験対策書なので、信頼して勉強に取り入れることができます。

重要ポイント編から確認問題という流れで理解度を逐一チェックすることができるので、効率的に学習することが可能です。

二級建築士の勉強に便利なマジックシートが付いているので、繰り返し学習に使用できます。

また、過去10年の出題分類表も掲載されているので、年度ごとに出題項目と出題数がわかるのも、嬉しいポイントです。

【令和6年度版 2級建築士試験学科過去問スーパー7】

金額 3,630円
発売日 2022/12/15
特徴 総合資格学院が長年のノウハウを結集して作成したオリジナル の過去問集。

過去問7年分700問を掲載しています。

Amazon評価 星4.5 / 2個の評価

令和5年度版 2級建築士試験学科過去問スーパー7は、これまでにも人気を集めていた過去問集の最新版です。

建築士試験において、多数の合格者を輩出している「総合資格学院」の学科試験対策書なので、安心して勉強に取り入れることができます。

令和5年度版 2級建築士試験学科過去問スーパー7では、過去問7年分、700問を掲載しています。

繰り返し問題を解き、解説を確認すること学習を続けることで、得点力を身に着けることが可能です。

テキスト・過去問のおすすめの購入方法

テキスト・過去問には、2つの購入方法があります。

  • 本屋で直接購入
  • Amazonや楽天などのネットショッピング

テキスト・過去問を購入する際に直接本屋に行くメリットは、自分の目で見て、しっかりと自分に合うテキスト・過去問を選ぶことができることです。

楽天やAmazonなどのネットショッピングは、実物を見ることはできませんが、テキスト・過去問の種類や在庫が豊富であることや口コミなどを見てよりよいテキスト・過去問を選ぶことができます。

おすすめの勉強サイト

独学で勉強する際には、テキストや過去問だけでなく、勉強サイトなども活用することで、より効率的に勉強を進めることができます。

  • 二級建築士WEB問題集
  • 建築士勉強法ナビ

【二級建築士WEB問題集】

(引用元:二級建築士WEB問題集)

二級建築士のおすすめの勉強サイトは、「二級建築士WEB問題集」です。

二級建築士WEB問題集は、○×式の問題集なので、通勤・通学時間に手軽に理解度をチェックすることができます。

二級建築士の学科関する問題を分野ごとに分けているので、あなたの得意な分野・苦手分野を重点的に勉強することが可能です。

問題を解いてみると「1問中1問正解(正答率100.0%)0分12秒経過」といったように、正答率や問題を解くのにかかった時間もわかります。

二級建築士WEB問題集を活用し、分野ごとに正答率や問題を解くスピードをアップさせましょう。

【建築士勉強法ナビ】

(引用元:建築士勉強法ナビ)

建築士勉強法ナビは、「建築士」を目指している方におすすめな勉強サイトです。

二級建築士の問題はもちろん、一級建築士のWEB問題集もあるので、二級建築士合格後も利用できます。

二級建築士のWEB問題集は、スマホ対応なので、通勤・通学など隙間時間にも気軽に勉強することが可能です。

また、独学で建築士合格に導く勉強法や合格の秘訣なども紹介しているので、興味のある方はチェックしてみましょう。

YouTubeやアプリも活用しよう

ここまで、二級建築士の独学におすすめなテキストや過去問、勉強サイトを紹介しました。

現代では、テキストや過去問、勉強サイト以外にも二級建築士を独学で勉強できる方法があります。

それは、YouTubeや勉強アプリです。

YouTubeや勉強アプリは、通勤や通学中、休憩時間など隙間時間にも手軽に勉強することができるので、利便性が高いです

なかなかテキストを開く時間のない人や少しの時間でも二級建築士勉強にあてたい人などは、YouTubeやアプリなどを活用することをおすすめします。

【YouTube】

(引用元:YouTube)

