不動産売却等の取引に関する国家資格である宅地建物取引士(宅建)は、誰でも試験を受けることが出来る人気の資格です。
宅建の資格が無ければ行うことが出来ない独占業務もあり、就職や転職にも有利になるメリットがあります。
そんな宅建の資格試験ですが、どれくらいの難易度なのか、初学者でも合格することが出来るのか気になりますよね。
そこで今回は、宅建の資格試験の難易度や合格率、またおすすめの勉強方法も合わせてご紹介していきます。
是非、参考にしてみてください。
宅建試験は、通信講座で勉強するのもおすすめです。
詳しくは、こちらの記事でも解説しています。
徳永浩光
キャリアコンサルタント Webメディア監修
キャリアコンサルタントの視点から情報発信
国家資格キャリアコンサルタント所持。キャリアコンサルタントの視点からWebメディアを監修。キャリア形成、資格取得に関しての情報を発信。→マイベストプロ掲載
→キャリコンサーチ掲載
宅地建物取引士(宅建)とはどんな仕事？
宅建は、土地や建物の売主、買主の仲介や、実際に契約を行う際に段取りや、契約のサポート等を行う仕事です。
専門的な知識のないお客様に詳しい説明をすることができるようになり、不動産に関する重要事項の説明などは宅建の資格を持っていなければ行うことが出来ない独占業務となっています。
不動産会社で働く場合が多く、資格を持っていれば資格手当が貰えることも多くあります。
実際に宅建の資格を利用して業務を行う際には、試験に合格するだけでなく、合格通知を受け取った後に登録し、宅建士証の交付を受ける必要があります。
登録には宅地建物取引の実務経験が2年以上必要ですが、実務経験が2年に満たない場合には、宅建の登録実務講習を受講することで登録できるようになります。
宅建の難易度は？勉強時間はどれくらい必要？
| 宅建の難易度は？勉強時間はどれくらい必要？ |
| ・宅建の合格率 ・宅建の科目と目安勉強時間 |
ここでは、宅建の難易度と、目安勉強時間について解説していきます。
宅建の合格率
宅建の過去6回の合格率をまとめたものがこちらです。
| 年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
| 令和5年 | 233,276 | 40,025 | 17.2% |
| 令和4年 | 226,048 | 38,525 | 17.0% |
| 令和3年 12月 | 24,965 | 3,892 | 15.6% |
| 令和3年 10月 | 209,749 | 37,579 | 17.9% |
| 令和2年 12月 | 35,261 | 4,610 | 13.1% |
| 令和2年 10月 | 168,989 | 29,728 | 17.6% |
(引用元：ユーキャン公式サイト)
合格率は平均で15%～17％程となっており、他のよく比較される国家資格と比べると、比較的合格しやすい傾向にあるようです。
ですが、比較すればの話であり、決して簡単な資格ではありません。
専門的な知識やしっかりとした学習を行って対策をしなければ合格することは出来ません。
宅建の科目と目安勉強時間
宅建の試験科目と目安勉強時間をまとめたものがこちらです。
| 試験科目 | 目安勉強時間 |
| 権利関係 | 90時間 |
| 宅建業法 | 90時間 |
| 法令上の制限 | 80時間 |
| 税その他 | 20時間 |
| 免除科目 | 20時間 |
(引用元：アガルートアカデミー公式サイト)
初学者の場合は、平均で300時間から400時間ほどの勉強時間が必要で、勉強期間は約半年間、一日に約2時間程度の勉強をする必要があります。
あくまで目安勉強時間であり、勉強の質や効率の良さ、得意分野で必要な時間は変化します。
また、学習経験者はすでに勉強を進めている科目の勉強時間を大幅にカットすることも可能であるため、この目安時間がもう少し短縮されると考えられます。
次に、各科目ごとに詳しく解説していきます。
①権利関係(民法等)：90時間程度
権利関係は、例年14問出題される科目で、合格するためには必ずしっかりと勉強しておく必要があります。
