公認会計士の出身大学ランキング・国公立・私立を一覧で紹介!

公認会計士は、医師・弁護士と並ぶ三大国家資格の一つであり、合格率が低く難易度が高い資格です。

監査や会計の専門家として幅広いフィールドで活躍できるだけでなく、社会的な地位も高いため、大学在学中に試験合格を目指している方も多くいるでしょう。

この記事では、公認会計士と大学・学部の関係について解説します。

「公認会計士を目指すのにおすすめの大学や学部はあるの?」

「公認会計士試験は大学生でも合格できる?」

「公認会計士を目指すと大学では遊べないって聞くけど本当なの?」

大学生が公認会計士を目指すメリットや、合格に必要な勉強時間、大学生が合格を目指すための勉強のポイントなども合わせて紹介しますので、公認会計士の資格取得に興味のある方は、ぜひご参照ください。

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目次

公認会計士を目指すのに大学や学部は関係ある?

公認会計士を目指したい場合、大学や学部によって受かりやすさは異なるのでしょうか。

公認会計士試験合格者の出身大学を調査したところ、工業大や美術大など、様々な大学から合格者が出ており、出身大学によって有利・不利があるわけではないということがわかりました。

経済学部や経営学部、商学部など、合格者の割合が比較的高いと言われている学部はありますが、公認会計士試験では会計に関する知識だけでなく、法律など他分野の知識も幅広く必要になります。

会計に関係する学部が特別有利になるわけではなく、勉強次第で誰でも合格を目指せる試験だといえるでしょう。

公認会計士試験合格者の出身大学一覧

公認会計士試験の公式サイトでは、合格者の出身大学についての情報は公開されていません。

公認会計士講座を開講しているTACが公表している、「TAC公認会計士講座を受講した公認会計士試験合格者の出身大学一覧」を参考に、合格者の出身大学を調査しました。

索引 大学名(短大等含む)五十音順 ※一部抜粋
あ行
  • 会津大学
  • 愛知大学
  • 青山学院大学
  • 大阪大学
  • 大阪音楽大学
  • 大阪外国語大学
  • 大阪経済大学
  • 大阪工業大学
  • お茶の水女子大学
  • 帯広畜産大学
か行
  • 香川医科大学
  • 学習院大学
  • 鹿児島大学
  • 関西大学
  • 関西外国語大学
  • 関西学院大学
  • 関西女子美術短期大学
  • 関西福祉科学大学
  • 京都大学
  • 神戸大学
さ行
  • 滋賀大学
  • 静岡大学
  • 芝浦工業大学
  • 首都大学東京
  • 順天堂大学
  • 上越教育大学
  • 城西国際大学
  • 上智大学
  • 椙山女学園大学
  • 専修大学
た行
  • 多摩美術大学
  • 千葉大学
  • 中央大学
  • 電気通信大学
  • 東京大学
  • 東京医科歯科大学
  • 東京海洋大学
  • 東京家政大学
  • 東京経済大学
  • 同志社大学
な行
  • 名古屋大学
  • 名古屋市立大学
  • 名古屋外国語大学
  • 名古屋工業大学
  • 奈良県立大学
  • 奈良女子大学
  • 南山大学
  • 新潟大学
  • 西日本工業大学
  • 日本大学
は行
  • 一橋大学
  • 姫路工業大学
  • 弘前大学
  • 広島経済大学
  • 広島修道大学
  • フェリス女学院大学
  • 福井大学
  • 福岡教育大学
  • 法政大学
  • 北海道大学
ま行
  • 三重大学
  • 武庫川女子大学
  • 武蔵大学
  • 武蔵工業大学
  • 明治大学
  • 明治学院大学
  • 名城大学
  • 明星大学
  • 目白大学
  • 桃山学院大学
や行
  • 八洲学園大学
  • 山形大学
  • 山口大学
  • 山梨大学
  • 山梨学院大学
  • 横浜市立大学
  • 横浜国立大学
  • 横浜商科大学
ら行
  • 酪農学園大学
  • 立教大学
  • 立正大学
  • 立命館大学
  • 立命館アジア太平洋大学
  • 琉球大学
  • 龍谷大学
  • 流通科学大学
  • 麗澤大学
わ行
  • 和歌山大学
  • 和光大学
  • 早稲田大学

(TAC公式HP「TAC公認会計士講座を受講した公認会計士試験合格者の出身大学一覧」より一部抜粋)

TAC公認会計士講座を受講して公認会計士試験に合格した方の出身大学を見てみると、工業大や医大、美術大など、様々な経歴の合格者がいることがわかります。

公認会計士試験は受験資格がなく、年齢や学歴問わず、誰でも受験できる試験です。

受験資格の必要がなく、様々な経歴の合格者がいることから、公認会計士試験に合格できるかどうかに出身大学や学部は関係ないといえるでしょう。

公認会計士試験の大学生の合格率

日本公認会計士協会が公表している過去の公認会計士試験の結果から、大学生の公認会計士試験の合格率を調査しました。

表は左右にスクロールできます。

区分 願書提出者(人) 合格者(人) 合格率(%) 合格者構成比
大学院修了 1,009  39 3.9 2.5%
会計専門職
大学院修了
719 29 4.0 1.9%
大学院在学 138 15 10.9 1.0%
会計専門職
大学院在学
195 17 8.7 1.1%
大学卒業(短大含む) 8,892 670 7.5 43.4%
大学在学(短大含む) 6,740 652 9.7 42.2%
高校卒業 2,073 95 4.6 6.2%
その他 551 27 4.9 1.7%
合計 20,317 1,544 7.6 100%

令和5年度の公認会計士試験における合格者数を学歴別にみると、大学在学中の受験者の合格率は9.7%です。

合格者構成比をみると、大学在学中の合格者は42.2%と、40%以上を大学生・短大生が占めており、大学在学中の合格者の割合がもっとも高いのがわかります。

また、日本公認会計士協会公式サイトで公表されている情報から、過去5年間の大学在学中の合格者数、合格率について調査しました。

年度 願書提出者(名) 合格者(名) 合格率
令和5年度 6,740 652 9.7%
令和4年度 6,559 642 9.8%
令和3年度 4,415 604 13.7%
令和2年度 4,183 555 13.3%
令和元年度 3,613 530 14.7%
平成30年度 3,391 562 16.6%

(日本公認会計士協会公式HPの情報を参考に作成)

過去5年間の公認会計士試験において、大学在学中の合格率は、9.7%〜16.6%で推移しています。

また、日本公認会計士協会公式サイトの情報によると、公認会計士試験の合格率は約8%です。

試験全体の合格率と比較すると、大学生の合格率は高めであるといえるでしょう。

公認会計士を目指すための学部選びのコツはある?

公認会計士試験では、経済大だけでなく医大、美術大など、様々な経歴の方が合格していることがわかりましたが、公認会計士を目指すための学部選びはどのようにすればよいのでしょうか。

日本公認会計士協会公式サイトの「公認会計士よくある質問Q&A」によると、公認会計士試験に受かりやすい大学の学部についての質問に対し、以下のように回答しています。

経済学部、商学部、経営学部といった学部出身者の合格割合が比較的に高いですが、最近では、法学部や理数系学部といった様々な学部の出身者が合格しています。このことから、学部や大学での専攻による有利不利はあまりないと言えるでしょう。

(引用元:日本公認会計士協会「公認会計士よくある質問Q&A」)

日本公認会計士協会によると、最近では法学部や理数系学部など、様々な学部の出身者が合格しているものの、経済学部・商学部・経営学部出身者の合格割合が比較的高いとのことです。

合格割合が比較的高いと言われている経済学部・商学部・経営学部を選択するメリットについてみていきましょう。

経済学部

経済学部は、お金の動きを数理的に分析する「理論経済学」や、理論経済学を応用した「応用経済学」、経済にまつわる基本的な考え方や歴史を学ぶ「経済原論」を主に学ぶ学部です。