建築士みつきさんのチャンネルです。

「二級建築士【学科】構造頻出~一問一答~」などの動画があり、「通勤・通学中にも復讐できる!」と人気を集めています。

二級建築士だけでなく、一級建築士の勉強に関する動画も出しているので、二級建築士合格後も活用できるチャンネルです。

建築士たぬきさんのチャンネルです。

短期間で二級建築士の学科試験に合格された方なので、「短期間で合格したい」という人には非常に参考になります。

構造設計についての説明がわかりやすいと評判なので、構造設計が苦手な方にもおすすめです。

【勉強アプリ】

(引用元:App Store)

App Storeで287件の評価のうち「星4.5/5」の評価を得ている勉強アプリです。

法規以外の過去問全てが詰まっているので、隙間時間に活用することで、合格に近づくことができます。

二級建築士を独学で勉強するメリット・デメリットとは?

二級建築士を独学で勉強することは、さまざまなメリット・デメリットがあります。

二級建築士のメリットは、費用を抑えることが可能で、勉強する場所や時間など自由度が高いことです。

対して、デメリットはサポートをしてくれる人がいないので、通信や通学と比較して勉強の効率が悪いことでしょう。

【二級建築士を独学で勉強するメリット・デメリット】

二級建築士を独学で勉強するメリット 二級建築士を独学で勉強するデメリット
  • 費用が抑えられる
  • 自由度が高い
  • 勉強場所を選ばない
  • テキストを自分で用意する必要がある
  • サポートしてくれる人がいない。
  • 効率が悪い

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

ここからは、上記で紹介した「二級建築士を独学で勉強するメリット」「二級建築士を独学で勉強するデメリット」について詳しく解説します。

二級建築士を独学で勉強するメリット

二級建築士を独学で勉強する場合、資格を取得するまでの費用が通信や通学と比較して1/10〜1/80程度の金額に抑えられます

独学 通信講座 通学
費用
  • 1〜2万円程度
  • スタディング(2級建築士 学科・製図総合コース):88,000円
  • 日建学院(2級建築士学科本科Webコース):一般 473,000円
  • 日建学院(2級建築士設計製図本科コース):462,000 円
  • 総合資格学院(2級建築士中期合格必勝コース):715,000円
  • TAC(二級建築士 学科本科生・教室講座):198,000円

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

また、独学の場合は、誰かに急かされることなく、自分のペースで勉強することができます。

自分のペースで勉強できるので、現在働いている人でも自分の努力次第で資格取得を目指すことが可能です。

通学の場合、学校に行くまでに時間がかかってしまうデメリットがありますが、独学であれば自宅やカフェなど時間があれば、どこでもすぐに勉強に取り掛かることができます。

資格学校への通学などに時間がとられないのは、独学の大きなメリットだといえるでしょう。

二級建築士を独学で勉強するデメリット

初めて二級建築士を目指す人にとっては、テキストや過去問の種類も多いので、テキストや過去問選びも一苦労です。

自分に合ったテキストを見つけるために、必要以上の時間がかかってしまうことも少なくありません。

また、資格取得をサポートしてくれる人がいないことも独学のデメリットひとつです。

仕事と勉強の両立に時間が足りないこと、第三者からの添削が受けられないことなど、製図に関しては独学で合格するのはかなり難しいでしょう。

(引用元:SAT公式HP)

問題がわからない時に質問やアドバイスをもらうこともできないので、独学では勉強の効率が悪くなる恐れがあります。

二級建築士ってどんな仕事?