ですが、権利関係は、民法方に関する正しい知識や記憶力が求められる他、事例式での問題が出題されるため、問題の解答方法を念入りに勉強する必要がある科目で時間が掛かります。
そのため、勉強時間は多めに取る必要があります。
②宅建業法：90時間程度
宅建業法は例年20問出題される科目であり、宅建の試験の中では得点源と言われています。
権利関係と比較すると勉強量はそれほど必要ありませんが、出題される量も多いため、過去問題の量がとても多いのが特徴です。
時間は掛かりますが、正確な暗記が求められる科目であるため、勉強時間も多く取る必要があります。
③法令上の制限：80時間程度
法令上の制限は例年8問出題される科目となっています。
この科目は専門用語が多い点が特徴であり、日常生活では聞くことがない用語や制度が多く出てきます。
そのため、内容の理解や暗記にも時間が多く掛かるため、初学者の場合は特に時間をかけて学習する必要があります。
➃税その他：20時間
税その他は例年3問出題されます。
この科目は過去問題を学習すれば終わらせることが可能であるため、短時間で勉強を済ませることが出来ます。
効率よく勉強するべき箇所を学び、少ない時間で終わらせると良いです。
⑤免除科目：20時間
免除科目は例年46～50問出題されます。
この科目も、税その他と同様で過去問題で問われる内容を勉強すれば対策することが可能です。
また、統計の問題は試験の直前に実施される講座などで提供される最新データを元に勉強する必要がありますが、このデータの内容を確認するだけで対策できます。
こちらの科目も勉強するべき箇所をしっかりと学べば、少ない勉強時間で終わらせることが可能です。
宅建の合格はどれぐらい難しい？難易度ランキングにすると？
| 宅建の合格はどれぐらい難しい？難易度ランキングにすると？ |
| ・合格率から比較 ・勉強時間から比較 ・宅建は他の国家資格と比べると比較的易しい資格試験 |
ここでは、宅建の合格はどれぐらい難しいのか、難易度ランキングにすると難易度はどの程度なのかについてご紹介します。
合格率から比較
宅建とよく比較される他の国家資格の例年の合格率を比較し、ランキングにしたものがこちらです。
| 資格名 | 合格率(例年) |
| 司法書士 | 3～4% |
| 社労士 | 6～7% |
| マンション管理士 | 8～9% |
| 行政書士 | 11～15% |
| 宅建士 | 15～17% |
| 管理業務主任者 | 20～30% |
(引用元：アガルートアカデミー公式サイト)
宅建と他の国家試験を比較すると、宅建は管理業務責任者に次いで高い合格率となっています。
よく比較される国家資格は合格率が10％以下の資格も多くあり、その中で宅建は例年15~17％程の合格率と比較的高くなっています。
合格率から比較すると、宅建はよく比較される国家資格よりも合格率が高く、不動産関係資格の中では管理業務主任者に次いで合格率が高いため、比較的合格しやすい資格と言えます。
勉強時間から比較
次に、宅建とよく比較される他の国家資格の目安勉強時間を比較し、ランキングにしたものがこちらです。
| 資格名 | 目安勉強時間 |
| 管理業務主任者 | 300時間 |
| 宅建士 | 300～400時間 |
| マンション管理士 | 500時間 |
| 行政書士 | 600～1000時間 |
| 社労士 | 1000時間 |
| 司法書士 | 3000時間 |
(引用元：アガルートアカデミー公式サイト)
行政書士や社労士は約1000時間と長い勉強時間が必要で、さらに司法書士は約3000時間以上の勉強時間が必要であり、年単位で勉強を続ける必要があります。
一方で、宅建は初学者の場合、平均で300～400時間の目安勉強時間で済むため、短い勉強時間で合格することが可能です。
そのため、勉強時間から比較した場合でも宅建は他の国家資格と比べて合格しやすいと言えます。
宅建は他の国家資格と比べると比較的易しい資格試験
結論として、合格率、勉強時間からの2点から比較すると、宅建は難易度的には他の国家資格よりも難しい資格ではないと言えます。