財政・金融論、労働経済などの専門分野に加え、数学・統計学などの理数科目も学ぶのが特徴です。

公認会計士試験においては、論文式試験の選択科目の中に「経済学」があり、試験で出題される分野を大学の講義で学べるため、試験対策を進めやすくなるでしょう。

商学部

商学部は、企業活動を客観的に評価するための理論と実践を学び、商品に焦点を当てて経営の理論を考える学部です。

マーケティングや会計・人材マネジメント、商品を売る方法・監理などを実践的に学べるという特徴があります。

会計の理論的背景を基に学習を進めていくため、公認会計士試験を受験する上で、試験範囲の内容がより理解しやすくなると考えられます。

経営学部

経営学部は、企業をはじめとする組織の経営理論を学ぶ学部です。

企業の管理に必要な基本事項を学ぶため、経営管理、経営情報、国際ビジネスなどのジャンルに分かれ専門課程を選び、企業活動や市場への影響について実務的な内容を学びます。

経営学関連の学習内容は、公認会計士試験の範囲と重なる部分が多く、試験対策をより進めやすくなるでしょう。

公認会計士試験は試験科目が多く、会計に関する知識だけでなく、法律など他の知識も必要となってきます。

必ずしも上の3つの学部を選ぶ必要はありませんが、公認会計士試験の学習範囲と重複する内容を学ぶ学部を選ぶことで、試験対策を進めやすくなる場合もあるでしょう。

公認会計士を目指すのに大学や学部は関係ない

公認会計士試験合格者が比較的多い経済学部・商学部・経営学部などは、公認会計士試験の学習範囲の一部と学習内容が重複しています。

大学で講義を受けながら、公認会計士の学習範囲と重複する内容を学べるため、大学卒業・公認会計士資格突破という2つの目標を同時に目指せる点では、経済学部・商学部・経営学部を選ぶ方が効率的といえるでしょう。

しかし、公認会計士試験に合格するためには、会計に関する知識だけでなく、経済や経営、法律などに関する知識も必要です。

実際に、公認会計士試験では法学部や理数系学部の在学者や卒業生も多数合格しており、会計に関する学部が特別有利となるわけではないといえるでしょう。

公認会計士試験合格者数の出身大学ランキング

公認会計士試験に合格するのに大学・学部は関係ないことがわかりましたが、実際に合格者が多い大学はどの大学なのか、気になる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、公認会計士試験の合格者が多い大学について、公認会計士三田会がまとめている大学別合格者数一覧表を基に、過去の試験結果をランキングで紹介していきます。

「公認会計士 三田会」とは…
慶應義塾大学/大学院の出身者で、公認会計士又は会計士補による構成されている組織です。
慶應義塾大学の卒業生有志が自発的に運営しています。

公認会計士試験の合格者が多い大学について、過去5年間の試験結果を調査しました。

過去5年間の公認会計士試験において、合格者の多い大学ランキングの1位~5位は、以下の通りです。

表は左右にスクロールできます。

年次/順位 1位 2位 3位 4位 5位
平成30年度
(2018)
慶應義塾 早稲田 中央 明治 東京
144 115 77 77 43
令和元年度
(2019)
慶應義塾 早稲田 明治 中央 東京
183 105 81 71 40
令和2年度(2020) 慶應義塾 早稲田 中央 明治 立命館
169 98 74 60 52
令和3年度(2021) 慶應義塾 早稲田 明治 中央 東京
178 126 72 65 58
令和4年度
(2022)
慶應義塾 早稲田 明治 東京 中央
187 109 86 57 54

(公認会計士三田会調べ「公認会計士第2次試験及び公認会計士試験 大学・年度別合格者数一覧表」を参考に作成)

次に、6位~10位の結果をまとめました。

表は左右にスクロールできます。

年次/順位 6位 7位 8位 9位 10位
平成30年度
(2018)
京都 立命館 一橋 関西学院 立教
39 39 37 34 32
令和元年度
(2019)
京都 立命館 神戸 一橋 法政
38 38 36 34 34
令和2年度(2020) 東京 神戸 京都 法政 同志社
49 47 43 42 34
令和3年度(2021) 立命館 京都 神戸 大阪 一橋
49 41 38 36 35
令和4年度
(2022)
立命館 神戸 京都 同志社 一橋
54 50 47 44 38

(公認会計士三田会調べ「公認会計士第2次試験及び公認会計士試験 大学・年度別合格者数一覧表」を参考に作成)

公認会計士三田会の調査結果によると、過去5年間でもっとも多くの合格者を輩出しているのは、慶應義塾大学です。

慶應義塾大学は、1975年度から2022年度まで48年連続で大学別合格者数1位となっており、1989年度以降は毎年100名以上の合格者を輩出しています。

(引用元:慶應義塾大学公式HP)

慶應義塾大学では、1980年に商学部内に会計研究室を設置し、公認会計士や税理士の資格取得を目指す学生の支援を行っている他、同窓会組織である「公認会計士三田会」があるなど、公認会計士を目指す学生へのサポートが充実しているのが特徴です。

慶應義塾大学に次いで2位の合格者数を誇る早稲田大学も、100名前後の合格者を輩出しています。

(引用元:早稲田大学公式HP)

早稲田大学では、早稲田大学公認会計士講座(WUCPA)という大学独自の講座を開講しており、会計の基礎から応用までを学べます。

また、早稲田大学は大学院会計研究科も名門で多くの合格者を輩出しており、大学・大学院で公認会計士を目指す学生の支援を行っているのが特徴です。

明治大学・中央大学にも学内に「経理研究所」が設置されており、公認会計士を目指す在学生に向けた学内スクール・学内講座を開講して学生支援を行っています。

特に中央大学では、公認会計士試験に現役合格することを最大の目標とした、大学独自の公認会計士講座を開講しています。

(引用元:中央大学公式HP)

簿記の基礎からスタートして現役合格を目指すカリキュラムで、現役公認会計士が担任講師として個別の学習指導・学習相談を行うなど、充実したサポートを受けながら学習できるのが魅力です。

更に、明治大学・立命館大学など、在学中に公認会計士試験に合格した学生に対する報奨金・奨励金制度を設けている大学もあります。

学内スクールや講座、奨学金制度など、在学中合格に向けて高いモチベーションを保ち学習を続けられる環境が整っている大学が、公認会計士試験合格者の出身大学ランキングで上位にランクインしているのがわかります。

また、東京大学・京都大学は、公認会計士を目指す学生向けの学内スクールや報奨金制度などは設けていませんが、例年大学別合格者数で上位にランクインしています。

過去5年間の試験結果を見ると、いわゆる高学歴といわれる大学が上位にランクインしており、公認会計士を目指しているのは高学歴の方が多いといえるでしょう。

公認会計士試験合格者が多い国公立大学ランキング

令和4年度の公認会計士試験合格者数の国公立大学ランキングについて、三田会の大学別まとめを基に調査しました。

順位 大学 合格者数
1 東京大学 57
2 神戸大学 50
3 京都大学 47
4 一橋大学 38

(公認会計士三田会調べ「公認会計士第2次試験及び公認会計士試験 大学・年度別合格者数一覧表」を参考に作成)

令和4年度の公認会計士試験において、合格者の多い国公立大学1位は東京大学でした。

東京大学

(引用元:東京大学公式HP)

東京大学は、公認会計士試験に向けた独自の学内スクール等はありませんが、資格の大原やTACなどの資格スクールと大学生協が提携しており、在学生であれば資格スクールの公認会計士講座を通常料金より安く受講できます。

また、「会計人東大会」という同窓団体があり、公認会計士・公認会計士試験合格者をはじめ会計に関する実務・研究に携わる東京大学出身者と在校生の交流を行っています。

神戸大学

次に合格者が多いのは、神戸大学です。

(引用元:神戸大学公式HP)

神戸大学経営学部では、公認会計士をはじめとした会計学に関連する職業専門人を育成するためのプログラムとして、「会計プロフェッショナル育成プログラム」を設けています。

日商簿記3級・日商簿記2級・短答式試験・論文式試験の4つのステップで、段階的に学習を進められるカリキュラムが準備されているのが特徴です。

(引用元:神戸大学公式HP)

神戸大学の「会計プロフェッショナル育成プログラム」では、日商簿記3級・2級を学内スクールで、公認会計士試験の短答式・論文式試験を資格スクールとのダブルスクールで学び、公認会計士試験の在学中合格を目指します。