二級建築士は、建築基準法によって定められた国家資格で、建築のプロとして、建物の設計や工事管理などを行う建築の専門家です。

二級建築士
都道府県知事の免許を受け、二級建築士の名称を用いて、設計、工事監理等の業務を行う者

(引用元:建築技術教育普及センター)

主な就職先は、ハウスメーカーや設計事務所で、戸建て住宅の担当者として働くケースが多いでしょう。

ここでは、そんな二級建築士の仕事について、資格を取得するメリットから年収や将来性、相性の良い資格まで詳しく説明します。

二級建築士にできること

2級建築士とは
2級建築士とは、建築基準法をもとに都道府県知事から認可を受けられる国家資格です。建物の設計や工事監理、建築主への重要事項説明書、契約に関わる事務、工事現場の指導監督などの業務独占資格です。

設計と工事監理に携われる建物の規模において、2級建築士では主に戸建て住宅ほどの小規模なものに制限されます。戸建て住宅の規模であれば、木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造などの構造は問いません。

(引用元:SAT公式HP)

二級建築士は、建物の設計と工事監理に携わることができますが、規模に制限があります。

2級建築士は、都道府県知事の免許を受け、設計・工事監理を行う資格を有します。2級建築士は、一般の戸建住宅を取り扱える点で1級建築士と共通しています。鉄筋コンクリートや鉄骨造の建物も設計できます。1級建築士との違いは、木造の場合、延べ面積500㎡以上の特定の用途の建物と延べ面積1000㎡以上で2階建て以上の建物、鉄骨造等の場合、延べ面積300㎡以上の建物、共通して13メートルもしくは軒高9メートルを超える建物の設計を許可されていないところです。

(引用元:スタディング公式HP)

つまり、「延べ面積300㎡以下で、高さ13mかつ軒高9m以下の建築物」以上の大規模な建物や公共施設は一級建築士が携わる業務範囲となります。

一見すると、二級建築士の業務範囲は限定的にも思えますが、戸建て住宅の規模であれば、木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造などの構造は問わず業務を行うことが可能です。

二級建築士の資格を取得するメリット

  • 昇給・昇格につながる
  • 就職・転職に有利になる
  • 顧客の信頼度が増す
  • 一級建築士を目指すステップになる

二級建築士の資格を取得すると、仕事での昇給・昇格に繋がるのはもちろん、就職や転職時が有利になるメリットがあります。

二級建築士の資格を持っているだけで、優遇されるケースも少なくありません。

企業によりけりですが、2級建築士資格を採用の必須要件にしている企業もあれば、2級建築士資格を持っていることで優遇される企業もあります。例えば、ハウスメーカーやゼネコンは建築士資格を持っていて当たり前と考えられており、その結果2級建築士以上が採用の必須要件になっているケースが多々あります。

(引用元:SAT公式HP)

また、無資格などの時よりも顧客からの信頼度がアップするので、より円滑に仕事をすることができるでしょう。

さらに、二級建築士を取得して4年以上の実務経験を積むことで、「一級建築士」になるチャンスをつかむことができます。

受験資格要件 免許登録要件
一級建築士 学歴(卒業学校) 学歴(卒業学校) 実務経験
大学・短期大学・高等専門学校 大学 2年以上
短期大学(3年) 3年以上
短期大学(2年)・高等専門学校 4年以上
二級建築士 二級建築士 二級建築士として4年以上
国土交通大臣が同等と認める者
(建築設備士)
国土交通大臣が同等と認める者
(建築設備士)
所定の年数以上
(建築設備士として4年以上)
二級建築士

木造建築士

大学・短期大学・高等専門学校・高等学校 大学・短期大学・高等専門学校 なし
高等学校・中等教育学校 2年以上
実務経験7年 7年以上
都道府県知事が同等と認める者 都道府県知事が同等と認める者 所定の年数以上

(引用元:国土交通省)

「一級建築士」になることができれば、二級建築士以上に仕事の幅が広がり、収入アップも見込めるメリットがあります。

二級建築士の年収は?