しかし、宅建の試験が簡単という意味ではなく、あくまで他の国家資格と比較した場合に難しくない、という意味です。
合格率も平均15%～17％と低く、目安勉強時間も300～400時間必要です。
挫折すること無く、しっかりと学んで対策をしなければ合格することは出来ないため、注意する必要があります。
宅建の合格率は何故低い？
| 宅建の合格率は何故低い？ |
| ①受験資格に制限がない ②出題範囲が広い ③不動産業界の新入社員が多く受験する |
ここでは、宅建の合格率は何故低いのかについて解説していきます。
①受験資格に制限がない
宅建は受験資格に制限が無いため、誰でも受けることが出来ることが特徴です。
他の法律系の資格試験は大卒以上等の受験の為に必要な要件があることが多いですが、宅建では試験の費用さえ支払えばその他の受験資格が一切必要ありません。
そのため年齢や経歴に関係なく受験することができ、専門の学校を出ていない人や、勉強を始めたばかりの知識があまりない初心者も受けるため、合格率は下がる傾向にあります。
②出題範囲が広い
筆記がなく、マーク形式の問題ではあるため簡単だと勘違いする人もいますが、出題範囲が広く、専門用語も多いため、しっかり学習しなければ合格することは難しいと言えます。
専門用語は似たような用語もとても多く、とにかく暗記する必要があり、量もかなりあります。
また、科目によってはただ暗記するだけでなく、意味までしっかりと理解する必要がある問題もあります。
さらに、テキスト等もかなり分厚いため、広い出題範囲から問題を絞ることは難しく、必要な箇所を効率よく学習する必要があります。
その為、初学者であったり、学習時間があまり取れない場合にはかなり難しい資格と言えます。
③不動産業界の新入社員が多く受験する
不動産関係の業界に入社した新入社員が会社の規則で受験する場合や、資格手当やキャリアアップの為に不動産会社に勤める社会人が受験する場合が多くあります。
しかし、入社したばかりの社員はまだ知識もあまりなく、慣れない社会人生活の中で満足に勉強する時間が取れない場合も多いため、合格することが難しくなります。
また、すでに不動産会社に勤める社会人でも日々の業務に追われたり、勉強のポイントが押さえられずに中々合格することが出来ない場合もあります。
そのため、合格することが出来ず、合格率が低下することに繋がっていると考えられます。
宅建が簡単と言われているのは何故？
| 宅建が簡単と言われているのは何故？ |
| ・①宅建が簡単と言われているのは何故？ ・②目安勉強時間が他の国家資格より少ない時間で合格を目指せる |
ここでは、宅建が何故簡単と言われているのかについて解説していきます。
①他の国家資格と比較すると比較的合格しやすい
宅建とよく比較される他の国家資格との合格率をまとめたものがこちらです。
| 資格名 | 合格率(例年) |
| 司法書士 | 3～4% |
| 社労士 | 6～7% |
| マンション管理士 | 8～9% |
| 行政書士 | 11～15% |
| 宅建士 | 15～17% |
| 管理業務主任者 | 20～30% |
（当サイトによる調査：各試験実施団体等より合格率を集計）
他のよく比較される国家資格と比較すると、合格率は15%～17％程度であり、比較的合格しやすい分類に入ると言えます。
ですが、合格率自体は低めの数値です。
あくまで他の資格と比較した場合に合格しやすい、という話であり、試験が簡単ということでは決してありません。
出題範囲も広く、専門用語を正しく理解して膨大な量を暗記する必要があるため、初学者や勉強時間をあまり取ることが出来ない人にとっては難関資格であると言えます。
②目安勉強時間が他の国家資格より少ない時間で合格を目指せる
目安勉強時間が他の国家資格試験より少ない時間で目指すことが出来るため簡単と言われています。
他の国家資格の目安勉強時間と宅建の目安勉強時間を比較したものがこちらです。
| 資格名 | 目安勉強時間 |
| 管理業務主任者 | 300時間 |
| 宅建士 | 300～400時間 |
| マンション管理士 | 500時間 |