京都大学

京都大学には、京都大学学部及び出身の公認会計士・税理士により組織された「京都大学会計人会」があります。

(引用元:京都大学公式HP)

公認会計士を目指す学生向けの学内スクールはありませんが、大学生協と資格の大原やクレアールなどの資格スクールが提携しており、お得に講座を受講可能です。

一橋大学

一橋大学も大学独自の学内スクール・講座などはありませんが、一橋大学を卒業した公認会計士を会員とする「公認会計士如水会」という組織があり、現役学生のキャリア支援などをサポートしています。

(引用元:一橋大学公式HP)

一橋大学も他大学と同様、大学生協が資格スクールと提携しており、資格の大原、CPA会計学院などの公認会計士講座を通常よりお得な価格で受講可能できます。

公認会計士合格者の多い国公立大学について調査したところ、独自の公認会計士講座を開講している大学は神戸大学のみでした。

公認会計士試験で多くの合格者を輩出している国公立大学では、独自の公認会計士講座やスクールを開講している大学は少なく、資格講座を受講し、大学と資格スクールのダブルスクールで試験合格を目指す学生が多いと考えられます。

公認会計士試験合格者が多い私立大学ランキング

令和4年度の公認会計士試験合格者数の私立大学ランキングについて、三田会の大学別まとめを基に調査しました。

順位 大学 合格者数
1 慶應義塾大学 187
2 早稲田大学 109
3 明治大学 86
4 中央大学 54
5 立命館大学 54
6 同志社大学 44

(公認会計士三田会調べ「公認会計士第2次試験及び公認会計士試験 大学・年度別合格者数一覧表」を参考に作成)

令和4年度の公認会計士試験において、合格者の多かった私立大学1位は、慶應義塾大学です。

慶應義塾大学

(引用元:慶應義塾大学公式HP)

慶應義塾大学は、1975年度から2022年度まで48年連続で公認会計士合格者数1位であり、多くの合格者を輩出しています。

慶應義塾大学商学部には、公認会計士や税理士を目指す学生をサポートする会計研究室という機関があり、ガイダンスや講演会、監査法人見学会など、様々なイベントを実施して受験生をバックアップしてくれます。

早稲田大学

次に合格者数が多いのが早稲田大学であり、慶應義塾大学に次いで多くの合格者を輩出しています。

(引用元:早稲田大学公式HP)

早稲田大学では、WUCPA(早稲田大学公認会計士講座)という大学独自の講座を開講していたり、「公認会計士稲門会」と呼ばれる校友会で試験合格に向けた交流が行われています。

明治大学

明治大学には、1948年に日本で初めての公認会計士養成機関である「経理研究所」があります。

(引用元:明治大学公式HP)

経理研究所では、公認会計士試験合格のための講座が開講されており、また大学在学中に合格した学生に報奨金が与えられたりと、公認会計士を目指す学生へのサポート体制が整っているのが魅力です。

中央大学

中央大学には、大学が設置・運営している公認会計士専門のスクール「経理研究所」があり、学生の資格取得をサポートしています。

(引用元:中央大学公式HP)

経理研究所で開講されている公認会計士講座は、簿記の基礎から学んで現役合格を目指せる他、各受講生の学習状況に合わせた個別指導を受けられるなど、安心して受講できる環境が整っています。

学内の公認会計士講座受講生の論文式試験現役合格率は65.3%と高く、在学生は予備校等の約半額の費用で公認会計士講座を受講できるのも大きな魅力です。

立命館大学

立命館大学は、エクステンションセンターと呼ばれる、資格取得や難関試験合格を目指す学生のサポートを行う機関があり、公認会計士試験合格を目指す学生の支援も行っています。

(引用元:立命館大学公式HP)

専用の自習スペースが用意されていたり、選抜試験で優秀な成績を収めた学生向けの奨学金制度もあったりなど、公認会計士を目指すのに様々な支援を行っている大学です。

同志社大学

同志社大学では、資格試験の支援体制として、商学部の正規科目の中に資格に関連する多くの科目を組み入れているのに加え、課外講座として資格試験講座を開設しています。

(引用元:同志社大学公式HP)

キャンパス内でプロの講師から指導を受けられる公認会計士入門講座や、資格に関する個別相談会が開催されているなど、資格取得を目指す在学生を支援する体制が整っています。

公認会計士試験合格者の多い私立大学について調査したところ、学内スクールや報奨金制度など、各大学で独自のサポート制度を設けている場合が多いことがわかります。

公認会計士試験の大学別合格者数

公認会計士試験合格者の出身大学ランキングについて調査してきましたが、各大学の合格者数はどうでしょうか。

「公認会計士三田会」の大学別ランキングと、各大学公式HPを参考に合格者数を調査し、公認会計士試験合格者を多く輩出している大学について、各大学の合格者数を調査しました。

慶應義塾大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:慶應義塾大学公式HP)

実施年度 合格者数(人)
平成30年度(2018) 144
令和元年(2019) 183
令和2年(2020) 169
令和3年(2021) 178
令和4年(2022) 187

慶應義塾大学の公認会計士試験合格者数は、大学別のランキングで1975年以降48年連続1位の実績を残しています。

商学部に会計研究室を設置しており、公認会計士の資格取得を目指す学生に充実したサポートを提供しています。

会計研究室では、ガイダンスや講演会、監査法人見学会など、公認会計士試験合格を目指す学生に向けたサポートを受けられるのが特徴です。

早稲田大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:早稲田大学公式HP)

実施年度 合格者数(人)
平成30年度(2018) 115
令和元年(2019) 105
令和2年(2020) 98
令和3年(2021) 126
令和4年(2022) 109

早稲田大学は慶應義塾大学に次いで公認会計士試験の合格者が多い大学で、例年100名前後の合格者を輩出している名門大学です。

早稲田大学は、商学部に早稲田公認会計講座(WUCPA)を開講しており、公認会計士を目指す学生向けに簿記を学べる講座を開講しています。

現役公認会計士の講師によるわかりやすい講義で、公認会計士試験において重要な簿記の基礎力をつけられます。

明治大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:明治大学公式HP)

実施年度 合格者数(人)
平成30年度(2018) 77
令和元年(2019) 81
令和2年(2020) 60
令和3年(2021) 72
令和4年(2022) 86

明治大学も公認会計士試験においては名門大学であり、合格者の出身大学ランキングでも、過去5年間は5位以内にランクインしています。

明治大学には、日本で初めて開設された公認会計士養成機関である「経理研究所」があり、公認会計士試験合格をサポートする「特別会計研究室」と「会計士講座」、将来の就職に役立つ「簿記講座」が設けられています。

現役合格者に報奨金が与えられる制度なども設けられており、学生が資格勉強へのモチベーションを保って学習を続けられる環境が整っています。

中央大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:中央大学公式HP)

実施年度 合格者数(人)
平成30年度(2018) 77
令和元年(2019) 71
令和2年(2020) 74
令和3年(2021) 65
令和4年(2022) 54

中央大学は、学内に公認会計士専門の学内スクールがあり、公認会計士論文式試験現役合格率65.3%の実績を誇ります。

公認会計士試験合格者数の出身大学ランキングでも、中央大学は毎年5位以内にランクインしています。

立命館大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:立命館大学公式HP)

実施年度 合格者数(人)
平成30年度(2018) 39
令和元年(2019) 38
令和2年(2020) 52
令和3年(2021) 49
令和4年(2022) 54

立命館大学は、公認会計士試験合格者数の出身大学ランキングで上位10校にランクインしており、過去5年間では関西の大学でもっとも多くの合格者を輩出しています。

公認会計士試験受験者専用の自習室が用意されていたり、「エクステンションセンター特別奨励生制度」と呼ばれる奨学金制度があるなど、充実したサポート制度を設けているのが特徴です。

神戸大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:神戸大学公式HP)

実施年度 合格者数(人)
平成30年度(2018) (不明)
令和元年(2019) 36
令和2年(2020) 47
令和3年(2021) 38
令和4年(2022) 50

神戸大学は、平成30年度の合格者数は不明ですが、令和元年以降は公認会計士試験合格者数の出身大学ランキングで10位以内にランクインしています。

経営学部の特別プログラムとして「会計プロフェッショナル育成プログラム」が設けられており、公認会計士の早期合格(在学中合格)を目指す学生をサポートしています。

一橋大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:一橋大学公式HP)