二級建築士の年収は、350~500万円程度だといわれています。

調査したサイト 二級建築士の年収
日本工科大学校 350万~450万前後
SAT 500万円前後
スタディング 500万円前後

(各社HPの情報を参考に当サイトにて独自集計)

しかし、実際は働く場所や勤続年数などによって年収にも差が出ることを覚えておきましょう。

年収をアップさせたい場合は、現場経験を積むことや条件の良い会社を選ぶことがポイントです。

2級建築士に限らず、建設業界は技術や実績を持つ人が高く評価されます。

つまり、年齢が高くなるにつれて給料が増えるのは、高い技術力を持つベテランほど評価される傾向があるからです。

(引用元:SAT公式HP)

また、4年以上の実務経験を積み、一級建築士を目指すのも良いでしょう。

 

二級建築士の将来性や求人は?

二級建築士の仕事は、将来性があると考えられます。

その理由は、建築士の高齢化によって、近い将来建築士が不足すると考えられるからです。

建築士および建築業界も少子化高齢化による影響を受けていますが、同時に新たな人材を求めています。

さらに建築士は建物だけでなく道路やダムなど、インフラ設備の建設や修繕といった役割も担っているので、今後も一定の需要を見込める仕事です。つまり建築士の将来性はあるといえるでしょう。

(引用元:SAT公式HP)

実際の建築士としての登録人数と年代別の建築士の分類をご覧ください。

一級建築士 二級建築士 木造建築士
登録人数 375,084人 777,670人 18,580人

(引用元:国土交通省「建築士登録状況(令和4年4月1日時点)」)

(引用元:国土交通省「建築行政に係る最近の動向」)

現在、一級建築士は、「40代:21%・50代:25%・60代:27%」と40・50・60代で73%を占めていますが、20代の登録数はたったの1%しかいません。

今後も高齢化が進んでいくことが予想されるため、若い年齢の建築士は貴重な人材です。

また、現代では、バリアフリーや耐震性など、建築の新しい形が増えています。

3つの視点から8つの目標を設定し、施策を総合的に推進

① 「社会環境の変化」の視点
目標1 新たな日常、DXの推進等
目標2 安全な住宅・住宅地の形成等

② 「居住者・コミュニティ」の視点
目標3 子どもを産み育てやすい住まい
目標4 高齢者等が安心して暮らせるコミュニティ等
目標5 セーフティネット機能の整備

③ 「住宅ストック・産業」の視点
目標6 住宅循環システムの構築等
目標7 空き家の管理・除却・利活用
目標8 住生活産業の発展

(引用元:国土交通省「新たな住生活基本計画の概要 (令和3年3月19日閣議決定)」)

時代の流れや個人のライフスタイルの変化などに合わせた建築や設計の技術を取り入れることができれば、おのずと仕事の幅は広がっていくでしょう。

二級建築士の資格の取得後、必要に応じて一級建築士の取得を目指すことで、より仕事の幅が広がり、将来性も高くなります。

建築士とは、建造物の設計や工事監理などを担う、国家資格で主な仕事は建物を建てるための設計図づくりです。建築士といっても、一級建築士、二級建築士、木造建築士と3種があり、手掛けられる仕事の幅に差があります。

一級建築士は全ての建築物を守備範囲としますから、二級建築士等よりも給与水準が高い傾向にあります。

(引用元:TAC公式HP)

そんな二級建築士は、どのような場所で働くことができるのかご存じですか?

  • ハウスメーカー
  • 設計事務所
  • ゼネコン会社
  • 不動産会社
  • 官公庁など

このように二級建築士は、さまざまな場所で活躍することが可能です。

実際に「二級建築士 求人」で検索すると多くの求人情報がでてきます。

求人 年収 勤務地
住宅の設計 年収 500万円~800万円 東京都
2級建築士、施工管理スタッフ 月給 28万円~35万円 埼玉県
二級建築士 月給 25万円~50万円 東京都
建築設計 月給 35万円 神奈川県
住宅リフォーム会社の2級建築士 月給 33万円~60万円 神奈川県