| 行政書士 | 600～1000時間 |
| 社労士 | 1000時間 |
| 司法書士 | 3000時間 |
(引用元：アガルートアカデミー公式サイト)
宅建は他の国家資格と比較すると、比較的少ない勉強時間で合格するラインに達することが出来ます。
ですが、勉強時間はあくまで目安であるため、どのくらい勉強時間を費やせば合格出来るのかは個人で大きな差があります。
また、仕事をしながら勉強をする場合は、しっかりと計画して学習しなければならないため、簡単に合格することは難しいと言えます。
どの国家資格にも言えますが、少ない勉強時間で簡単に合格出来ることはなく、しっかりと勉強時間をとって内容を十分に理解した上で試験を受けなければ合格することは難しい資格です。
宅建のおすすめの勉強方法は？
| 宅建のおすすめの勉強方法は？ |
| ・予備校・通学に通って学習する ・通信教育を利用する ・独学で学習する ・アプリを利用する ・通学・通信教育・独学・アプリの中でおすすめの勉強方法は？ ・宅建に独学で受かった人はいる？どんなテキストを使っている？ |
ここまで宅建の難易度や合格率等について解説してきましたが、他の国家資格と比較すれば合格しやすい資格ではあるものの、決して簡単ではない難関資格であることを理解して頂けたと思います。
そこで、宅建の勉強方法にはいくつか方法がありますので、宅建の資格を受ける際のおすすめの勉強方法についてご紹介します。
予備校・通学に通って学習する
通学の場合、費用は掛かりますが、直接通学して学べるため初学者の方にはおすすめと言えます。
勉強のスケジュールもしっかり組まれ、テキストや問題集を用意してもらえる場合も多いため、自分で勉強のスケジュール管理が出来ない人に向いています。
また、疑問箇所があればその場ですぐに講師に質問をすることが出来るため、疑問を残すこと無くしっかりと学ぶことができます。
おすすめの予備校として、TACと資格の大原があります。
TACは初学者から学習経験者まで全てのレベルに対応した講義を展開しており、通学スタイルやオンライン講座など講義の選択も豊富です。
また、宅建の試験を徹底的に分析し、無駄な部分を省いた効率的な講義内容で合格を目指すことが出来ることが魅力的です。
資格の大原は経験豊富な講師陣と万全なサポート体制、また満点を目指す勉強方法ではなく、合格に必要な点数を確実に取るための講義内容を展開してます。
また、大原専用のアプリをダウンロードすれば、講義をいつでも観覧することが出来るため、自宅や外出先でも講義を復習することが出来ますよ。
通信教育を利用する
費用をそこまで掛けたくない、でも独学だと挫折してしまう不安がある、という方には通信教育をおすすめします。
通信教育を利用すれば、予備校や通学に比べ安い費用でオリジナルのテキストで学習することが出来ます。
送られてきたテキストで自発的にスケジュールを組んで計画的に学習する必要がありますが、分からない箇所があれば専門知識を持つ講師に質問でき、挫折することを防ぐためにスケジュールのサポートやアドバイスをくれます。
また、通信教育によってはアプリを使ってスマホからいつでも学習を進めることが出来たり、時間場所を選ばずに好きな時間に自分のタイミングで学習を行うことが出来たりします。
おすすめの通信教育として、ユーキャンとフォーサイトがあります。
ユーキャンは宅建の試験を徹底的に分析し、合格に必要な内容だけをテキストにまとめているため、無駄なく効率よく学習を進めることが出来ます。
また、デジタルテキストも展開しており、弱点対策や学習のスケジュール管理、外出先などの隙間時間の学習にも対応しているためおすすめです。
フォーサイトもユーキャンと同じく、必要な内容だけをまとめて無駄をなくしたオリジナルテキストを採用し、またテキストだけでは分かりにくい内容を理解出来るように映像による講義も展開しています。
また、デジタルテキストであるe-ラーニングを利用すれば、外出先や通勤、通学などの隙間時間にも学習をすることが出来ますよ。
独学で学習する
独学は、通学や通信教育と違い、学習のための費用をかなり抑えることが出来るため、お金をあまり使いたくない方におすすめです。