実施年度 合格者数(人)
平成30年度(2018) 37
令和元年(2019) 34
令和2年(2020) (不明)
令和3年(2021) 35
令和4年(2022) 38

一橋大学は、過去5年間の実績のうち令和2年の合格者数は不明ですが、出身大学ランキングで10位以内にランクインすることが多い大学の一つです。

大学独自の学内スクールや講座等はありませんが、一橋大学を卒業した公認会計士で構成される「公認会計士如水会」という組織があり、公認会計士を目指す在校生を手厚くサポートしています。

専修大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:専修大学公式HP)

専修大学では、大原学園との提携で開発された大学独自の会計士講座が開講されており、毎年多くの受講生が公認会計士試験に合格しています。

近年の実績としては、卒業生・在校生を含め、2019年には23名、2021年は15名、2022年は21名の合格者を輩出しています。

横浜国立大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:横浜国立大学公式HP)

横浜国立大学の公認会計士試験合格者数について、令和2年度の合格者は、経営学部18名、経済学部6名、教育学部1名の計25名でした。

令和2年度以外の合格者数は公式サイトに掲載されておらず、近年の詳しい合格者数についてはわかりませんでした。

ただし、公式サイトの横浜国立大学経営学部O&Aに記載されている情報によると、毎年20名程度が合格しているとのことです。

青山学院大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:青山学院大学公式HP)

青山学院大学の過去5年以内の合格者数は公表されていないため、わかりませんでした。

「公認会計士三田会」が調査した出身大学ランキングによると、青山学院大学から、平成24年に29名、平成25年に26名公認会計士試験に合格しています。

法政大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:法政大学公式HP)

実施年度 合格者数(人)
平成30年度(2018) 21
令和元年(2019) 34
令和2年(2020) 42
令和3年(2021) 25
令和4年(2022) 28

法政大学は例年多くの合格者を輩出しており、令和元年・令和2年には出身大学ランキングで10位以内にランクインしています。

在学生向けに「会計専門職講座」が開講されており、簿記を基礎から徹底的に学べます。

また、公認会計士志望の成績優秀者には奨学金が支給されたり、短答式・論文式試験に合格した学生に奨励金が設けられているなど、公認会計士を目指す学生が充実したサポートを受けられるのが魅力です。

関西大学の公認会計士試験合格者数

(引用元:関西大学公式HP)

令和4年度の公認会計士試験において、関西大学は26名が合格しています。

関西大学にはエクステンション・リードセンターという学内機関があり、資格の大原と連携した公認会計士講座が開設されているなど、公認会計士試験合格を目指す学生に向けたサポートが充実しています。

公認会計士を目指す場合にサポートが手厚い大学は?

公認会計士を目指す場合にサポートが手厚い大学
  • 慶應義塾大学
  • 早稲田大学
  • 明治大学
  • 中央大学
  • 立命館大学

公認会計士試験に向け、学生をサポートする体制が整っている大学を調査しました。

公認会計士試験を目指す学生へのサポートが充実している大学として、慶應義塾大学・早稲田大学・明治大学・中央大学・立命館大学を紹介します。

公認会計士試験は受験資格がなく、誰でも合格を目指せる試験ですが、公認会計士試験に向けたサポートがあるかどうかは大学により異なります。

予備校などとのダブルスクールをしなくても、大学独自の学内スクールだけで合格を目指せる大学もあり、利用できる方は積極的に活用するとよいでしょう。

慶應義塾大学

(引用元:慶應義塾大学公式HP)

慶應義塾大学は、1989年度以降毎年100人以上の合格者を輩出しており、1975年以降48年連続で大学別合格者数第1位の名門大学です。

商学部には「会計研究室」が設けられており、ガイダンスや講演会、監査法人の見学会などのイベントを企画・実施し、公認会計士を目指す学生をサポートしています。

また、大学生協と資格スクールが連携しており、大学と提携している公認会計士スクールを受講する場合は割引価格で受講可能です。

提携している資格スクールは、以下の通りです。

  • CPA会計学院
  • 資格の大原
  • 資格の学校TAC
  • LEC東京リーガルマインド

また、慶應義塾大学・大学院出身の公認会計士(または会計士補)により構成されている「公認会計士 三田会」があり、先輩公認会計士との縦のつながりが強い点も魅力です。

三田会に所属するOB・OGが説明会や職場見学に積極的に携わるなど、現役合格を目指す学生をサポートしており、大学や卒業生による充実したサポートが高い合格実績につながっていると考えられます。

在学中に資格スクールの公認会計士講座を受講して合格を目指したい場合には、大学生協と提携している予備校・スクールの講座を検討するのがおすすめです。

中でもCPA会計学院は、慶應義塾大学在学生からの人気が高く、公式サイトには大学在学中合格を勝ち取った方の体験談が掲載されています。

CPAを選んだ理由は、慶應密着型の予備校(2015年当時)だったからです。

日吉校では、多くの受講生が慶應生であり、絆を感じながら勉強することができました。特に私は慶應義塾志木高等学校の出身であるため、高校から仲の良い友達と一緒に競い、高めあうことができると考え、CPAを選びました。

また、高い合格率もCPAを選んだ理由です。同じ時間を費やすなら合格の可能性をより高めてくれる予備校に入るべきだと思います。

(引用元:CPA会計学院公式HP)

CPA会計学院は慶應義塾大学日吉キャンパスの近くに校舎があり通学しやすく、合格実績も高いことから、多くの学生がCPA会計学院の公認会計士講座を受講し合格を目指しています。

CPA会計学院の公認会計士講座の情報を詳しく知りたい方は、公式サイトの情報をご確認ください。

CPA会計学院の公式サイトで講座の詳細を見る

早稲田大学

(引用元:早稲田大学公式HP)

早稲田大学は、慶應義塾大学に次いで多くの公認会計士を輩出しています。

商学部では、早稲田公認会計講座(WUCPA)と呼ばれる特別授業を受講でき、簿記1級・2級・3級についてなど、公認会計士になるために必要な会計の知識の基礎〜応用までを学べます。

早稲田大学も生協と資格スクールが連携しており、提携しているスクールの公認会計士講座を受講する場合は割引価格で受講可能です。

提携している主な資格スクールは、以下の通りです。

  • 資格の学校TAC
  • Wセミナー
  • CPA会計学院

また、大学院会計研究科も名門で、多数の合格者を輩出しています。

明治大学

(引用元:明治大学公式HP)

明治大学には、1948年に開設された日本で初めての公認会計士養成機関である「経理研究所」があります。

公認会計士試験合格をサポートする「特別会計研究室」と「会計士講座」、将来の就職に役立つ「簿記講座」が設けられています。

経理研究所は、公認会計士試験や日商簿記検定の合格を目指す学生向けに様々な講座を開設しており、ほとんどの講座を必修科目を避けて開講されているため、大学の講義と両立しながら資格試験合格を目指せるよう配慮されているのが特徴です。

現役で公認会計士試験に合格した場合、報奨金が与えられる制度もあり、高いモチベーションを保って学習を続けられるでしょう。

中央大学

(引用元:中央大学公式HP)

中央大学は、公務員会計士試験の累計合格者数が3,732人に上る、実績ある大学です。

公認会計士対策専門の学内スクールである「経理研究所」が設置されており、予備校などの約半額の受講料で、学部関係なく講座を受講できます。

中央大学の経理研究所は、公認会計士論文式試験現役合格率65.3%の実績を誇り、研究所に所属する講師による一貫した教育で、現役合格を目指す受講生をサポートしています。

経理研究所の授業はすべてWebで配信される映像授業であり、好きな場所で、自分のペースで受講できる点が魅力です。

学生サポートシステムを利用していつ・どこでも質問や相談が可能であり、論文答案の採点や個別指導を受けられるなど、現役合格を目指す学生に対するサポート体制が整っています。

立命館大学

(引用元:立命館大学公式HP)