このように求人は数多くあるため、就職・転職に困ることは少ないでしょう。

建築士と相性の良い資格

二級建築士を取得し、ステップアップをするために「一級建築士」の資格取得を目指す人も多いですが、その他の資格を取得することで仕事の幅が広がります。

業界で価値の高い資格を取得した皆さんですが、「もう一つの資格(Wライセンス)」を取得することで、めまぐるしく変化する業界でもビジネスの幅を広げ、優位なポジションで仕事ができます。

(引用元:総合資格学院公式HP)

ここでは、二級建築士の次にチャレンジしたい、建築士と相性の良い資格を3つ紹介します。

  • 宅地建物取引士
  • 1級建築施工管理技士
  • 1級土木施工管理技士

【宅地建物取引士】

宅地建物取引士とは、宅地建物取引業法により定められた国家資格です。

建築士の資格に加え、税・不動産に関する総合的な知識を有する宅建資格があれば、建築のプロ+法律面のプロとして活躍の場が広がるとともに、独立する場合にもプラスになります。

(引用元:総合資格学院公式HP)

二級建築士と宅地建物取引士を取得することで、不動産に関する総合的な知識を手に入れることができます。

【1級建築施工管理技士】

1級建築施工管理技士とは、国家資格である施工管理技士のひとつです。

施工計画・工程管理・品質管理・安全管理・建築工事に関する監督業務など建築工事の施工管理を行います。

資格取得に成功すれば、職場で確固とした地位を固め、昇進・待遇UPはもちろん、より有利な職場への転職など、そのメリットは計り知れません。

(引用元:総合資格学院公式HP)

二級建築士と1級建築施工管理技士を取得することで、設計面・建築工事面の双方を知ることができるので建築のスペシャリストになることができます。

【1級土木施工管理技士】

1級土木施工管理技士とは、国家資格である施工管理技士のひとつです。

施工計画・工程管理・品質管理・安全管理・土木工事に関する監督業務など土木工事の施工管理を行います。

有資格者不足や、震災による需要の増加により、土木技術者の活躍のフィールドは大きく開かれています。 このような時期に、土木関連の最高峰資格である「1級土木施工管理技士」資格を取得する事は、言うまでもなく多大なるメリットをもたらしてくれるでしょう。

(引用元:総合資格学院公式HP)

資格者不足・震災からの復興支援などによって土木施工管理技士が活躍できる場面は徐々に広がっているため、二級建築士とのダブルライセンスでさらに活躍の場を広げることができます。

二級建築士の試験概要

ここでは、二級建築士の試験の概要(試験日程・試験の内容と試験時間・二級建築士で求められる知識レベル・合格率と難易度・採点方法と合否の確認方法)について説明します。

試験日程

二級建築士の基本的な試験日程

学科試験:7月の第1日曜日

設計製図の試験:9月の第2日曜日

令和6年度の試験日程は、以下のように発表されています。

インターネットによる受付 4月1日(月)午前10時~4月15日(月)午後4時
受験票の発行 6月21日(金)頃
学科試験 7月7日(日)
学科試験の合格者の発表 8月26日(月)※予定
設計製図試験 9月15日(日)
※課題の発表::6月12日(水)頃
設計製図試験の合格者の発表 12月5日(木)※予定

(参照元:令和6年 二級建築士試験 受験要領 木造建築士試験)

試験の内容と試験時間

試験の内容と試験時間は、以下の通りです。

試験の区分 出題形式 出題科目 出題数 試験時間
学科試験 五肢択一式 学科Ⅰ(建築計画) 25問 計3時間
学科Ⅱ(建築法規) 25問
学科Ⅲ(建築構造) 25問 計3時間
学科Ⅳ(建築施工) 25問
設計製図試験 あらかじめ公表する
課題の建築物について
の設計図書の作成
設計製図 1課題 5時間

(参照元:令和5年 二級建築士試験 受験要領 木造建築士試験)

製図試験は1課題で5時間という長い試験時間なので、集中力を維持する必要があります。

二級建築士で求められる知識レベル

二級建築士に合格するために求められているのは、どの程度の知識レベルなのでしょうか?