独学はテキスト等を市販で購入し、自分の力だけで学習を進めることになりますが、テキスト等の購入費用だけで収まるため、あまり費用を掛けたくない、すでに一度試験を受けたことがある経験者に向いていると言えます。
しかし、独学では自分のペースで学習することができ、時間も自由に使うことが出来ますが、何から始めれば良いのか分からない場合や、モチベーション、スケジュールの管理が難しい場合があります。
ですが、独学であれば自分のペースで勉強時間の計画を立てることが出来るため、時間を自由に使うことか出来ます。
アプリを利用する
独学で勉強する場合と同様に、費用をあまり掛けたくない、外出中などの隙間時間に学習を進めたい、といった方にはスマホアプリを利用するのも良いと思います。
アプリを活用すれば、通勤時間や移動時間といった隙間時間に簡単に学習することが出来るため、時間を有効活用したい方にはおすすめです。
また、アプリには無料版、有料版がありますが、無料版のアプリを使えば学習に掛かる費用は0円で済みますし、有料版でも独学や通信教育より安く済ませられる可能性もあります。
しかし、アプリは過去問題や用語集を集めたものが多く、全ての科目を満遍なく学習することは難しいと言えます。
また、無料版のアプリは内容が古いものの場合があるため、間違った知識を覚えてしまう可能性もあり、それだけで学習することはあまりおすすめ出来ません。
隙間時間に活用することは出来ますが、アプリのみで宅建の試験を全て対策することは難しいと言えます。
通学・通信教育・独学・アプリの中でおすすめの勉強方法は？
通学、通信教育、独学、アプリのメリット、デメリットをまとめたものがこちらです。
| 勉強方法 | メリット | デメリット |
| 予備校・通学 | ・直接講師から指導が受けられるため、基礎知識がない初学者でも安心して勉強できる。
・疑問箇所があれば直接質問することが出来る。 ・スケジュール管理を予備校が行ってくれる。 |
・費用が多く掛かる。
・講義時間が決まっているため、自由な時間が制限される。 ・仕事をしていると時間が合わず通うのが難しい時がある。 |
| 通信教育 | ・基礎知識から学べるようにオリジナルの分かりやすいテキストを提供。
・費用が通学よりは掛からない。 ・デジタルテキストを採用している会社もあり、外出先の隙間時間でも勉強出来る。 ・疑問箇所がある場合、問い合わせをすれば専門のスタッフが対応してくれる。 |
・通学ほどではないが、費用が掛かる。
・テキストは提供してくれるが、学習自体は自分で進める必要があるため、挫折する可能性もある。
|
| 独学 | ・自分に合ったテキストを選ぶことが出来る。
・自由に時間を使うことが出来るため、生活スタイルに合った学習スケジュールを組むことが出来る。 ・費用がテキスト代のみで済む。 |
・全て自分で管理する必要があるため、モチベーションを保てず挫折してしまう可能性がある。
・疑問箇所があっても質問が出来ないため分からないままになる可能性がある。
|
| アプリ | ・スマホで勉強出来るため、外出中の隙間時間に勉強することが出来る。
・無料版のアプリもあり、費用を掛けずに学習することも可能。 |
・無料版アプリには内容が古い等、質の悪い内容もあり信用できない場合もある。
・対応している科目に偏りがあるため、アプリのみで全ての学習を行うことは難しい。 |
予備校・通学は基礎から丁寧に講義を行ってくれ、学習スケジュールやカリキュラムがしっかりと組まれています。
そのため初学者や自分で学習管理が出来ない方には向いていますが、デメリットとして費用が高く、通学するための時間を取る必要があります。
独学はテキストを購入すればそれ以上に勉強するための費用は掛かりませんし、自分のタイミングで学習やスケジュールを組むことが出来ます。
ですが、挫折をせず、自分で効率よく学習を進める必要があり、分からない箇所があっても誰かに質問することが出来ないため、解決することが出来ない可能性があります。
また、アプリは無料版、有料版ともに過去問題集や用語集の問題に偏っている場合が多く、アプリだけで全ての科目の対策をすることは難しいと言えます。