立命館大学にはエクステンションセンターと呼ばれる機関があり、資格取得・難関試験合格を目指す学生向けに、学習サポートや、進路・就職支援を行っています。

エクステンションセンターでは、公認会計士講座をはじめ、公務員講座、資格講座など様々な資格講座が開講されています。

大学の授業時間や定期試験に配慮したカリキュラムで、学業と資格勉強を両立して学習可能です。

更に、大学独自の奨学金制度「エクステンションセンター特別奨励生制度」や、提携先専門学校の講座割引制度もあり、経済的なサポートも充実しています。

提携している専門学校は以下の通りです。

  • 資格の大原
  • 資格の学校TAC
  • CPA会計学院

エントリーシート相談や模擬面接などの面接対策も支援してくれるため、手厚いサポートを受けながら現役合格を目指せるでしょう。

大学生が公認会計士試験合格を目指すメリット

大学在学中に公認会計士試験合格を目指す主なメリットは、以下の3つです。

  • 記憶力が高く、テストや勉強に慣れている時期に勉強できる
  • 比較的自由に時間を使えるため、勉強時間を確保しやすい
  • 資格を就職活動に活かせる

まずメリットとして、記憶力が高く、テストや勉強に慣れている時期に勉強できるという点が挙げられます。

公認会計士講座を開講している資格の大原によると、公認会計士試験の大学生の合格率が高い理由として、以下の理由が挙げられています。

大学生の合格率が高い理由の2つめは、集中力や記憶力が関係しています。特に記憶力は年齢とともに低下するといわれているため、若いうちに勉強できることは資格取得を目指すうえで強みになります。

ただし、若いうちの記憶力がよいとはいっても、ただ丸暗記するのではなく、しっかりと理解して覚えることが大切です。なぜなら、記憶は自分が納得できたことや役に立つこと、意味のあることが優先されるからです。

(引用元:資格の大原公式HP)

資格の大原によると、公認会計士試験合格までに必要な勉強時間はおおよそ3,000時間~5,000時間程度です。

また、公認会計士講座を開講しているTACによると、公認会計士試験に合格するためには、入門・基礎期で1日あたり平均6.2時間、上級期で平均8.6時間の学習時間が必要です。

(引用元:TAC公式HP)

公認会計士試験は誰でも挑戦できる試験ですが、学習範囲が広く必要となる勉強量が多いため、しっかりと勉強時間を確保してコツコツと学習を進める必要があります。

社会人と比較すると、20才前後は記憶力も集中力も高い状態であり、公認会計士試験を目指す時期としては最適といえるでしょう。

更に、公認会計士講座を開講しているクレアールの公式サイトでも、大学在学中に公認会計士を目指すメリットについて次のように解説しています。

一般的に、記憶力は年齢とともに減退していきますが、大学生などの若い時期は記憶力もピークの状態であるため、公認会計士試験を目指す時期としては最適と言えます。

また、大学生は直近で厳しい大学受験を突破しているため、座学やテストへの対応力も残っており、その点も有利に働くでしょう。

(引用元:クレアール公式HP)

大学生は直近で大学受験を経験しており、長時間の勉強やテストに対応する力が残っているため、公認会計士試験に向けて勉強するのに最適な時期だといえるでしょう。

次に、比較的自由に時間を使えるため勉強時間を確保しやすいというメリットがあります。

社会人は日中仕事があり、出張や残業などで決まった時間に帰宅できない場合も多く、1日の中で勉強できる時間は限られています。

(引用元:CPA会計学院公式HP)

土日や仕事終わりの夜など、自分で勉強時間を作って学習を進めなければ、公認会計士試験合格までに必要な勉強時間を確保するのは難しいでしょう。

一方、大学生は働いている社会人と比べると、長期休みがあるなど比較的自由な時間が多いです。

平日の昼間でも講義のない時間を公認会計士試験の勉強に充てられるなど、まとまった勉強時間を確保しやすく、公認会計士試験に向けて勉強するのに非常に有利だといえます。

また、資格を就職活動に活かせる点も大きなメリットです。

大学在学中に公認会計士試験に向けた勉強をスタートし、在学中に試験に合格すると、会計士試験に合格した実績を持っている状態で就職活動に臨めます。

公認会計士試験は合格率10%以下の難関国家試験であり、大学在学に試験に合格した実績は、就職活動で高く評価されます。

公認会計士資格に必須である監査法人への就職を希望している学生だけでなく、一般企業に就職したい場合にも、他の学生と比較して就職活動が有利に進められるでしょう。

公認会計士試験の難易度・合格率

公認会計士試験は、受験資格が必要なく誰でも挑戦できる資格試験ですが、公認会計士は医師・弁護士に並ぶ三大国家資格のひとつであり、試験の難易度は非常に高いと言われています。

日本公認会計士協会の公式サイトより、過去5年分の公認会計士試験結果を調査しました。

年別 願書提出者(人) 合格者(人) 合格率
令和元年度 12,532 1,337 10.7%
令和2年度 13,231 1,335 10.1%
令和3年度 14,192 1,360 9.6%
令和4年度 18,789 1,456 7.7%
令和5年度 20,318 1,544 7.6%

(日本公認会計士協会公式サイト「令和4年公認会計士試験合格者調」を基に作成)

公認会計士試験は毎年10,000人以上が受験しており、過去5年間の合格率は7.6%~11.1%を推移しています。

大手予備校のTACが独自に作成している資格試験難易度ランキングによると、公認会計士の資格試験は、もっとも難易度が高いカテゴリ「星5つ」です。

難易度 資格試験
★★★★★
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 司法試験(予備試験)
  • 弁理士
  • 司法書士
  • CFA
  • 不動産鑑定士
  • 国家総合職
★★★★
  • 日商簿記1級
  • 建設業経理し1級
  • 社会保険労務士
  • 中小企業診断士
  • 行政書士
  • 建築士1級
  • マンション管理士
  • 外交官
★★★
  • 日商簿記2級
  • IPO実務検定
  • 財務報告実務検定
  • ビジネス会計検定試験
  • 通関士
  • 宅地建物取引士
  • 警察官
  • 消防官
★★
  • 日商簿記3級
  • 個人情報保護し
  • マイナンバー実務検定
  • 証券外務員

(TAC公式HP「資格試験難易度ランキング」より一部抜粋して作成)

TAC独自の資格試験難易度ランキングを見ると、公認会計士が税理士・司法試験・弁理士などと並んで難易度が高い資格であることがわかります。

公認会計士試験が難関だといわれる理由は、大きく分けて2つあります。

  • 試験科目数が多く、必要となる学習量も多い
  • 全ての科目を一度に受験しなければならない

1つ目の理由は、試験の科目数が多く、必要となる学習量が多いためです。

公認会計士試験は、短答式試験で4科目、論文式試験で5科目の試験科目があります。

(引用元:CPA会計学院公式HP)

試験科目数が多いため勉強する範囲が広く、どの科目も専門性や難易度が高い内容のため、合格するためには多くの勉強時間を確保しなければなりません。

また、科目数が多い分必要となる学習量も多く、最低でも1年以上の学習期間が必要です。

2つ目の理由は、全ての科目を一度に受験し合格する必要があるためです。

公認会計士試験は短答式試験と論文式試験があり、短答式試験に合格した場合は以降2年間短答式試験の合格を免除されますが、税理士試験のような1科目ごとの科目別合格制度はありません。

税理士試験は科目別の合格が認められており、一度合格した科目については次回以降受験する必要がないため、1科目ずつ受験していくことも可能です。

しかし、公認会計士試験は、全ての科目を一度に受験し合格する必要があります。

また、試験の総得点が合格基準を超えていたとしても、1科目でも40%未満に満たない科目がある場合には不合格となり、次回受験時には全科目を再度受験しなければなりません。

多くの科目を同時に学習し、どの科目もまんべんなく得点して合格する必要があるため、公認会計士試験は難度が高い国家資格だといえます。

公認会計士試験合格までに必要な勉強時間

公認会計士試験に合格するために必要な勉強時間は、どれくらいなのでしょうか。

公認会計士講座を開講している資格の大原・TAC・クレアール・CPA会計学院の公式サイトの情報から、公認会計士試験合格に必要な勉強時間について調査しました。

会社名 必要な学習時間
資格の大原 おおよそ3,000時間~5,000時間程度
TAC
  • 一発合格者のトータル勉強時間は平均3,776時間(※TACに寄せられた700名以上の合格体験記を集計した結果)
  • 短期合格を目指す場合でも2,500時間は必要
クレアール
  • 一般的に4000時間といわれている
  • クレアールを受講する場合は約3,000時間以上(勉強期間は1.5~2年間)
CPA会計学院
  • 1年で合格する人:3,000時間
  • 2年以上かけて合格する人:4000時間以上