実は、二級建築士の「建築できる範囲」から、二級建築士に求められる知識レベルが分かります。

二級建築士で求められる知識レベルを簡単に説明すると、二級建築士の業務範囲である「一般的な建物を建築するための知識」です。

2級建築士が設計、工事監理できる業務範囲は、次のとおりに定められています。

・鉄筋コンクリート造、鉄骨造、レンガ造、コンクリートブロック造、無筋コンクリート造、石造の建築物で、延べ面積30㎡を超えるもの
・上記以外の構造かつ木造以外の建築物では、延べ面積100㎡を超えるもの、または3階以上のもの
・木造の建築物では、延べ面積が300㎡を超えるもの、または3階以上のもの
※高さは13m以下、かつ軒の高さは9m以下

(引用元:SAT公式HP)

上記以上の大規模な建物や公共施設は一級建築士が携わる業務範囲となることを覚えておきましょう。

二級建築士の合格率と難易度

二級建築士の過去5年の合格率を表にまとめました。

【二級建築士の合格率】

受験者数 合格者数 合格率
令和5年 22,328人 4,985人 22.3%
令和4年 22,694人 5,670人 25.0%
令和3年 23,513人 5,559人 23.6%
令和2年 22,628人 5,979人 26.4%
令和元年 22,715人 5,037人 22.2%

(参照元:建築技術教育普及センター)

続いて、学科・製図それぞれの過去5年間の合格率をまとめたので、参考にしてください。

学科 製図
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
令和5年 17,805人 6,227人 35.0% 9,988人 4,985人 49.9%
令和4年 18,893人 8,088人 42.8% 10,797人 5,670人 52.5%
令和3年 19,596人 8,219人 41.9% 11,450人 5,559人 48.6%
令和2年 18,258人 7,565人 41.4% 11,253人 5,979人 53.1%
令和元年 19,389人 8,143人 42.0% 10,884人 5,037人 46.3%

(参照元:建築技術教育普及センター)

表をご覧いただくと分かるように、二級建築士の合格率は「25%程度」です。

二級建築士の上位資格である一級建築士の合格率は「10%程度」なので、一級建築士と比較すると難易度は低いといえるでしょう。

【一級建築士の合格率】

合格率
令和5年 9.9%
令和4年 9.9%
令和3年 9.9%
令和2年 10.6%
令和元年 12.0%

(参照元:建築技術教育普及センター)

ただし、一級建築士と比べて難易度は低いというだけで、二級建築士も合格率25%程度の難しい資格だということを覚えておきましょう。

二級建築士試験の採点方法と合否の確認方法

二級建築士の設計製図の試験は、減点方式で採点され、結果は4段階区分に分かれます。

設計製図の試験の採点結果は、ランクⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの4段階区分
ランクⅠ:「知識及び技能」※を有するもの
ランクⅡ:「知識及び技能」が不足しているもの
ランクⅢ:「知識及び技能」が著しく不足しているもの
ランクⅣ:設計条件・要求図書に対する重大な不適合に該当するもの
上記の4段階の区分のうち「ランクⅠ」のみが合格

二級建築士の合否の確認方法は、以下の通りです。

二級建築士の合否の確認方法

  • 合格者の受験番号を、センターのホームページに公表
  • 都道府県知事の行った合否の判定結果を郵送
    ※発送日から到着まで1週間程度かかる場合があります。

    学科試験・設計製図の試験の合格者の受験番号が、センターのホームページにて公表されます。

    また、学科試験・設計製図の試験の受験者には、それぞれ合否の判定結果が郵送されます。

    不合格者には試験の成績も郵送されますが、欠席者には通知されないので注意が必要です。

    二級建築士の独学に関するよくある質問

    ここでは、二級建築士の独学に関するよくある質問をまとめました。

    二級建築士の独学に関するよくある質問
    質問1:二級建築士は、独学でも合格できる?