通信教育は、費用は掛かりますが、通学と比べると比較的安く費用を抑えることができ、初学者でも基礎からしっかりと理解することが出来るオリジナルのテキストが充実しています。
また、質問サポートサービス等が充実しており、疑問箇所が出た場合でもすぐに専門の担当者に質問することが出来ます。
さらに外出先など隙間時間を利用して学習することが出来るデジタルテキストを展開している会社もあり、無駄なく勉強を続けることが出来ます。
以上の内容を踏まえて、宅建のおすすめの勉強方法は通信教育と言えます。
宅建士の通信講座はこちらの記事をご覧ください。
宅建に独学で受かった人はいる？どんなテキストを使っている？
宅建の試験の合格率は平均15%～17%と比較的難易度の高い資格ですが、独学で合格した方もいます。
独学で宅建に合格した方は、
・過去問題をひたすら解く。
・過去問サイトを利用する。
・YouTubeなどの動画を参考にする。
・自分に合ったテキストを選択する。
といった対策を取って勉強していたようです。
宅建は過去問題からの出題も多く、暗記が必要な問題も多くあります。
テキストを購入し、一通り読み全体像を把握した後に過去問題を解いていくスタイルで学習を進めていく必要があります。
また、動画サイトで宅建の資格試験のポイントや押さえておきたい学習のアドバイス等を発信している方もいるため、上手く活用すればより効率よく学習することが可能です。
外出中や通勤途中に過去問サイトやアプリで隙間時間を利用して学習することも出来ます。
さらに、独学の方がおすすめするテキストはこちらです。
みんなが欲しかった！宅建士の教科書(TAC)
(引用元：Amazon公式サイト)
人気の資格学校のTACが提供するこちらのテキストは、豊富な図と難しい法律用語を分かりやすい表現に変えており、初学者にも分かりやすい内容なのが特徴です。
また、掲載されている「例題」、「一問一答基本問題100問」をスマホで見ることができ、移動時間やスキマ時間を使って学習を進めることが出来ます。
こちらのテキストと合わせて、同じシリーズの問題集も合わせて学習すると、より理解を深めることが出来ます。
出る順宅建士 合格テキスト
(引用元：Amazon公式サイト)
30年以上出版されている超ロングセラーのテキストで、近年の宅建試験の出題傾向もしっかりと押さえています。
テキストは3冊に分かれており、ボリュームがやや多いテキストになりますが、掲載されている知識と情報量は参考書の中でもトップクラスです。
その為、近年の宅建試験の対策もしっかりと出来ます。
初学者の方は勿論、学習経験者の方も細かい内容までしっかりと学ぶことが出来るため、学習経験者にもおすすめです。
宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト
(引用元：Amazon公式サイト)
こちらのテキストは、購入したテキストの情報量が多すぎて読み切れない、といった悩みを解消するために、フルカラーで理解しやすい文章表現、図解イラストを採用しています。
初学者や法律知識の無い方でも効率よく学習が出来るように、理解しやすさを重視し、初学者目線での編集を心がけています。
また、購入特典として、無料講義動画20本、スマホ対応一問一答などが付いてきます。
宅建とその他資格試験の比較
| 宅建とその他資格試験の比較 |
| ・司法書士 ・社労士 ・行政書士 |
ここでは、宅建とその他の国家資格試験を比較していきます。
司法書士
司法書士は主に法務局での各種登記の代理業務や法的書類作成、その手続きを行う法律系の仕事です。
代理業務には不動産関連の仕事も多いため、宅建と司法書士は関連性の強い資格となっており、どちらも難易度の高い資格として良く比較されています。
共通点は以下の通りです。
・受験資格に制限がない
司法書士の試験合格率は合格率は3~5%程と、宅建よりも低くなっています。
宅建と司法書士のどちらも受験資格に制限が無いため、誰でも受験することが出来ますが、難易度的には司法書士の方が難しいと言えます。