(各社公式HPの情報より作成)

資格の大原は、公認会計士試験に合格するまでの勉強時間について、本人の集中力や能力によって変動する部分が大きいものの、おおよそ3,000時間~5,000時間が必要だとしています。

TACは、公認会計士試験に必要な勉強時間は「どれくらいの期間をかけて合格するか?」という点の考慮も必要だとした上で、最短合格を目指す場合でも2,500時間は勉強時間を確保する必要があると解説しています。

(引用元:TAC公式HP)

また、TACに寄せられた合格体験記のアンケートデータによると、一回の試験で短答式・論文式試験に合格した方のトータル勉強時間は、平均3,776時間という結果でした。

クレアールでは、公認会計士試験合格に必要な勉強時間は一般的に4,000時間であり、クレアールを受講する場合であれば3,000時間以上、勉強期間は1.5~2年間必要だと解説しています。

CPA会計学院によると、公認会計士を目指す場合、少なくても3,000時間以上の勉強時間が必要であり、2年以上かけて合格する人の場合は4,000時間勉強しているのが一般的としています。

調査した結果、受験回数によって勉強時間は大きく変わるものの、公認会計士試験合格に必要な勉強時間は約3,000~5,000時間であることがわかりました。

一日にどれだけ勉強時間を確保できるかは人によるため、公認会計士試験合格までの勉強時間は受験生それぞれで異なります。

約3,000時間~5,000時間という時間はあくまでも目安として考え、自分に合った学習計画を立て、しっかりと勉強時間を確保して試験に臨みましょう。

公認会計士を目指すと大学では遊べない?

ネットやSNSなどで検索すると、「公認会計士を目指すと大学では遊べない」といった口コミを目にしますが、大学在学中に公認会計士を目指すと遊べないというのは本当なのでしょうか。

大学在学中に公認会計士を目指し学習している方や、学習経験者のSNS・ブログから、「公認会計士を目指すと大学では遊べない」という口コミについて調査しました。

SNSを調査したところ、大学と専門学校のダブルスクールで公認会計士を目指そうとしている方がおり、思っていたよりもハードで、大学で遊んだりバイトしたりするのが難しくなりそうだという投稿がありました。

また、実際に大学で遊べないといった話や、「大学で遊べなくなりそう」という理由から公認会計士を目指すのをやめたという投稿もみられました。

社会人で公認会計士を目指す場合、働きながら資格勉強を進めなければならず、十分な学習時間を確保するのが難しいと考えられますが、大学生は長期休みがあるのに加え講義の空き時間などもあり、社会人と比較すると学習時間が確保しやすいでしょう。

しかし、実際には、大学の講義や課題、テストなどをこなしながら、大学の勉強とは別に資格勉強の時間を確保しなければなりません。

また、アルバイトしている大学生も多く、大学在学中に公認会計士を目指し勉強した経験のある方のブログによると、大学の勉強とバイトの時間の間を縫って勉強することになり、遊ぶ時間を削って勉強する他なかったという体験談がありました。

大学に加え専門学校に通うなど、ダブルスクールで資格取得を目指す学生も多く、バイトやサークル活動・遊ぶ時間などを削って資格勉強の時間を確保していたという体験談もみられました。

先述の通り、公認会計士を目指したい場合、最低でも3,000時間以上の勉強時間が必要です。

大学在学中の合格を目指す中で3,000時間の勉強時間を確保するためには、2年で合格を目指す場合でも1日最低5時間以上の勉強時間を確保する必要があります。

大学の講義以外で1日5時間以上の資格勉強の時間を確保するには、サークル活動やアルバイトの時間などの自由な時間を削らなければならず、資格勉強とサークル・バイトなどとの両立はかなり難しいと考えられます。

大学在学中に公認会計士を目指す場合、他の大学生と比較すると遊びにかけられる時間は少ないといえるでしょう。

大学在学中に公認会計士試験に合格するためのポイントは?

大学在学中に公認会計士試験に合格するためのポイントは?
  • できるだけ早く勉強を始める
  • 効率的に学習をすすめる
  • 大学独自のサポート制度や資格スクールを利用する

大学在学中に公認会計士試験に合格するためには、合格に必要な学習時間を確保して効率的に学習を進める必要があります。

また、公認会計士試験に向けた大学独自のサポート制度や、資格スクールを利用する方法もあります。

学習期間の目安が1~2年と長く、最低でも3,000時間以上の勉強時間を確保する必要があるため、無理のない学習スケジュールを立てて試験勉強を進めましょう。

できるだけ早く勉強を始める

先述の通り、公認会計士試験に合格するためには、約3,000時間~5,000時間の勉強時間を確保する必要があります。

また、公認会計士講座を開講しているTACとクレアールによると、大学生が公認会計士を目指す場合の学習期間の目安について、以下のように解説しています。

合格までの学習期間の目安としては、受験専念の方は1年~1.5年、大学生の方は1.5年~2年、社会人の方は2年~3年で受験プランを設定するのが一般的です。

(引用元:TAC公式HP)

大学生には専攻した学問を学ぶという大きな目的がありますが、授業以外の時間を自由に使えることも多く、比較的短期間で合格を目指せる人が多いです。しかし、中にはアルバイトやサークル活動に取り組んでいる学生も多く、試験勉強の時間を十分に確保するのが難しい人もいます。学生生活と両立しながら試験勉強をすると考えると、合格までの目安の勉強期間は1.5~2年です。

(引用元:クレアール公式HP)

TACとクレアールによると、大学生が公認会計士を目指す場合の勉強期間の目安は、1.5~2年です。

大学生は講義以外の時間を自由に使える場合が多く、社会人と比較すると勉強時間を確保しやすいといえます。

しかし、大学の講義の他に、アルバイトやサークル活動に取り組んでいる学生も多く、勉強時間を十分確保するのが難しい場合もあります。

在学中に公認会計士試験に向けて勉強をしたい場合、3000時間の勉強時間を確保するためには、2年で合格を目指す場合でも1日最低5時間以上勉強する計画を立てる必要があります。

アルバイトやサークル活動などと並行しながら公認会計士を目指したい場合、公認会計士を目指すと決めたらできる限り早く学習を始め、計画的に勉強を進めましょう。

効率的に学習をすすめる

公認会計士試験は試験範囲が幅広く、短答式試験が4科目、論文式試験が5科目あり、試験科目や必要な学習量が多いという特徴があります。

科目別合格制度がない試験のため、短答式・論文式それぞれの試験で全ての科目を一度に受験して合格する必要があり、計画的に学習を進めなければなりません。

例えば短答式試験では、「財務会計論」「管理会計論」「監査論」「企業法」が出題され、4科目同時に合格する必要がありますが、各科目いずれもボリュームが大きく、全ての科目をまんべんなく学習する必要があります。

各分野に必要な勉強時間を割けるよう、自分に合った学習スケジュールを立てて効率的に学習を進めるのが重要です。

大学独自のサポート制度や資格スクールを利用する

また、大学独自のサポート制度や、資格スクールを利用するという方法もあります。

在学生向けの公認会計士スクールがある慶應義塾大学や、日本で初めての公認会計士養成機関である経理研究所を擁する明治大学など、大学によっては、大学独自で公認会計士試験へのサポート制度を設けていることがあります。

公認会計士試験へのサポート環境が充実している大学に在学している場合は、積極的に活用するとよいでしょう。

また、大学に通いながら、予備校や通信講座などの資格スクールに通う方法もあります。

通信講座や予備校では、効率よく学べる学習スケジュールやカリキュラム、試験合格のノウハウが凝縮された教材などが提供されます。

プロの講師による指導を受けられ、質問対応などのサポートも利用できるため、大学にサポート環境がなく独学で勉強するのが不安な人は、ぜひ資格スクールの受講を検討するのが良いでしょう。