    質問2:二級建築士の学科試験の合格基準点と出題項目が知りたい

    質問3:二級建築士を独学で勉強した場合の合格率は?

    質問4:二級建築士を独学で合格した人のブログはあるの?

    質問5:二級建築士の勉強はいつからはじめる?

    質問6:初心者でも二級建築士に独学で合格できるのか?何ヶ月かかる?

    質問7:二級建築士に短期間(1ヶ月〜3ヶ月)の独学で合格するのは無理?

    質問8:二級建築士を独学で合格するための平均勉強時間は?学習期間1年間は必要?

    質問1~8まで、質問に詳しくお答えしますので、疑問や不安がある人は参考にしてください。

    二級建築士は、独学でも合格できる?

    二級建築士は、独学でも合格することは可能です

    SNS・ブログなどを検索すると実際に独学で合格している方も多数いることが分かりました。

    なぜ独学でも二級建築士に合格できるのかというと、「学科試験は出題傾向が大きく変わらない」「学科試験の合格基準点は60点」「製図試験の合格率は約50%」という3つの理由があるからです。

    学科試験は出題傾向が大きく変わっていないうえに、合格基準点は60点とあまり高くありません。過去問をしっかり勉強すれば、建築の知識がなくても学科試験に合格できるチャンスはあるでしょう。

    (引用元:SAT公式HP)

    そのため、二級建築士は独学でも合格可能であるといえるのです。

    二級建築士とは、建築士法によって定められた「国家資格」であり、合格率が25%前後の合格率が低い資格です。

    そのため、独学で合格することは簡単ではないことを覚えておきましょう。

    二級建築士の学科試験の合格基準点と出題項目が知りたい

    二級建築士の学科試験の合格基準点と出題項目は、以下の表を参考にしてください。

    出題項目 出題数 合格基準点
    学科Ⅰ(建築計画) 25問 13点
    学科Ⅱ(建築法規) 25問 13点
    学科Ⅲ(建築構造) 25問 13点
    学科Ⅳ(建築施工) 25問 13点
    総得点 合計100問 合計60点

    ただし、想定していた合格率との乖離が生じた場合には、合格基準点は補正されることがあるので注意が必要です。

    二級建築士を独学で勉強した場合の合格率は?

    二級建築士の合格率は、25.0%前後です。

    独学に限定した合格率は、数値が出ていないので分かりませんが、難しい試験であることには違いありません。

    独学の場合は、周りのサポートがないので、合格率を上げるためにより集中して勉強をする必要があるでしょう。

    二級建築士を独学で合格した人のブログはあるの?

    二級建築士を独学で合格した人のブログを調べてみたところ、「リーマン建築士のざっくり解説」というブログの「【二級建築士】独学一発合格した わたしの独学勉強法!」という記事が見つかりました。

    記事の中では記事の作者「りーざっく たけしさん」が、実際に独学で二級建築士に一発合格した勉強法を詳しく解説しています。

    りーざっく たけしさんは、学科は過去問集だけで勉強されたそうです。

    わたしは効率よく勉強することに特にこだわっています!

    私のこだわりポイントは次の4つです!

    私のこだわりポイント!

    • 問題は解かずに、解説だけ読む
    • 正しい設問だけ残して、それも覚える
    • ノートは作らず、問題集に直接書き込む
    • 1日5分など、無理しない程度に「毎日続ける」

    (引用元:リーマン建築士のざっくり解説)

    実際に用意したテキストなどの教材なども紹介してくれているので、独学で二級建築士の合格を目指す方は参考にしてください。

    二級建築士の勉強はいつからはじめる?