また、司法書士の目安勉強時間は3000時間と、宅建の目安勉強時間よりも多くの時間を掛ける必要があります。
そのため、得意不得意もありますが、司法書士に合格するにはかなり効率よくスケジュールを組んで学習しなければ難しいと言えます。
社労士
社労士は法律系の仕事で、宅建と共通する部分もありますが、専門分野の異なる資格同士となります。
社労士も宅建も、専門性や試験内容、難易度も異なりますが、独占業務をもつ専門性の高い資格であるため、よく比較されます。
社労士の試験合格率は6～7%程と、宅建よりも低くなっています。
また、宅建には受験資格に制限はありませんが、社労士は受験資格があり、大学や短期大学卒業以上の者、または実務経験で労働・社会保険関連業務に3年以上従事した者、または行政書士試験等所定の試験に合格した者等があります。
目安勉強時間も、宅建は300～400時間なのに対し、社労士は1000時間と必要な勉強時間も多く必要になります。
そのため、難易度は宅建よりも社労士の方が上であると言えます。
行政書士
行政書士は法律系の仕事となります。
主に行政機関に提出する書類の作為性や、権利義務または事実証明に関する書類の作成等を行います。
共通する点は以下の通りです。
・受験資格に制限がない。
宅建と行政書士のどちらも受験資格に制限がありませんが、合格率は宅建が15%～17%程度なのに対し、行政書士は9%～15%となっているため、宅建より行政書士の方がやや難しいと言えます。
また、目安勉強時間も宅建が300～400時間なのに対し、行政書士は500～800時間必要と言われています。
受験資格に制限はありませんが、行政書士の方が難易度は高いと言えます。
宅建の難易度に関するよくある質問
| 宅建の難易度に関するよくある質問 |
| ・宅建の勉強時間はどれくらい必要？ ・宅建の試験は難しすぎる？難易度は？ ・宅建に合格することはすごいこと？ ・宅建の資格試験は簡単すぎるのは本当？ ・宅建の資格試験の合格率が低い理由は？ ・宅建の2023年度の試験は難しかった？合格率は？ ・宅建に独学で受かった人はいる？独学だと難しい？ ・宅建に独学で合格した人はどんなテキストを使っている？ |
宅建の勉強時間はどれくらい必要？
宅建の試験科目と目安勉強時間をまとめたものがこちらです。
| 試験科目 | 目安勉強時間 |
| 権利関係 | 90時間 |
| 宅建業法 | 90時間 |
| 法令上の制限 | 80時間 |
| 税その他 | 20時間 |
| 免除科目 | 20時間 |
(引用元：アガルートアカデミー公式サイト)
あくまで目安勉強時間となりますが、平均で300～400時間の勉強が必要と言われています。
専門的な知識や暗記の量も多くあるため、効率よく学習する必要があります。
宅建の試験は難しすぎる？難易度は？
宅建の試験の合格率は平均で15%～17％程であり、決して高くはありません。
他のよく比較される国家資格と比べると難易度は高くありませんが、あくまで他の資格と比較した場合であり、しっかりと学習しなければ合格することは出来ないため難易度は高めであると言えます。
宅建に合格することはすごいこと？
宅建の試験の合格率は15%～17％程であり、決して高くない合格率であるため、合格することはすごいことであると言えるでしょう。
宅建の資格試験は簡単すぎるのは本当？
宅建の資格試験は、他のよく比較される国家資格と比較すると、合格率が高めで、目安勉強時間が比較的少なくて済むため、簡単だと言われることがあります。
ですが、あくまで他の国家資格と比較した場合の話であり、宅建の合格率は15%～17％と低く、目安勉強時間も最低で300時間は必要であるため、しっかりと勉強しなければ合格することは出来ません。
そのため、簡単すぎる、ということは決してありません。
宅建の資格試験の合格率が低い理由は？
宅建の合格率が低い理由は次の3つが考えられます。
・受験資格に制限がない
・出題範囲が広い
・不動産関係の新入社員が受験する
宅建は大卒や実務経験といった受験資格が存在しないため、誰でも受験することが出来ます。