公認会計士講座を開講している資格スクールとして、CPA会計学院・資格の大原・クレアールの公認会計士講座について紹介します。

CPA会計学院

(引用元:CPA会計学院公式HP)

CPA会計学院は、公認会計士に特化した資格スクールです。

通学講座・通信講座を選択、または通学と通信を併用して学習を進めます。

2023年の公認会計士試験全体の合格者数1,544名のうち、CPA会計学院の合格者は786名であり、合格者のうち50.9%がCPA受講生という圧倒的な合格実績を誇ります。

常任講師や試験合格者チューターなどが、効率的に学習を進められるよう受講生一人ひとりをサポートしてくれるため、受講生のライフスタイルに合わせた学習計画を組むことが可能です。

学業との両立を目指す方におすすめの「2年スタンダードコース」は、750,000円(税込)から受講可能です。

CPA会計学院公式サイトで講座の詳細を見る

資格の大原

(引用元:資格の大原公式HP)

資格の大原は、数多くの資格講座を開講している大手予備校であり、通学講座・通信講座から受講方法を選択可能です。

2022年度公認会計士試験にて、334名の合格者を輩出しており、初学者向けコースを受講した方も183名合格しています。

更に、論文式試験の総合成績全国1位の合格者を排出しているなど、高い合格実績を誇る資格スクールです。

試験対策をスタートする時期等によってコースが細かく設定されており、仕事や学業と両立して学びたい方でも無理なく学べるカリキュラムが組まれています。

大学に通いながら自宅で学習できる「1.5年オータム初学者合格コース」のWeb通信講座が、770,000円(税込)で受講可能です。

担任システムや質問対応など、大手予備校ならではのサポートが充実しており、初心者でも安心して受講できるでしょう。

資格の大原公式サイトで講座の詳細を見る

クレアール

(引用元:クレアール公式HP)

働きながらでも短期で資格取得を目指せる、社会人にもおすすめの通信講座専門スクールです。

「非常識合格法」という独自の学習方法を採用しており、合格に必要な学習範囲だけに絞った講座内容で、効率的に学習できます。

担任制を採用しており、受講生一人ひとりに合わせたアドバイスを受けられます。

回数無制限の質問サポートがあり、わからないことがあればすぐに質問し疑問や不安を解消できるため、通信講座でも安心して受講できます。

初学者向けの「2年スタンダード合格コース」は540,000円(税込)で受講可能です。

クレアール公式サイトで講座の詳細を見る

公認会計士講座については、こちらの記事もご参照ください。

公認会計士の勉強法とは?大学生向けスケジュールやテキストや独学についても紹介!

公認会計士試験について

令和6年の公認会計士試験について、試験実施日程や試験科目などの情報をまとめました。

令和6年(2024年)試験実施日程 第Ⅰ回短答式試験
試験期日:2023年12月10日
第Ⅱ回短答式試験
試験期日:2024年5月26日
論文式試験
試験期日2024年8月16日~8月18日
出願方法 インターネット又は書面(受験願書の郵送)
受験資格 制限なし
試験地 東京都、大阪府、北海道、宮城県、愛知県、石川県、広島県、香川県、熊本県、福岡県、沖縄県のいずれか
受験者の居住地に関係なく選択可能
受験手数料 19,500円
短答式試験の出願時に納付する(全科目又は一部科目免除者も同額を納付すること)
試験科目 短答式試験(4科目)

  • 財務会計論
  • 管理会計論
  • 監査論
  • 企業法
論文式試験(5科目)

  • 会計学
  • 監査論
  • 租税法
  • 企業法
  • 選択科目(経営学、経済学、民法、統計学のうち、受験者があらかじめ選択する1科目)

(公認会計士・監査審査会公式HPの情報を基に作成)

公認会計士試験の受験者は、まずマークシート方式の短答式試験(年2回のいずれか)を受験し、短答式試験合格者および短答式試験の免除者は、年1回実施される論文式試験を受験します。

(引用元:TAC公式HP)

例年、第Ⅰ回短答式試験が12月上旬に、第Ⅱ回短答式試験が5月下旬に、論文式試験が8月下旬に実施されています。

受験資格

受験資格の制限はなく、年齢・学歴等問わず誰でも受験可能です。

出願方法

受験申込は、インターネットまたは書面(郵送)にて行います。

短答式試験実施日の約4か月前に、出願受付期間等が公認会計士・監査審査会公式サイトにて公表されるため、受験予定者はチェックしておきましょう。

インターネットで出願する場合は、公認会計士・監査審査会のウェブサイトにて公表された出願サイトを通じて出願します。

書面で出願する場合は、受験を希望する試験地を管轄する財務局等に受験願書を請求し、必要事項を記入して郵送する必要があります。

試験地(試験実施地)

公認会計士試験は、東京都、大阪府、北海道、宮城県、愛知県、石川県、広島県、香川県、熊本県、福岡県、沖縄県の11都道府県で行われ、受験者の居住地に関係なく選択可能です。

また、上記の他、審査会が指定する場所でも試験を実施することがあります。

試験地は出願後の変更ができないため、出願前にどこの試験地で受験するかを確認しておきましょう。

受験手数料

受験手数料は、19,500円です。

書面により出願する場合には収入印紙による納付、インターネットにより出願する場合にはペイジーによる電子納付が必要です。

試験科目

公認会計士試験には、短答式試験と論文式試験があります。

短答式試験、論文式試験の試験科目は、以下の通りです。

  • 短答式試験…財務会計論・管理会計論・監査論・企業法の全4科目
  • 論文式試験…会計学・監査論・租税法・企業法、選択科目(経営学・経済学・民法・統計学のうち1科目選択)の全5科目

その他、公認会計士試験の詳細については、公認会計士・監査委員会の公式サイトの情報をご確認ください。

公認会計士を目指せる大学についてよくある質問

公認会計士を目指せる大学についてよくある質問
  • 公認会計士はやめとけといわれる理由は?
  • 公認会計士は中堅大学でも合格できる?
  • 2023年度公認会計士試験の出身大学ランキングは?
  • 公認会計士を目指せる大学の偏差値はどれくらい?
  • 公認会計士は大学2年から勉強して合格できる?
  • 令和4年度公認会計士試験の大学別ランキングは?
  • 公認会計士試験合格者数の関西の大学ランキングは?

公認会計士を目指せる大学について、よくある質問をまとめました。

公認会計士はやめとけといわれる理由は?

公認会計士はやめとけといわれる理由については、以下の3つが考えられます。

  • 試験の難易度が高すぎる
  • 試験に合格できるとは限らない
  • 試験に合格しても必ず就職できるわけではない

公認会計士は、医師や弁護士に並ぶ三大国家資格の一つであり、合格率の平均が10%前後の難関国家資格です。

公認会計士試験は、4科目ある短答式試験、5科目ある論文式試験があり、各科目の試験範囲が広いという特徴があります。

更に、科目合格制度のない試験のため、試験に合格するにはすべての科目で合格基準点に達する必要があり、1科目でも正答率が40%以下の科目があると不合格になってしまいます。

苦手科目を作らず、幅広い試験範囲を学ぶ必要があるため、公認会計士試験は難易度が高いと考えられます。

公認会計士を目指して勉強した方の中には、大学とのダブルスクールで合格を目指すも勉強が大変で、資格取得を断念したという方もいました。

更に、公認会計士試験に向けて勉強しても、必ず合格できるとは限りません。

先述の通り、公認会計士試験は合格率が10%前後の難関国家資格です。

また、試験に合格できた場合でも、就職活動がうまくいかない可能性もあり、絶対に就職できる保証はありません。

ネット上では、公認会計士試験や、公認会計士試験合格後の就職活動についての不安の声も多くありました。

公認会計士試験合格後、公認会計士として働くためには、会計事務所や監査法人などに就職し、3年以上業務補助で実務経験を積む必要があります。

更に、実務経験とは別に3年間かけて実務補習を受けて単位を取得後、修了考査を受験して合格しなければなりません。

試験自体の難易度が高く、試験に合格しても必ず公認会計士として働ける保証がない点から、公認会計士はやめとけという評判が広がっていると考えられます。

「公認会計士はやめとけ」という評判については、こちらの記事もご参照ください。

公認会計士 やめとけの記事はこちら

公認会計士は中堅大学でも合格できる?