    二級建築士に合格するためには、平均500~1,000時間程度の勉強時間が必要です。

    1日あたり3時間の勉強時間と仮定して、「既習者:約半年、初学者:1年間」の勉強期間が必要となります。

    そのため、既習者の場合は「試験年度の1月」、初学者の場合は「試験前年度の7月」から勉強をはじめることをおすすめします。

    実際には、1日あたり3時間の勉強時間を確保できない人もいらっしゃいます。

    その場合は、あなたのライフスタイルに合わせて、1日の勉強時間を設定し、それによって何ヶ月の勉強期間が必要か計算してください。

    計算した結果で、いつから勉強をはじめるべきなのかが明確になります。

    初心者でも二級建築士に独学で合格できるのか?何ヶ月かかる?

    初心者でも二級建築士に合格することは可能です

    二級建築士に合格するために必要な勉強時間は「500~1,000時間程度」、初学者であれば少なくとも「700時間以上」の勉強時間が必要ですが、1日に何時間勉強するのかによって合格までに必要な日数は異なります。

    例として、1日に3時間勉強時間の確保が可能と仮定した場合は、二級建築士に合格するのに以下の期間が必要となります。

    • 700時間で約8ヶ月
    • 1,000時間で約1年

    あなたのライフスタイルに合わせて、1日の勉強時間を設定し、それによって何ヶ月の勉強期間が必要か逆算して計算しましょう。

    二級建築士に短期間(1ヶ月〜3ヶ月)の独学で合格するのは無理?

    二級建築士に短期間(1ヶ月〜3ヶ月)の独学で合格することは、不可能ではありません

    それは、実際に二級建築士を1ヶ月で学科試験に合格した人もいらっしゃるからです。

    ブログを検索してみると、「脱ゆでガエルのYOU」さんの「独学1ヶ月で二級建築士学科を通過した話」というブログも見つかりました。

    ただし、既習者で知識がある、建設業界で勤務されていて日頃から図面や「法令集」に慣れているなどの場合でなければ、短期間での合格は難しいでしょう。

    二級建築士を独学で合格するための平均勉強時間は?学習期間1年間は必要?

    二級建築士に合格するために必要な勉強時間は、平均500~1,000時間程度です。

    1日に何時間勉強するのかによって、必要な学習期間は異なります。

    仮に、1日あたり3時間の勉強時間とした場合、500時間で約半年、1,000時間で1年間の勉強期間が必要となります。

    まとめ:二級建築士は独学で合格できる?

    二級建築士は、合格率25%前後という難しい資格ではありますが、独学で合格することが可能です。

    実際に独学で合格している人もいて、SNSやブログでも確認することができます。

    調査の結果、二級建築士の試験は出題傾向がほぼ変わらないことがわかりました。

    そのため、テキストを使って基本的な知識を身に着け、過去問を繰り返し解くことで、正答率をアップさせることができるのです。

    正答率を上げることさえできれば、二級建築士試験の合格基準点を超えることも可能です。

    したがって、「二級建築士は独学でも合格できる」という結論となります。

    ただし、二級建築士に合格するためには、平均500~1,000時間程度の勉強時間が必要です。

    独学で合格を目指す場合、500~1,000時間程度はひとりで勉強する必要があるので、しっかりと自己管理やスケジュール管理をする能力が必要となるでしょう。

    「資格取得のための勉強のサポートをしてほしい」という人や「自己管理やスケジュール管理が苦手…」という人の場合は、独学ではなく通信や通学もおすすめです。

    独学・通信・通学とそれぞれメリット・デメリットがあるので、あなたに合った二級建築士の資格取得のための勉強方法を見つけてくださいね。

    二級建築士の試験対策は通信講座もおすすめです。

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    監修者情報

    徳永 浩光のアバター 徳永 浩光 キャリアコンサルタント

    WEBメディアの監修や300社以上のキャリア相談を通じて、働く人の悩みに寄り添い、気付きを与えるキャリアコンサルタント。「偶然を生かす」という考え方を大切にし、真の願望を明らかにするアプローチを採用。

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