そのため、土台となる基礎知識が無く、知識があまりない受験者や勉強をあまり出来ていない受験者も多くいるため、合格率は下がっていると言えます。
また、出題範囲も広く、専門的な知識も膨大に必要であるため、しっかりと学習が出来ていなければ合格することが出来ません。
さらに、不動産関連の会社の新入社員が会社の規則で受験する場合が多く、まだ知識の浅い新入社員は合格することが難しい場合もあります。
以上の理由が合格率が低い原因として考えられます。
宅建の2023年度の試験は難しかった？合格率は？
宅建の2023年度に行われた試験合格率は17.2%でした。
そのため、合格率だけを見ると、例年とさほど違いは無いと言えます。
しかし、宅建は例年15%～17%と低い合格率であるため、難易度は常に高めの資格であると言えます。
宅建に独学で受かった人はいる？独学だと難しい？
宅建に独学で合格した人はいます。
独学で宅建に合格した方は、
・過去問題をひたすら解く。
・過去問サイトを利用する。
・YouTubeなどの動画を参考にする。
・自分に合ったテキストを選択する。
といった対策を取って勉強していたようです。
宅建は過去問題からの出題も多く、暗記が必要な問題も多くあります。
テキストを購入し、一通り読み全体像を把握した後に過去問題を解いていくスタイルで学習を進めていく必要があります。
また、動画サイトで宅建の資格試験のポイントや押さえておきたい学習のアドバイス等を発信している方もいるため、上手く活用すればより効率よく学習することが可能です。
外出中や通勤途中に過去問サイトやアプリで隙間時間を利用して学習することも出来ます。
ですが、独学で学習する際には自分で学習スケジュールや適したテキストを用意する必要があるため、挫折せず続けられる自信が無い人には向いていないので注意が必要です。
宅建の年収はどれくらい？資格を取っても役に立たないことがある？
宅建の平均年収は年齢により差がありますが、男性で381万～713万円、女性が278万～538万円と言われています。(引用元：ユーキャン公式サイト)
また、資格を取っても役に立たないということはありません。
宅建の資格があれば、就職や転職に有利になり、キャリアアップにも繋がります。
さらに、土地や建物が関わる仕事には必ず必要になる資格であるため、取得することは大きなメリットになります。
宅建に独学で合格した人はどんなテキストを使っている？
独学で宅建に合格した方は、
・過去問題をひたすら解く。
・過去問サイトを利用する。
・YouTubeなどの動画を参考にする。
・自分に合ったテキストを選択する。
といった対策を取って勉強していたようです。
宅建は過去問題からの出題も多く、暗記が必要な問題も多くあります。
テキストを購入し、一通り読み全体像を把握した後に過去問題を解いていくスタイルで学習を進めていく必要があります。
また、動画サイトで宅建の資格試験のポイントや押さえておきたい学習のアドバイス等を発信している方もいるため、上手く活用すればより効率よく学習することが可能です。
外出中や通勤途中に過去問サイトやアプリで隙間時間を利用して学習することも出来ます。
テキストは、TAC出版のみんなが欲しかった！宅建士の教科書(TAC)、出る順宅建士 合格テキスト、宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト等がおすすめです。
まとめ：宅地建物取引士試験の難易度は？簡単に合格することが出来る？
宅建は合格率が15%～17%程の国家資格であり、他のよく比較される国家資格よりは難易度は高くありません。
ですが、あくまで他の資格と比較した場合の話であり、合格率は決して高くありません。
専門的な知識や用語も必要となるため、計画を組んでしっかりと学習しなければ合格することは難しいと言えます。
そのため、宅建の難易度は比較的高く、簡単に合格することは出来ません。
受験をする際には試験対策を万全に行い、難しい資格であることを理解した上で試験に臨んでくださいね。
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