公認会計士試験は、出身大学に関係なく誰でも挑戦でき、誰でも合格可能な資格です。

大手予備校のTACによると、TACの公認会計士講座を受講した試験合格者の出身大学を調査したところ、経営・会計に関係する大学出身者だけではなく、工業大学や医大・美術大学など、様々な大学出身者が試験に合格していました。

公認会計士は受験資格がなく誰でも受験可能であり、実際の合格者の出身大学は様々なため、中堅大学だけでなく、学歴や学部を問わず誰でも合格可能な資格といえるでしょう。

2023年度公認会計士試験の出身大学ランキングは?

2023年度公認会計士試験の結果は、まだ公表されていません。

2023年度の公認会計士試験については、論文式試験の合格発表が11月17日に予定されています。

試験全体の結果が出ていないため、2023年度公認会計士試験の出身大学ランキングは不明です。

公認会計士を目指せる大学の偏差値はどれくらい?

過去の結果から、特定の大学の合格人数が多くなっていますが、公認会計士を目指すのに大学や大学の偏差値は関係ありません。

令和4年度の公認会計士試験結果と、ベネッセの進研ゼミ高校講座公式サイトに掲載されている大学偏差値一覧を基に、合格者の多い大学の偏差値をまとめました。

順位 大学名 偏差値
1 慶應義塾大学 79
2 早稲田大学 76
3 明治大学 72
4 東京大学 74
5 中央大学 69
6 立命館大学 69
7 神戸大学 66
8 京都大学 73
9 同志社大学 72
10 一橋大学 71

(公認会計士三田会調べ「公認会計士試験 大学・年度別合格者数一覧表」及びベネッセ進研ゼミ高校講座公式HPの情報を参考に作成)

令和4年度の公認会計士試験合格者数が多い大学の偏差値を調査したところ、上位10大学はいずれも偏差値が高い大学でした。

特に慶應義塾大学・早稲田大学については、1975年以降合格者数1位・2位の実績を保っており、多くの合格者を輩出しています。

先述した通り、公認会計士試験の合格者数が多い大学は、資格勉強に前向きに取り組める環境が整っている場合が多い傾向があります。

学生向けの学内講座・スクールを設置している早稲田大学・中央大学や、試験合格者への報奨金制度を設けている明治大学・立命館大学など、公認会計士試験合格を目指す学生に向けてのサポート体制が整っている大学は合格を目指しやすいといえるでしょう。

しかし、公認会計士講座を開講しているTACが調査した結果によると、公認会計士試験合格者の中には工業大学・美術大学・音楽大学など様々な経歴を持つ方がいることがわかっています。

公認会計士試験は受験資格が必要なく誰でも挑戦できる試験であり、公認会計士は出身大学や学部、大学の偏差値に関係なく目指せる資格だといえるでしょう。

公認会計士は大学2年から勉強して合格できる?

公認会計士試験は、計画的に学習を進めれば、大学2年から勉強しても合格が可能です。

TACやクレアールなどの公認会計士講座では、初学者向けコースの学習期間を1.5~2年に設定しています。

合格までの学習期間の目安としては、受験専念の方は1年~1.5年、大学生の方は1.5年~2年、社会人の方は2年~3年で受験プランを設定するのが一般的です。

(引用元:TAC公式HP)

また、TACの公式サイトによると、大学生の学習時間目安も同じく1.5~2年が一般的だといわれており、大学2年から勉強を始めれば、学習期間は十分に確保できます。

ただし、公認会計士試験に合格するには最低でも3,000時間以上の勉強時間を確保する必要があり、大学在学中に合格を目指したい場合は、計画的に学習を進めなければなりません。

大学2年から独学で公認会計士を目指すのが不安な方は、資格スクールの公認会計士講座の受講がおすすめです。

公認会計士の資格スクールについては、こちらの記事をご参照ください。

令和4年度公認会計士試験の大学別ランキングは?

「公認会計士三田会」が公表している大学別の合格者数によると、令和4年度の大学別ランキングは次の通りです。

順位 大学名 合格者数(名)
1 慶應義塾大学 187
2 早稲田大学 109
3 明治大学 86
4 東京大学 57
5 中央大学 54
6 立命館大学 54
7 神戸大学 50
8 京都大学 47
9 同志社大学 44
10 一橋大学 38

(公認会計士三田会調べ「公認会計士第2次試験及び公認会計士試験 大学・年度別合格者数一覧表」を参考に作成)

令和4年度の大学別合格者数ランキングによると、合格者数がもっとも多かったのは慶應義塾大学で、187名でした。

次いで多かったのは早稲田大学で109名、3位は明治大学で86名です。

公認会計士試験合格者数の関西の大学ランキングは?

「公認会計士三田会」が公表している大学別の合格者数を基に、公認会計士試験合格者数が多い関西の大学を調査しました。

順位 大学名 合格者数(名)
1 立命館大学 54
2 神戸大学 50
3 京都大学 47
4 同志社大学 44

(公認会計士三田会調べ「公認会計士第2次試験及び公認会計士試験 大学・年度別合格者数一覧表」を参考に作成)

令和4年度公認会計士試験の結果によると、合格者の多い関西の大学1位は立命館大学で、合格者数は54名でした。

立命館大学には、エクステンションセンターと呼ばれる教育機関があり、公認会計士講座をはじめ、公務員講座、資格講座など様々な資格講座が開講されています。

大学の講義時間や定期試験の日程に配慮してカリキュラムが組まれているため、学業と資格勉強を両立しながら学習を進められる他試験合格者に報奨金が出る制度もあり、学生が公認会計士を目指すためのサポート環境が整っているのが特徴です。

公認会計士と大学の関係:まとめ

今回は、公認会計士試験と大学・学部の関係などについて解説しました。

  • 公認会計士は、大学や学部などの学歴に関係なく誰でも目指せる資格である
  • 大学によっては、公認会計士の学内スクール・講座を開講している場合や、予備校や資格スクールと提携して学生をサポートしている場合もある
  • 合格に必要な勉強時間は最低3,000時間以上必要であり、在学中合格を目指すためには計画的に学習を進める必要がある

公認会計士は、医師・弁護士と並ぶ三大国家資格の一つで、試験合格率が約10%の難関資格です。

公認会計士試験の合格者の出身大学をみると、慶應義塾大学や早稲田大学など、偏差値が高い大学の合格者が多い傾向がありますが、工業大学や芸術大学・音楽大学など、様々な学歴の方が合格を勝ち取っています。

受験資格がなく、学歴など問わず誰でも受験可能な試験であることからも、公認会計士は大学や学部などに関係なく、誰でも目指せる資格だといえるでしょう。

公認会計士を目指すのに大学によって有利・不利などはありませんが、公認会計士試験合格を目指す学生向けのサポートが充実している大学もあります。

また、公認会計士試験は試験範囲が広く、現役合格を目指すためには、最低でも3,000時間以上の勉強時間を確保し、1~2年かけて計画的に学習を進める必要があります。

在学生向けの講座や学内スクールを開講していたり、合格者に報奨金がでる制度を設けていたりする大学もあるため、大学に公認会計士試験合格に向けたサポート制度がある場合は積極的に活用するとよいでしょう。

また、大学が予備校や資格スクールと提携している場合もあり、予備校とのダブルスクールで現役合格を目指す方法もあります。

公認会計士試験は非常に難易度が高く、合格を勝ち取るのは簡単ではありませんが、大学在学中に試験合格を目指したい方は、この記事を参考に資格勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

公認会計士を目指すには、通信講座や予備校の公認会計士講座を受講する方法もあります。

詳しくはこちらの記事をご参照ください。

公認会計士 通信講座の記事はこちら

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この記事を書いた人

徳永 浩光のアバター 徳永 浩光 キャリアコンサルタント

WEBメディアの監修や300社以上のキャリア相談を通じて、働く人の悩みに寄り添い、気付きを与えるキャリアコンサルタント。「偶然を生かす」という考え方を大切にし、真の願望を明らかにするアプローチを採用。

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